JPH0439161Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、食用油、醤油或いは液状洗剤等の液
切れの悪い液体を収納した計量キヤツプ付き容器
に係り、一層詳細には液垂れ防止手段を有するも
のに関する。

「従来の技術」 この種容器における液垂れ防止手段は従来、特
開昭59−152160号公報に開示されているように、
容器体口頸部に嵌栓する中栓部材に設けている。
即ち、中栓部材の底板を一方に傾斜させ、かつこ
の傾斜底板から一側を切欠いた注出筒を起立し、
この注出筒の内外両面や中栓部材に螺合する計量
キヤツプ内面に生じた垂れ液を前記傾斜底板で受
けてこれを傾斜底板の最下部に穿設したドレーン
孔に回し、このドレーン孔から容器体内に回収す
るのである。

「考案が解決しようとする問題点」 ところが、この種容器では、中栓部材にバージ
ンシール等を有さず、計量キヤツプ側と容器体内
とが常時連通する構造であつたため、流通過程時
に容器が傾倒したりすると、容器体内液体が注出
筒やドレーン孔を通つて計量キヤツプ側に流出し
て計量キヤツプや中栓部材を汚し、ユーザ等に不
快感を与えるという問題点があつた。

そこで、本考案は、上記注出筒やドレーン孔を
簡易な栓体で封止して上記問題点を解決するよう
にした計量キヤツプ付き容器を得ることを目的と
する。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するため、本考案は、口頸部２
付き容器体１と、上記口頸部外面に下部を嵌着さ
せた第１周壁６内面から第１フランジ状部７を介
して短筒部８を垂設し、該短筒部を上記口頸部内
面に密着嵌合させると共に短筒部内面から、一方
に傾斜する第２フランジ状部９を介して注出筒１
０を起立し、かつ該第２フランジ状部の低部にド
レーン孔１１を穿設する中栓部材３と、上記第１
周壁の上部内に嵌合させた第２周壁１３を頂壁１
４周縁から垂設する計量キヤツプ４とを有する容
器において、上記注出筒１０及びドレーン孔１１
を離脱可能な第１及び第２栓体１７，１８で封止
させると共に、これら両栓体を合成樹脂材で一体
成形してなることを特徴とする。

「作用」 例えば第１図や第３図の状態では、注出筒１０
やドレーン孔１１が第１及び第２栓体１７，１８
で封止されているため、流通過程における容器傾
倒時等においても、容器体１内液体の計量キヤツ
プ４側への流出はない。

ユーザにおいては、上記状態から計量キヤツプ
を外して第１及び第２栓体を注出筒１０やドレー
ン孔１１から離脱すれば、容器体内液体の計量キ
ヤツプ内への注出計量が可能となる。

「実施例」 以下添付図面に基づいて、本考案の一実施例を
説明する。

第１図においては、１は口頸部２付きの樹脂製
容器体、３は中栓部材で、４は計量キヤツプであ
る。

中栓部材３は、上記口頸部２外面に凹凸条の係
合手段５を介して下部を嵌着させた第１周壁６内
面から第１フランジ状部７を介して短筒部８を垂
設し、該短筒部を上記口頸部内面に密着嵌合させ
ると共に短筒部の下端内縁から、一方に傾斜する
第２フランジ状部９を介して注出筒１０を起立
し、かつ該第２フランジ状部の低部にドレーン孔
１１を穿設する樹脂製のものである。

図示例では、上記第１フランジ状部７上面が内
周部が低い傾斜面で形成されると共に、ドレーン
孔１１の下端開口縁からガイド筒部１２が垂設さ
れている。

計量キヤツプ４は、上記第１周壁６の上部内に
螺合させた第２周壁１３を頂壁１４周縁から垂設
する樹脂製のものである。

図示例では、第２周壁１３外面に第３フランジ
状部１５が付設され、該第３フランジ状部下面が
上記第１周壁６の上端面へ水密に圧着されてい
る。また、第２周壁１３の下端面には、上記第１
フランジ状部７上面に密接する弾性シール片１６
が付設されている。

そして、上記注出筒１０及びドレーン孔１１を
離脱可能な第１及び第２栓体１７，１８で封止さ
せると共に、これら両栓体を合成樹脂材で一体成
形してなる。

図示例では、第２図にも示したように、上記第
１及び第２栓体１７，１８が筒状に形成されて、
摘み１９付き図形基板２０から平行に垂設されて
なる。

従つて、本実施例では、中栓部材３を容器体口
頸部２にセットした後、摘み１９を介して第１及
び第２栓体１７，１８を注出筒１０及びドレーン
孔１１へ中栓部材上方から同時に嵌入閉栓でき
る。勿論、第１及び第２栓体を離脱する時は、摘
み１９を上方へ引上げれば良い。

次に、第３図及び第４図は本考案の別の実施例
を示すもので、これは第１栓体１７を有頂筒状
に、また第２栓体１８を棒状に形成して、これら
を弾性連結片２１の両端に、薄肉の第１及び第２
ヒンジ部２２ａ，２２ｂを介してそれぞれ結合さ
せた例である。

従つて、本実施例では、中栓部材３の容器体口
頸部２へのセツト前に、第１栓体１７及び第２栓
体１８を注出筒１０及びドレーン孔１１（ガイド
筒部１２）へ中栓部材下方から嵌入閉栓させるこ
とになる。一方、離脱時は、第１栓体１７を上方
から押圧して容器体内へ落し込むことにより、第
１栓体に一体結合の第２栓体１８も同時に容器体
内へ落ちる。

「考案の効果」 以上説明したように本考案によれば、中栓部材
の注出筒及びドレーン孔をそれぞれ離脱可能な栓
体により封止するようにしたので、流通過程時に
おける容器体内液体の計量キヤツプ側への流出を
確実に防止でき、依つてユーザ等に汚れによる不
快感を与えないので済む。また、二つの栓体は合
成樹脂材で一体成形するようにしたので、その装
着及び離脱に際して取扱いが容易であると共に、
製造コストも安くて済む。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図のその要部斜視図、第３図は本考案の別の実施
例を示す断面図、第４図はその要部斜視図であ
る。 １……容器体、３……中栓部材、４……計量キ
ヤツプ、１７……第１栓体、１８……第２栓体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 口頸部２付き容器体１と、上記口頸部外面に下
   部を嵌着させた第１周壁６内面から第１フランジ
   状部７を介して短筒部８を垂設し、該短筒部を上
   記口頸部内面に密着嵌合させると共に短筒部内面
   から、一方に傾斜する第２フランジ状部９を介し
   て注出筒１０を起立し、かつ該第２フランジ状部
   の低部にドレーン孔１１を穿設する中栓部材３
   と、上記第１周壁の上部内に嵌合させた第２周壁
   １３を頂壁１４周縁から垂設する計量キヤツプ４
   とを有する容器において、上記注出筒１０及びド
   レーン孔１１を離脱可能な第１及び第２栓体１
   ７，１８で封止させると共に、これら両栓体を合
   成樹脂材で一体成形してなることを特徴とする計
   量キヤツプ付き容器。