JPH0448520A - 複合電気接触子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、複合型電気接触子に関するものである。

（従来技術とその問題点） 遮断機や電気開閉器などにおいて使用される電気接点に
ついては、耐溶着性、接触抵抗安定性、および耐消耗性
などが重要視されている。

このような電気接点として、例えば、３０％程度の銅を
含有する銅−タングステン系、銅−炭化タングステン系
合金、６０％程度の銀を含有する銀−タングステン系、
銀−炭化タングステン系合金、８５％程度の銀を含有す
る銀−酸化カドミウム系、銀−酸化インジウム系、銀−
酸化スズ系合金が知られている。

しかし、これらの接点材料は一長一短があり、すべての
性能を満足するものはない。

例えば、銅−タングステン系、銅−炭化タングステン系
合金は低価格で機械的強度も強く、優れた耐アーク性、
耐溶着性を有するが、高温で著しく酸化され接触抵抗が
不安定である。

銀−タングステン系、銀−炭化タングステン系合金は接
触抵抗が低く安定しているが、しかし、中負荷程度の開
閉器に使用した場合、初期溶着が起こり易い。

銀−酸化カドミウム系、銀−酸化インジウム系、銀−酸
化スズ系合金は接触抵抗が低く安定し、初期溶着も起こ
しにくいが、しかし、定格の１０倍以上の短絡責務に対
して著しく劣る。

また、最近これらを改善した接点として第一層が銀を主
体とした合金、第二層が拡散防止層としてのニッケル層
、第三層が銅を２０〜６０重量％含有する銅−タングス
テン系合金または銅−炭化タングステン系合金から成る
複合電気接触子が開発されている。

しかし、上記の電気接触子は導電性台材との接合にろう
材を使用せざるをえないため、ノーヒユーズブレーカに
搭載した場合、度々接点の脱落がおこるという欠点があ
る。

（発明の目的） 本発明は、上記事情を鑑みて、定格電流開閉において安
定な接触抵抗特性を保持し、短絡時においても優れた責
務を有し、しかも接点が温度上昇しても容易に脱落しな
い電気接触子を提供することを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、複合電気接触子において、銀を主体とした合
金から成る第一層と、ニッケルから成る第二層と、銅を
２０〜６０重量％含有する銅−タンゲステン系合金また
は銅−炭化タングステン系合金から成る第三層と、ニッ
ケルから成る第四層と、プロジェクションを有する銀か
ら成る第五層の構造から成ることを特徴とする複合電気
接触子である。

上記複合電気接触子の各層の厚みについては、第一層は
短絡電流が流れた時に素早く消耗し、表層部に第二層が
現れるように厚みが１０μｍ以上５００μｍ以下で、第
二層と第四層は、拡散防止層として働（ために厚みが１
μｍ以上１００μｍ以下で、第三層は十分な短絡責務を
持たせるため厚みは０．１ｓ＋ｍ以上で、第五層は導電
性台材との接合をするため１００μｍ以上が必要である
。

本発明において、第一層は接触抵抗が低（安定であり、
短絡電流が流れた時に素早く消耗し表層部に第二層が現
れる銀糸合金でなければならず、このような合金として
、銀−酸化カドミウム系、銀−酸化インジウム系、銀−
酸化スズ系合金がある。

第二層は拡散防止層として働く金属であれば良いが、加
工性および第一層と第三層との接合性を考慮するとニッ
ケルでなければならない。

第三層は短絡責務の優れる合金系でなければならず、例
えば該合金系としては銀−タングステン系、銀−炭化タ
ングステン系、銅−タングステン系、銅−炭化タングス
テン系合金が知られているが、銀糸合金は定格電流の１
００倍以上の短絡責務に対して著しく劣るもので、銅系
合金は低度であるうえ、融点、沸点が高く、機械的強度
が大きく、優れた耐アーク性や耐溶着性を有するので、
銅−タングステン系もしくは銅−炭化タングステン系合
金でなければならないものである。

第四層は前記第二層と同様拡散防止層として働く金属で
あれば良いが、加工性および第三層と第五層との接合性
を考慮するとニッケルでなければならない。

第五層は台材にスポット溶接できるようにプロジェクシ
ョンを有する銀でなければならないのは、接点と合材と
の接合にはろう材を用いる方法もあるが、ろう材は接点
や台材より融点の低いものを用いるので、接点が温度上
昇して高温になった時にはろう材が溶けて剥離すること
が生じ易く、よって、中負荷以上で使用する接点と合材
との接合には抵抗溶接が望ましいからである。

（実施例） 第一層に銀−酸化スズ系合金、または銀−酸化カドミウ
ム系合金を第二層にニッケルを、第三層に銅−タングス
テン系合金または銅−炭化タングステン系合金を、第四
層にニッケルを、第五層に銀を厚みの比を２：０．５：
２２：０．５：５になるように配列し、８５０℃で加熱
しながら、圧力１００　ｋｇ／ｃｎｆで熱間圧着する。

その後、圧延しプレス加工をへて直径５ｎｍ、厚み３ｍ
ｍの電気接触子を作製した。

（従来例） 第一層に銀−酸化スズ系合金、または銀−酸化カドミウ
ム系合金を第二層にニッケルを、第三層に銅−タングス
テン系合金または銅−炭化タングステン系合金を厚みの
比を２：０．５：２７になるように配列し、８５０℃で
加熱しながら、圧力１００ｋｇ／ｃＩＴｒで熱間圧着す
る。

その後、圧延しプレス加工をへて直径５Ｉ１ｍ、厚み３
ｎｍの電気接触子を作製した。

上記実施例と従来例で作製した電気接触子をりん青銅か
ら成るノーヒユーズブレーカ用の導電性台材に、実施例
はプロジェクション溶接で、従来例はＢＡｇ−８のろう
材でろう付けをし、熱耐久試験を行った。

熱耐久試験の条件は大気中で温度８５０℃で１分間保持
し、接点と導電性台材との接合性を調べたところ、下表
のような結果を得た。

（以下余白） 以上の結果からも明らかのように、従来例ではろう材の
融点以上加熱を行っているので全て脱落した。

一方、実施例ではろう付は部分がないので脱落はなかっ
た。

（発明の効果） 従来短絡電流を遮断した時、接点が高温になり、接点の
脱落が度々発生していた。

しかし、本発明によれば、接点が高温になっても脱落が
起きなくなり、効果大なるものである。

出願人　　田中貴金属工業株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）複合電気接触子において、銀を主体とした合金か
   ら成る第一層と、ニッケルから成る第二層と、銅を２０
   〜６０重量％含有する銅−タングステン系合金または銅
   −炭化タングステン系合金から成る第三層と、ニッケル
   から成る第四層と、プロジェクションを有する銀から成
   る第五層の構造から成ることを特徴とする複合電気接触
   子。