JPH0440539Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はサイドサポート機構に関し、更に詳細
に説明すると、シートのサイドフレームに適宜の
間隔を置いて一対の固定ブラケツトが固着され、
該一対の固定ブラケツトにサイドサポートフレー
ムの両端屈折部が回動可能に枢支され、該サイド
サポートフレームの傾斜角度が傾斜角度調節機構
により調節されるようになされたサイドサポート
機構に関する。

〔従来の技術〕

従来より車輌等のシートには着座者のホールド
性を向上させるためにサイドサポート機構が採用
されている。このサイドサポート機構１は、第７
図に示す如く、一対のサイドフレーム２，２間に
スクリユーシヤフト３を設け、該スクリユーシヤ
フト３の左，右側に正，逆ねじ部３ａ，３ｂを形
成し、該正，逆ねじ部３ａ，３ｂに夫々可動部材
４，４を螺合させ、スクリユーシヤフト３の回転
により該可動部材４，４を左右方向へ移動させ、
この可動部材４，４と連結されたサイドサポート
フレーム５，５の傾斜角度が左右対称に調節され
るようになされている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

然し乍ら、従来のサイドサポート機構１は、機
構的に大型のため、設計自由度が少なく、またス
クリユーシヤフト３の外側端部に形成される操作
ノブ６の位置が固定されているため、操作性の面
で問題があると共に、サイドサポート部７の傾斜
を、着座者を強くホールドする方向に調節する場
合にサイドサポート部７の表皮材やパツド材がス
クリユーシヤフト３等と接触し、操作が重くなる
欠点を有し、このため接触部位のサイドサポート
部７に長穴等を設けているが、この長穴を設けた
場合には外観が悪化する虞れを有していた。

本考案の目的はサイドサポート機構の構成を簡
素化出来、且つ操作性を向上させる事が出来、然
もサイドサポート部に操作ノブを設け、サイドサ
ポート部の傾斜角度の調節に従つて操作ノブも移
動させ、サイドサポート部に長穴等を設ける必要
がなく、外観の優れたサイドサポート機構を提供
するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上述せる問題点に鑑みてなされたもの
で、シートのサイドフレームに適宜の間隔を置い
て一対の固定ブラケツトが固着され、該一対の固
定ブラケツトにサイドサポートフレームの両端屈
折部が回動可能に枢支され、該サイドサポートフ
レームの傾斜角度が傾斜角度調節機構により調節
されるようになされたサイドサポート機構におい
て、前記傾斜角度調節機構はサイドサポートフレ
ームに固着されたＵ字状の支持ブラケツトと、該
支持ブラケツトに枢支された支持杆と、前記固定
ブラケツトに枢支された回転軸とを有し、前記支
持ブラケツト及び回転軸には挿通孔が、前記支持
杆にはねじ穴が夫々形成され、中央付近にねじ部
を有する操作軸の先端が前記支持ブラケツトの挿
通孔より挿入され、ねじ部が前記支持杆のねじ穴
と螺合し、先端が回転軸の挿通孔に挿入され、前
記操作軸の回転により、前記支持杆が操作軸の軸
心方向に移動可能に設けられている事を特徴とす
る。

〔作用〕

本考案に依れば、操作軸の回転により、操作軸
のねじ部と螺合する支持杆が操作軸の軸心方向に
移動し、この支持杆を枢支する支持ブラケツト及
び支持ブラケツトが固着されたサイドサポートフ
レームが固定ブラケツト、及びサイドフレームに
対して回動し、サイドサポート部の傾斜角度が調
節され、この際操作軸及び操作軸の先端の操作ノ
ブは支持杆と共に移動し、サイドサポート部に対
する相対的位置関係は変化しないものである。

〔実施例〕

以下本考案に係るサイドサポート機構の一実施
例を図面を参照して詳述する。

第１図乃至第４図には本考案の一実施例の概略
が夫々示されており、このサイドサポート機構１
１は、シートのシートバツク及びシートクツシヨ
ンの何れにも適用し得るものであるが、本実施例
においてはシートバツク１２に適用した場合とし
て説明する。

シートバツク１２の一対のサイドフレーム１
５，１６には夫々固定ブラケツト１７，１８；１
９，２０が上下方向に適宜の間隔を置いて固着さ
れている。前記固定ブラケツト１７，１８；１
９，２０にはサイドサポートフレーム２１，２２
の両側の両端に屈折形成された屈折部２３，２４
が回動可能に枢支されている。そして固定ブラケ
ツト２０にサイドサポート部１３，１３の傾斜角
度調節機構３１が設けられ、且つ左右のサイドサ
ポート部１３，１３が連結リンク機構４５により
連動するようになされている。

前記傾斜角度調節機構３１の設けられる固定ブ
ラケツト２０は側面より見てＵ字状に形成された
一対のブラケツト部２６，２７を備え、一方のブ
ラケツト部２６にサイドサポートフレーム２２の
一方の屈折部２４が枢支され、他方のブラケツト
部２７にサイドサポートフレーム２２の中間に設
けられた中間フレーム２８の屈折部２９が枢支さ
れている。またサイドサポートフレーム２２の他
方の屈折部２４が固定ブラケツト２０と対をなす
固定ブラケツト１９に枢支されている。尚中間フ
レーム２８を設ける事なく、サイドサポートフレ
ーム２２の他方の屈折部２４を他方のブラケツト
部２７に直接枢支させるものであつてもよい。

前記サイドサポートフレーム２２の下側フレー
ム２２ａ及び中間フレーム２８とに略Ｕ字状に形
成された支持ブラケツト３２の両端が固着され、
該支持ブラケツト３２には挿通孔３３が中央部に
形成されている。支持ブラケツト３２には中央に
ねじ穴３５を有する支持杆３４の両端が枢支され
ている。

また前記固定ブラケツト２０のブラケツト部２
６，２７間に挿通孔３８を有する回転軸３７の両
端が回動可能に枢支され、この挿通孔３８及び前
記ねじ穴３５，挿通孔３３が相互に対向する一直
線上に配設されている。これらの挿通孔３３，３
８、及びねじ穴３５に操作軸４１が挿入されるよ
うになされている。

操作軸４１の先端は筒状に形成され、前記回転
軸３７の挿通孔３８に回転自在に挿入され、挿通
孔３８より突出する操作軸４１の先端にはＥリン
グ等が取付けられて操作軸４１が回転軸３７より
抜け出さないようになされている。また操作軸４
１の中央付近にはねじ部４２が形成され、このね
じ部４２が支持杆３４のねじ穴３５と螺合し、操
作軸４１の回転に応じて支持杆３４が操作軸４１
の軸心方向に移動するようになされている。尚操
作軸４１の外側端部は支持ブラケツト３２の挿通
孔３３の外側に突出し、この突出部に操作ノブ４
３が固着されている。尚第５図に示す如く、支持
ブラケツト３２の形状を変形して形成してもよ
い。

前記連結リンク機構４５は一例として、固定ブ
ラケツト１７，１９間に設けられ、固定ブラケツ
ト１９に枢支されたサイドサポートフレーム２２
の屈折部２４の先端に上方に突出する第１のリン
ク４６が固着され、固定ブラケツト１７に枢支さ
れた屈折部２３の先端に下方に突出する第２のリ
ンク４７が固着され、これら第１のリンク４６及
び第２のリンク４７間に連杆４８が枢支された構
成を有するが、これに限定されるものではない。

斯る構成において、第３図に示す状態より、操
作ノブ４３を回転させると、操作軸４１と螺合す
る支持杆３４が操作軸４１の軸心方向である矢印
ａ方向に移動する。支持杆３４は支持ブラケツト
３２に、また支持ブラケツト３２はサイドサポー
トフレーム２２に固着されているので、回転軸３
７と支持杆３４との間隔が狭くなり、この間隔に
応じてサイドサポートフレーム２２が屈折部２
４，２４，２９を中心として矢印ｂで示す反時計
方向に回動する事となる（第４図参照）。

第６図に示す如く、一方のサイドサポートフレ
ーム２２の回動により、連結リンク機構４５の第
１のリンク４６が回動し、この回動に応じて連杆
４８が左右方向に移動し、第２のリンク４７を回
動させ、他方のサイドサポートフレーム２１を前
記一方のサイドサポートフレーム２２と対称に回
動させる事となる。

この場合、サイドサポート部１３における操作
軸４１及び操作ノブ４３の位置は第２図に示す如
く固定的であり、サイドサポートフレーム２２の
傾動に従つて操作軸４１，操作ノブ４３も移動す
る事となる。

尚上述せる実施例においては、本考案の一実施
例を示したに留まり、サイドサポートフレーム２
１，２２、固定ブラケツト１７，１８；１９，２
０、支持ブラケツト３２、支持杆３４、回転軸３
７、操作軸４１等図示の形状のものに限定される
ものではなく、種々変形変更し得るものである。

〔考案の効果〕

以上が本考案に係るサイドサポート機構の一実
施例の構成であるが、斯る構成に依れば、サイド
サポート部を傾斜角度調節機構を用いて簡易迅速
に調節する事が出来、機構が簡易で小型化出来、
操作ノブがサイドサポート部と共に移動するので
操作性が著しく優れ、且つサイドサポート部のト
リム構造を簡易に形成出来、外観の優れたサイド
サポート部を得る事が出来るサイドサポート機構
を得る事が出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案に係るサイドサポー
ト機構の一実施例の概略を夫々示すもので、第１
図はサイドサポート機構のフレーム構成を示す斜
視図、第２図は平面説明図、第３図及び第４図は
サイドサポートフレームの異なる傾斜状態を夫々
示す平面説明図、第５図は異なる支持ブラケツト
を用いた実施例を示す平面説明図、第６図は連結
リンク機構の一例を示す平面説明図、第７図は従
来のサイドサポート機構の平面説明図である。 図中、１１……サイドサポート機構、１２……
シートバツク、１３……サイドサポート部、１
５，１６……サイドフレーム、１７，１８，１
９，２０……固定ブラケツト、２１，２２……サ
イドサポートフレーム、２３，２４……屈折部、
２６，２７……ブラケツト部、２８……中間フレ
ーム、２９……屈折部、３１……傾斜角度調節機
構、３２……支持ブラケツト、３３……挿通孔、
３４……支持杆、３５……ねじ穴、３７……回転
軸、３８……挿通孔、４１……操作軸、４２……
ねじ部、４３……操作ノブ、４５……連結リンク
機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートのサイドフレームに適宜の間隔を置いて
   一対の固定ブラケツトが固着され、該一対の固定
   ブラケツトにサイドサポートフレームの両端屈折
   部が回動可能に枢支され、該サイドサポートフレ
   ームの傾斜角度が傾斜角度調節機構により調節さ
   れるようになされたサイドサポート機構におい
   て、前記傾斜角度調節機構はサイドサポートフレ
   ームに固着されたＵ字状の支持ブラケツトと、該
   支持ブラケツトに枢支された支持杆と、前記固定
   ブラケツトに枢支された回転軸とを有し、前記支
   持ブラケツト及び回転軸には挿通孔が、前記支持
   杆にはねじ穴が夫々形成され、中央付近にねじ部
   を有する操作軸の先端が前記支持ブラケツトの挿
   通孔より挿入され、ねじ部が前記支持杆のねじ穴
   と螺合し、先端が回転軸の挿通孔に挿入され、前
   記操作軸の回転により、前記支持杆が操作軸の軸
   心方向に移動可能に設けられている事を特徴とす
   るサイドサポート機構。