JPH0452664Y2 - - Google Patents

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JPH0452664Y2
JPH0452664Y2 JP1983109822U JP10982283U JPH0452664Y2 JP H0452664 Y2 JPH0452664 Y2 JP H0452664Y2 JP 1983109822 U JP1983109822 U JP 1983109822U JP 10982283 U JP10982283 U JP 10982283U JP H0452664 Y2 JPH0452664 Y2 JP H0452664Y2
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horsepower
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、原動機出力が伝動される出力軸にお
ける伝達馬力やその軸の捩れ振動特性などを自動
的に演算する軸馬力計に係り、例えば、航行中の
船舶における動力伝動軸で検出された捩れ角信号
から出力馬力などを演算し、その馬力に基づく航
行中の原動機出力の調整や、出力装置の稼働状態
の適否判定などを行う分野で利用されるものであ
る。
〔従来の技術〕
軸馬力計の一つとして動力伝動中の出力軸の軸
方向の異なる二点における相対捩れ角信号を検出
し、その検出信号から捩れ角を演算すると共に、
これに基づいて軸馬力を演算するものがある。
このような軸馬力計における捩れ角信号検出手
段として、軸方向に適切な間隔を保持して軸周上
の二箇所の位置に歯車を取り付け、これに対向す
るように、非接触式のセンサを設置したものが、
例えば特公昭51−16792号公報に記載されている。
この例では、そのセンサとして、電磁誘導型ピツ
クアツプが採用されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、上記した装置における検出マークとし
て、例えば1mm間隔の歯形を有する歯車が採用さ
れているので、その歯車に高い精度の機械加工が
要求される。加えて、動力伝動中の捩れ角の計測
に先立ち、検出値を補正するための零点調整を行
う際、軸を無負荷状態で超低速回転させるので、
電磁誘導型ピツクアツプのセンサ出力が著しく低
下する。したがつて、所望の精度を確保すること
ができなく、特に高価な感度調整回路を付加しな
ければならない。
これを解決すると共に、零点移動誤差に影響す
る軸心の移動や船体の撓み変形を除去できるよう
にしたものとして、センサを装着した外筒を軸に
支承しておき、その外筒を回転させるものが提案
されている。このような装置では、その構造が複
雑化すると共に、各構成部品の機械加工精度を高
める必要があつてコストアツプとなり、また、軸
への装着が容易でないなどの欠点がある。
ところで、上記した以外にも、動力伝動軸の軸
方向に沿つて隔てた二箇所にセンサを設け、両者
間の捩れ差をもとに軸馬力を求めるようにしたも
のがある。そのような例として、実開昭52−
44781号公報や特開昭48−43683号公報に記載され
た軸馬力計がある。
実開昭52−44781号公報においては、検出器が
伝動軸の片側だけに設置されている。そのため
に、軸が船体に対して平行移動や回転移動するこ
とに対して、計測誤差が生じることになる。ま
た、船体の撓みの影響を避ける方法として、剛性
の十分な取付部材に検出器を設置するようにして
いる。しかし、その取付部材は、両端が船体に結
合されており、船体が撓んで変形すると、その両
端部も変位する。取付部材がいかに剛性の高いも
のであつても、それ自体の変位は避けられず、計
測値に誤差が発生することになる。
さらに、伝動軸の一回転につき一回の回転パル
ス信号を検出させるようにしているが、これをカ
ウンタによりある一定時間で計数することで回転
数を算出し、この間に位相差検出器から求められ
たトルクとを積算器で演算し、馬力を求めてい
る。したがつて、各瞬時のトルクを加算平均する
といつたことはできず、平均トルクと回転数の各
整数倍の高調波成分だけを取り出すことができな
い欠点がある。
一方、特開昭48−43683号公報には、二対の検
出器を船体に固定し、伝動軸と船体との相対変位
による影響を避けることができるようにした装置
が提案されている。しかし、軸の各部における変
位には、船体の捩れが含まれないため、前後の検
出器の位置で、船体の捩れによる回転角度差が、
そのまま誤差として現われることになる。
また、二系統の位相差信号が、チヨツパにより
交互にサンプリングしたものでもつて、平均化さ
れている。平均値だけを求めるのであれば問題は
ないが、トルク変動を問題にする場合には、二系
統を結合した時系列データを求める必要がある。
しかし、この場合には、チヨツパによつて信号系
統を切り換えるごとに、軸と船体との相対変位変
動による誤差変動成分が混入することになる。
本考案は上述の問題に鑑みてなされたもので、
その目的は、検出器として光センサを用いて構造
の複雑化を回避し、構造部品の装着を容易にする
こと、精密加工の要求される構成品を排除してコ
ストアツプを防止できるようにすること、二系統
の検出器を支持台に一体的に支承した状態におい
ても、伝動軸が変位することによる零点移動誤差
をなくすようにすること、船体自体の曲げや捩れ
変形などによつて、伝動軸が船体に対して平行移
動したり回転移動しても、計測値を平均化処理す
ることができ、時系列データとしても誤差が補正
され、平均馬力のみならずトルク変動の調和解析
も可能にすること、を実現した軸馬力計を提供す
ることである。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、軸方向に一定の距離を隔てた位置の
軸周囲に配置される二つの平行な被検出体を介し
て、回転しながら伝動状態にある軸の馬力が計測
されるようになつている軸馬力計に適用される。
その特徴とするところは、第1図を参照して、
軸2に取り付けられた反射マーク列フイルムもし
くはスリツト付きデイスクなどの被検出体3A,
3Bと、その被検出体の反射マーク3aもしくは
スリツトを非接触で検出するための光センサ4
a,4b,5a,5bと、を備える捩れ角信号検
出手段1が設けられる。光センサ4a,4b,5
a,5bは、それぞれの被検出体に対面する二つ
でもつて一つのセンサ対を構成し、かつ、そのセ
ンサ対は、軸2の周方向の二箇所以上に対向して
配置されることにより、二系統以上が形成され
る。
その二つ以上のセンサ対は、船体上の一点もし
くは船幅方向に並ぶ船体上の数点で固定した保持
部材9(第4図a,b参照)に、一体的に取り付
けられる。
そして、被検出体3Aの近傍の軸周上の一箇所
に設けられた反射マーク13と、この反射マーク
13を非接触で検出する光センサ14とを有する
回転数信号検出手段12と、捩れ角信号検出手段
1の各対をなす光センサ4a,4bと光センサ5
a,5bの信号に基づいて、それぞれの位相差の
瞬時値を検出する位相差検出手段18と、位相差
検出手段18からの信号を、回転数信号検出手段
12からの一回転信号に同調させ、かつ、演算処
理可能信号に変換する入力制御ユニツト19と、
その入力制御ユニツト19の出力信号に基づい
て、馬力演算および周波数解析による捩れ振動特
性を演算する解析演算処理手段22と、解析演算
処理手段22における演算結果を出力表示する表
示手段26とが設けられている。
〔実施例〕
以下に、本考案をその実施例に基づいて、詳細
に説明する。
図中の1は捩れ角信号検出手段で、伝動軸2の
軸方向に一定の距離lを隔ててその周上に貼着さ
れた二つの被検出体と、これらの被検出体に対面
して設置された光センサとからなつている。
その被検出体は、後述する例えば反射マーク列
フイルム3A,3Bである。光センサは、二箇所
以上の部位から非接触で、各反射マーク列フイル
ム3A,3Bの反射マーク3aを検出するもので
ある。本例では、二箇所の部位から検出するよう
にしているので、四つのセンサ4a,4b,5
a,5bが採用されている。これらの光センサ
は、それぞれの反射マーク列フイルム3A,3B
に対面する前後二つの光サンサ4a,4bなどで
もつて一つのセンサ対を構成している。
第2図aは上記した反射マーク列フイルム3
A,3Bの平面図で、同図bに示すように、白ペ
イント6が裏面に塗布されたフイルム3である。
その表面には、等間隔の多数個の反射マーク3a
からなる反射マーク列3Mが写植されており、軸
2の表面円周上に貼着する際に基準となる横基準
線3Pおよび縦基準線3Qが、相互に直交して記
入されている。ちなみに、各反射マーク3aの幅
wは0.5〜1mmであつて、精密作画された原版か
ら写真複製される。したがつて、簡便に製作でき
ると共に、高精度で捩れ角信号を検出するのに都
合のよい等質性の極めて高いものとなつている。
これらの反射マーク列フイルム3A,3Bは、
第3図に示すように、軸2の表面円周上に貼着す
る場合、軸心2aに平行な表面の線7に上記した
横基準線3Pを合致させ、線7と直角な表面円周
上の罫書線8に縦基準線3Qを合わせて、間隔l
を保つように貼りつけられる。
前記した四つの光センサ4a,4b,5a,5
bは、第1図に示したように、軸2の表面に貼着
された二つの反射マーク列フイルム3A,3Bの
表面とは非接触状態に対面され、例えば、光セン
サ4a,4bの対が、軸2の軸心2aを挟んだ位
置の光センサ5a,5bの他の対に対向して配置
されている。したがつて、二つのセンサ対からな
る二系統が形成される。
これは、零点誤差の原因となる軸2の初期的な
曲げまたは捩れに起因する変位あるいは被装着体
である例えば船体の撓み変形による捩れ角信号を
検出する場合において、各系統で、その大きさが
等しくかつ反対方向に発生することを利用して、
馬力を演算する際に、零点誤差の原因を相殺させ
ることができるようにするためである。
上記した二つのセンサ対は、第4図a,bに示
すように、一つの保持部材9に一体的に取り付け
られている。その保持部材9は、軸2の変位およ
び航行中の船体10の変形の影響を受けないよう
に、船体の一点もしくは軸2が船体の前後方向に
延びている場合には、その船体の変形が現れにく
い例えば船幅方向に並ぶ数点で固定されている。
これは、船体10の変形に伴つて、センサ対にお
ける前後の光センサ相互の相対位置が異なること
のないように、すなわち、計測された捩れ角信号
の他の要因が混入しないようにするためである。
なお、捩れ角信号検出手段1として、上述の反
射マーク列フイルム3A,3Bに代えて、図示し
ないが、軸2の軸心2aに直交するようなデイス
クを固着しておいてもよい。そのデイスクには放
射状の多数のスリツトが設られ、デイスクを挟む
ようにして配置された光センサにより、スリツト
を検出するようにすればよい。
ところで、上述の二系統のセンサ対による検出
信号は、第5図aに示すように、低周波ノイズを
含む電圧の正弦波信号となるのが一般的である。
後述する位相差の検出においては、その正弦波信
号の立ち上がり零クロス点を位相起点としている
ことから、同図bに示すように、低周波ノイズお
よび直流が除去されたマーク列周期の正弦波信号
に修正するため、4チヤンネルハイパスフイルタ
アンプ11が、第1図に示すように付設されてい
る。しかし、光センサにおいてマーク列周期の正
弦波信号が得られる場合には、特に設ける必要は
ないものである。
12は回転数検出手段で、軸2の表面円周上の
反射マーク列フイルム3Aの近傍に装着された反
射マーク13と、この反射マークを感知して軸2
の回転数を非接触で検出する光センサ14とから
なつている。この光センサ14は反射マーク13
に対面するように、軸2以外の静止体に設けられ
る。その静止体としては、船体10に立設された
取付部材または上述した保持部材9などが使用さ
れる。なお、光センサ14は、前述した光センサ
4a,4b,5a,5bなどと同じく、例えばフ
オトトランジスタが採用され、そのセンサ電源1
5を共用して、センサ電源15の電圧変動に伴う
上記各光センサの応答性が、相対的に異ならない
ように配慮されている。
光センサ14は、第6図aに示すような信号を
出力するが、これを安定化させるためのパルス整
形回路16が、第1図に示すように付設され、第
6図bに示すようなパルス信号に整形される。こ
の信号は一回転のタイミングを検出するためのも
ので、次に述べる大容量データレコードユニツト
17に入力された後、入力制御ユニツト19およ
び解析演算処理手段22における馬力演算ならび
に調和解析を行う場合の基準周期信号として用い
られる。
上述した捩れ角信号検出手段1および回転数検
出手段12の五つの光センサによる検出信号を記
憶し、それを後述する位相差検出手段18に出力
するため、大容量データレコードユニツト17が
設置されている。これは磁気媒体記憶装置であ
り、零点補正およびオフライン処理にも用いられ
る。しかし、通常の馬力演算においては、検出信
号を単に素通りさせるだけである。
18は位相差検出手段であり、二つの位相差検
出部18A,18Bからなる。これには、大容量
データレコードユニツト17から実時間正弦波信
号または再生信号が入力され、一つの対をなす光
センサ4a,4bと他の対をなす光センサ5a,
5bの二相の正弦波の立ち上がり零クロス点の位
相差を、時間カウント法により検出するものであ
る。
19は入力制御ユニツトであり、入力インター
フエース20とバツフアメモリ21からなる。前
者は、上述した位相差検出部18A,18Bで検
出された位相差をデジタル信号に変換した後に、
バツフアメモリ21へ送出するものである。その
データの取り込みタイミングは、マーク列周期と
同期させる必要があるため、データ取り込み制御
用として、例えば位相差検出部18Aの内部で発
生される正弦波立ち上がり零クロス点に同期した
パルスが用いられる。また、バツフアメモリ21
へは軸2の一回転分のデータを単位として処理
し、そのための制御信号として光センサ14から
の信号に同期した一回転タイミングパルスが用い
られる。
22は解析演算処理手段であり、調和解析演算
処理部23と、メモリ24および入力部25とか
らなる。調和解析演算処理部23は、バツフアメ
モリ21の一回転分のデータが、回転タイミング
パルス信号に同期して入力され、そのデータが一
回転分の個々の反射マークに対応したアドレスメ
モリに加算して記憶される。そして、入力部25
において予め指定された回数だけ加算され、各マ
ークごとのアドレスのメモリ値を加算回数で割る
平均演算を行うようになつている。
この処理により回転数に同期しない非調和ノイ
ズ成分が除去され、さらに、光センサ4a,4b
および光センサ5a,5bの二系統のデータの平
均を演算し、軸2と全ての光センサとの相対変位
や振動による誤差成分が除去される。すなわち、
平均位相差に基づく馬力の演算や周波数解析によ
る捩り振動特性が演算されるようになつている。
入力部25は、上述したように調和解析演算処理
部23における加算回数を予め指定するほかに、
他の書誌的事項をも入力するために使用される。
26は表示手段であり、解析演算処理手段22
における結果をCRTに表示する表示部27と、
プリンター出力部28などが必要に応じて設置さ
れている。
このような構成例による軸馬力などの計測を、
第7図のフローチヤートをも参照しながら、以下
に説明する。
原動機の動力が軸2を介して推進プロペラなど
に伝動されている状態で、軸2における軸馬力や
捩れ振動特性を計測するときは、まず、入力部2
5に例えば船舶番号、実施年月日、時刻、航行場
所などの書誌的事項と共に、データ採取回数Nを
入力し、メモリ24に記憶させる(フローチヤー
トのステツプ1、以下にS1などと記す)。
船舶が前進中であれば、軸2は第1図に示す矢
印30方向へ正回転し、回転数信号検出手段12
の反射マーク13から、光センサ14が一回転に
一回の割合で、第6図aに示すパルス信号を出力
する(S2)。そのパルス信号はパルス整形回路1
6で第6図bのように整形された後(S3)、大容
量データレコードユニツト17へ入力される
(S4)。
一方、捩れ角信号検出手段1の光センサ4a,
4bおよび光センサ5a,5bは、反射マーク列
フイルム3A,3Bの反射マーク3aを検出し
(S5)、第5図aのような検出信号が、4チヤン
ネルハイパスフイルタアンプ11に入力される。
そこで、同図bのような低周波ノイズと直流分が
除去された正弦波信号に修正される(S6)。その
修正された正弦波信号は、4チヤンネルハイパス
フイルタアンプ11から大容量データレコードユ
ニツト17へ入力される(S4)。
大容量データレコードユニツト17に入力され
た各検出信号は、位相差検出手段18の位相差検
出部18A,18Bの二系統において、光センサ
4a,4bおよび光センサ5a,5bの各対にお
ける位相差Δφi4およびΔφi5が検出される(S7)。
すなわち、第8図aに示す一対の光センサ4a,
4bのうちの光センサ4aからの軸2の一回転中
におけるi番目の正弦波信号の立ち上がり零クロ
ス点X1,X2間のパルス列発生周期は、同図b
のようにTiとなる。
一方、第8図cに示す光センサ4bからの実線
で表示した負荷時の正弦波信号の立ち上がり零ク
ロス点Y1,Y2間のパルス列発生周期は、同図
dのようになり、光センサ4aの零クロス点X
1,X2に対しては、同図eに示すように、ΔTi
のパルス時間差が生じる。後述するが、無負荷の
場合の光センサ4a,4bのi番目の正弦波信号
のパルス時間差は、ΔToiであることが予め計測
されかつ記憶されているので、瞬時の位相差Δφi
は、 Δφi=2π(ΔTi−ΔToi)/Ti ……(1) であつて、Δφi4が、この時間カウント法を用い
て、位相差検出部18Aで検出される。光センサ
5a,5bの正弦波信号についても、同様に、
Δφi5が位相差検出部18Bで検出される。
その検出された瞬時の位相差Δφi4,Δφi5は、
二つの反射マーク列フイルム3A,3Bの反射マ
ーク列3Mを同期させて、バツフアメモリ21に
デジタル信号として取り込むために、そのタイミ
ング制御用として、位相差検出部18Aで発生さ
せた正弦波立ち上がり零クロス点Z1に同期した
パルス信号のマーカータイミングパルスと共に、
入力制御ユニツト19の入力インターフエース2
0に入力される。
一方、バツフアメモリ21では、軸2の一回転
分のデータを一つの単位として処理するので、そ
のための起動制御信号として、大容量データレコ
ードユニツト17で整形された光センサ14から
の信号に同期した一回転タイミングパルスがトリ
ガ信号として入力される(S8)。入力インターフ
エース20のデータが、デジタル信号として入力
制御ユニツト19のバツフアメモリ21に入力さ
れると(S9)、解析演算処理手段22の調和解析
演算処理部23に、バツフアメモリ21の一回転
分のデータが、回転タイミングパルス信号に同期
して入力される(S10)。
これらが、二系統の位相差検出部18A,18
Bで検出された各反射マークに対応して割り当て
られたアドレスメモリに入力され(S11)、入力
部25において指定された軸2の回転回数分(採
取回数N)の入力値を加算すると共に、その都度
メモリ値ごとに平均値を演算し、さらに、予め記
憶された零点位相角Δφoとの差を演算する。
これらのデータに基づいて、調和解析がなさ
れ、平均トルク、平均回転数、軸馬力、捩り振動
に伴うトルク変動の高調波の振幅位相および周期
が、例えばFFT法などを用いた周波数解析によ
り演算される(S12およびS13)。
なお、トルクQ(Kg・m)は、 Q=πD4GΔφ/32lM×10-3 ……(2) ただし、 D:軸直径(mm) G:剪断弾性係数(Kg/mm) l:二つの反射マーク列フイルムの距離 M:反射マーク数 Δφ:パルス列の位相差(rad) により求められ、軸馬力P(SHP)は、 P=2πNQ/75×60 =1.3708×10-7×D4GN×Δφ/lM ……(3) ただし、 N:回転数(rpm) で求められる。
この馬力などの演算結果は、表示手段26の表
示部27のCRT画面に表示され、必要に応じて
プリンター出力部28で打ち出される(S14)。
入力部25は予め演算処理手段22に演算指令し
ているが、上記したNとして例えば100回転数あ
るいはそれ以上の回転数のデータを採取するよう
に指令しておけば、馬力などの演算精度を高める
ことができる。
この解析演算処理手段22では、大容量データ
レコードユニツト17に記憶されたデータの再生
出力レベルを調整できるので、位相差検出部18
A,18Bとの最適マツチングがオフライン処理
でも行うことができる。また、時間軸のスケール
を変更することもできるので、必要に応じて反射
マーク列3Mの周波数信号を変更し、すなわち、
時間軸の速度を大きくして、再生速度調整を行つ
て演算することもできる。
ここで、軸馬力の計測に先立つ零点検定につい
て説明する。
第1図に示すように、軸2を矢印30方向の正
転および逆転の両方向へ、約5分間に一回転の割
合の速度でターニングさせる。上述の通常の運転
時における検出手順と同様に、捩れ角信号検出手
段1の一つの対の光センサ4a,4bおよび他の
対の光センサ5a,5bが、それぞれに対向する
反射マーク列フイルム3A,3Bの反射マーク3
aを検出し、上述のフローチヤートのステツプ1
からステツプ7までの操作が行われる。なお、ス
テツプ7において、第8図cに示す光センサ4b
からの破線で表示した無負荷時の正弦波信号の立
ち上がり零クロス点はZ1,Z2であり、光セン
サ4aの零クロス点X1,X2に対して、同図e
に示すようにΔToiのパルス時間差が生じ、これ
が前述した式(1)に適用される。
そして、大容量データレコードユニツト17の
再生信号のオフライン処理により、各反射マーク
3aごとのアドレスのメモリ値から、無負荷時の
捩れ角度検出手段1の各センサ対の正弦波信号に
よる正転時の各瞬時の位相差Δφo4とΔφo5の平均
値Δφosと、逆転時の各瞬時の位相差の平均値
Δφorが演算される。そのうえで、 Δφo=(Δφos+Δφor)/2 が算出され、この零点検定初期位相角Δφoが解析
演算処理手段22のメモリ24に記憶され、演算
精度を高めるために利用される。
なお、零点検定の逆転ターニング時のデータ
は、反射マーク3aの正転時のエツジで検出させ
るため、大容量データレコードユニツト17にお
いて再生時間軸を反転させることにより、見掛け
上正転と全く同一条件で零点検定するとよい。こ
のような零点検定を行うと、軸2を支承する図示
しない軸受による初期トルクを排除することがで
き、解析演算処理手段22における演算精度が高
められる。
ちなみに、軸2の初期変位は微小なものであ
る。この初期変形である捩れ角などは、零点計測
のために最初に軸を微速で回転させて求められる
ことは上述した通りであるが、その後に通常の回
転速度で軸を回転させると、軸受の反力や船体に
撓みが生じるために、軸と船体とに相対的に変位
が生じることを意味している。その量は微小であ
るが、軸馬力の精度を著しく損なうものである。
そのような相対変位には、軸の船体に対する平行
移動、回転移動や曲げへ変形によるものと、船体
の捩れ変形によるものとの二種がある。前者につ
いては、例えば軸の左右二系統に検出系を設置す
ると、二系統への変形の影響が逆方向に生じるこ
とから、両者の加算平均をとれば誤差が相殺され
るのである。
〔考案の効果〕
本考案は以上詳細に説明したように、まず、伝
動軸の捩れ角信号の検出にあたり、安価で作画精
度の高い反射マーク列フイルムや製作の容易なス
リツト付きデイスクを採用できる。これらを軸の
表面円周上に貼着したり装着することが極めて容
易であり、高精度な検出を可能にする。捩れ角信
号検出手段の四つの光センサは、各二つの光セン
サで一つの対を構成し、二系統以上を形成させる
ようにしているので、零点移動の原因となる軸の
微小な初期変位あるいは被装着体である船体もし
くは車体やプラント装置などの撓み変形による捩
れ角信号の検出誤差が相殺され、高精度な馬力計
測を行うことができる。
全ての光センサは、被装着体の一点もしくは軸
の軸方向に直角となつて並ぶ被装着体上の数点で
固定した保持部材に一体的に取り付けられている
ので、各センサ対は伝動軸の変位および船体など
の被装着体の変形の影響を受けず、各光センサ間
の相対的変位がなく、零点検定の精度を向上させ
ることができる。これらの構成は、従来例に比べ
て特に簡便な構造であり、また、高い機械加工精
度も要求されるものでないので、実用面において
製作上や取付性ならびに操作性が向上し、かつ、
コンパクトな装置とすることができる。さらに、
軸の回転速度の大小に関係なく、安定した検出信
号を得ることができる。
また、位相差検出手段からの信号を、回転数信
号検出手段からの一回転信号に同調させ、かつ、
演算処理可能信号に変換する入力制御ユニツトの
出力信号に基づいて、馬力演算および周波数解析
による捩れ振動特性を演算する解析演算処理手段
を設けているので、船体自体の曲げや捩れ変形な
どによつて、伝動軸が船体に対して平行移動した
り回転移動しても、二系統の信号を分離独立して
サンプリングし、一回転あたり適当な密度で割り
当てられたバツフアメモリで加算平均され、時系
列データとしても誤差を補正することができる。
それ故に、平均馬力のみならずトルク変動の調和
解析も可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の軸馬力計の全体系統図、第2
図aは被検出体である反射マーク列フイルムの平
面図、第2図bは同図aの−線断面図、第3
図は反射マーク列フイルムの軸への貼着状態図、
第4図aは光センサの設置状態を示す正面図、第
4図bは同図aの−線矢視図、第5図aは捩
れ角検出正弦波信号図、第5図bは修正された捩
れ角正弦波信号図、第6図aは回転数検出信号
図、第6図bは整形されたパルス信号図、第7図
は操作手順を示すフローチヤート、第8図aは一
対の光センサのうちの一方のセンサで検出された
正弦波信号図、第8図bはその正弦波信号の発生
周期図、第8図cは一対の光センサのうちの他方
のセンサで検出された負荷時および無負荷時の正
弦波信号図、第8図dはそれらの正弦波信号の発
生周期図、第8図eは負荷時および無負荷時のパ
ルス時間差図である。 1……捩れ角信号検出手段、2……軸、3A,
3B……被検出体(反射マーク列フイルム)、3
a,13……反射マーク、4a,4b,5a,5
b,14……光センサ、9……保持手段、12…
…回転数信号検出手段、18……位相差検出手
段、19……入力制御ユニツト、22……解析演
算処理手段、26……表示手段、l……一定距
離。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 軸方向に一定の距離を隔てた位置の軸周囲に配
    置される二つの平行な被検出体を介して、回転し
    ながら伝動状態にある軸の馬力が計測されるよう
    になつている軸馬力計において、 上記軸に取り付けられた反射マーク列フイルム
    もしくはスリツト付きデイスクなどの被検出体
    と、その被検出体の反射マークもしくはスリツト
    を非接触で検出するための光センサと、を備える
    捩れ角信号検出手段が設けられ、 上記光センサは、それぞれの被検出体に対面す
    る二つでもつて一つのセンサ対を構成し、かつ、
    そのセンサ対は、上記軸の周方向の二箇所以上に
    対向して配置されることにより、二系統以上が形
    成され、 その二つ以上のセンサ対は、船体上の一点もし
    くは船幅方向に並ぶ船体上の数点で固定した保持
    部材に、一体的に取り付けられ、 前記被検出体の近傍の軸周上の一箇所に設けら
    れた反射マークと、この反射マークを非接触で検
    出する光センサとを有する回転数信号検出手段
    と、 前記捩れ角信号検出手段の各対をなす光センサ
    の信号に基づいて、それぞれの位相差の瞬時値を
    検出する位相差検出手段と、 この位相差検出手段からの信号を、前記回転数
    信号検出手段からの一回転信号に同調させ、か
    つ、演算処理可能信号に変換する入力制御ユニツ
    トと、 この入力制御ユニツトの出力信号に基づいて、
    馬力演算および周波数解析による捩れ振動特性を
    演算する解析演算処理手段と、 この解析演算処理手段における演算結果を、出
    力表示する表示手段と、 を設けたことを特徴とする軸馬力計。
JP10982283U 1983-07-14 1983-07-14 軸馬力計 Granted JPS6017431U (ja)

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