JPH0469379B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 最近、色分解と同時に最終仕上り時のレイアウ
トまでも行なう、いわゆる編集機能すなわちフル
ページの集版機能を備えたカラースキヤナーが知
られている。

このような編集機能を備えたカラースキヤナー
は一般的にレイアウトスキヤナーと称されてお
り、原稿画像を入力後、指定された位置に指定さ
れたトリミングでフイルム上に露光して出力を行
なうことができる。

このようなレイアウトスキヤナーに原稿を取り
付けるためには、原稿がスキヤナーの原稿ドラム
の基線に対して、最終仕上り時のレイアウトに従
つて予じめ決められた角度を有するようにする必
要がある。それは次の如き理由による。

すなわち第１図に示されるように、原稿ドラム
３０に原稿３１を原稿ドラムの直線３２に対して
まつすぐに取り付けた場合には、スキヤンされた
後に露光ドラム３３に取り付けられたフイルム３
４に露光される画像３５も露光ドラムの直線３６
に対してまつすぐな画像となる。

従つてこのスキヤナーの色分解とレイアウトを
同時に処理するための機能を十分に発揮させるた
めには、第２図に示すように、露光ドラムの直線
３６に対して斜めの画像３７が要求される場合に
は、原稿３１を原稿ドラム３０に取り付ける際
に、原稿ドラムの直線３２に対して斜めに取り付
けなければならない。これは、このようなスキヤ
ナー本体が、原稿をスキヤンした後に露光ドラム
上でフイルムを露光させる時に、スキヤンした画
像を原稿に対して任意の角度回転させてから露光
させるような機能をスキヤナー自体は有していな
い場合があるためである。

ページ集版のための情報処理を行なうコンピユ
ーターにて角度回転を行なうことも技術的には考
えられ一部採用されているがコンピユーター自体
の容量増、処理時間の増加あるいは回転処理に供
なう解像度低下等問題が発生するのでコスト的に
も時間的あるいは品質的にも不利な面がある。

レイアウトスキヤナーによつて最終的に編集処
理された出力を得るためには、更にレイアウト情
報が必要である。このレイアウト情報としては、
トリミング枠の位置を決定することと、このトリ
ミング枠の中の定められた位置に出力画像を出力
することができるような情報が必要である。

従来はこのレイアウト情報を得るために、モニ
ターテレビ上にトリミング枠と原稿画像とを再現
し、トリミング枠及び／又は原稿画像を移動させ
てトリミング枠を所定の位置に配置させると共に
トリミング枠内の所定の位置に原稿画像を配置さ
せてレイアウト情報を得るのが一般的であつた。

このような方法を採用している理由は以下の通
りである。すなわち、一般的に原稿の画像の仕上
りサイズは原稿そのもののサイズよりも大きく、
原稿の画像の中のトリミング位置がある程度恣意
的に決められており、一方編集頁内のトリミング
位置及び寸法は頁内の基点から数値処理が可能で
あるが、原稿の画像の位置については数値処理が
困難であることに帰因する。すなわち原稿の画像
が一般的に仕上りサイズよりも小さく、トリミン
グ開始及び終了点を数値的に求めるのが困難であ
ることによる。

以上の如き従来法によつてレイアウト情報を求
める場合には、一般的に高価な装置をレイアウト
情報を得るために長時間にわたつて稼働させなけ
ればならず、装置の稼働効率低下の原因の一つと
なつている。

更に上記従来法では、モニターテレビ上に映し
てトリミング枠内の原稿の画像の位置を眼で確認
し更に割付指定紙の割付画像の位置と比較してレ
イアウト位置を決めている方法も知られている
が、このような方法ではその精度も良くない。

本発明は以上の如き従来法の欠点を解消して原
稿の画像のレイアウト位置についての数値処理を
可能とすると共に、レイアウトに必要なデータを
高価な装置を用いずに正確にしかも容易に得るこ
とを可能とし、これによつて高価な装置の稼働効
率を向上せしめることを目的とする。

以下本発明について更に詳細に説明する。本発
明においては、必要に応じて、第３図に示す如く
原稿１に補助片２を取り付ける。原稿１に基準線
を施こすことのできる部分を有していればこの補
助片２は取り付ける必要はない。

しかしながら、原稿には余分な加工を施こさな
い方が好ましいので、以下においては補助片２を
取り付けた場合について説明するが、これに限定
されるものではなく、原稿に直接基準線を施こし
てもよい。原稿１に補助片２を取り付けるには任
意の手段を採用することができ、第３図に示すよ
うにセロハン粘着テープ等の粘着テープ５０を用
いれば容易である。

補助片２を取り付ける位置は、出力画像を考慮
して適当な位置を選択すればよい。

補助片２を取り付けた原稿１は第４図に示すよ
うに透明板３に取り付ける。この取り付け手段も
セロハン粘着テープ等の粘着テープを用いれば極
めて容易に行なうことができる。

このようにして原稿１を取り付けた透明板３に
は、原稿１を保護する目的及び原稿１の反りを防
止する目的その他の目的で必要に応じて原稿１を
間にはさむようにして更に透明板４を重ねてもよ
い。

こうして原稿１を取り付けた透明板３及び４は
第４図に示される如き投影装置の原稿架５に装填
する。第４図に示した投影装置は本発明において
用いられる装置の一例の説明図であり、光源、原
稿架５、投影レンズ８、投影板９がこの順に配列
されている。図においては光源は作業者がまぶし
くないように覆い７によつて被覆されている。

前記の如く原稿１を取り付けた透明板３を原稿
架５に装填する場合には透明板３が常に原稿架の
所定の場所に位置するように透明板係止部６，
６′を設けておく。

また別に原稿１の画像中に適当な参照点Ｐを決
めておく。この参照点は位置を決め易い特徴のあ
る画像を採用すればよく、例えば人物の写真の場
合には人物の洋服のボタンとか、あるいは風景で
あれば電線が二本交叉している交点とかの点を選
択すればよい。

本発明においては以上の如くして原稿１を取り
付けた透明板３を原稿架５に装填して投影板９上
に原稿の画像を投影する。

光源、原稿架５、投影レンズ８は、一体となつ
て投影板９の方向に移動可能であり、更に投影レ
ンズは単独でも投影板９の方向に移動可能となつ
ている。これにより投影倍率及びピントの調節が
可能である。

一方投影板９上には割付指定紙２０を載置し、
この割付指定紙２０に施こされている割付用画像
２１と原稿の投影画像とが一致するように投影倍
率及び割付指定紙の位置を調整する。

この状態で原稿の仕上がり倍率を測定し、倍率
情報を得る。倍率を自動的に測定することのでき
る倍率自動測定装置が知られているのでこれを採
用すれば倍率情報は容易に得られる。

第４図の１３はこの倍率自動測定装置であり、
倍率がこの装置に自動的に表示される。あるいは
倍率情報は他の任意の手段で別に求めてもよい。

本発明においては、投影画像と割付用画像とが
一致した状態において割付指定紙上における前記
参照点Ｐの投影像P′の位置情報を求める（第５図
参照）。なお割付指定紙２０上におけるトリミン
グ枠Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄの位置情報は予じめ求めてお
く。

原稿画像中の参照点Ｐの割付指定紙上における
位置情報は前記の如く投影像P′の位置情報として
求まる。

前記の位置情報はXYデジタイザーテーブル等
の自動位置読取装置を利用すれば極めて容易に得
ることが可能である。

XYデジタイザーを用いて位置情報を得る場合
には位置を測定すべき場所にカーソル１７を移動
させて位置情報を得ることができる。

こうして得られた原稿画像中の参照点Ｐの割付
指定紙上における位置情報、倍率情報、トリミン
グ枠の位置情報は後述するレイアウトスキヤナー
からの出力を制御するために用いられる。

原稿を原稿ドラムへ取り付ける際に、予じめ原
稿を所定の角度で取り付けておけば入力後の画像
情報を回転する必要はないので都合が良いことは
既に述べた。

所定の角度で原稿を原稿ドラムに取り付けるた
めの手段は特開昭55−21033号公報、特開昭55−
3313号公報、特開昭55−50235号公報、特開昭55
−64238号公報等に記載されており、適宜選択す
れば良い。ところで割付指定紙に施こされている
トンボマークが製版用の座標の基準として用いら
れる場合が多いので、それを利用して原稿ドラム
に取り付けるための基準線を施こす一例を示せば
次の如くなる。割付指定紙には向い合うトンボマ
ーク１５，１５又は１６，１６が施こされてい
る。投影画像と割付画像とが一致した状態におい
てこの向い合うトンボマーク１５，１５又は１
６，１６を結んで得られる直線と前記透明板係止
部６又は６′とのなす角度を求めておく。

次いで原稿架５から透明板３を取り外し、原稿
１を取り付けたままの状態で、前記透明板係止部
６又は６′に密接していた一辺と平行又は直角な
直線とのなす角度が、前記で求めた向い合うトン
ボマークを結んで得られる直線と透明板係止部と
のなす角度となる如くして、前記補助片２に基準
線４３を施こす。前記角度を求めるには任意の手
段を採用することができ、適宜公知の手段で良い
が、第４図に示される如く一般に商品名ドラフタ
ーと称されている万能定規１０を用いれば便利で
ある。

補助片２に基準線４３を施すには、万能定規で
前記角度を求めておき、また、透明板の原稿係止
部６，６′と接していた辺が、原稿係止部６，
６′と平行又は直角になるように透明板係止部１
１，１１′，１１″を有する透明板載置台１８に載
置して前記万能定規１０を用いて容易に施こすこ
とが可能である。

透明板載置台１８の上面はライトテーブル１２
とすれば作業しやすく便利である。

この基準線４３は、第１図及び第２図を参照し
て既に説明したように、原稿を原稿ドラムに取り
付ける際の原稿ドラムの直線に対して原稿をどれ
だけ傾けて取り付けるかの基準とするためのもの
であり、基準線４３が前記原稿ドラムの直線に対
して平行又は直角になるようにして原稿を原稿ド
ラムに取り付ける。原稿ドラムの直線に対して基
準線４３が平行となるようにするか、直角となる
ようにするかは、必要とされるレイアウト情報に
依存するので、適宜決定する。

こうして原稿１を原稿ドラムに取付けた後で原
稿画像を走査し入力を行ない画像情報を記憶装置
に記憶させておく。

次に前記記憶装置に記憶させた画像情報を座標
測定機能を有するモニターテレビに呼出して表示
させ、入力開始点Ｓ等の入力画像情報の基準点に
対する前記参照点の位置情報を求める。

第６図は座標測定機能を有するモニターテレビ
の説明図であり、モニターテレビ６０とデジタイ
ザーテーブル６１及び電子ペン６２等の座標指示
器具から成つている。モニターテレビ６０の画面
上の任意の位置はデジタイザーテーブル６１上に
て電子ペン６２を用いて読取りが可能となつてい
る。モニターテレビの画面に表示された画像情報
中における前記原稿の画像中の参照点の位置座標
は画面に表示された参照点の画像P″の座標を電
子ペンを用いてデジタイザーテーブル上にて読み
取ることによつて求めることができる。あるいは
デジタイザーテーブルの機能はモニターテレビの
画面そのものが果すものである場合にはモニター
テレビの画面上から直接に前記参照点の位置情報
を求めることができる。

なお割付指定紙上におけるトリミング枠Ａ，
Ｂ，Ｃ，Ｄ，の位置情報は予じめ求めておく。

以上の如くして求められた参照点Ｐの割付指定
紙上における位置情報、及び入力画像情報におけ
る例えば入力開始点等の基準点Ｓに対する参照点
Ｐの位置情報に基づいて、入力された画像情報の
出力位置を制御する。この制御は次の如く行なわ
れる。

すなわち原稿の画像中の参照点の割付指定紙上
における位置情報及び入力画像情報における基準
点に対する位置情報は前述の如く求まつているの
で、割付指定紙上における前記基準点の位置情報
は演算処理によつて求めることができ、従つて全
て割付指定紙上のＸ−Ｙ座標系によつて位置情報
が表示され得る。

次に第７図に示す如く割付指定紙上のＸ−Ｙ座
標系に対応するX′−Y′座標系を露光ドラム上に
設定し、ここにフイルム３４を装着する。

入力画像情報の基準点Ｓ及び原稿の画像中の参
照点Ｐの情報はX′−Y′座標系の点SF及びPFの点
に対応させることが可能となる。実際にはこの情
報はトリミング領域外の情報であるので、この領
域にては出力は行なわれない。実際の出力はトリ
ミング枠Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄの位置情報に基づいてそ
れぞれX′−Y′座標系における対応するトリミン
グ枠A′，B′，C′，D′の領域内にあるか否かを演
算装置にて判断させて必要な位置に必要なトリミ
ングにて出力させる。

以上の如く、本発明によれば、レイアウトスキ
ヤナーを用い、最終的仕上り状態のレイアウトに
従つた出力が極めて容易に得られる。

更に本発明によれば、出力画像の出力位置やト
リミング位置は、高価なレイアウトスキヤナーの
演算装置との対話方式で求める従来の方法に比べ
てレイアウトスキヤナーの使用時間は極めて短縮
され、従つて高価なレイアウトスキヤナーの稼働
効率は著しく向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は原稿の原稿ドラムへの取付
けと出力との関係の説明図、第３図は原稿の説明
図、第４図は本発明で用いられる装置の説明図、
第５図は割付指定紙の説明図、第６図は座標測定
機能を有するモニターテレビの説明図、第７図は
フイルムへの出力の説明図をそれぞれ示す。 １……原稿、２……補助片、３，４……透明
板、５……原稿架、６，６′……透明板係止部、
７……覆い、８……レンズ、９……投影板、１０
……万能定規、１１，１１′，１１″……透明板係
止部、１２……ライトテーブル、１３……自動倍
率測定装置、１４……演算処理装置、１５，１６
……トンボマーク、１７……カーソル、１８……
透明板載置台、２０……割付指定紙、２１……割
付用画像、３０……原稿ドラム、３１……原稿、
３２……直線、３３……露光ドラム、３４……フ
イルム、３５……画像、３６……直線、４３……
基準線、５０……粘着テープ、６０……モニター
テレビ、６１……デジタイザーテーブル、６２…
…電子ペン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 原稿画像中の識別容易な点を参照点とし、こ
   の参照点の割付指定紙上における位置情報及び割
   付指定紙に描かれているトリミング枠の位置情
   報、さらにはレイアウトスキヤナーの原稿ドラム
   に原稿を取付ける際の取付角度を決める基準線と
   を求め、該基準線に基づいて原稿を前記ドラムに
   取付けて原稿画像入力を行ない画像情報を記憶装
   置に記憶させ、しかる後に前記記憶装置に記憶さ
   せた画像情報を座標測定機能を有するモニターテ
   レビに呼出して表示させて前記記憶装置からの画
   像情報の読み出し開始点に対する前記参照点の位
   置情報を求め、この位置情報と前記割付指定紙の
   位置情報とを対応づけて前記入力された画像情報
   の露光用のフイルムにおける出力位置及びトリミ
   ング位置を決定することを特徴とする画像処理方
   法。