JPH04366108A - スチレン系重合体の製造方法及びその触媒 - Google Patents

スチレン系重合体の製造方法及びその触媒

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JPH04366108A
JPH04366108A JP13995291A JP13995291A JPH04366108A JP H04366108 A JPH04366108 A JP H04366108A JP 13995291 A JP13995291 A JP 13995291A JP 13995291 A JP13995291 A JP 13995291A JP H04366108 A JPH04366108 A JP H04366108A
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Masami Watanabe
正美 渡辺
Takuji Okamoto
卓治 岡本
Akiji Naganuma
章治 長沼
Norio Tomotsu
典夫 鞆津
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  • Polymerization Catalysts (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スチレン系重合体の製
造方法及び該方法に用いる触媒に関し、さらに詳しくは
重合体連鎖の立体化学構造が高度のシンジオタクチック
構造を有するスチレン系重合体を効率よく製造する方法
及び該方法に用いる触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者らの研究グループは、最近、主
として遷移金属化合物、特にTi化合物とアルキルアル
ミノキサンとからなる触媒を用いてスチレン系モノマー
を重合することにより、シンジオタクチック構造のスチ
レン系重合体が得られることを示した(特開昭62−1
87708号,同63−179906号,同63−24
1009号公報等)。
【0003】アルキルアルミノキサンとして特に好適な
メチルアルミノキサンは、通常、トリメチルアルミニウ
ムと水との反応により得られるが、反応が激しいため、
製造上が困難であるという問題がある。また、原料であ
るトリメチルアルミニウムが高価であることに加えて、
触媒として用いる場合、遷移金属量に比べて大過剰のメ
チルアルミノキサン量を必要としている。そのため、触
媒コストが非常に高いという欠点があった。
【0004】近年、アルミノキサンを含まない重合触媒
を用いてα−オレフィン(主にエチレン)を重合させう
ることが、R. Taube〔J. Organome
t. Chem. C9−C11, 347(1988
)〕、 H. Turner〔J. Am. Chem
. Soc. 111, 2728(1989) 〕、
R. F. Jordan〔Organomet. 8
, 2892(1989)〕などにおいて報告されてい
るが、スチレン系モノマーについてはアルミノキサンを
含まない重合触媒に関する検討は未だなされていない。 また、スチレン系モノマーについては、α−オレフィン
類とは異なり、カチオン種が存在した場合、アタクチッ
クポリマーが多く生成するという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者らは
、高価かつ使用量の多いアルミノキサンを使用しないで
、スチレン系モノマーを重合させ、シンジオタクチック
構造のスチレン系重合体を効率よく製造することができ
る触媒及び該触媒を用いたスチレン系重合体の製造方法
を開発すべく鋭意研究を重ねた。
【0006】
【課題を解決するための手段】その結果、特定の遷移金
属化合物と特定の有機ホウ素化合物を組み合わせたもの
、さらにそれにアルキル化剤を配合したものを触媒とし
て使用することによって、活性が著しく向上し、目的と
するシンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体
を効率よく製造できることを見出した。本発明は、かか
る知見に基づいて完成したものである。
【0007】すなわち、本発明は、(A)遷移金属化合
物及び(B)一般式(I) BR1 R2 R3 ・・・(I) 〔式中、R1 ,R2 およびR3 は、それぞれ炭素
数1〜20のアルキル基または炭素数6〜20のアリー
ル基を示す。〕で表される有機ホウ素化合物とからなる
ことを特徴とする触媒を提供し、また(A)遷移金属化
合物,(B)一般式(I)の有機ホウ素化合物及び(C
)アルキル化剤とからなることを特徴とする触媒を提供
するものである。また、本発明は、スチレン及び/又は
スチレン誘導体を重合するにあたり、上記触媒を用いる
ことを特徴とするスチレン系重合体の製造方法をも提供
するものである。
【0008】本発明の触媒は上記の(A)及び(B)成
分、あるいは(A),(B)及び(C)成分とからなる
ものである。ここで、(A)成分は遷移金属化合物であ
り、各種のものが使用可能であるが、通常は周期律表第
3〜6族金属の化合物及びランタン系金属の化合物が挙
げられる。そのうち第4族金属(チタン,ジルコニウム
,ハフニウム,バナジウム等)の化合物が好ましい。 チタン化合物としては様々なものがあるが、例えば、一
般式(II) TiR4 a R5 b R6 c R7 4−(a+
b+c)   ・・・(II)または一般式(III) TiR4 d R5 e R6 3−(d+e)   
        ・・・(III)〔式中、R4 ,R
5 ,R6 及びR7 はそれぞれ水素原子,炭素数1
〜20のアルキル基,炭素数1〜20のアルコキシ基,
炭素数6〜20のアリール基,アルキルアリール基,ア
リールアルキル基,炭素数1〜20のアシルオキシ基,
シクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基
,インデニル基あるいはハロゲン原子を示す。a,b,
cはそれぞれ0〜4の整数を示し、d,eはそれぞれ0
〜3の整数を示す。〕で表わされるチタン化合物および
チタンキレート化合物よりなる群から選ばれた少なくと
も一種の化合物である。
【0009】この一般式(II)又は(III)中のR
4 ,R5 ,R6 及びR7 はそれぞれ水素原子,
炭素数1〜20のアルキル基(具体的にはメチル基,エ
チル基,プロピル基,ブチル基,アミル基,イソアミル
基,イソブチル基,オクチル基,2−エチルヘキシル基
など),炭素数1〜20のアルコキシ基(具体的にはメ
トキシ基,エトキシ基,プロポキシ基,ブトキシ基,ア
ミルオキシ基,ヘキシルオキシ基,2−エチルヘキシル
オキシ基など),炭素数6〜20のアリール基,アルキ
ルアリール基,アリールアルキル基(具体的にはフェニ
ル基,トリル基,キシリル基,ベンジル基など),炭素
数1〜20のアシルオキシ基(具体的にはヘプタデシル
カルボニルオキシ基など),シクロペンタジエニル基,
置換シクロペンタジエニル基(具体的にはメチルシクロ
ペンタジエニル基;1,2,3,4−テトラメチルシク
ロペンタジエニル基;1,3−ジメチルシクロペンタジ
エニル基;ペンタメチルシクロペンタジエニル基など)
,インデニル基あるいはハロゲン原子(具体的には塩素
,臭素,沃素,弗素)を示す。これらR4 ,R5 ,
R6 及びR7 は同一のものであっても、異なるもの
であってもよい。さらにa,b,cはそれぞれ0〜4の
整数を示し、またd,eはそれぞれ0〜3の整数を示す
【0010】更に好適なチタン化合物としては一般式(
IV) TiRXYZ        ・・・(IV)〔式中、
Rはシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニ
ル基,インデニル基,置換インデニル基,フルオレニル
基等を示し、X,Y及びZはそれぞれ独立に水素原子,
炭素数1〜12のアルキル基,炭素数1〜12のアルコ
キシ基,炭素数6〜20のアリール基,炭素数6〜20
のアリールオキシ基,炭素数6〜20のアリールアルキ
ル基又はハロゲン原子を示す。〕で表わされるチタン化
合物がある。この式中のRで示される置換シクロペンタ
ジエニル基は、例えば炭素数1〜6のアルキル基で1個
以上置換されたシクロペンタジエニル基、具体的にはメ
チルシクロペンタジエニル基;1,3−ジメチルシクロ
ペンタジエニル基;1,2,4−トリメチルシクロペン
タジエニル基;1,2,3,4−テトラメチルシクロペ
ンタジエニル基;トリメチルシリルシクロペンタジエニ
ル基;1,3−ジ(トリメチルシリル)シクロペンタジ
エニル基;ターシャリーブチルシクロペンタジエニル基
;1,3−ジ(ターシャリーブチル)シクロペンタジエ
ニル基;ペンタメチルシクロペンタジエニル基等である
。また、X,Y及びZはそれぞれ独立に水素原子,炭素
数1〜12のアルキル基(具体的にはメチル基,エチル
基,プロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,アミル
基,イソアミル基,オクチル基,2−エチルヘキシル基
等),炭素数1〜12のアルコキシ基(具体的にはメト
キシ基,エトキシ基,プロポキシ基,ブトキシ基,アミ
ルオキシ基,ヘキシルオキシ基,オクチルオキシ基,2
−エチルヘキシルオキシ基等),炭素数6〜20のアリ
ール基(具体的にはフェニル基,ナフチル基等),炭素
数6〜20のアリールオキシ基(具体的にはフェノキシ
基等),炭素数6〜20のアリールアルキル基(具体的
にはベンジル基)又はハロゲン原子(具体的には塩素,
臭素,沃素あるいは弗素)を示す。
【0011】このような一般式(IV) で表わされる
チタン化合物の具体例としては、シクロペンタジエニル
トリメチルチタン;シクロペンタジエニルトリエチルチ
タン;シクロペンタジエニルトリプロピルチタン;シク
ロペンタジエニルトリブチルチタン;メチルシクロペン
タジエニルトリメチルチタン;1,2−ジメチルシクロ
ペンタジエニルトリメチルチタン;1,2,4−トリメ
チルシクロペンタジエニルトリメチルチタン;1,2,
3,4−テトラメチルシクロペンタジエニルトリメチル
チタン;ペンタメチルシクロペンタジエニルトリメチル
チタン;ペンタメチルシクロペンタジエニルトリエチル
チタン;ペンタメチルシクロペンタジエニルトリプロピ
ルチタン;ペンタメチルシクロペンタジエニルトリブチ
ルチタン;シクロペンタジエニルメチルチタンジクロリ
ド;シクロペンタジエニルエチルチタンジクロリド;ペ
ンタメチルシクロペンタジエニルメチルチタンジクロリ
ド;ペンタメチルシクロペンタジエニルエチルチタンジ
クロリド;シクロペンタジエニルジメチルチタンモノク
ロリド;シクロペンタジエニルジエチルチタンモノクロ
リド;シクロペンタジエニルチタントリメトキシド;シ
クロペンタジエニルチタントリエトキシド;シクロペン
タジエニルチタントリプロポキシド;シクロペンタジエ
ニルチタントリフェノキシド;ペンタメチルシクロペン
タジエニルチタントリメトキシド;ペンタメチルシクロ
ペンタジエニルチタントリエトキシド;ペンタメチルシ
クロペンタジエニルチタントリプロポキシド;ペンタメ
チルシクロペンタジエニルチタントリブトキシド;ペン
タメチルシクロペンタジエニルチタントリフェノキシド
;シクロペンタジエニルチタントリクロリド;ペンタメ
チルシクロペンタジエニルチタントリクロリド;シクロ
ペンタジエニルメトキシチタンジクロリド;シクロペン
タジエニルジメトキシチタンクロリド;ペンタメチルシ
クロペンタジエニルメトキシチタンジクロリド;シクロ
ペンタジエニルトリベンジルチタン;ペンタメチルシク
ロペンタジエニルメチルジエトキシチタン;インデニル
チタントリクロリド;インデニルチタントリメトキシド
;インデニルチタントリエトキシド;インデニルトリメ
チルチタン;インデニルトリベンジルチタン等があげら
れる。これらのチタン化合物のうち、ハロゲン原子を含
まない化合物が好適であり、特に、上述した如きπ電子
系配位子を1個有するチタン化合物が好ましい。さらに
チタン化合物としては一般式(V)
【0012】
【化1】
【0013】〔式中、R8 , R9 はそれぞれハロ
ゲン原子,炭素数1〜20のアルコキシ基,アシロキシ
基を示し、kは2〜20を示す。〕で表わされる縮合チ
タン化合物を用いてもよい。また、上記チタン化合物は
、エステルやエーテルなどと錯体を形成させたものを用
いてもよい。上記一般式(V)で表わされる三価チタン
化合物は、典型的には三塩化チタンなどの三ハロゲン化
チタン,シクロペンタジエニルチタニウムジクロリドな
どのシクロペンタジエニルチタン化合物があげられ、こ
のほか四価チタン化合物を還元して得られるものがあげ
られる。これら三価チタン化合物はエステル,エーテル
などと錯体を形成したものを用いてもよい。また、遷移
金属化合物としてのジルコニウム化合物は、テトラベン
ジルジルコニウム,ジルコニウムテトラエトキシド,ジ
ルコニウムテトラブトキシド,ビスインデニルジルコニ
ウムジクロリド,トリイソプロポキシジルコニウムクロ
リド,ジルコニウムベンジルジクロリド,トリブトキシ
ジルコニウムクロリド,ペンタメチルシクロペンタジエ
ニルトリメチルジルコニウム,ペンタメチルシクロペン
タジエニルトリベンジルジルコニウムなどがあり、ハフ
ニウム化合物は、テトラベンジルハフニウム,ハフニウ
ムテトラエトキシド,ハフニウムテトラブトキシド,ペ
ンタメチルシクロペンタジエニルトリメチルハフニウム
などがあり、さらにバナジウム化合物は、バナジルビス
アセチルアセトナート,バナジルトリアセチルアセトナ
ート,トリエトキシバナジル,トリプロポキシバナジル
などがある。これら遷移金属化合物のなかではチタン化
合物が特に好適である。
【0014】その他(A)成分である遷移金属化合物に
ついては、共役π電子を有する配位子を2個有する遷移
金属化合物、例えば、一般式(VI) M1 R10R11R12R13    ・・・(VI
)〔式中、M1 はチタン,ジルコニウムあるいはハフ
ニウムを示し、R10及びR11はそれぞれシクロペン
タジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニ
ル基あるいはフルオレニル基を示し、R12及びR13
はそれぞれ水素,ハロゲン,炭素数1〜20の炭化水素
基,炭素数1〜20のアルコキシ基,アミノ基あるいは
炭素数1〜20のチオアルコキシ基を示す。ただし、R
10及びR11は炭素数1〜5の炭化水素基,炭素数1
〜20及び珪素数1〜5のアルキルシリル基あるいは炭
素数1〜20及びゲルマニウム数1〜5のゲルマニウム
含有炭化水素基によって架橋されていてもよい。〕で表
わされる遷移金属化合物よりなる群から選ばれた少なく
とも1種の化合物がある。
【0015】この一般式(VI)中のR10,R11は
シクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基
(具体的にはメチルシクロペンタジエニル基;1,3−
ジメチルシクロペンタジエニル基;1,2,4−トリメ
チルシクロペンタジエニル基;1,2,3,4−テトラ
メチルシクロペンタジエニル基;ペンタメチルシクロペ
ンタジエニル基;トリメチルシリルシクロペンタジエニ
ル基;1,3−ジ(トリメチルシリル)シクロペンタジ
エニル基;1,2,4−トリ(トリメチルシリル)シク
ロペンタジエニル基;ターシャリーブチルシクロペンタ
ジエニル基;1,3−ジ(ターシャリーブチル)シクロ
ペンタジエニル基;1,2,4−トリ(ターシャリーブ
チル)シクロペンタジエニル基など),インデニル基,
置換インデニル基(具体的にはメチルインデニル基;ジ
メチルインデニル基;トリメチルインデニル基など),
フルオレニル基あるいは置換フルオレニル基(例えばメ
チルフルオレニル基)を示し、R10,R11は同一で
も異なってもよく、更にR10とR11が炭素数1〜5
のアルキリデン基(具体的には、メチン基,エチリデン
基,プロピリデン基,ジメチルカルビル基等)又は炭素
数1〜20及び珪素数1〜5のアルキルシリル基(具体
的には、ジメチルシリル基,ジエチルシリル基,ジベン
ジルシリル基等)により架橋された構造のものでもよい
。一方、R12,R13は、上述の如くであるが、より
詳しくは、それぞれ独立に、水素,炭素数1〜20のア
ルキル基(メチル基,エチル基,プロピル基,n−ブチ
ル基,イソブチル基,アミル基,イソアミル基,オクチ
ル基,2−エチルヘキシル基等),炭素数6〜20のア
リール基(具体的には、フェニル基,ナフチル基等)、
炭素数7〜20のアリールアルキル基(具体的には、ベ
ンジル基等)、炭素数1〜20のアルコキシ基(具体的
には、メトキシ基,エトキシ基,プロポキシ基,ブトキ
シ基,アミルオキシ基,ヘキシルオキシ基,オクチルオ
キシ基,2−エチルヘキシルオキシ基等)、炭素数6〜
20のアリールオキシ基(具体的には、フェノキシ基等
)、さらにはアミノ基や炭素数1〜20のチオアルコキ
シ基を示す。
【0016】このような一般式(VI)で表わされる遷
移金属化合物の具体例としては、ビスシクロペンタジエ
ニルチタンジメチル;ビスシクロペンタジエニルチタン
ジエチル;ビスシクロペンタジエニルチタンジプロピル
;ビスシクロペンタジエニルチタンジブチル;ビス(メ
チルシクロペンタジエニル)チタンジメチル;ビス(タ
ーシャリーブチルシクロペンタジエニル)チタンジメチ
ル;ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)チ
タンジメチル;ビス(1,3−ジターシャリーブチルシ
クロペンタジエニル)チタンジメチル;ビス(1,2,
4−トリメチルシクロペンタジエニル)チタンジメチル
;ビス(1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジ
エニル)チタンジメチル;ビスシクロペンタジエニルチ
タンジメチル;ビス(トリメチルシリルシクロペンタジ
エニル)チタンジメチル;ビス(1,3−ジ(トリメチ
ルシリル)シクロペンタジエニル)チタンジメチル;ビ
ス(1,2,4−トリ((トリメチルシリル)シクロペ
ンタジエニル)チタンジメチル;ビスインデニルチタン
ジメチル;ビスフルオレニルチタンジメチル;メチレン
ビスシクロペンタジエニルチタンジメチル;エチリデン
ビスシクロペンタジエニルチタンジメチル;メチレンビ
ス(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)チタンジメチル;エチリデンビス(2,3,4,5
−テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジメチル
;ジメチルシリルビス(2,3,4,5−テトラメチル
シクロペンタジエニル)チタンジメチル;メチレンビス
インデニルチタンジメチル;エチリデンビスインデニル
チタンジメチル;ジメチルシリルビスインデニルチタン
ジメチル;メチレンビスフルオレニルチタンジメチル;
エチリデンビスフルオレニルチタンジメチル;ジメチル
シリルビスフルオレニルチタンジメチル;メチレン(タ
ーシャリーブチルシクロペンタジエニル)(シクロペン
タジエニル)チタンジメチル;メチレン(シクロペンタ
ジエニル)(インデニル)チタンジメチル;エチリデン
(シクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジメチ
ル;ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(インデ
ニル)チタンジメチル;メチレン(シクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)チタンジメチル;エチリデン(シ
クロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジメチル
;ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(フルオレ
ニル)チタンジメチル;メチレン(インデニル)(フル
オレニル)チタンジメチル;エチリデン(インデニル)
(フルオレニル)チタンジメチル;ジメチルシリル(イ
ンデニル)(フルオレニル)チタンジメチル;ビスシク
ロペンタジエニルチタンジベンジル;ビス(ターシャリ
ーブチルシクロペンタジエニル)チタンジベンジル;ビ
ス(メチルシクロペンタジエニル)チタンジベンジル;
ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)チタン
ジベンジル;ビス(1,2,4−トリメチルシクロペン
タジエニル)チタンジベンジル;ビス(1,2,3,4
−テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジベンジ
ル;ビスペンタメチルシクロペンタジエニルチタンジベ
ンジル;ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニル
)チタンジベンジル;ビス(1,3−ジ−(トリメチル
シリル)シクロペンタジエニル)チタンジベンジル;ビ
ス(1,2,4−トリ(トリメチルシリル)シクロペン
タジエニル)チタンジベンジル;ビスインデニルチタン
ジベンジル;ビスフルオレニルチタンジベンジル;メチ
レンビスシクロペンタジエニルチタンジベンジル;エチ
リデンビスシクロペンタジエニルチタンジベンジル;メ
チレンビス(2,3,4,5−テトラメチルシクロペン
タジエニル)チタンジベンジル;エチリデンビス(2,
3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)チタ
ンジベンジル;ジメチルシリルビス(2,3,4,5−
テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジベンジル
;メチレンビスインデニルチタンジベンジル;エチリデ
ンビスインデニルチタンジベンジル;ジメチルシリルビ
スインデニルチタンジベンジル;メチレンビスフルオレ
ニルチタンジベンジル;エチリデンビスフルオレニルチ
タンジベンジル;ジメチルシリルビスフルオレニルチタ
ンジベンジル;メチレン(シクロペンタジエニル)(イ
ンデニル)チタンジベンジル;エチリデン(シクロペン
タジエニル)(インデニル)チタンジベンジル;ジメチ
ルシリル(シクロペンタジエニル)(インデニル)チタ
ンジベンジル;メチレン(シクロペンタジエニル)(フ
ルオレニル)チタンジベンジル;エチリデン(シクロペ
ンタジエニル)(フルオレニル)チタンジベンジル;ジ
メチルシリル(シクロペンタジエニル)(フルオレニル
)チタンジベンジル;メチレン(インデニル)(フルオ
レニル)チタンジベンジル;エチリデン(インデニル)
(フルオレニル)チタンジベンジル;ジメチルシリル(
インデニル)(フルオレニル)チタンジベンジル;ビス
シクロペンタジエニルチタンジメトキサイド;ビスシク
ロペンタジエニルチタンジエトキシド;ビスシクロペン
タジエニルチタンジプロポキサイド;ビスシクロペンタ
ジエニルチタンジブトキサイド;ビスシクロペンタジエ
ニルチタンジフェノキサイド;ビス(メチルシクロペン
タジエニル)チタンジメトキサイド;ビス(1,3−ジ
メチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキサイド;
ビス(1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル)
チタンジメトキサイド;ビス(1,2,3,4−テイラ
メチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキサイド;
ビスペンタメチルシクロペンタジエニルチタンジメトキ
サイド;ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニル
)チタンジメトキサイド;ビス(1,3−ジ(トリメチ
ルシリル)シクロペンタジエニル)チタンジメトキサイ
ド;ビス(1,2,4−トリ(トリメチルシリル)シク
ロペンタジエニル)チタンジメトキサイド;ビスインデ
ニルチタンジメトキサイド;ビスフルオレニルチタンジ
メトキサイド;メチレンビスシクロペンタジエニルチタ
ンジメトキサイド;エチリデンビスシクロペンタジエニ
ルチタンジメトキサイド;メチレンビス(2,3,4,
5−テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジメト
キサイド;エチリデンビス(2,3,4,5−テトラメ
チルシクロペンタジエニル)チタンジメトキサイド;ジ
メチルシリルビス(2,3,4,5−テトラメチルシク
ロペンタジエニル)チタンジメトキサイド;メチレンビ
スインデニルチタンジメトキサイド;メチレンビス(メ
チルインデニル)チタンジメトキサイド;エチリデンビ
スインデニルチタンジメトキサイド;ジメチルシリルビ
スインデニルチタンジメトキサイド;メチレンビスフル
オレニルチタンジメトキサイド;メチレンビス(メチル
フルオレニル)チタンジメトキサイド;エチリデンビス
フルオレニルチタンジメトキサイド;ジメチルシリルビ
スフルオレニルチタンジメトキサイド;メチレン(シク
ロペンタジエニル)(インデニル)チタンジメトキサイ
ド;エチリデン(シクロペンタジエニル)(インデニル
)チタンジメトキサイド;ジメチルシリル(シクロペン
タジエニル)(インデニル)チタンジメトキサイド;メ
チレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタ
ンジメトキサイド;エチリデン(シクロペンタジエニル
)(フルオレニル)チタンジメトキサイド;ジメチルシ
リル(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタン
ジメトキサイド;メチレン(インデニル)(フルオレニ
ル)チタンジメトキサイド;エチリデン(インデニル)
(フルオレニル)チタンジメトキサイド;ジメチルシリ
ル(インデニル)(フルオレニル)チタンジメトキサイ
ド等が挙げられる。
【0017】また、ジルコニウム化合物としては、エチ
リデンビスシクロペンタジエニルジルコニウムジメトキ
サイド,ジメチルシリルビスシクロペンタジエニルジル
コニウムジメトキサイド等があり、更にハフニウム化合
物としては、エチリデンビスシクロペンタジエニルハフ
ニウムジメトキサイド,ジメチルシリルビスシクロペン
タジエニルハフニウムジメトキサイド等がある。これら
のなかでも特にチタン化合物が好ましい。更にこれらの
組合せの他、2,2’ −チオビス(4−メチル−6−
t−ブチルフェニル)チタンジイソプロポキシド;2,
2’ −チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニ
ル)チタンジメトキシド等の2座配位型錯体であっても
よい。
【0018】一方、本発明の触媒の(B)成分は、一般
式(I) BR1 R2 R3   ・・・(I)〔式中、R1 
, R2 及びR3 は、炭素数1〜20のアルキル基
または炭素数6〜20のアリール基である。〕で表され
る有機ホウ素化合物で、ホウ素に置換基としてアルキル
基またはアリール基が結合したホウ素化合物であれば特
に制限されるものではなく、いずれのものでも使用でき
る。ここで、アルキル基としては、ハロゲン置換アルキ
ル基をも包含し、またアリール基としてはハロゲン置換
アリール基,アルキル置換アリール基をも包含するもの
である。
【0019】この一般式(I)中のR1 , R2 及
びR3 は、それぞれ炭素数1〜20のアルキル基また
は炭素数6〜20のアリール基を示し、具体例には、メ
チル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,アミル基,
イソアミル基,イソブチル基,オクチル基,2−エチル
ヘキシル基などのアルキル基あるいはフェニル基,フル
オロフェニル基,トリル基,キシリル基,ベンジル基な
どのアリール基である。なお、ここでR1 〜R3 は
、互いに同じであっても異なっていてもよい。
【0020】このような一般式(I)で表される有機ホ
ウ素化合物の具体例としては、トリフェニルホウ素,ト
リ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素,トリ(2,3,
4,5−テトラフルオロフェニル)ホウ素,トリ(2,
4,5,6−テトラフルオロフェニル)ホウ素,トリ(
2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ホウ素,ト
リ(2,4,6−トリフルオロフェニル)ホウ素,トリ
(3,4,5−トリフルオロフェニル)ホウ素,トリ(
2,3,4−トリフルオロフェニル)ホウ素,トリ(3
,4,6−トリフルオロフェニル)ホウ素,トリ(2,
3−ジフルオロフェニル)ホウ素,トリ(2,6−ジフ
ルオロフェニル)ホウ素,トリ(3,5−ジフルオロフ
ェニル)ホウ素,トリ(2,5−ジフルオロフェニル)
ホウ素,トリ(2−フルオロフェニル)ホウ素,トリ(
3−フルオロフェニル)ホウ素,トリ(4−フルオロフ
ェニル)ホウ素,トリ〔3,5−ジ(トリフルオロメチ
ル)フェニル〕ホウ素,トリ〔(4−フルオロメチル)
フェニル〕ホウ素,ジエチルホウ素,ジエチルブチルホ
ウ素,トリメチルホウ素,トリエチルホウ素,トリ(n
−ブチル)ホウ素,トリ(トリフルオロメチル)ホウ素
,トリ(ペンタフルオロエチル)ホウ素,トリ(ノナフ
ルオロブチル)ホウ素,トリ(2,4,6−トリフルオ
ロフェニル)ホウ素,トリ(3,5−ジフルオロフェニ
ル)ホウ素,ジ(ペンタフルオロフェニル)フルオロホ
ウ素,ジフェニルフルオロホウ素,ジ(ペンタフルオロ
フェニル)クロロホウ素,ジメチルフルオロホウ素,ジ
エチルフルオロホウ素,ジ(n−ブチル)フルオロホウ
素,(ペンタフルオロフェニル)ジフルオロホウ素,フ
ェニルフルオロホウ素,(ペンタフルオロフェニル)ジ
クロロホウ素,メチルジフルオロホウ素,エチルジフル
オロホウ素,(n−ブチル)ジフルオロホウ素などが挙
げられる。これらの中では、トリ(ペンタフルオロフェ
ニル)ホウ素が特に好ましい。
【0021】本発明の触媒は、さらに必要に応じて(C
)成分としてアルキル化剤を使用する。ここで、アルキ
ル化剤は、アルキル基含有化合物であって、様々なもの
があるが、例えば、一般式(VII)R14p Al(
OR15) q X’3−p−q       ・・・
(VII)〔式中、R14およびR15はそれぞれ炭素
数1〜8、好ましくは1〜4のアルキル基を示し、X’
は水素あるいはハロゲンを示す。また、pは0<p≦3
、好ましくは2あるいは3、最も好ましくは3であり、
qは0≦q<3、好ましくは0あるいは1である。〕で
表わされるアルキル基含有アルミニウム化合物や一般式
(VIII)R142 Mg        ・・・(
VIII)〔式中、R14は前記と同じである。〕で表
わされるアルキル基含有マグネシウム化合物、さらには
一般式(IX) R142 Zn        ・・・(IX)〔式中
、R14は前記と同じである。〕で表わされるアルキル
基含有亜鉛化合物等が挙げられる。これらのアルキル基
含有化合物のうち、アルキル基含有アルミニウム化合物
、とりわけトリアルキルアルミニウムやジアルキルアル
ミニウム化合物が好ましい。具体的にはトリメチルアル
ミニウム,トリエチルアルミニウム,トリn−プロピル
アルミニウム,トリイソプロピルアルミニウム,トリn
−ブチルアルミニウム,トリイソブチルアルミニウム,
トリt−ブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニ
ウム、ジメチルアルミニウムクロリド,ジエチルアルミ
ニウムクロリド,ジn−プロピルアルミニウムクロリド
,ジイソプロピルアルミニウムクロリド,ジn−ブチル
アルミニウムクロリド,ジイソブチルアルミニウムクロ
リド,ジt−ブチルアルミニウムクロリド等のジアルキ
ルアルミニウムハライド、ジメチルアルミニウムメトキ
サイド,ジメチルアルミニウムエトキサイド等のジアル
キルアルミニウムアルコキサイド、ジメチルアルミニウ
ムハイドライド,ジエチルアルミニウムハイドライド,
ジイソブチルアルミニウムハイドライド等のジアルキル
アルミニウムハイドライド等があげられる。さらには、
ジメチルマグネシウム,ジエチルマグネシウム,ジn−
プロピルマグネシウム,ジイソプロピルマグネシウム等
のジアルキルマグネシウムやジメチル亜鉛,ジエチル亜
鉛,ジn−プロピルエチル亜鉛,ジイソプロピル亜鉛等
のジアルキル亜鉛をあげることができる。
【0022】本発明の触媒は、上記(A)及び(B)成
分、あるいは(A),(B)及び(C)成分を含有する
ものであるが、このほかに更に他の触媒成分を加えるこ
とも可能である。この触媒中の(A)成分及び(B)成
分の配合割合、あるいは(A),(B)及び(C)成分
の配合割合は、各種の条件により異なり、一義的には定
められないが、通常は(A)成分と(B)成分のモル比
が1:10〜10:1、(A)成分と(C)成分のモル
比が100:1〜1:1000である。
【0023】上記のような本発明の触媒は、高度のシン
ジオタクチック構造を有するスチレン系重合体の製造に
おいて高い活性を示す。したがって、本発明は、さらに
上記のような触媒を用いてスチレン系重合体を製造する
方法をも提供するものである。
【0024】本発明の方法によりスチレン系重合体を製
造するには、上記の(A)及び(B)成分を含有する触
媒の存在下で、あるいは(A),(B)及び(C)成分
を含有する触媒の存在下で、スチレン及び/又はスチレ
ン誘導体(アルキルスチレン,アルコキシスチレン,ハ
ロゲン化スチレン,ビニル安息香酸エステルなど)等の
スチレン系モノマーを重合(あるいは共重合)する。こ
こで本発明の触媒とスチレン系モノマーとの接触方法と
しては、■(A)成分と(B)成分との反応物を触媒と
し、これに重合すべきモノマーを接触させる方法、■(
A)成分と(B)成分との反応物に(C)成分を加えて
触媒とし、これに重合すべきモノマーを接触させる方法
、■(A)成分と(C)成分との反応物に(B)成分を
加えて触媒とし、これに重合すべきモノマーを接触させ
る方法、あるいは■重合すべきモノマーに(A),(B
),(C)の一成分ずつ加えて接触させる方法等がある
。また、(A)成分と(B)成分との反応物は、予め単
離精製したものを用いることもできる。なお、上述の(
A),(B)及び(C)成分の添加あるいは接触は、重
合温度下で行うことができることは勿論、−78〜10
0℃の温度にて行うことも可能である。
【0025】スチレン系モノマーの重合は塊状でもよく
、ペンタン,ヘキサン,ヘプタン等の脂肪族炭化水素、
シクロヘキサン等の脂環族炭化水素あるいはベンゼン,
トルエン,キシレン等の芳香族炭化水素溶媒中で行って
もよい。また、重合温度は特に制限はないが、一般には
0〜110℃、好ましくは20〜90℃である。
【0026】さらに、得られるスチレン系重合体の分子
量を調節するには、水素の存在下で重合反応を行うこと
が効果的である。
【0027】このようにして得られるスチレン系重合体
は、高度のシンジオタクチック構造を有するものである
。ここで、スチレン系重合体における高度のシンジオタ
クチック構造とは、立体化学構造が高度のシンジオタク
チック構造、すなわち炭素−炭素結合から形成される主
鎖に対して側鎖であるフェニル基や置換フェニル基が交
互に反対方向に位置する立体構造を有することを意味し
、そのタクティシティーは同位体炭素による核磁気共鳴
法(13C−NMR法)により定量される。13C−N
MR法により測定されるタクティシティーは、連続する
複数個の構成単位の存在割合、例えば2個の場合はダイ
アッド,3個の場合はトリアッド,5個の場合はペンタ
ッドによって示すことができるが、本発明に言う「高度
のシンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体」
とは、通常はラセミダイアッドで75%以上、好ましく
は85%以上、若しくはラセミペンタッドで30%以上
、好ましくは50%以上のシンジオタクティシティーを
有するポリスチレン,ポリ(アルキルスチレン),ポリ
(ハロゲン化スチレン),ポリ(アルコキシスチレン)
,ポリ(ビニル安息香酸エステル)及びこれらの混合物
、あるいはこれらを主成分とする共重合体を意味する。 なお、ここでポリ(アルキルスチレン)としては、ポリ
(メチルスチレン),ポリ(エチルスチレン),ポリ(
イソプロピルスチレン),ポリ(ターシャリーブチルス
チレン)等があり、ポリ(ハロゲン化スチレン)として
は、ポリ(クロロスチレン),ポリ(ブロモスチレン)
,ポリ(フルオロスチレン)等がある。また、ポリ(ア
ルコキシスチレン)としては、ポリ(メトキシスチレン
),ポリ(エトキシスチレン)等がある。これらのうち
特に好ましいスチレン系重合体としては、ポリスチレン
,ポリ(p−メチルスチレン),ポリ(m−メチルスチ
レン),ポリ(p−ターシャリーブチルスチレン),ポ
リ(p−クロロスチレン),ポリ(m−クロロスチレン
),ポリ(p−フルオロスチレン)、さらにはスチレン
とp−メチルスチレンとの共重合体をあげることができ
る。
【0028】本発明の方法により製造されるスチレン系
重合体は、一般に、重量平均分子量10,000〜10
,000,000、好ましくは100,000 〜5,
000,000 、数平均分子量5,000 〜5,0
00,000 、好ましくは50,000〜2,500
,000 のものであり、上記のようにシンジオクタテ
ィシティーの高いものであるが、重合後、必要に応じて
塩酸等を含む洗浄液で脱灰処理し、さらに洗浄,減圧乾
燥を経てメチルエチルケトン等の溶媒で洗浄して可溶分
を除去し、得られる不溶分をさらにクロロホルム等を用
いて処理すれば、極めてシンジオタクティシティーの大
きい高純度のスチレン系重合体が入手できる。
【0029】この高度のシンジオタクチック構造を有す
るスチレン系重合体は、融点が160〜310℃であっ
て、従来のアタクチック構造のスチレン系重合体に比べ
て耐熱性が格段に優れている。
【0030】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例により更
に詳しく説明する。 実施例1 乾燥させ窒素置換した20ミリリットルの容器に、スチ
レン10ミリリットル,トリ(ペンタフルオロフェニル
)ホウ素2.5μモル,ペンタメチルシクロペンタジエ
ニルチタントリメチル2.5μモルを順次加え、70℃
で、4時間重合を行った。反応終了後、生成物を乾燥し
て重合体1.60gを得た。この重合体を厚さ1mm以
下の薄片に切断しメチルエチルケトンでソックスレー抽
出を6時間行ったところ、65重量%で抽出残物(MI
P)を得た。その結果、シンジオタクチックポリスチレ
ン(SPS)の収量は1.04gであり、SPS活性は
8.7kg/gTiであった。
【0031】実施例2 チタン化合物としてペンタメチルシクロペンタジエニル
チタントリベンジル2.5μモルを用いたこと以外は、
実施例1と同様にして重合体0.82gを得た。この重
合体を厚さ1mm以下の薄片に切断しメチルエチルケト
ンでソックスレー抽出を6時間行ったところ、59重量
%でMIPを得た。その結果、SPSの収量は0.48
gであり、SPS活性は4kg/gTiであった。
【0032】実施例3 チタン化合物としてペンタメチルシクロペンタジエニル
チタントリメトキサイド2.5μモルを用いたこと以外
は、実施例1と同様にして重合体0.5gを得た。この
重合体を厚さ1mm以下の薄片に切断しメチルエチルケ
トンでソックスレー抽出を6時間行ったところ、72重
量%でMIPを得た。その結果、SPSの収量は0.3
6gであり、SPS活性は3kg/gTiであった。
【0033】実施例4 ホウ素化合物としてエチルジ(ペンタフルオロフェニル
)ホウ素2.5μモルを用いたこと以外は、実施例1と
同様にして重合体0.92gを得た。この重合体を厚さ
1mm以下の薄片に切断しメチルエチルケトンでソック
スレー抽出を6時間行ったところ、78重量%でMIP
を得た。その結果、SPSの収量は0.72gであり、
SPS活性は6kg/gTiであった。
【0034】実施例5 乾燥させ、窒素置換した20ミリリットルの容器に、ス
チレン10ミリリットル,トリイソブチルアルミニウム
30μモルを入れ、70℃に昇温した。次いで、トリ(
ペンタフルオロフェニル)ホウ素0.50μモル,ペン
タメチルシクロペンタジエニルチタントリメチル0.5
0μモルを順次添加し、70℃で、4時間重合を行った
。 反応終了後、生成物を乾燥して重合体0.50gを得た
。 この重合体を厚さ1mm以下の薄片に切断しメチルエチ
ルケトンでソックスレー抽出を6時間行ったところ、8
3重量%で抽出残物(MIP)を得た。その結果、SP
Sの収量は0.42gであり、SPS活性は17.5k
g/gTiであった。
【0035】実施例6 チタン化合物として、ペンタメチルシクロペンタジエニ
ルチタントリベンジル0.5μモルを用いたこと以外は
、実施例5と同様にして重合体0.48gを得た。この
重合体を厚さ1mm以下の薄片に切断しメチルエチルケ
トンでソックスレー抽出を6時間行ったところ、78重
量%で抽出残物(MIP)を得た。その結果、SPSの
収量は0.37gであり、SPS活性は15.4kg/
gTiであった。
【0036】実施例7 チタン化合物として、ペンタメチルシクロペンタジエニ
ルチタントリメトキサイド0.5μモルを用いたこと以
外は、実施例5と同様にして重合体0.38gを得た。 この重合体を厚さ1mm以下の薄片に切断しメチルエチ
ルケトンでソックスレー抽出を6時間行ったところ、8
5重量%で抽出残物(MIP)を得た。そその結果、S
PSの収量は0.32gであり、SPS活性は13.5
kg/gTiであった。
【0037】実施例8 アルキル化剤として、トリメチルアルミニウム30μモ
ルを用いた以外は、実施例5と同様にして重合体0.4
6gを得た。この重合体を厚さ1mm以下の薄片に切断
しメチルエチルケトンでソックスレー抽出を6時間行っ
たところ、93重量%でMIPを得た。その結果、SP
Sの収量は0.43gであり、SPS活性は17.9k
g/gTiであった。
【0038】実施例9 ホウ素化合物としてエチルジ(ペンタフルオロフェニル
)ホウ素2.5μモルを用いたこと以外は、実施例1と
同様にして重合体0.75gを得た。この重合体を厚さ
1mm以下の薄片に切断しメチルエチルケトンでソック
スレー抽出を6時間行ったところ、87重量%でMIP
を得た。その結果、SPSの収量は0.65gであり、
SPS活性は5.4kg/gTiであった。
【0039】比較例1 実施例1において、トリ(ペンタフルオロフェニル)ホ
ウ素を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして
重合を行ったが、重合体を得ることはできなかった。
【0040】比較例2 実施例1において、ペンタメチルシクロペンタジエニル
チタントリメチルを用いなかったこと以外は、実施例1
と同様にして重合を行ったが、重合体を得ることはでき
なかった。
【0041】比較例3 実施例5において、トリ(ペンタフルオロフェニル)ホ
ウ素を用いなかったこと以外は、実施例5と同様にして
重合を行ったが、重合体を得ることはできなかった。
【0042】比較例4 実施例5において、ペンタメチルシクロペンタジエニル
チタントリメチルを用いなかったこと以外は、実施例5
と同様にして重合を行ったが、重合体を得ることはでき
なかった。
【0043】
【発明の効果】本発明の触媒は、従来のアルミノキサン
を主成分とするものに比べて安価であり、高度のシンジ
オタクチック構造を有するスチレン系重合体の製造に高
い活性を有する。したがって、本発明の方法によれば、
安価に効率よくシンジオタクチックスチレン系重合体を
製造することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (A)遷移金属化合物及び(B)一般
    式(I) BR1 R2 R3 ・・・(I) 〔式中、R1 ,R2 及びR3 は、それぞれ炭素数
    1〜20のアルキル基または炭素数6〜20のアリール
    基を示す。〕で表される有機ホウ素化合物とからなるこ
    とを特徴とするスチレン系重合体製造用触媒。
  2. 【請求項2】  スチレン及び/又はスチレン誘導体を
    重合するにあたり、請求項1の触媒を用いることを特徴
    とするスチレン系重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】  (A)遷移金属化合物,(B)一般式
    (I) BR1 R2 R3 ・・・(I) 〔式中、R1 ,R2 及びR3 は、それぞれ炭素数
    1〜20のアルキル基または炭素数6〜20のアリール
    基を示す。〕で表される有機ホウ素化合物及び(C)ア
    ルキル化剤とからなることを特徴とするスチレン系重合
    体製造用触媒。
  4. 【請求項4】  スチレン及び/又はスチレン誘導体を
    重合するにあたり、請求項3の触媒を用いることを特徴
    とするスチレン系重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】  (A)成分における遷移金属がTi,
    Zr又はHfである請求項1又は3記載のスチレン系重
    合体製造用触媒。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995001379A1 (fr) * 1993-07-02 1995-01-12 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Procede de production de copolymere a compose vinylique aromatique
WO1995001378A1 (fr) * 1993-07-02 1995-01-12 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Catalyseur de production d'un polymere de styrene et procede de production d'un polymere de styrene l'utilisant
WO1995005405A2 (en) * 1993-08-19 1995-02-23 Queen's University At Kingston Process for producing syndiotactic polystyrene

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