JPH0453375Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は外壁本体の外面側に取り付けて外壁本
体との間で上下に通気するための通気用外装材に
関するものである。

［背景技術］ 従来の通気用外装材A′にあつては、第７図に
示すように外装材１の背面に上下に亘る複数本の
通気縦溝２を穿設して形成されており、外壁本体
の外面側に当接して取着して通気縦溝２によつて
上下に通気するようになつていた。しかしかかる
従来例にあつては通気縦溝２だけであるので外壁
本体と通気用外装材A′との間の全面で通気でき
なく、結露が発生しやすいという欠点があつた。
また外装材１が薄肉であると通気縦溝２を深く穿
設すると割れやすかつた。

［考案の目的］ 本考案は叙述の点に鑑みてなされたものであつ
て、本考案の目的とするところは縦方向にも横方
向にも通気できて結露を生じる虞れのない通気用
外装材を提供するにある。

［考案の開示］ 本考案通気用外装材は、窯業系の外装材１の背
面に上下に亘る複数本の深さの深い通気縦溝２と
左右に亘る深さの浅い複数本の通気横溝２とを穿
設したものであつて、上述のように構成すること
により従来例の欠点を解決したものである。つま
り複数本の通気縦溝２以外に左右に亘る複数本の
通気横溝３を穿設したことにより、通気横溝３で
も横方向に通気できて外装材１の背面側の略全面
で通気できて結露を発生する虞れがなくなつたも
のである。

以下本考案を実施例により詳述する。

外装材１は石綿セメント等の窯業系材料にて形
成されており、第１図に示すように外装材１の背
面に上下に亘る複数本の通気縦溝２と左右に亘る
複数本の通気横溝３とを穿設して通気用外装材Ａ
が形成されている。通気縦溝２は第２図、第３図
及び第４図に示すように断面略Ｃ字状の深い溝で
あり、通気横溝３は通気縦溝２より深さが浅く、
断面半円状の溝である。また外装材１の外面には
第５図に示すように複数本の凹溝４を穿設してあ
つて、この凹溝４により外面に模様部５を設けて
ある。外装材１の一端には雄実６を設けてあり、
外装材１の他端には上記雄実６と嵌合する雌実７
を設けてある。このように形成された通気用外装
材Ａは外壁本体８の外面側に当接して貼られる。
左右に隣合う通気用外装材Ａは第６図に示すよう
に雄実６と雌実７との嵌合にて連結され、雄実６
と雌実７との間にシール材９が介在されている。
固定金具１０は釘等の固着具１１にて外壁本体８
に固着され、固定金具１０の係止部１２を雄実６
と雌実７との嵌合部に係止してある。このように
通気用外装材Ａが外壁本体８の外面に取着され、
通気縦溝２と通気横溝３とにより通気用外装材Ａ
と外壁本体８との間で縦横に複数本通気路が形成
されて全面に亘つて通気される。

［考案の効果］ 本考案通気用外装材は叙述のように窯業系の外
装材の背面に上下に亘る複数本の深さの深い通気
縦溝と左右に亘る深さの浅い複数本の通気横溝と
を穿設してあるので、複数本の通気縦溝により外
装材の背面において上下方向に通気できるのはも
ちろん、通気縦溝同士を深さの浅い通気横溝によ
り連通できて外装材を外壁本体に取り付けた際に
外壁本体との間で全面にわたつて通気できて、確
実に結露を防止することができるものであり、し
かも、このように全面にわたつて通気できるよう
にしたにもかかわらず、メインの通気を行う通気
縦溝の溝深さを深くすることで十分なメインの通
気量を確保しながら、メインの通気を行う通気縦
溝間を連通する通気横溝の溝深さを浅くしたの
で、窯業系の外装材の強度の低下をなくすことが
できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案通気用外装材の一実施例の概略
斜視図、第２図は同上の要部拡大斜視図、第３図
は同上の平断面図、第４図は同上の側断面図、第
５図は通気用外装材の平面図、第６図は同上の通
気用外装材の外壁本体への取り付け状態の平断面
図、第７図は従来例の概略斜視図であつて、１は
外装材、２は通気縦溝、３は通気横溝である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 窯業系の外装材の背面に上下に亘る複数本の深
   さの深い通気縦溝と左右に亘る深さの浅い複数本
   の通気横溝とを穿設して成る通気用外装材。