JPH0473137A - 車輛用剛性構造体 - Google Patents

車輛用剛性構造体

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JPH0473137A
JPH0473137A JP7549490A JP7549490A JPH0473137A JP H0473137 A JPH0473137 A JP H0473137A JP 7549490 A JP7549490 A JP 7549490A JP 7549490 A JP7549490 A JP 7549490A JP H0473137 A JPH0473137 A JP H0473137A
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sheet
resin
resin sheet
foamable
vehicle
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Masanori Yada
矢田 誠規
Takeo Kobayashi
小林 健男
Takamitsu Mikuni
隆光 三国
Yutaka Kagoshima
駕籠島 裕
Noboru Hino
日野 昇
Shigeto Hirukawa
肥留川 成人
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Zeon Kasei Co Ltd
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Zeon Kasei Co Ltd
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、車輛用パネルの製造方法に関し、さらに詳し
くは作業性が良く、剛性に優れ、かつ凹凸のあるパネル
に加熱により完全に追従するとともに、各構成層が熱融
着により一体化されるパネル構造体に関するものである
[従来の技術] 近年、車輛のドアパネル、天井パネル、フロアパネル等
においては振動コントロールあるいは堅固感の向上等の
観点から高剛性化による品質の向上が望まれ°Ci、る
。これをさ、しに詳しく説明する。
自動車においCS 省資源、省エネルギーのため軽量化
が進められている。これに関して材料の板厚を薄くしあ
るいは構造部材を減らして軽量化を進めると、強度が低
下し自動車のドアであれば、該部位の強度低下により面
の張り剛性不足を惹き起こし、部品としての堅固感が足
りない等の問題点が現われる。この問題を解決するため
に、実開昭55−101659号公報ではドアパネルに
補強材を用いる方法が提案されている。
しかし、この方法では充分な剛性が得られないだけでは
なく、人手によって取付ける作業が多く施工性に極めて
難があるという問題があった。
このような状況から本発明者らは、ペースト用塩化ビニ
ル樹脂、可塑剤2発泡剤等よりなるプラスチゾル組成物
に液状エポキシ樹脂及び加熱活性型硬化剤を含有させ、
プラスチゾルとなして塗布またはセミゲル化シートとし
て貼付けたのち、加熱9発泡、硬化する方法を提案しく
特開昭61−306198号)、このセミゲル化シート
に繊維製クロスからなる層と50μm以下の金属薄膜力
・らなる層をラミネートした三層構造のものをパネルに
貼付けた後、加熱1発泡、硬化する方法を提案した(特
開昭62−106432号)。
これらの発明により、貼付は作業が容易になるとともに
、剛性が高く、堅固感のある車輛用のパネルが得られる
ようになったが、最近では振動コントロールの観点や高
級感の観点から、さらに高い剛性を付与するための車輛
用パネル構造の開発が望まれていた。
また、車輛パネルにおいては、その剛性を向上させるた
めにプレスで凹凸を付与したものが、フロア部、ダッシ
ュ部、ホイルハウス等に用いられることが多いため、こ
の凹凸部に加熱により追従する高剛性パネル構造の開発
が強く望まれている。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、かかる要望に基づき、従来の車輛パネ
ル以上に高い剛性を付与し、加熱により車輛パネルの凹
凸形状にも追従する車輛用のパネル構造を提供すること
にある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、このような問題点を改良したものであり、剛
性基板上に積層された発泡性熱硬化性樹脂シートと該シ
ート上にラミネートされた熱可塑性樹脂シートまたは熱
硬化性可塑物シートから構成され、加熱によりこれらの
剛性基板及び各シートの各接触面が一体的に融着すると
ともに、発泡性熱硬化性樹脂シートが発泡し、熱硬化性
可塑物シートにあっては熱硬化することを特徴とする車
輛用剛性構造体である。
また、本発明の目的とするところは、前記構造体を車輛
のパネル上に載置し、塗装等の乾燥工程等の加熱工程で
一体化させるとともに、パネルの凹凸面に追従できる高
い剛性のある構造体を提供することにある。
以下、本発明の各シートについて説明する。
本発明に供する発泡性熱硬化性樹脂シートは、少なくと
も塩化ビニル樹脂、可塑剤9発泡剤、エポキシ樹脂、エ
ポキシ樹脂用加熱活性型硬化剤を必須成分とし、その他
、任意の気泡調整剤、充填剤、顔料、熱安定剤、粘度調
整剤等から成る組成物であり、予め、発泡剤の分解温度
以下でシート状に加工されたものであって、塩化ビニル
樹脂がセミゲル化状態にあり、次の加熱工程において、
120℃〜200℃で発泡し、エポキシ樹脂の架橋によ
り硬化し得るものである。
ここで、塩化ビニル樹脂がセミゲル化状態にあるとは、
エポキシ樹脂は硬化反応を起こしておらず、塩化ビニル
樹脂のみが、可塑剤が内部に浸透し、ゲル化が始まって
いる状態を指称し、このようにセミゲル化状態とするこ
とにより、シート形状が保持され、取扱いが容易となる
本発明に用いられる塩化ビニル樹脂としては、塩化ビニ
ル単独重合体のみならず、塩化ビニルと、酢酸ビニル、
アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステル、マレイン酸、フマール酸、マレイン
酸エステル、フマール酸エステル、イタコン酸、塩化ビ
ニリデン、ビニルエーテルなどとの公知の共重合体を単
独あるいは混合して使用することができる。塩化ビニル
重合体(共重合体を含む)は、乳化重合、懸濁重合など
公知のいずれの方法で製造したものも使い得るが、特に
、ペースト用の乳化重合又は微細懸濁重合して製造した
ものを単独又は懸濁重合したものと併用することがシー
ト化の容易さ、発泡時の気泡構造の点から好ましい。
可塑剤としては、ジオクチルフタレート、ジブチルフタ
レート等のフタル酸エステル、トリブレジルフォスフェ
ートなどのリン酸エステル、ジオクチルアジペート、ジ
オクチルセバケートなどの脂肪酸エステル、例えばアジ
ピン酸とエチレングリコールの縮合体であるようなポリ
エステル、トリオクチルトリメリテートなどのトリメリ
ット酸エステル、塩素化パラフィン、アルキルベンゼン
高分子量アロマチラグなど公知の塩化ビニル用可塑剤が
単独又は混合して使用できる。可塑剤の配合量は、特に
限定するものではないが、塩化ビニル100重量部に対
して、10重量部より多く150重量部以下の範囲で配
合するのが好ましい。
配合量が10重量部以下では、発泡倍率が向上せず、1
5重量部を超えると、硬度が上がらないため補強効果が
小さくなる。
発泡剤は高温分解型の有機又は無機の発泡剤、高温膨張
型マイクロカプセルなどが用いられる。
有機発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、パラトル
エンスルホニルヒドラジッド、ジニトロソペンタメチレ
ンテトラミン、 4.4’−オキシビスベンゼンスルホ
ニルヒドラジッドなどが用いられる。
有機発泡剤の分解温度は、尿素や亜鉛化合物、鉛化合物
等で任意に調整し得る。無機発泡剤は、重炭酸ナトリウ
ム、水素化ホウ酸ナトリウムなどが挙げられる。高温膨
張型マイクロカプセルとしてはビニリデンで低沸点炭化
水素をカプセル化したものなどが使用できる。本発明で
はいずれの発泡剤も適用できるが、特に分解温度が10
0℃以上の有機発泡剤がシート化のし易さや、発泡体の
外観、発泡の均一化や緻密性から見てより好ましい。
100℃以下の分解温度であればシート化するときに発
泡が始まったり、加熱炉での発泡時に樹脂の溶融が不充
分でガスが抜は発泡倍率が上がらなかったり、均一な発
泡体を得難い。また、無機発泡剤、マイクロカプセルで
も使用することは出来るが、発泡倍率や経済性の点で難
点がある。発泡剤の配合量は、塩化ビニル樹脂100重
量部に対して0.5〜15重量部とするのが好ましい。
配合量が0.5重量部未満では発泡不足で、15重量部
を超えても発泡度は変わらず、過度に加えるのは経済的
に無駄である。
本発明に適用し得るエポキシ樹脂の例としては、通常の
グリシジルエーテル型、グリシジルエステル型、グリシ
ジルアミン型、線状脂肪族エポキサイド型、脂肪族エポ
キサイド型などのエポキシ樹脂が挙げられ、所望の発泡
体の物性に応じて単独又は組合せて使用することができ
る。エポキシ樹脂の配合量は、塩化ビニル樹脂100重
量部に対し、20〜500重量部の範囲である。配合量
が20重量部未満では硬質の発泡体が得難く、5゜0重
量部を超えると、硬化時の発熱が大きいため、塩化ビニ
ルの分解を生じたり、発泡剤の分解ガスによる膨張を抑
制し、高倍率の発泡体を得難いなどの問題を生じる。
エポキシ樹脂用の加熱活性型硬化剤としては、加熱によ
り硬化作用を発揮する通常の硬化剤が使用できる。好ま
しい硬化剤としてはSエポキシ樹脂との組合せで、発熱
ビーブ温度が100℃〜200℃の範囲にある硬化剤で
ある。硬化剤としては例えば、ジシアンジアミド、4.
4゛−ジアミノジフェニルスルホン、2−n−ヘプタデ
シルイミダゾールのようなイミダゾール誘導体、イソフ
タル酸ジヒドラジド、N、N−ジアルキル尿素誘導体、
N、N−ジアルキルチオ尿素誘導体、テトラヒドロ無水
フタル酸のような酸無水物、イソホロンジアミン、メタ
フェニレンジアミン、N−アミノエチルピペラジシ、三
フッ化ホウ素錯化合物、トリスジメチルアミノメチルフ
ェノールなどが挙げられる。硬化剤は所望に応じて、単
独又は組合せて使用することができる。硬化剤の配合量
はエポキシ樹脂100重量部に対して1〜20重量部と
するのが好ましい。
配合量が1重量部未満では硬化不足で発泡体の剛性が不
足し、一方20重量部より多く配合しても発泡体の剛性
は変わらず、過度に加えるのは経済的に無駄である。
ここで言う硬化温度とは、エポキシ樹脂と硬化剤を室温
で混合したものをオイルバス、ヒーターなどで昇温させ
たとき、硬化によって発生する発熱がピークとなるよう
な媒体の温度を言う。
加熱条件に応じた好ましいエポキシ樹脂と硬化剤の組合
せ及び量は予め試験することにより容易に決定すること
ができる。
本発明では、これら必須の配合剤のほか、例えば炭酸カ
ルシウム、タルク、グレーのような充填剤、熱安定剤、
気泡調整剤及び着色剤などが配合できる。上記各配合剤
の配合量は、塩化ビニル樹脂100重量部に対し、充填
剤は0〜200重量部、熱安定剤は0〜10重量部、気
泡調整剤は0〜10重量部の範囲とする。各配合剤を配
合する場合、充填剤は300重量部より多くなると、発
泡の微細性が失われたり、発泡倍率が上らず、熱安定剤
及び気泡調整剤は10重量部より多くしても効果は上ら
ない。
本発明に適用される発泡性樹脂組成物は、塩化ビニル樹
脂に可塑剤、発泡剤、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬
化剤のほか、必要に応じ気泡調整剤、充填剤、熱安定剤
、着色剤などを加え、通常知られている混線機によって
均一化、調整される。
本発明に供せられる第2層となる粘着付与剤樹脂を含有
する熱可塑性樹脂シートは、車輛のパネルに剛性を付与
する面材であり、エラストマー性材料、可塑材及びガラ
ス繊維の中から選ばれた少なくとも1種以上を粘着付与
剤樹脂に配合して形成されている熱可塑性樹脂シートで
ある。
ここで、本発明の第2層となる熱可塑性樹脂シートは、
弾性率が高く、耐久性に優れ、軽量で、かつこの種の車
輛用として、塗装工程等での加熱によって凹凸ある振動
基材に完全に密着する必要があり、しかも比較的高温で
も弾性率の低下が少なく、加工性も良好であること等が
好ましい性状として要求される。本発明に係る第2層の
熱可塑性樹脂シートはこれらの諸要求を、粘着付与剤樹
脂に対して少なくともエラストマー性材料、可塑剤及び
ガラス繊維の中から1種以上を配合した組成物から形成
することにより満したものである。
本発明に用いられる粘着付与剤樹脂は、ロジン、天然樹
脂、重合ロジン、部分水添ロジン等の変成ロジン、グリ
セリンエステルロジン、ペンタエリスリットエステルロ
ジン等のロジンや変成ロジンの誘導体、β−ピネンの重
合体等のポリテルペン樹脂、テルペンフェノール等のテ
ルペン変成体、シクロペンタジェン樹脂、脂肪族系石油
樹脂及び酸変成物、芳香族系石油樹脂、アルキルフェノ
ール−アセチレン樹脂、キシレン系樹脂、クマロンイン
デン樹脂、ビニルトルエン−αメチルスチレン共重合樹
脂等の樹脂状の粘着付与剤であって軟化点が少なくとも
60℃以上のものである。これらの粘着付与剤樹脂は、
1種又は2種以上のものを混合して使用することができ
る。
これらの粘着付与剤樹脂の軟化点は60℃〜180℃で
あるのがよく、更に好ましくは80℃〜140℃である
。60℃未満であると車輛の高剛性構造の第2層材とし
て機能する温度領域が狭く、車輛の実使用温度でも流動
を生じるという不都合が生じる。さらに車輛への取付工
程は通常120℃〜150℃、30分程度の条件となる
塗料焼付工程を利用して行われるが、60℃未満の軟化
点のものでは不均一な流動を生じて均質な厚さの構造が
得られなくなる。また逆に、180℃以上であれば塗料
焼付工程の条件では第1層材との融着が不充分となると
ともにパネルの凹凸に対して追従しなくなり、高い剛性
が得られなくなるばかりでなく外観も極めて悪くなる。
本熱可塑性樹脂において、前記の粘着付与剤樹脂に対し
てはエラストマー材料、可塑剤及びガラス繊維から選ば
れた少なくとも1種が配合されていることが必要である
本然可塑性樹脂シートで配合されるエラストマー材料は
、粘着付与剤樹脂の強度的脆さを改良する目的で配合す
るものであり、粘着付与剤樹脂と混合可能でかつ衝撃強
度等の改良が可能なものであれば特にその種類が限定さ
れるものではない。
これらの例としては酢酸ビニル重合体、ポリエチレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−
プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共
重合体、ブタジェンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴ
ム、イソプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジェン共
重合体、スチレン−ブタジェン共重合体、スチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体、天然ゴムなどが
挙げられる。
これらのエラストマー材料の配合量は、他の配合剤の使
用量にもよるが、粘着付与剤樹脂100重量部に対し1
00重量部以下、好ましくは5〜50重量部である。1
00重量部を超えると樹脂との混合が著しく困難となる
ばかりでなく、成形品の弾性率が低下し本構造における
第2層材としての機能を果さなくなる。
さらに熱可塑性樹脂シートで配合される可塑剤は、粘着
付与剤樹脂の衝撃強度の改良を図るためのものであるが
、樹脂に混合して加工性の改良を図るものである。従っ
て、粘着付与剤樹脂とある程度以上の相溶性があれば、
その種類は限定されるものではない。これらの可塑剤と
しては、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ
(2エチルヘキシル)フタレート、その他の高級アルコ
ールフタレート等のフタル酸誘導体、ジメチルイソフタ
レート、ジ(2エチルヘキシル)イソフタレート等のイ
ソフタル酸誘導体、ジ(2エチルヘキシル)テトラヒド
ロブタレート、ジイソデシルテトラヒドロフタレート等
のテトラヒドロフタル酸誘導体、ジ(2エチルヘキシル
)アジペート ジイソデシルアジペート、ジイソノニル
アジペート等のアジピン酸誘導体、ジローブチルセバケ
ート、シ゛(2エチルヘキシル)セバケート等のセバシ
ン酸誘導体、トリ(2エチルヘキシル)トリメリテート
、トリイソデシルトリメリテート等のトリメリット酸誘
導体、クエン酸、イタコン酸、オレイン酸等の有機酸の
モノエステル誘導体やパラフィン誘導体、エポキシ誘導
体、ポリエステル重合型可塑剤等が挙げられる。また、
その他パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセ
スオイル、芳香族系プロセスオイル等の鉱物油軟化剤、
ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パー
ム油、やし油等′の植物系軟化剤等も使用可能である。
これらの配合量は、粘着付与剤樹脂の特性や他の配合剤
の使用量にもより、また得られる組成物に期待される加
工性及び可塑剤の特性にもよるが、粘着付与剤樹脂10
0重量部に対し50重量部以下、好ましくは5〜25重
量部である。50重量部を超えると、成形品の弾性率が
低下し本構造における第2層材としての機能を果さなく
なるから好ましくない。
本熱可塑性樹脂シートで配合されるガラス繊維は、その
径および長さは特に限定されるものではないが、通常は
長さが100mm以下、好ましくは25mm以下のチョ
ップトストランド繊維が使用される。100mm以上の
長さの繊維を使用しても強度的な改良は認められないば
かりでなく、混合する際に破断する繊維が多々生じると
ともに、均一な分散状態を得難いことがあるからである
。また、その使用量は他の配合剤の使用量にもよるが、
粘着付与剤樹脂100重量部に対し75重量部以下、好
ましくは5〜50重量部である。75重量部を超えると
加工困難となるから好ましくない。
本熱可塑性樹脂シートの組成物においては、前記配合剤
の他に炭酸カルシウム、タルク、グレー硫酸カルシウム
、硫酸バリウム等の無機充填剤、ハロゲン化合物、アン
チモン酸化物、ホウ酸亜鉛水和物、水酸化アルミニウム
等の難燃剤、熱安定剤、滑剤、プロツキンク防止剤、着
色剤、紫外線防止剤等を加えてもよい。また、軽量化を
図るために、シラスバルーン、ガラスバルーン、発泡石
等の微小中空体などの充填剤も使用することができる。
次に、本発明で第2層として使用される熱硬化性可塑物
シートについて説明する6本熱硬化性可塑物シートは、
゛常温においては柔軟な可塑性シートであるが、加熱に
より硬化するものである6それ故、凹凸のあるパネルに
発泡性熱硬化性樹脂シートと重ね合わせて載置し加熱す
ると、これら両シートが熱融着するとともに、車輛パネ
ルの凹凸形状に追従し硬化反応により硬質シートとなり
車輛パネルに剛性を付与する機能を持つものである。
本然硬化性可塑物シートは前記機能を持つものであれば
、特に限定するものではないが、エポキシ樹脂をはじめ
とする熱硬化性樹脂、ブタジェンゴム、スチレン−ブタ
ジェンゴム、アクリロニトリル−ブタジェンゴム、イソ
プレンゴム等の架橋可能なゴム、ジアリルフタレート(
DAP)等の反応性可塑剤を塩化ビニル樹脂、ポリビニ
ルブチラール樹脂等に配合してなる樹脂組成物及びこれ
らの樹脂の2種以上の混合物を母剤とし、これらに過酸
化物等の硬化剤、あるいは硫黄等とともに加硫剤、加硫
促進剤、カーボン等を適量配合してなるものである。勿
論、これらの中に充填剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外
線吸収剤、顔料を配合しても差し支えないことは言うま
でもない。
このような本発明に関する発泡性熱硬化性樹脂シート、
熱可塑性樹脂シート、熱硬化性可塑物シートの厚みは特
に限定されるわけではないが、車輛のフロアパネル、ダ
ッシュパネル、ドアパネル。
天井パネル等の用途として使用するには、次のもので充
分である。すなわち、第1層となる発泡性熱硬化性樹脂
シートについては、その発泡倍率にもよるが、通常光に
示した組成物における発泡倍率は2〜10倍であるため
未発泡状態で0.5〜5 mm、発泡後の状態で1〜5
0mmである。また、第2層となる熱可塑性樹脂シート
あるいは熱硬化性可塑物シートの厚みも構成体に付与す
る剛性の大きさにもよるが、車輛用途という点から考え
ると、0.5〜5mm程度の範囲のもので充分である。
このようにして得られる構造体は、第1層が温度変化に
伴う物性変化の少ない発泡性熱硬化性樹脂シートを使用
し、第2層に弾性率の高い熱可塑性樹脂シートあるいは
熱可塑性樹脂シートを使用するため、広い温度範囲に亘
って、優れた剛性を発揮するばかりでなく、車輛への搭
載時の施工性が優れ、かつ凹凸あるいは立体面における
追従性にも優れたものである。
本発明構造体を模式的に図示すると、第1図は加熱前の
構造体断面図で、車輛パネル(1)上に発泡性熱硬化性
樹脂シート(2)と、その上に粘着付与剤樹脂シートを
含有する熱可塑性樹脂シートまたは熱硬化性可塑物シー
ト(3)が載置されており、第2図は加熱後の断面図で
、加熱により発泡性熱硬化性樹脂シート(2)が発泡し
ている。なお、熱硬化性可塑物シート(3)は硬化が完
了しており、硬質樹脂シートとなっている。
また、第1層である発泡性熱硬化性樹脂シート(2)と
、第2層の熱可塑性樹脂シートあるいは熱硬化性可塑物
シートは、車輛パネルに熱融着する前に積層されていて
も分離された状態で供給されても何れの形態でもよい。
[発明の効果] 以上説明したとおり、本発明の方法によれば、複雑に凹
凸のある形状の車輛パネルに容易に軽量で高い剛性を広
い温度範囲に亘って付与することが出来るとともに、第
1層材料に発泡形態を付与しであるため断熱性の優れた
パネルとすることができる。
[実施例] 以下、本発明の効果を実施例および比較例により説明す
る。尚、試験に使用した材料及び試験法は次のとおりで
ある。
■、 試験材料 ■ 基礎パネル:0.8mm厚の鋼板 ■ 第1層(発泡性熱硬化性樹脂シート)第1表に示す
配合比で発泡性熱硬化性樹脂組成物をホバートミキサー
で20分混合して作成した後、剥離紙上に所定の厚さで
塗布した。これをL20℃で90秒間加熱し、ペースト
樹脂のみをセミゲル化したシートを作成した。
■ 第2層−1(熱可塑性樹脂シート)第2表に示す各
組成の材料を200℃に昇温したオートクレーブ中で、
溶融混合し、得られた混合物をホットプレスして所定の
厚さの第2層シートを得た。
■ 第2層−2(熱硬化性可塑物シート)・・・・材料
No Iとする。
ブタジェンゴム 100部9反応性可塑剤(DAP)5
部、炭酸カルシウム 500部、カーボン10 部を混
練し、所定の厚さのシートとした。
第 衷 ■、 試験方法 150X300mm、厚さ0 、8 mmの鋼板に第1
層。
第2層の各々のシートを組合せて構造体を作成し、各構
造体の剛性を20℃、40℃、60℃にて測定した。各
層の貼合せと発泡は、鋼板上に第1層第2層のシートを
積層し、150℃X30分の条件でオーブン中で加熱処
理を行うことで実施した。
また、剛性比は次式に基づいてこれを算定した。
剛性比= (fo/f) 2・ ((mt+m2)/m
+)ここで、foは制振材、拘束材をつけたときの共振
周波数、fは振動基板となる0 、8 mm厚鋼板の共
振周波数、mtは該鋼板の単位面積当りの質量、m2は
第1層、第2層を合わせた単位面積当りの質量である。
結果を第3表に示す。
以下余白 4゜ また、凹凸板への追従試験は、前述の第1層及び第2層
の材料を各々巾20mm、長さ250mmに切り出し、
第3図に示す凹凸波形状で波の高さ7゜8mmとした鋼
板上に波の方向と直交するようにオーブン中で加熱試験
を行ない、凹凸形状への追従性を観察した。その結果を
第3表に示す。ただし、判定は隙間なく密着しているも
のを°゛○゛°、隙間は若干残るが使用上差支えない程
度のものを°°△、隙間が残り使用上問題が残るものを
“×°゛とした。
■、試験構造体と性能 第3表に本発明例及び比較例の構成および試験結果を示
す。
第3表の試験結果から判るとおり、本発明の構造体は、
剛性に優れるとともに加熱により溶融して車輛パネルへ
の凹凸追従性も良好であり、堅固感のあるパネルとする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る車輛用構造体の加熱前の模式的断
面図で、第2図は同じく加熱後の断面図で、第3図(a
)、(b)はそれぞれ追従性試験に使用した鋼板の正面
図及び側面図である。 (1)・・・車輛パネル。 (2)・・・発泡性熱硬化性樹脂シート。 (3)・・・熱可塑性樹脂シート。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、車輛用剛性基板に積層される発泡性熱硬化性樹脂シ
    ートからなる第1層と、該シート上にラミネートされる
    熱可塑性樹脂シートからなる第2層から構成され、加熱
    によりこれらの剛性基板と各シートの接触面が一体的に
    融着するとともに、発泡性熱硬化性樹脂シートが発泡す
    ることを特徴とする車輛用剛性構造体。 2、前記発泡性熱硬化性樹脂シートが塩化ビニル樹脂、
    可塑剤、発泡剤、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂用加熱活
    性型硬化剤を必須成分とし、塩化ビニル樹脂100重量
    部に対しエポキシ樹脂が20〜500重量部であり、か
    つ塩化ビニル樹脂がセミゲル化状態であることを特徴と
    する請求項1記載の車輛用剛性構造体。 3、前記熱可塑性樹脂シートが、粘着付与剤樹脂を含有
    することを特徴とする請求項1記載の車輛用剛性構造体
    。 4、車輛用剛性基板に積層される発泡性熱硬化性樹脂シ
    ートからなる第1層と、該シート上にラミネートされる
    熱硬化性可塑物シートからなる第2層から構成され、加
    熱によりこれらの剛性基板と各シートの接触面が一体的
    に融着するとともに、発泡性熱硬化性樹脂シートが発泡
    し、かつ熱硬化性可塑物シートが硬化することを特徴と
    する車輛用剛性構造体。
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JP2009528925A (ja) * 2005-10-27 2009-08-13 エクソンモービル ケミカル パテンツ,インコーポレイティド タイ層を含む構造体
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