JPH0466086A - ウロキナーゼ前駆体含有溶液の取得方法 - Google Patents

ウロキナーゼ前駆体含有溶液の取得方法

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JPH0466086A
JPH0466086A JP17528690A JP17528690A JPH0466086A JP H0466086 A JPH0466086 A JP H0466086A JP 17528690 A JP17528690 A JP 17528690A JP 17528690 A JP17528690 A JP 17528690A JP H0466086 A JPH0466086 A JP H0466086A
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precursor
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Satoshi Hanzawa
敏 半澤
Koji Shintani
晃司 新谷
Nobuyuki Honma
信幸 本間
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、純化ウロキナーゼ前駆体の取得方法に関する
ものであり、詳しくは高純度ウロキナーゼ前駆体溶液を
製造するための試料として適当な程度まで純化されたウ
ロキナーゼ前駆体含有溶液の取得方法に関するものであ
る。
(従来の技術) ウロキナーゼ前駆体は、プラスミノーゲンを活性化する
、いわゆるブラスミノーゲナクチベーターであり、血管
内に生じた血栓に対する治療薬として近年注目を集めて
いる。
従来、人の尿から精製されたウロキナーゼが血栓に対す
る治療薬と、して使用されて来たが、尿からの回収や精
製作業の繁雑さ、回収されるウロキナーゼは高活性を有
する高分子型と低活性しか有さない低分子型の混合され
たものであり、かつ、精製作業を行っているうちに高分
子型の低分子型への変換が生じるといった技術的課題が
ある。またこれに加え、治療薬として人体に大量投与す
ると副作用として出血作用を示す、という報告もある。
そのため、より活性の低い形態への変換が生じ難く、か
つ出血という副作用の少ないという性質を有するウロキ
ナーゼ前駆体が注目されるようになった。
ウロキナーゼ前駆体は天然には極めて微量にしか存在し
ないため、遺伝子操作の手法を適用して大量に取得する
試みがなされている(特開昭59−51300号公報)
ところで、遺伝子操作の手法により大腸菌等の菌体でウ
ロキナーゼ前駆体を製造すると、いかなる理由であるか
は不明であるが、製造されたウロキナーゼ前駆体は活性
を発現し得ない不溶性の沈殿として菌体内に蓄積される
ことがある。従って、活性を発現し得る可溶性ウロキナ
ーゼ前駆体含有溶液を取得するため、例えば特開昭59
−161321号又は特開昭60−500893号各公
報に記載されたような、菌体を適当な溶液中で超音波や
プレス機により破砕し、不溶性画分を回収し、後にグア
ニジン塩酸塩等の蛋白質変性剤やアルカリ処理を実施し
てウロキナーゼ前駆体の可溶化処理を行い、更にこの変
性剤の濃度を低下させたりpHを中性程度に戻してやる
ことで活性化処理を行う操作が実施される。
(従来技術の課題) 前記したように、ウロキナーゼ前駆体は血栓の治療薬と
して有望される蛋白質であるため、他の夾雑物を出来る
だけ除去した高純度のものが要求される。
一般に、ウロキナーゼ前駆体のような酵素(酵素前駆体
)を含有する溶液について、目的酵素を精製する手法と
して液体クロマトグラフィー法等を適用することが知ら
れている。しかしながら、液体クロマトグラフィー法は
、ある程度純化された酵素溶液についてさらに純度を高
める場合には有効な手段であるが、溶液中に夾雑物が多
量に存在する場合にはゲルの劣化が生じたり、性質の不
明な夾雑物がゲルに強力に吸着してしまう恐れがあると
いう不都合が生じる。更には、液体クロマトグラフィー
法を実施するためにはある程度時間が必要であり、特に
精製しようとする溶液が大量となるほど、多大な時間が
必要である。
従って、高純度のウロキナーゼ前駆体含有溶液を得よう
とする場合には、ある程度純化されたものを一旦取得し
、その後頁なる純化作業を実施することが効率のうえで
は最も良いのである。
ところが、例えば前記した特開昭59−1[11321
号公報には、内部にウロキナーゼ前駆体を有する菌体を
適当な溶液中で破砕した後、遠心分離等の操作で可溶性
の夾雑物を除去する方法が記載されているが、遠心分離
を行うには時間がかかるうえ、核酸、細胞壁多糖類、脂
質又は蛋白質等の夾雑物の大部分はウロキナーゼ前駆体
とともに不溶性画分に回収されてしまうという課題があ
る。また、大量のウロキナーゼ前駆体含有溶液について
遠心分離を実施しようとすれば大型の遠心分離機が必要
となり、大型の設備を設けなければならない。
他に、例えば硫安等の塩を添加する塩析法や、エタノー
ル等の有機溶媒を添加する溶媒分画法を適用した、ウロ
キナーゼ前駆体と夾雑物の溶解度の差に基づいた精製方
法も考えられる。この方法によれば、前記した更なる純
化作業に供するのに好適な、ある程度の純化されたウロ
キナーゼ前駆体含有溶液を取得することが可能である。
しかし、これらの方法は実験室レベルでの作業には適当
であるものの、工業規模では種々の課題を有している。
例えばこれらの方法では、塩や有機溶媒等の試薬をウロ
キナーゼ前駆体含有溶液重量の20−1’20%程度使
用しなければならず、試薬コストか高くなることは勿論
、試薬の貯蔵施設や試薬管理者を設けることが必要とな
るのである。また例えば、大量の塩をウロキナーゼ前駆
体含有溶液に添加する場合には塩が溶液に空気を持ち込
むために発泡といった課題が生じ、有機溶媒を添加する
場合には有機溶媒と水の反応により発熱するという課題
が生じるのである。発泡が生じると、溶液中の不溶物(
沈殿等)が泡に吸着してしまい、遠心分離等の操作によ
って分離することが難しくなる。
(課題を解決するための手段) 以上のような課題に鑑みて、本発明者らは特別な設備を
必要とすることなく、簡便な操作により、可溶化・活性
化操作を終了した後の大量のウロキナーゼ前駆体含有溶
液について適用可能であり、例えば液体クロマトグラフ
ィー法等の高純度化のため操作に供するのに好適な、あ
る程度に純化されたウロキナーゼ前駆体含有溶液を取得
する方法を提供することを目的として鋭意研究を行った
結果、本発明を完成するに至った。即ち本発明は、ウロ
キナーゼ前駆体をコードする遺伝子を含むプラスミドで
形質転換された菌体宿主を培養して当該蛋白質を内部に
有する菌体を取得し、該菌体を適当な溶液中で破砕して
不溶性のウロキナゼ前駆体を含む溶液を取得し、当該溶
液について可溶化・活性化処理を施して活性を発現し得
る可溶性ウロキナーゼを含む溶液を取得し、次いで可溶
性ウロキナーゼを含む溶液に有機酸及び/又は鉱酸を添
加してそのpHを低下させ、生じた沈殿を溶液から除去
することからなる純化されたウロキナーゼ前駆体含有溶
液の取得方法である。以下、本発明の詳細な説明する。
本発明により取得される純化されたウロキナーゼ前駆体
含有溶液は、大腸菌等の菌体に由来する核酸、細胞壁多
糖類、脂質又は蛋白質等の夾雑物の大部分が除去された
ものであり、例えば液体クロマトグラフィー等の更なる
高純度化のための作業に供するのに好適なものである。
なお、本発明でいうウロキナーゼ前駆体とは、プラスミ
ン等の蛋白質分解酵素の作用を受けて活性化された後に
ブラスミノーゲンアクチベーターとしての活性を発揮す
る蛋白質であり、例えば特開昭59−51300号公報
に記載されたような、人腎臓細胞等の細胞培養液中に天
然に遊離されるアミノ酸−次構造を有するものの他、例
えば特開昭82−143886号公報に記載されたよう
なアミノ酸−次構造に人工的な変異を有するものの両者
を意味する。
まず、ウロキナーゼ前駆体をコードする遺伝子を含むプ
ラスミドで形質転換された菌体宿主を培養してウロキナ
ーゼ前駆体を内部に有する菌体を取得する。ウロキナー
ゼ前駆体をコードする遺伝子や当該遺伝子を含むプラス
ミド等は前記したような公報の記載を参照して行えばよ
く、特別の条件等はない。宿主は、ウロキナーゼ前駆体
を菌体内部に不溶性の活性を発現し得ない(例えプラス
ミン等の蛋白質分解酵素で処理しても、プラスミノーゲ
ン活性化能を有するウロキナーゼに変換されない)高次
構造に折り畳まれた凝集塊として蓄積するものである。
この菌体の培養条件等についても本発明では特別の制限
はない。
取得された菌体を破砕する操作やその際に使用する溶液
(破砕溶液)についても特別の制限はないが、破砕操作
は例えばホモジナイズ、超音波処理等の物理的手法によ
り行うことが好ましい。
薬品の添加により破砕を行うと、後にこの薬品を除去す
る必要が生じるためである。ここで使用する適当な溶液
は、ウロキナーゼ前駆体の一次構造等を変化させない程
度にpH等を調整された緩衝液等を使用すれば良い。例
えばTrIs−HCI緩衝液(pH7−9)やリン酸緩
衝液(pH7−9)が例示出来る。
以上の操作により取得される溶液は、不溶性のウロキナ
ーゼ前駆体と菌体に由来する、核酸、細胞壁多糖類、脂
質又は蛋白質等の大量の夾雑物を含む溶液である。この
溶液について、ウロキナーゼ前駆体の可溶化・活性化処
理を実施する。可溶化・活性化処理は、例えば特開昭5
9−161321号公報や特開昭60−500893号
公報等に詳細に記載されているが、本発明においても同
様に実施すれば良い。即ち、グアニジン塩酸塩等の強力
な蛋白質変性剤を使用して活性を発現し得ない高次構造
に折り畳まれているウロキナーゼ前駆体を変性させ、可
溶化し、後に変性剤濃度を低下させて活性を発現し得る
高次構造に折り畳むことで活性化させたり、溶液のpH
をアルカリ性にしてウロキナーゼ前駆体を変性させ、可
溶化し、後にpHを中性付近に戻して活性化させても良
い。この操作により、可溶化・活性化されたウロキナー
ゼ前駆体と夾雑物を含む溶液が取得される。
これらの操作の後、本発明においては前記溶液に有機酸
及び/又は鉱酸を添加してそのpHを低下させる。鉱酸
としては例えば塩酸や硫酸等が例示でき、有機酸として
は例えば酢酸や蟻酸等が例示出来る。これらは単独で使
用しても良いし、二以上を混合して使用しても良い。そ
の添加量は、可溶化・活性化されたウロキナーゼ前駆体
と夾雑物を含む溶液のp)lがpH2−5の範囲となる
量である。なお、このpHの範囲ではウロキナーゼ前駆
体は安定に存在する。pHを低下させればさせるほど、
変性され、沈殿を生じる夾雑物の量が多くなるため、可
能な限りp)I 2付近まで溶液のpHを低下させると
良い。
有機酸及び/又は鉱酸の添加を、少量の塩類が溶液中に
存在した条件下で実施すると、夾雑物の変性・沈殿が更
に良好となる。塩類としてはNaC1、硫安、リュウ酸
ナトリウム等を使用すれば良く、その添加量は予備的実
験を行って決定すと良い。本発明者らの経験では、ウロ
キナーゼ前駆体量が7001U/mlであり、比活性が
100OOIU/ml程度の溶液に対し、そのpHをp
t+ 4に低下させた場合には重量/体積(V/V)で
5%程度の硫安の添加が効果的であった。なお、この塩
類の添加は、p)lの低下に先立って行っても、それと
同時に行っても、又はpHを低下させた後に行っても良
い。
以上の操作により、可溶化・活性化処理を終了した段階
で取得された、可溶化・活性化されたウロキナーゼ前駆
体と夾雑物を含む溶液中の夾雑物の大部分は沈殿を生し
る。従って、この沈殿を溶液から除去することで、更な
る純化作業に供するのに好適なウロキナーゼ前駆体溶液
を取得することが出来る。沈殿の除去作業は、例えば限
外濾過膜を使用して行っても良いし、上清を選択的に回
収することで行っても良い。
この様な回収された溶液について、更にゲル濾過クロマ
トグラフィーやイオン交換クロマトグラフィー等の操作
を行うことに本発明では制限がないが、なかでも、本発
明の操作を実施した後の溶液はpHが低く、好ましく塩
類を添加した場合には塩濃度も高いから、疎水クロマト
グラフィーを実施することが好ましい。
(発明の効果) 本発明により取得された純化されたウロキナーゼ前駆体
含有溶液は、−菌体に由来する夾雑物の大部分が除去さ
れているから、例えば液体クロマトグラフィー法等によ
る更なる高純度化のための作業に直接供することが可能
である。しがちその場合には、ゲルの劣化等や、性質の
不明な夾雑物がゲルに吸着して精製の度合いが変化する
といった現象を防止することが可能となる。
本発明は、可溶化・活性化処理の後に当該処理により取
得された溶液について有機酸及び/又は鉱酸を添加して
そのpHを低下させ、生じた沈殿を除去するという簡便
な操作により実施することが可能であり、しかも、従来
の塩析法や有機溶媒を使用する方法において課題であっ
た発泡、発熱等を生じることはない。このため、本発明
の方法によれば、高純度のウロキナーゼ前駆体を遺伝子
操作の手法により菌体を宿主として製造する場合の一連
の操作を円滑に完了することが可能となるのである。
以上のように本発明の方法は、遺伝子操作の手法により
ウロキナーゼ前駆体を製造するにおいて、より高純度の
製造物を取得するために好適な標品を提供するものであ
る。
(実施例) 以下、本発明を更に詳細に説明するために実施例を記載
するが、これら実施例は本発明の一例であり、本発明を
限定するものではない。
なお、本実施例においては、ウロキナーゼ前駆体の量等
をその活性(IU)により示しているが、ウロキナーゼ
前駆体自体は活性を有していないため、−旦蛋白質分解
酵素であるプラスミンによりこれをウロキナーゼに変換
した後、ウロキナーゼの特異的基質であるPyrGIy
Arg−pNA  (S−2444゜第−化学薬品(株
)製、Pyrはピログルタミル基を表す)を用いてその
活性を測定し、市販のウロキナーゼ(ミドリ十字(株)
製)と比較して決定した。また、蛋白質濃度は280n
mでの吸光度を測定して決定し、ウロキナーゼ前駆体の
純度は単位蛋白質量当たりのウロキナーゼ活性で示した
実施例 1゜ 135位及び157位のアミノ酸残基がそれぞれリジン
、フェニルアラニンに変換されたウロキナーゼ前駆体を
コードする遺伝子を含むプラスミド(特開昭62−14
HIi8号)で大腸菌(KY143B株)を形質転換し
、30’C条件下、グリセリンとカゼインの分解物を含
むM9培地で培養してウロキナーゼ前駆体を発現させた
結果、ウロキナーゼ前駆体は菌体内部に蓄積された。
湿重ff11gの菌体を、Trls−HCI (pH8
)溶液中でホモジナイズして破砕し、続いて2M尿素水
溶液で可溶化処理を行った。可溶化処理後の溶液につい
て、5%トリエチレンテトラミンを添加してそのp)l
をpHIIとし、更に濃塩酸加してpHをpH9として
活性化処理を行った。この溶液は、大腸菌に由来する夾
雑物を多量に含有しているため、乳白色を呈していた。
このウロキナーゼ前駆体を含有する溶液について活性を
測定したところ、7001Ll/■1であり、比活性(
溶液中の蛋白質当たりの活性)は950!Ll/sgで
あった。
以上の操作で得られた、ウロキナーゼ前駆体及び夾雑物
を含む可溶化・活性化処理後溶液に対し、濃塩酸を滴下
してそのpHをpH2に調整した。
溶液を室温にて1時間放置した後、生じた沈殿を除去す
るため濾過を行い、溶液画分を取得した。
取得された溶液は、無職透明の溶液であった。
得られた溶液中のつaキナーゼ活性は575+1111
であり、もとの溶液中の活性の約82%が回収された。
比活性を測定したところ、520OIU/mgであり、
もとの溶液の値に対して約4倍となっていた。比活性は
溶液中の全蛋白質量で溶液のウロキナーゼ活性を割った
値であり、その値が高いほどウロキナーゼ前駆体の純度
が高いことを意味している。従って、得られた溶液のウ
ロキナーゼ前駆体純度はもとの溶液に比較して約4倍に
上昇したことになる。
実施例 2゜ 実施例1で取得した菌体について、活性化処理の後に濃
塩酸を添加して溶液のpHをpH4に調整した以外は実
施例1と同様の操作を行った。なお、活性化処理後の溶
液中のウロキナーゼ活性及び比活性は実施例1と同様で
あった。
得られた溶液中のウロキナーゼ活性は83010/■1
であり、もとの溶液中の活性の90%が回収された。比
活性を測定したところ、380OIU/mgであり、も
との溶液の値に対して約3倍に上昇していた。
実施例 3゜ 実施例1で取得した菌体について、活性化処理の後にm
塩酸を添加して溶液のpHをpH5に調整した以外は実
施例1と同様の操作を行った。なお、活性化処理後の溶
液中のウロキナーゼ活性及び比活性は実施例1と同様で
あった。
得られた溶液中のウロキナーゼ活性は6801Ll/■
1であり、もとの溶液中の活性の94%が回収された。
比活性を測定したところ、24001U/■gであり、
もとの溶液の値に対して約2.5倍に上昇していた。
実施例 4゜ 実施例1で取得した菌体のうち、乾燥重量で2gの菌体
をTris−HCI (pHg)溶液中でホモジナイズ
して破砕した後、400 mlの4Mグアニジン塩酸塩
溶液を添加してウロキナーゼ前駆体を可溶化処理し、還
元剤としてグルタチオンを0.2io1/l となるよ
うに添加した。続いて溶液のpHをpl+8に保ったま
ま、同緩衝液(p)1g)を添加してグアニジン塩酸塩
濃度を4倍に希釈して活性化処理を行った。
この溶液は、大腸菌に由来する夾雑物を多量に含有して
いるため、乳白色を呈していた。このウロキナーゼ前駆
体を含有する溶液について活性を測定したところ、72
01U/slであり、比活性(溶液中の蛋白質当たりの
活性)は100OIU/−gであった。
以上の操作で得られた、ウロキナーゼ前駆体及び夾雑物
を含む可溶化・活性化処理後溶液に対し、15gの硫安
を添加した後に濃塩酸を添加し、そのp)IをpH4に
調整した。溶液を室温にて1時間放置した後、上清を取
得した。取得された溶液は、無職透明の溶液であった。
得られた溶液中のウロキナーゼ活性は5901Ll/−
1であり、もとの溶液中の活性の約82%が回収された
。比活性を測定したところ、4000111/mgであ
り、もとの溶液の値に対して約4倍となっていた。なお
、沈殿を乾燥させてその重量を測定したところ、約1g
であった。
比較例 1゜ 実施例1で取得した菌体について、活性化処理の後の溶
液3001に対し15gの硫安を添加し、室温で1時間
放置した以外は実施例4と同様の操作を行った。なお、
活性化処理後の溶液中のウロキナーゼ活性及び比活性は
実施例4と同様であった。
得られた溶液中のウロキナーゼ活性はもとの溶液と同様
であり、この溶液は見た目にも乳白色を呈していた。除
去された沈殿を乾燥させてその重量を測定したところ約
0.2gであり、実施例4の結果と比較すると20%で
しかなかった。
即ち、同量の塩類(硫安)を添加したとしても、酸処理
を実施しない場合には純度の高いウロキナーゼ前駆体含
有溶液が取得されないことが分かる。
比較例 2゜ 実施例1で取得した菌体について、活性化処理の後の溶
液3001に対し50gの硫安を添加し、室温で1時間
放置した以外は比較例1と同様の操作を行った。なお、
活性化処理後の溶液中のウロキナーゼ活性及び比活性は
実施例4と同様であった。
得られた溶液の比活性は40001U/I1gてあり、
もとの溶液の約3.3倍であった。この溶液は透明であ
った。
本比較例の結果は、従来から公知である塩析法により本
発明と同等の結果(実施例4参照)を得ようとする場合
には、およそ3倍の塩類(硫安)を使用する必要がある
ことを示している。
特許出願人   東ソー株式会社

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ウロキナーゼ前駆体をコードする遺伝子を含むプ
    ラスミドで形質転換された菌体宿主を培養して当該蛋白
    質を内部に有する菌体を取得し、該菌体を適当な溶液中
    で破砕して不溶性のウロキナーゼ前駆体を含む溶液を取
    得し、当該溶液について可溶化・活性化処理を施して活
    性を発現し得る可溶性ウロキナーゼを含む溶液を取得し
    、次いで可溶性ウロキナーゼを含む溶液に有機酸及び/
    又は鉱酸を添加してそのpHを低下させ、生じた沈殿を
    溶液から除去することからなる純化されたウロキナーゼ
    前駆体含有溶液の取得方法。
  2. (2)活性を発現し得る可溶性ウロキナーゼを含む溶液
    中に塩類を共存させた条件下でpHを低下させる操作行
    うことを特徴とする請求項第1項に記載の方法。
JP17528690A 1990-07-04 1990-07-04 ウロキナーゼ前駆体含有溶液の取得方法 Pending JPH0466086A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010521146A (ja) * 2007-03-15 2010-06-24 ノボザイムス アクティーゼルスカブ 発酵ブロス中のプロテアーゼ結晶の可溶化

Cited By (2)

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JP2010521146A (ja) * 2007-03-15 2010-06-24 ノボザイムス アクティーゼルスカブ 発酵ブロス中のプロテアーゼ結晶の可溶化
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