JPH0474245B2

JPH0474245B2 -

Info

Publication number: JPH0474245B2
Application number: JP59192661A
Authority: JP
Priority date: 1984-09-17
Filing date: 1984-09-17
Publication date: 1992-11-25
Also published as: JPS6175719A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、タンク、ホツパー、バルク車等に於
て、家畜用飼料、食品等の粉粒体の搬送に使用す
るスクリユーコンベヤ装置に係るものであつて、
残量のない粉粒体の搬送を可能にしようとするも
のである。

従来の技術従来、タンク、ホツパー、バルク車等に於て、
粉粒体の搬送に使用するスクリユーコンベヤ装置
には、実開昭57−76453号公報記載の考案が知ら
れている。この考案は、一方のスクリユーコンベ
ヤの粉粒体移送方向を、他方のスクリユーコンベ
ヤで別方向に変化するよう設けている。

この考案は、一台のスクリユーコンベヤでは移
送不可能な場所でも、２本のスクリユーコンベヤ
を交差して設ける事により、移送方向を変換可能
としている。

しかしながら、この従来のスクリユーコンベヤ
装置は、一方のスクリユーコンベヤと他方のスク
リユーコンベヤとが交差する交差部に、スクリユ
ーコンベヤのスクリユーの回転が及ばない無搬送
空間を形成している。

この無搬送空間は、粉粒体の残留が生じ易いも
のとなる。そのため、この無搬送空間に、粉粒体
が残留したまま、種類の異なる新しい粉粒体を、
スクリユーコンベヤで搬送しようとすると、この
次回搬送の新しい粉粒体に、前回の搬送で残留し
た古い粉粒体が混入する。

例えば、飼料を粉粒体として用いた場合に、こ
の残留した飼料が、次回搬送の別の種類の飼料に
混入し、これを前回搬送飼料の家畜と異なる家畜
に与えようとしても、残留して混入した飼料のた
めに、家畜が餌を食べる事ができなかつたり、不
都合状態となる虞れを生じていた。

また、このような事態を防止するために、スク
リユーコンベヤの交差部を人手で清掃する事が行
われているが、多くの手間が掛かるものであつ
た。

また、上記の従来方法の欠点を除去しようとし
たものに、実開昭57−27135号公報記載の考案が
知られている。

この考案は、２本のスクリユーコンベヤの交差
部の底板の、移送元を高くし、この移送元と交差
する移送先方向を低くする事により、底板を傾斜
形成し、この傾斜によつて、粉粒体を払い出そう
とするものである。

この底板の傾斜は、粉粒体の安息角よりも大き
な傾斜角度で設ける事が好ましいが、装置の構造
上の問題等により、傾斜角度を大きく傾ける事は
困難であつた。

また、仮に、底板の傾斜角度を大きく設ける事
ができたとしても、粉流体の粘度等の成分特性、
または粉粒体に含まれる水分等によつて、粉粒体
の完全な排出は困難であつた。

また、特開昭56−78715号公報記載の発明の如
く、独立して突出したエアーノズルを用いて粉粒
体の移送を行おうとするものが存在する。しか
し、この方法は、ノズルの噴出口に対応する部分
の噴出口は強く移送されるが、他の部分は移送力
が弱くなり、粉粒体が残留する欠点を有してい
た。

発明が解決しようとする課題本発明は上述のごとき課題を解決しようとする
ものであつて、移送方向を交差したスクリユーコ
ンベヤ装置に於て、スクリユーコンベヤの交差部
に、粉粒体が残留するのを防止して、前回搬送の
粉粒体が、次回搬送の粉粒体に混入するのを防止
する。

また、この粉粒体の残留防止を、手間に掛けず
に行おうとするものである。

課題を解決するための手段本発明は上述のごとき課題を解決するため、粉
粒体を一方向に移送する２本のスクリユーコンベ
ヤを、移送方向を交差して位置し、一方のスクリ
ユーコンベヤの粉粒体移送方向を、他方のスクリ
ユーコンベヤで別方向に変化させるようにしたも
のに於て、２本のスクリユーコンベヤの移送方向
の交差部を連結ケーシングで被覆し、この連結ケ
ーシングの底板を、移送元方向を高くし、この移
送元と交差する移送先方向を低くするとともにこ
の底板を、複数枚の板部材を一定間隔を介して鎧
板状に重ねる事により形成し、この重なりあつた
板部材間に、加圧空気の噴射ノズルを形成し、底
板の上面に位置する粉粒体を、移送元と交差する
スクリユーコンベヤ方向に移送可能に形成して成
るものである。

作用本発明は上述のごとく構成したものであるか
ら、粉粒体を一方向に移送するには、移送元の一
方のスクリユーコンベヤを回動し、粉粒体を、一
方のスクリユーコンベヤと他方のスクリユーコン
ベヤとが交差する交差部方向に移送する。

この交差部は、外周を連結ケーシングで被覆
し、この連結ケーシングの底板を、移送元方向を
高くし、この移送元と交差する移送先方向を低く
している。

そのため、一方のスクリユーコンベヤから連続
的に移送された粉粒体は、後続する粉粒体によつ
て交差部に押し出され、連結ケーシングの底板上
を滑り、他方のスクリユーコンベヤの入口に移動
する。そして、粉粒体は、他方のスクリユーコン
ベヤの回転によつて、このスクリユーコンベヤの
出口方向に移送されるものとなる。

また、上記２本のスクリユーコンベヤが交差す
る交差部は、連結ケーシング内にスクリユーコン
ベヤの回転が及ばない無搬送空間を生じている。

このため、粉粒体の移送を終了した時に、連結
ケーシングの底板に最後に位置した粉粒体は、後
続の粉粒体による後ろから押圧を受ける事ができ
ないため、底板に粉粒体が残留し易いものとな
る。

この粉粒体の残留を防止するには、連結ケーシ
ングの底板の傾斜角度を、粉粒体の安息角よりも
大きな傾斜角度で設ける事が好ましいが、装置の
構造上の問題等によつて、底板の傾斜角度を大き
く傾ける事は困難である。

また、仮に、底板の傾斜角度を大きく設ける事
ができたとしても、粉粒体の粘度等の成分特性、
または粉粒体に含まれる水分等によつて、粉粒体
の完全な排出は困難であつた。

また、残留した粉粒体の清掃作業を人手により
行おうとすると、多くの手間が掛かり、作業性が
悪いものであつた。

しかしながら、本発明のスクリユーコンベヤ装
置は、交差部の底板を、複数枚の板部材を一定間
隔を介して鎧板状に重ねる事により形成し、この
重なりあつた板部材間に、加圧空気の噴射ノズル
を形成している。

このように形成すると、移送先のスクリユーコ
ンベヤが停止する前に、噴射ノズルから加圧空気
を幅広に底板に噴射することができる。そのた
め、底板に位置する粉粒体は、移送元と交差する
移送先のスクリユーコンベヤ方向に均一に移送排
出して、確実な粉粒体の残留防止が可能となる。

また、粉粒体が高粘度の成分特性を有していた
り、また粉粒体に水分が多く含まれる場合にも、
底板に幅広く噴出する噴出エアーによつて、粉粒
体の完全な排出が可能となる。

このため、粉流体の移送が終了しても、連結ケ
ーシングの底板に、粉粒体が残留するような事が
なく、人手による粉粒体の清掃作業を不要とし、
作業の簡略化が可能となる。

また、同一のスクリユーコンベヤによつて、種
類の異なる新しい粉粒体の移送を行つた場合に
も、この次回搬送の新しい粉粒体に、前回搬送の
粉粒体が混入する事がない。例えば、粉粒体とし
て家畜の飼料の移送を行つた場合にも、前回搬送
の飼料が次回搬送の飼料に混じる虞れがなく、他
の家畜用の種類の異なる飼料が、別の家畜の飼料
に混入するのを防止して、家畜飼料の安全な移送
を可能とする。

実施例以下本発明の一実施例を第１図〜第２図に於て
説明すれば、１は移送元のスクリユーコンベヤ
で、粉粒体を収納したタンク、ホツパー、バルク
車等の貯留槽２の底部に形成し、軸方向を水平に
設けている。

このスクリユーコンベヤ１は、回転軸３の外周
に螺旋状のスクリユー部４を形成し、先端方向
を、第１図に示す如く貯留槽２から突出してい
る。

また、この移送元のスクリユーコンベヤ１は、
先端部を、移送先のスクリユーコンベヤ６と交差
して位置する。この移送先のスクリユーコンベヤ
６は、移送元のスクリユーコンベヤ１の粉流体移
送方向を、別方向に変化させるため、軸方向を垂
直に設け、回動軸７の外周にスクリユー部８を形
成している。また、移送先のスクリユーコンベヤ
６は、外周を筒状のケーシング１０で被覆してい
る。

また、移送元のスクリユーコンベヤ１と移送先
のスクリユーコンベヤ６との交差部を、連結ケー
シング１１で被覆している。

この連結ケーシング１１は、移送先のスクリユ
ーコンベヤ６のケーシング１０と、貯留槽２と
を、フランジ１２，１３を介して接続している。

また、連結ケーシング１１は、第２図に示す如
く側壁１５，１５間に位置する底壁２１にコンプ
レツサー等の加圧手段（図示せず）と接続する加
圧パイプ１９を連結している。また、この底壁２
１の上面に、底板１４を設けている。そして、こ
の底板１４を、移送元方向を高くし、この移送元
と交差する移送先方向を低くするテーパー状に形
成している。また、この底板１４を、複数枚の板
部材２０を一定間隔を介して鎧板状に重ねて形成
する事により、この重なりあつた板部材２０間
に、幅広な加圧空気の噴射ノズル１６を設けてい
る。

また、この噴射ノズル１６を、底板１４と平行
または底板１４に向けて形成する事により、底板
１４の表面に加圧空気を噴射可能としている。

上述のごとく構成したものに於いて、タンク、
ホツパー、バルク車等の貯留槽２から、一方向に
粉流体を移送するには、水平に位置する移送元の
スクリユーコンベヤ１のスクリユー部４を回動
し、粉粒体を、移送元のスクリユーコンベヤ１と
移送先のスクリユーコンベヤ６とが交差する交差
部方向に移送する。

この交差部は、外周を連結ケーシング１１で被
覆し、この連結ケーシング１１の底板１４を、移
送元方向を高くし、この移送元と交差する移送先
方向を低くするテーパー状に形成している。

そのため、移送元のスクリユーコンベヤ１から
連続的に移送された粉粒体は、後続する粉粒体に
よつて連結ケーシング１１内に押し出され、底板
１４上を滑り、垂直に位置する他方のスクリユー
コンベヤ６の入口側に移動する。

そして、粉粒体は、移送先のスクリユーコンベ
ヤ６のスクリユー部８の回転によつて、このスク
リユーコンベヤ６の出口方向に垂直に移送される
ものとなる。

また、上記２本のスクリユーコンベヤ１，６が
交差する交差部は、連結ケーシング１１内にスク
リユー部４，８の回転が及ばない無搬送空間１７
を生じている。

しかしながら、本発明のスクリユーコンベヤ装
置１８は、移送先のスクリユーコンベヤ６が停止
する前に、鎧板状に重ねた板部材２０間の噴射ノ
ズル１６から、加圧空気を幅広に底板１４に噴射
することができる。そのため、底板に幅広く噴出
する加圧空気により、底板１４に位置する粉粒体
を、移送先の移送元と交差するスクリユーコンベ
ヤ６方向に幅広な噴出エアーによつて均一に移送
排出して、確実な粉粒体の残留防止が可能となる
ものである。

発明の効果本発明は上述のごとく構成したものであるか
ら、粉粒体を一方向に移送する２本のスクリユー
コンベヤを、移送方向を交差して位置し、一方の
スクリユーコンベヤの粉粒体移送方向を、他方の
スクリユーコンベヤで別方向に変化させるように
したスクリユーコンベヤ装置に於て、移送先のス
クリユーコンベヤが停止する前に、噴射ノズルか
ら加圧空気を幅広に底板に噴射することができ
る。そのため、底板に位置する粉粒体は、移送元
と交差する移送先のスクリユーコンベヤ方向に均
一に移送排出し、確実な粉粒体の残留防止が可能
となる。

また、粉粒体が高粘度の成分特性を有していた
り、また粉粒体に水分が多く含まれる場合にも、
底板に幅広く噴出する噴出エアーによつて、粉粒
体の完全な輩出が可能となる。

このため、粉粒体の移送を終了した場合に、交
差部の連結ケーシングの底板に、粉粒体が残留す
るような事がない。

また、同一のスクリユーコンベヤで、種類の異
なる粉粒体の移送を行つた場合にも、前回搬送の
粉粒体が、底板に残留して、次回搬送の粉粒体に
混入する虞れがない。

また、人手による清掃作業を不要とし、作業の
簡略化を可能とする。

このように、粉粒体が飼料、食品等の場合に
も、粉粒体が不都合な混入等を生じる事がなく、
粉粒体の安全な移送を可能とするものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すものであつて、第
１図は２本のスクリユーコンベヤの交差部の横断
面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図である。１……スクリユーコンベヤ、６……スクリユー
コンベヤ、１１……連結ケーシング、１４……底
板、１６……噴射ノズル、２０……板部材。

Claims

【特許請求の範囲】

１粉粒体を一方向に移送する２本のスクリユー
コンベヤを、移送方向を交差して位置し、一方の
スクリユーコンベヤの粉粒体移送方向を、他方の
スクリユーコンベヤで別方向に変化させるように
したものに於て、２本のスクリユーコンベヤの移
送方向の交差部を連結ケーシングで被覆し、この
連結ケーシングの底板を、移送元方向を高くし、
この移送元と交差する移送先方向を低くするとと
もにこの底板を、複数枚の板部材を一定間隔を介
して鎧板状に重ねる事により形成し、この重なり
あつた板部材間に、加圧空気の噴射ノズルを形成
し、底板の上面に位置する粉粒体を、移送元と交
差するスクリユーコンベヤ方向に移送可能に形成
した事を特徴とするスクリユーコンベヤ装置。