JPH0443131B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ 産業上の利用分野 本発明は、柱・梁等のプレキヤスト鉄筋コンク
リート部材（以下PC柱・PC梁という）の接合方
法に関するものである。

従来の技術 従来、PC柱とPC梁との接合は、予め十字型や
Ｔ字型等の接合部材を作製しておき、これに柱や
梁を相互に接合する方法や、またPC柱やPC梁の
接合側端部に主筋を露出させておき、接合部でこ
れらの端部主筋に補強筋を配筋して接合してい
た。

特に、PC工場の生産性並びに現場施工の簡略
化等の観点から後者の工法が一般的に普及してい
る。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記従来の工法は、直交する梁
主筋の特に下端梁主筋の納まり具合や接合方法が
問題となり、施工性、コスト、定着耐力等が全て
同時に解決されていなかつた。

本発明は、上記従来工法の問題点を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、
PC工場での生産性、現場施工の簡略化、構造耐
力並びにコスト等を同時に改善することの出来る
PC柱・梁の接合方法を提供することにある。

［発明の構成］ 問題点を解決するための手段 本発明のPC柱・梁の接合方法は、左右のPC梁
からPC柱との接合空間内に露出している梁主筋
を一本の通し状態にして、上記左右のPC梁を一
体的に連成した連成PC梁を、これらのPC梁の接
合側端部が上記PC柱の頭部の端縁部上に載置さ
れる状態で建込み、上記接合空間内の柱主筋に補
強筋を配筋した後、場所打ちコンクリートを打設
することを特徴とするものである。

実施例 以下、本発明の一実施例について図面を参照に
しながら説明する。

第１図において、１はPC柱であつて、その頭
部は梁下端までの長さに、脚部は梁天端までの長
さに、各々製作されている。

２は柱主筋であつて、上記PC柱１の頭部から
上方に露出している。

３はPC梁であつて、その梁主筋４は左右のPC
梁３，３から上記PC柱１との接合空間６内に露
出している。該梁主筋４は該接合空間６内で一本
の通し状態に構成されていて、左右のPC梁３，
３を一体的に連成した連成PC梁Ａを構成してい
る。

尚、上記PC梁３の外方端部は隣接する柱との
接合部までの長さ、またはそれ以内の長さであれ
ばいずれでも良い。

以上のように製作したPC柱１および連成PC梁
Ａを現場に搬入し、まず、PC柱１を建込み、そ
の頭部に第２図および第３図に示すようにして連
成PC梁Ａを建込む。

尚、この際、接合空間６内に露出している梁主
筋４の露出長さが上記PC柱１の幅より幾分短く
なるように構成されているので、左右のPC梁３，
３の接合側端部３ａは上記PC柱１の頭部の端縁
部上に載置される状態で建込まれる。

連成PC梁Ａの建込が完了すると、必要に応じ
て、これと直交する方向から別のPC梁（図示せ
ず）を両側から差込み、続いて、PC柱１の柱主
筋２に補強筋５を配筋した後、該接合空間６内に
場所打ちコンクリート７を打設して接合を終了す
る。

［発明の効果］ (1) 現場での梁主筋の配筋や溶接作業が不要とな
る。

(2) 構造的に梁主筋の定着が確保され、接合部の
耐力が期待できる。

(3) 接合部の配筋量が少なく、場所打ちコンクリ
ートの打設が容易となり、直交梁を組み込む場
合でもその納まりが良くなる。

(4) RPC工法に於ける桁行方向または張間方向
の一方向の工法に適する。

(5) PC梁の接合側端部をPC柱の頭部の端縁部上
に載置した状態で連成PC梁を建込むので、左
右のPC梁をPC柱上にバランス良く安定して建
込むことができ、PC梁を支持するための特別
の支保工が不要、あるいは支保工の数を少なく
したり、強度が少なくて済む等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はPC柱と連成PC梁の組み付け前の斜視
図、第２図は接合状態の断面図、第３図は平面図
である。 １……PC柱、２……柱主筋、３……PC梁、３
ａ……接合側端部、４……梁主筋、５……補強
筋、６……接合空間、７……場所打コンクリー
ト、Ａ……連成PC梁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 左右のPC梁３，３からPC柱１との接合空間
   ６内に露出している梁主筋４を一本の通し状態に
   して、上記左右のPC梁３，３を一体的に連成し
   た連成PC梁Ａを、これらのPC梁３，３の接合側
   端部３ａが上記PC柱１の頭部の端縁部上に載置
   される状態で建込み、上記接合空間６内の柱主筋
   に補強筋５を配筋した後、場所打ちコンクリート
   ７を打設することを特徴とするPC柱・梁の接合
   方法。