JPH0458013B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は写真用デイスクフイルムの中心部等に
光学的に焼込む装置に関し、特にバーコード、数
字および文字等からなる基礎パターンを逐次変え
て同時に複数個組合せて多様なパターンをフイル
ム面上に焼込むことができる写真用デイスクフイ
ルムのバーコード、数字および文字等焼込装置に
関するものである。 フイルムの製造過程において該フイルムのメー
カー、製造日、製造番号、品種等を表示する目的
で、フイルムに文字、数字、記号等のマークが光
学的に焼込まれる。ロールフイルムのエツジにこ
れらのマークを焼込むには従来から種々の方式が
ある。その一例として実公昭56−16589号実用新
案公報に示されるプリンタドラム方式は定型化さ
れた文字、数字、記号等を１本のロールフイルム
毎にいつも同じパターンの繰り返しで行なつてお
り、この方式はネガによつて予じめ設定された文
字等のパターンだけしか焼込できない。また特開
昭56−83730号公開特許公報に示されるものにお
いては、ネガデイスクを回転し必要な文字等をネ
ガデイスクの配列順にフイルムの送りに従つて焼
込む方式が示されているが、このものは文字等を
同時に複数個焼込むばかりでなく、フイルム面上
に焼込まれる順番はフイルムの焼込位置に対応す
る位置にネガデイスの文字等がきたものから焼込
まれるものである。 しかし最近開発された写真用デイスクフイルム
においては、メーカー、製造番号等としてデイス
クフイルム１個毎に異なるバーコード、数字およ
び文字等を焼込まなければならず、加えてデイス
クフイルム１個毎に異なる画像を所要の領域面に
わたり焼込まなければならないため、従来の前記
ロールフイルムに対する方式ではこのことが極め
て困難である。 したがつて本発明の目的は、搬送されるフイル
ムに対し、ネガデイスクを回転させ必要なネガデ
イスク面上の基礎パターンが所定の位置に達した
際に、露光用光源を発光させることを所要回数繰
り返し、ネガデイスクの基礎パターンを同時に複
数個組合せてフイルム面上へ焼込むことができ、
写真用デイスクフイルムに最適な写真用デイスク
フイルムのバーコード、数字および文字等焼込装
置を提供するにある。 前記目的にしたがい本発明は、フイルム搬送装
置と、焼込むべきバーコード、数字および文字等
の基礎パターンを所定角度毎に配列すると共に該
基礎パターンに対応して夫々露光用光源を設けた
ネガデイスクと、該露光用光源からの光を前記ネ
ガデイスクを通してフイルム面上へ導く光学系
と、フイルム搬送位置を検出するフイルム位置検
出装置と、搬送されるフイルムに対し前記ネガデ
イスクを所定角度回転させ必要な基礎パターンが
所定の位置に達した際に該基礎パターンに対応す
る前記露光用光源を発光させネガデイスク上の基
礎パターンの焼込み操作を所要回数繰り返して基
礎パターンを複数個組合せてフイルム面上へ焼込
むように作動する制御装置とからなることを特徴
としている。 以下、図面の実施例により本発明の焼込装置を
詳細に説明する。 まず第１図乃至第４図に示す一実施例について
説明すると、第１図は本発明の焼込装置における
構成部品の配置図、第２図は本発明の焼込装置に
使用されるネガデイスクの正面図、第３図は本発
明の焼込装置により焼込まれたデイスクフイルム
の要部拡大正面図、第４図は完成されたデイスク
フイルムの正面図である。 第１図において、デイスクフイルムが成形され
るフイルム１は長尺に形成されており、フイルム
搬送装置２によつて矢印方向に搬送される。この
フイルム搬送装置２にはフイルム位置検出装置が
備えられている。 この実施例ではフイルム位置検出装置はロータ
リーエンコーダー３を用いているが、これに代え
てフオトセンサー４によつて検出するようにして
もよく、これにより長尺フイルム１が所定の位置
に搬送されたという情報を制御装置５に伝達す
る。 モーター６によつて回転するネガデイスク７
は、第２図に示す如く、焼込むべきバーコード、
数字および文字等の基礎パターンが所定角度毎に
配列されると共に、この基礎パターンの背面に該
基礎パターンに対応して夫々露光用光源である発
光ダイオードが設けられている。 前記制御装置５は、所定のプログラムによつて
作動するもので、モータードライバー８を介して
モーター６に信号を伝えて、ネガデイスク７を搬
送される長尺フイルム１に対し所定角度回転さ
せ、ネガデイスク７に表示された必要な基礎パタ
ーンが所定の位置に達した際に該基礎パターンに
対応する発光ダイオードを発光させ、これを所要
回数繰り返して、レンズ光学系９を経てネガデイ
スク７上の基礎パターンを複数個組合せて長尺フ
イルム１の所定位置に焼込むものである。 例えば、長尺フイルム１の英文字１字の後に６
桁の番号を焼込する場合は、ネガデイスク７の表
面に付する基礎パターンの数字等の配列は、〔与
えられた記号の数＋焼込桁数−１〕個の記号を、
〔与えられた記号の数〕分の配置につていは全種
類の記号を適当に並べ、この並び順に従つて残り
の〔焼込桁数−１〕個の記号を並べる。 即ち、この一例を説明する第２図を示すよう
に、英文字「Ａ」の次に６桁の数字を焼込むとき
には、記号数＝10（０〜９まで）、桁数＝６なの
で、ネガデイスク７に英文字「Ａ」の次に〔与え
られた記号の数〕分の記号「1234567890」の10個
を並べ、この並び順に従つて残りの〔焼込桁数−
１〕個の記号「12345」の５個を並べ、合計15個
の数字を配置する。 そして、記号列を初めの位置から〔与えられた
記号の数（ここでは０〜９の数字の10個）−１回〕
シフトさせ、初めの位置から各回毎にフイルム１
の焼込位置に対応する位置に記号があるときに、
その記号の背面にある発光ダイオードを発光させ
る。 例えば、836976の番号を焼込むときには、以下
の操作を繰返すことにより、

【表】 の所要のパターン836976を第３図に示すようにフ
イルム１の所定位置に焼込む。 この実施例ではフイルム１に６桁の数字の他に
英文字及びバーコード等を前記手段の10回の発光
以内で完了させるために、英文字、数字が付加さ
れ、更に英文字および数字の割付角ａ，ｂはバー
コードの狭幅の割付角ｃ（以後１ビツトという）
の５倍に設定され、また第３図に示すように焼込
まれるバーコードの広幅割付角ｄは狭幅割付角ｃ
の２倍となるように設定されている。そしてネガ
デイスク７に配置されるバーは、前記836976の番
号を焼込むためネガデイスク７が５ビツト分の移
動を繰り返す毎に、バーコードを焼込む５本１組
のネガデイスク７のバー群Ａ，ＢおよびＣの数組
によりバーコード焼込領域をカバーするように適
当な配置となつている。これにより１本のバーを
１ビツト毎に移動して焼込むものに比べ効率的な
焼込みができ、しかも焼込用のバー間隔ｆを組合
せと配置の仕方で大きくとれバーコード１ビツト
分より大きな凡用の発光ダイオード等の発光素子
を取り付けることが可能となる。実際にはバーコ
ードの焼込用バーは広幅の２本で構成するため、
隙間のできないようにシステムの誤差を配慮し１
本分の幅より多少大きくすることが好ましい。ま
た、ネガデイスク７は１枚の樹脂あるいはガラス
等により成形され基礎パターンの後面に発光ダイ
オードを付けたものが位置精度が出しやすく好ま
しいが、発光ダイオードを適当に配置したものに
複数のマスク（バーや数字等）をかけることによ
つても可能であるし、ドツトマトリツクスのよう
な文字、数字等をつくり出せるものによつても代
替しうる。 次に本発明の焼込装置による焼込みのプロセス
を詳細に説明する。ネガデイスク７を初期位置に
設定し、このネガデイスク７の基礎パターンの組
合せが焼込まれる長尺のフイルム１がフイルム搬
送装置２により搬送され、これが所定の位置にあ
ることを位置検出装置のロータリーエンコーダー
３によつて検出し、この情報を制御装置５に伝達
する。そして制御装置５が所定のプログラムによ
つてネガデイスク７の基礎パターンが、長尺フイ
ルム１の焼込位置に対応する位置にあるか否かを
判断し、対応位置にある基礎パターンの発光ダイ
オードを発光させる。この発光によりつくられた
像は、レンズ光学系９により長尺フイルム１上に
投影される。次に１ステツプ（この実施例では５
ビツト＝7.2°）分を制御装置５の指示によりモー
タードライバー８を介してネガデイスク７を回転
させ、再び前記作動を所要回数繰り返し、デイス
クフイルム１枚分の焼込みを行ない終了後初期位
置に戻す。 そして焼込プロセスは前記作動を１サイクルと
して実施する方式と、焼込み完了後待機し次の焼
込みを逆戻ししながら焼込みする方式が可能であ
る。前者が初期位置に戻る時間を要するのに対
し、後者はその必要がなく１枚分の焼込時間は短
縮され高速化に適するが制御のプログラムはやや
複雑となる。 このようにして長尺フイルム１に焼込まれたバ
ーコード、数字および文字等は潜像の状態にあ
り、この長尺のフイルム１をプレス等により環状
に成形し第４図に示すような写真用デイスクフイ
ルム１０として完成される。そしてデイスクカメ
ラにより撮影し、現像処理されたデイスクフイル
ム１０は15コマで、中央部に焼込まれたバーコー
ド等の表示が現われデイスクフイルム１０の処
理、管理等に使用される。 次に本発明の他の一実施例を第５図に示す焼込
装置における構成部品の配置図に基いて説明す
る。この実施例は前記実施例の応用例でハーフミ
ラー１１によりネガデイスク７の基礎パターンと
ネガデイスク１２の基礎パターンをフイルム１上
に結像させるようにしたものである。このもの
は、前記の１個のネガデイスク方式と異なり、
結像面を複数に分割することにより、任意の文
字、数字等の記号を独立のタイミングや送り量で
も焼込むことができ、前記実施例で示したデイ
スクフイルムではメーカーコードと小数字とナン
バー等を表示した部分が固定化してしまうのに対
し、新たなネガデイスク１２によりナンバー等の
数字、文字および記号を前記方式と同様の方式で
焼込みでき、今まで２つ以上の焼込工程を要し
たのが一工程で済む等のメリツトがある。 この実施例において、ハーフミラー１１に代え
て第６図に示すような切欠ミラー１３を用いるこ
ともできる。ネガデイスク７からの光をこの切欠
ミラー１３の切欠部１３ａを通して、またネガデ
イスク１２からの光を中央部１３ｂを介してそれ
ぞれフイルム上に導き組合せて結像する。更にネ
ガデイスク７を空間的に位置を変えるために、ネ
ガデイスク１２と同様に結像面までの途中にミラ
ープリズム等を入れ光路を変えることもできる。 また、別の位置でつくつた文字をオプテイカル
フアイバーで伝送し、その端面をネガデイスク１
２の前側もしくはネガデイスク１２が透明で成形
されているときは後側に設置し、更に切欠ミラー
１３の光路の途中に設置することによつても複数
の映像を組合せ同一面上に結像させることもでき
る。また、ハーフミラー１１または切欠ミラー１
３を排し、ネガデイスク１２を長尺フイルム１の
下側に設置してもよい。 前記詳述した如く、本発明の焼込装置によれ
ば、搬送されるフイルムに対し、制御装置の指示
によりネガデイスクを所定角度回転させ、ネガデ
イスクに所定角度毎に配列した基礎パターンの内
必要な基礎パターンが所定の位置に達した際に、
その基礎パターンに対応する露光用光源を発光
し、これを所要回数繰り返すことによりネガデイ
スクの基礎パターンを複数個組合せて、文字、数
字、バーコード等のパターンをフイルム面上へ焼
込むようにしたので、多様な文字、数字、バーコ
ード等のパターンを、効率的かつ高速で焼込むこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本発明の焼込装置の一実施
例を示し、第１図は構成部品の配置図、第２図は
焼込装置に使用されるネガデイスクの正面図、第
３図は焼込まれたデイスクフイルムの要部拡大正
面図、第４図は完成されたデイスクフイルムの正
面図、第５図および第６図は本発明の焼込装置の
他の実施例を示し、第５図は構成部品の配置図、
第６図は切欠ミラーの正面図である。 １は長尺フイルム、２はフイルム搬送装置、３
はロータリーエンコーダー、４はフオトセンサ
ー、５は制御装置、６はモーター、７，１２はネ
ガデイスク、８はモータードライバー、９はレン
ズ光学系、１０は写真用デイスクフイルム、１１
はハーフミラー、１３は切欠ミラーである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ フイルム搬送装置と、焼込むべきバーコー
   ド、数字および文字等の基礎パターンを所定角度
   毎に配列すると共に該基礎パターンに対応して
   夫々露光用光源を設けたネガデイスクと、該露光
   用光源からの光を前記ネガデイスクを通してフイ
   ルム面上へ導く光学系と、フイルム搬送位置を検
   出するフイルム位置検出装置と、搬送されるフイ
   ルムに対し前記ネガデイスクを所定角度回転させ
   必要な基礎パターンが所定の位置に達した際に該
   基礎パターンに対応する前記露光用光源を発光さ
   せネガデイスク上の基礎パターンの焼込み操作を
   所要回数繰り返して基礎パターンを複数個組合せ
   てフイルム面上へ焼込むように作動する制御装置
   とからなることを特徴とする写真用デイスクフイ
   ルムのバーコード、数字および文字等焼込装置。