JPH0444322Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案は、ベース上面に対してのこ刃を左右に
傾斜できる卓上切断機の動力伝達機構に関するも
のである。

〔考案の背景〕

従来技術を第５図を用いて説明する。

第５図は卓上切断機を右側へ傾斜させた正面図
である。

ホルダ５を右側へ傾斜させると、モートルハウ
ジング９は水平方向に突出しているため、被切断
材２の上面にモートルハウジング９の端部が当た
り、切断加工ができなかつた。

従つて、被切断材２を反転させ、のこ刃１９を
左側へ傾斜させて切断しなければならない不便さ
があつた。

また、のこ刃１９を左側へ傾斜させ、被切断材
２に引かれた切断位置を示す墨線とのこ刃１９の
刃先をあわせる場合、モートルハウジング９が邪
魔になり、のこ刃１９と墨線を覗くのが困難とな
り、墨線合わせ作業がしにくいという不具合も発
生していた。

〔考案の目的〕

本考案は、上記した従来技術の欠点を解消し、
丸のこ部を左右に傾斜できるようするとともに、
切断作業時の作業性を向上することである。

〔考案の概要〕

本考案は、被切断材を支持するベースと、該ベ
ースの後方にホルダを設け、該ホルダ上端にスピ
ンドルに軸支されたのこ刃及びモートルハウジン
グで覆われたモートル部からなる丸のこ部を前記
ベース上面に対して上下揺動自在に軸支し、前記
丸のこ部は丸のこ部後方に設けた傾斜手段により
左右に傾斜自在な卓上切断機において、前記モー
トル部のモートル軸を伝達手段を介して前記スピ
ンドルに対し直交させることで、モートルハウジ
ングを上方に突出させ縦型にし、前記丸のこ部を
傾斜した時に前記モートルハウジングの端部が前
記被切断材の上面に当接しないようにしたもので
ある。

〔考案の実施例〕

本考案の実施例を第１図〜第４図を用いて説明
する。

図において、ベース１上面に被切断材２を支持
するフエンス３を固定し、ベース１の後端にホル
ダシヤフト４を設け、ホルダシヤフト４の軸心は
ベース１の上面とほぼ一致するように位置してい
る。このホルダシヤフト４でベース１にホルダ５
を連結している。ホルダ５にはホルダシヤフト４
を中心とする長穴６が形成され、長穴６にねじ７
を挿通し、かつベース１後部に形成したねじ穴部
にねじ嵌合している。ねじ７を緩めるとホルダ５
はホルダシヤフト４を支点として長穴６の範囲内
で左右に傾斜自在となり、ねじ７を締め付ける
と、ホルダ５を任意の傾斜位置で固定することが
できる。ホルダ５の上端には丸のこ部１１が、シ
ヤフト８を支点としてベース１に対し上下方向へ
揺動自在に軸支されている。通常、丸のこ部１１
は図示しないスプリングにより上方に押し上げら
れた状態で保持されている。

丸のこ部１１は図示しないモートル部を覆うモ
ートルハウジング９、モートル部に保持されるモ
ートル軸１２、のこ刃１９、のこ刃１９を支持す
るスピンドル１７、伝達手段、該伝達手段及びス
ピンドル１７を支持するギヤケース１０及びハン
ドル２０で構成されている。伝達手段はベベルギ
ヤ１３，１５、セカンドシヤフト１４、ギヤ１
６，１８で構成されている。

モートル部からの動力伝達機構は、モートル部
に保持されるモートル軸１２の先端にベベルギヤ
１３を配設し、ベベルギヤ１３と直交したベベル
ギヤ１５とを噛み合わせ、ベベルギヤ１５を支持
するセカンドシヤフト１４にギヤ１６が保持さ
れ、ギヤ１６とスピンドル１７のギヤ１８が噛み
合い、スピンドル１７の先端にのこ刃１９を回転
可能に配設している。

なお、ベベルギヤ１３，１５でモートルハウジ
ング９はスピンドル１７と直交した方向、すなわ
ち、上方に突出した縦型で配置される。

上記構成において、ホルダ５を左右に傾斜さ
せ、ハンドル２０で丸のこ部１１を押し下げて切
断作業する際、右側へのこ刃１９を傾斜させて
も、モートルハウジング９は上方に突出している
ため、モートルハウジング９の端部と、ベース１
上面との間隔が確保でき、モートルハウジング９
の端部がベース１上面又は被切断材２の上面に当
接することはない。

本実施例では、スピンドルとセカンドシヤフト
の伝達をギヤで行なつているが、スプロケツトと
チエーン、プーリーとベルト等の動力伝達手段を
使用してもよい。

また、本実施例では、モートル軸とセカンドシ
ヤフトとを直交させ、ベベルギヤで伝達している
が、モートル軸とセカンドシヤフトを平行に位置
させギヤで伝達し、セカンドシヤフトとスピンド
ルを直交させ、ベベルギヤで動力伝達させてもよ
い。

〔考案の効果〕

本考案によれば、モートル部のモートル軸とス
ピンドルを直交させて、モートルハウジングを縦
型にしたので、のこ刃を左右どちらに傾斜させて
も、モートルハウジングの端部がベース上面又は
被切断材にあたることはない。従つて、切断作業
中、被切断材を反転する必要もなく、作業能率を
大幅に向上することができる。

また、モートルハウジングは縦型に支持されて
いるので、被切断材上面をモートルハウジングが
覆い隠すこともなく、のこ刃と墨線を合わせる作
業性も向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す卓上切断機の
側面図、第２図は第１図の背面図、第３図は動力
伝達部の断面図、第４図は丸のこ部を右側に傾斜
したときの側面図、第５図は従来技術を示す側面
図である。 図において、９はモートルハウジング、１０は
ギヤケース、１１は丸のこ部、１２はモートル
軸、１３，１５はベベルギヤ、１４はセカンドシ
ヤフト、１６，１８はギヤ、１７はスピンドル、
１９は丸のこ刃である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 被切断材を支持するベースと、該ベースの後方
   にホルダを設け、該ホルダ上端に前記ベース上面
   に対して上下揺動自在にスピンドルに軸支された
   のこ刃及びモートルハウジングで覆われたモート
   ル部からなる丸のこ部を上下方向へ揺動自在に軸
   支し、前記丸のこ部は丸のこ部後方に設けた傾斜
   手段により左右に傾斜自在な卓上切断機におい
   て、前記モートル部のモートル軸を伝達手段を介
   して前記スピンドルに対し直交させることで、モ
   ートルハウジングを上方に突出させ縦型にし、前
   記丸のこ部を傾斜した時に前記モートルハウジン
   グの端部が前記被切断材の上面に当接しないよう
   にしたことを特徴とする卓上切断機の動力伝達機
   構。