JPH04362808A - 等化回路 - Google Patents

等化回路

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JPH04362808A
JPH04362808A JP13882391A JP13882391A JPH04362808A JP H04362808 A JPH04362808 A JP H04362808A JP 13882391 A JP13882391 A JP 13882391A JP 13882391 A JP13882391 A JP 13882391A JP H04362808 A JPH04362808 A JP H04362808A
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JP
Japan
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filter
equalization
circuit
adaptive filter
compensation
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Application number
JP13882391A
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English (en)
Inventor
Kazunori Iwabuchi
一則 岩渕
Terumi Takashi
輝実 高師
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Digital Magnetic Recording (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は信号の波形等化に係り、
特に、適応フィルタを含む等化器の回路構成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、データ通信における受信機やコン
ピュータの外部記憶装置における磁気記録データの読取
り回路では、信号データの通過してくる伝送路に特性変
動がある場合、その信号波形に歪が生じ、データ判定の
誤りが発生することがある。その場合、信号波形の整形
(等化)を行うことで、データ判定誤りを減少させるた
めに、フィルタ(等化器)が用いられてきた。ところが
伝送路である大気や電線の特性、あるいは磁気テープな
どの記録媒体の特性は、通信の度ごとに異なる伝送経路
をたどることや、環境温度、性能劣化などの影響で、時
間変動する。このことから信号波形の等化回路には、特
性変動に追従する動きを行う等化器が必要である。
【0003】例えば、特開平2−36620号公報記載
の自動等化装置では、通信データの等化に、特性の固定
されたフィルタを用いるのではなく、伝送路の回線特性
変動に応じて等化特性を自動的に調節しながら等化動作
を行う適応フィルタを用いている。
【0004】また、特開昭56−169441号公報記
載の位相情報抽出回路では、伝送路から送られてきた伝
送データの判定タイミングを正確にするために、適応フ
ィルタの前に前置フィルタを置いている。前置フィルタ
によって、適応フィルタ入力前に伝送データ波形の山の
形が左右対象となるようにする。その結果、正しい位相
情報を抽出可能となり、伝送データを正しいタイミング
で判定でき、性能向上を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平2−36620
号公報では、等化回路に用いた適応フィルタを構成する
乗算器個数の物理的制約から実現できる等化特性に限界
がある。その場合、伝送路の逆特性を学習しきれず、等
化が充分に行えなかった。
【0006】特開昭56−169441号公報では、こ
れから一歩進んで、前置フィルタを挿入することで、デ
−タ判定性能を向上させている。しかし、この前置フィ
ルタは適応フィルタの出力信号波形の歪みを取り除く性
質を持つものではなく、位相情報抽出を正確にするため
、適応フィルタの等化性能の向上には直接結び付いてい
ないという問題があった。
【0007】本発明の目的は、適応フィルタを含む等化
器の性能向上を目指した回路方式を提供することにある
【0008】本発明の他の目的は、この等化回路の設計
方法を提供することにある。
【0009】本発明のさらに他の目的は、この等化回路
を用いた信号等化システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は等化器を二つのフィルタで構成し、第一の
フィルタに補償フィルタを、第二のフィルタに従来設計
による適応フィルタを用いて、直列に接続し、等化回路
を二段構成としたものである。
【0011】また、従来設計による等化回路に、あらた
に適応フィルタを直列に接続し、等化回路を二段構成と
したものである。
【0012】また、等化回路における補償フィルタの設
計方法として、等化対象である伝送路のインパルス応答
波形を、サンプリングし、その値の−1倍した値を補償
フィルタの乗算器係数に用い、逆特性を得るものである
【0013】また、等化回路における補償フィルタの他
の設計方法として、伝送路と適応フィルタの収束時特性
の二つの系を総合したインパルス応答波形から、逆特性
を算出するものである。
【0014】また、等化回路をLSI内部に構成したも
のである。
【0015】また、等化回路を記憶装置などのデータ読
取り回路に用いたものである。
【0016】
【作用】第二のフィルタに用いた適応フィルタで学習し
きれない特性を第一の補償フィルタで補い、等化回路の
性能向上を行う。
【0017】また、従来の等化回路で追従できない伝送
路の時間変動特性を、あらたに追加した適応フィルタで
追従し、等化性能の向上をはかる。
【0018】また、系のインパルス応答波形のサンプリ
ング値の−1倍の値を乗算器の係数値とした補償フィル
タで、系の逆特性を近似し、完全等化に近づける。
【0019】また、系と適応フィルタの収束時特性のイ
ンパルス応答波形から、逆特性を得た補償フィルタを等
化回路に用いることで、適応フィルタの性能を補い全体
の等化性能の向上を行う。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1により説明する
【0021】図1は本発明の実施例である等化回路をブ
ロック図で示したものである。1は等化回路、2は適応
フィルタ、3は入力信号、4は等化出力信号、5は補償
フィルタである。
【0022】図2は従来の等化回路を示したものである
。42は等化回路である。
【0023】図1では伝送路(図示せず)を通過してき
た入力信号3は、まず補償フィルタ5に入力され、続い
て適応フィルタ2を通り等化出力信号4として、等化回
路1から出力される。
【0024】図2の従来の等化回路では、等化回路42
は適応フィルタ2で構成されており、伝送路を通過して
きた入力信号3を等化し、等化出力信号4として出力さ
れる。
【0025】図1の等化回路1は図2の等化回路42に
補償フィルタ5を適応フィルタ2の前段に直列に接続し
た構成となっている。図1の補償フィルタ5は、適応フ
ィルタ2の乗算器の個数などの物理的限界から実現でき
ない特性を補い、伝送路の完全等化(データ判定誤り0
)を、可能な限り行うものである。
【0026】その結果、図1の等化回路1では、図2の
等化回路42に比べ、特性を補償する補償フィルタ5に
よって、等化性能は向上し、補償フィルタ5で第一段目
の等化を、適応フィルタ2で第二段回目の等化を行う。
【0027】図3から図6は本発明の実施例である図1
の等化回路1の二つの内部フィルタを、ディジタル回路
、アナログ回路の技術で構成したものである。
【0028】図3は、図1における補償フィルタ5及び
適応フィルタ2をディジタル回路で構成したものである
【0029】6はディジタル補償フィルタ、7はディジ
タル適応フィルタ、8は弁別器、9はA/Dコンバータ
、10は加算器、11は乗算器、12は遅延素子、13
は弁別データ、14は係数更新回路、41は誤差信号で
ある。
【0030】伝送路からの入力信号3は、A/Dコンバ
ータ9によってディジタル信号に変換され、ディジタル
補償フィルタ6に入力される。ディジタル補償フィルタ
6はこの実施例では、IIR(Infinite  I
mpulse  Response)フィルタの一種で
ある。ディジタル補償フィルタ6の出力信号は、内部で
遅延素子12、乗算器11及び加算器10とでフィード
バックされており、全体としてIIRフィルタを構成し
ている。
【0031】ディジタル補償フィルタ6の出力は、ディ
ジタル適応フィルタ7へ入力され、等化出力信号4とし
て等化回路1から出力される。等化出力信号4は弁別器
8でデータ判定されたあと、弁別データ13として出力
され、かつディジタル適応フィルタ7へ戻される。
【0032】ディジタル適応フィルタ7は、勾配法を実
現した一般的なものである。ディジタル適応フィルタ1
2の入力信号は、遅延素子12と乗算器11及び加算器
10によるFIR(finite  Impulse 
 Response)フィルタを通じて等化出力信号4
として出力される。
【0033】等化出力信号4とその推定値である弁別デ
ータ13との差は加算器43で求められ誤差信号41と
なる。係数更新回路14は誤差信号41と各乗算器11
の入力信号値から各乗算器11の次の係数値を求める。 乗算器11の係数値は、フィルタの特性を表すものであ
るから、係数更新回路14によって、フィルタの特性は
、逐次、更新されることになる。
【0034】図3では、入力信号3はディジタル補償フ
ィルタ6で第一段階の等化をされたあと、ディジタル適
応フィルタ7で、第二段階目の等化動作を受け、等化出
力信号4として出力される。この実施例ではフィルタは
すべてディジタル回路で構成されておりLSI化などの
高集積化が簡単である。
【0035】図4は、図1における補償フィルタ5をア
ナログ回路で、また適応フィルタ2をディジタル回路で
構成したものである。
【0036】15はアナログ補償フィルタである。内部
は抵抗器やコンデンサなどの受動素子やトランジスタや
オペアンプなどの能動素子で構成される。
【0037】伝送路からの入力信号3は、アナログ補償
フィルタ15を通過し、A/Dコンバータ9を通り、デ
ィジタル適応フィルタ7から、等化出力信号4として出
力される。ディジタル適応フィルタ7は図3の実施例で
説明したものである。
【0038】この実施例では、アナログ補償フィルタ1
5で第一段階の等化を施したあと、第二段階はディジタ
ル適応フィルタ7で等化を行う。この実施例の効果とし
て、A/Dコンバータ9の前に、通常必要なサンプリン
グ誤差を取り除くための前置フィルタをアナログ補償フ
ィルタ15に含めることができ、回路の簡素化が可能で
ある。
【0039】図5は、図1における補償フィルタ5と適
応フィルタ2をアナログ回路で構成したものである。
【0040】16はアナログ適応フィルタ、17は遅延
線、18はアナログ乗算器、19はアナログ加算器、2
0は係数更新回路である。
【0041】伝送路からの入力信号3は、アナログ補償
フィルタ3を通過し、アナログ適応フィルタ16を通り
、等化出力信号4として出力される。アナログ補償フィ
ルタ15は図4の実施例で説明したものと同じである。 アナログ適応フィルタ16の内部では、入力信号は遅延
線17とアナログ乗算器18及びアナログ加算器19と
で構成された一般的なトランスバーサルフィルタであり
、等化出力信号4を出力する。アナログ加算器44は等
化出力信号4と弁別器8で判定された弁別データ13と
の差をとり、誤差信号41として係数更新回路20に渡
す。係数更新回路20は誤差信号41と各乗算器18の
入力信号値とから乗算器18の次の係数値を算出する。 この結果、乗算器18の係数はデータ判定ごとに更新さ
れ、アナログ適応フィルタ16の特性は逐次変化し、入
力信号の特性変動に合わせて等化を進める。
【0042】本実施例では等化回路すべてをアナログ回
路で構成でき、ディジタルアナログ混在実装が実現でき
ずアナログ回路のみ可能なとき、問題無く本発明の実施
が可能である。
【0043】図6は、図1における補償フィルタ5をデ
ィジタル回路で、適応フィルタ2をアナログ回路で構成
したものである。
【0044】21はD/Aコンバータである。ディジタ
ル補償フィルタ6は、図3の実施例で説明したものであ
り、アナログ適応フィルタ17は図5の実施例で説明し
たものである。
【0045】伝送路からの入力信号3は、A/Dコンバ
ータ9でディジタル信号に変換されたあと、ディジタル
補償フィルタ6で、第一段階目の等化を行なう。次にD
/Aコンバータ21でアナログ信号に戻され、アナログ
適応フィルタ17で、第二段階目の等化を行い、等化出
力信号4として出力される。
【0046】本実施例では、アナログ信号をディジタル
で処理するために、A/D、D/Aコンバータを挿入し
た回路構成となっている。従って、ディジタル信号処理
でしか特性改善できない場合には有効である。また入力
信号3がディジタル信号で伝送される場合、A/Dコン
バータ9を取り払うことで簡便化可能である。
【0047】次に、本発明の実施例で用いている補償フ
ィルタ5の設計方法の説明を図7、図8を用いて行う。
【0048】図7では、補償フィルタ5の設計方法をフ
ローチャートで示している。
【0049】ステップ101では、インパルス応答波形
の定義、ステップ102では、インパルス応答波形のサ
ンプリング、ステップ103では、補償フィルタ5の特
性の決定を行う。
【0050】図8は、補償フィルタ5の内部ブロック図
で表したものである。
【0051】24は加算器、25は乗算器、26は遅延
素子であり、図3の実施例で説明を行ったディジタル補
償フィルタ5を一般化したものである。
【0052】図7では、まず、設計を始める際、等化し
たい系(伝送路)のインパルス応答波形の仕様値を求め
、I(t)とする。(tは時間、t>=0)(ステップ
1001)ここで仕様値を用いる理由は、伝送路の特性
は、時間変動するものであり、一義に定義されているも
のでは無いためである。しかし、それでは設計を進めら
れないため、等化回路設計時にティピカル値として定義
されている仕様値を用いる。
【0053】I(t) の波形のイメージをフロー10
1の右に示した。
【0054】次にI(t) を補償フィルタ5の乗算器
25の間隔Tでサンプリングし、その値をS1〜SN−
1に代入する。ここで Nは補償フィルタ5の次数であ
る。また、Tは遅延素子26の遅延時間である。(ステ
ップ102)S1=I(1T)、S2=I(2T)、:
、SN−1=I((N−1)T)次に、補償フィルタ5
の各乗算器25の係数値k1〜kN−1として、ステッ
プ102で求めたS1〜SN−1の−1倍した値を代入
する。
【0055】 k1=−S1、k2=−S2、:、kN−1=−SN−
1以上、説明を行ったステップ101から103の手順
を行うことで、図8に示した補償フィルタ5の乗算器2
5の各係数値を決定可能である。
【0056】次に図9を用いて、本発明による設計を行
った補償フィルタ5の性能向上効果について説明を行う
【0057】図9(a)は、等化対象である伝送路のイ
ンパルス応答波形をサンプリングした波形である。サン
プリング値は、ここでは、S1=−0.5、S2=0.
3とした。
【0058】図9(a)のサンプリングしたインパルス
応答波形を持つFIRフィルタを考える。これは図9(
b)のようなFIRフィルタで表現できる。
【0059】図9(b)のFIRフィルタにインパルス
波形(t=0のとき振幅1、t=0以外のとき振幅0)
が入力された場合の各部の値を、図9(c)を用いて説
明する。
【0060】時間t=0のとき、信号Uとして”1”が
入力されている。このとき、乗算器の入力信号の値のう
ち、U0は”1”、U1、U2は”0”である。このと
きの各乗算器の出力信号値は、C0のみが”1”であり
、C1、C2は”0”である。その結果、FIRフィル
タの出力信号Vは”1”となる。
【0061】時間t=1Tのとき、信号Uは”0”であ
る。このとき、乗算器の入力信号値U0、U1、U2は
”0”、”1”、”0”であり、乗算器の係数値S0、
S1、S2は”1”、”−0.5”、”0.3”である
ため、各乗算器の出力信号値C0、C1、C2は”0”
、”−0.5”、”0”である。その結果、FIRフィ
ルタの出力信号Vは”−0.5”となる。
【0062】時間t=2Tのとき、信号Uは”0”であ
る。このとき、乗算器の入力信号値U0、U1、U2は
”0”、”0”、”1”であり、各乗算器の出力信号値
 C0、C1、C2は”0”、”0”、”0.3”であ
る。 その結果、FIRフィルタの出力信号Vは”0.3”で
ある。
【0063】時間t=3Tのとき、信号Uは”0”であ
る。このとき、乗算器の入力信号値U0、U1、U2は
すべて”0”であるため、各乗算器の出力信号値C0、
C1、C2もすべて”0”である。その結果、FIRフ
ィルタの出力信号Vは”0”となる。
【0064】時間t=4T以降は、時間t=3Tの場合
と同じである。なぜならばインパルス信号波形は、t=
0のとき以外、振幅値”0”であり、FIRフィルタの
内部状態の変化はありえないからである。
【0065】以上のことから、インパルス波形が入力さ
れた場合、信号Vは ”1”、”−0.5”、”0.3
”、”0”、”0”....”0”と変化する。
【0066】この信号Vを横軸tでプロットすると図9
(a)の波形と一致する。このことからつまり、図9(
b)のFIRフィルタは伝送路と同一のものである。
【0067】さて、このFIRフィルタの伝達関数は次
に示す数1で表される。
【0068】
【数1】
【0069】次に、式(1)の伝達関数で表された伝送
路を等化する補償フィルタ5を考える。このフィルタの
次数Nは3と仮定する。
【0070】補償フィルタ5のブロック図を、図9(d
)に示す。
【0071】この補償フィルタ5の伝達関数は、次に示
す式(2)で表される。
【0072】
【数2】
【0073】式(2)で表された伝送路を、式(3)の
補償フィルタで、完全等化させるには、次に示す式(3
)のように、式(1)、式(2)の積を1とおけばよい
【0074】
【数3】
【0075】式(3)が成り立つとき、伝送路の入力信
号である信号Uと、補償フィルタの出力信号である信号
Wが一致し、完全等化する。
【0076】式(3)に式(1)、式(2)の右辺を代
入すると、次に示す式(4)のように式は変化する。
【0077】
【数4】
【0078】式(4)の等式を成立させる解は、
【00
79】
【数5】
【0080】である。その結果、補償フィルタ5の乗算
器の係数k1、k2には、伝送路のインパルス応答のサ
ンプリング値の−1倍である−S1、−S2の値を設定
すればよいことがわかる。また、この補償フィルタ5は
伝送路の逆特性を実現している。以上、説明したように
、本発明による設計方法では、伝送路のインパルス応答
を元のインパルスに戻すような完全等化を可能とする補
償フィルタ5の設計が行える。この補償フィルタ5で系
の歪みの大部分を取り除き、残りの時間変動した系の歪
み特性を、適応フィルタ2で取り除くことで、完全等化
に近付くことを可能とする。
【0081】ここでは補償フィルタ5の内部構造をディ
ジタル回路で構成したもので説明を行ったが、加算器2
4、乗算器25及び遅延素子26をアナログの素子を用
いて構成してもよい。また、図8と異なる構造を持つフ
ィルタ(FIRフィルタやIIRフィルタの複雑な形の
もの)であってもよく、伝送路の仕様値の特性の逆特性
を具体化するものであればよい。
【0082】また、補償フィルタ5の乗算器25の個数
が、少ない場合、実現できる逆特性フィルタの特性に限
界が生じることが考えられる。その場合補償フィルタ5
では伝送路のインパルス応答波形の符号干渉となる歪を
最小限、取り除ければいいので、図7に示したインパル
ス応答波形では時間2Tまでの波形の山が取り除けるよ
う、補償フィルタの次数Nは、3以上であれば等化可能
である。
【0083】(N−1=2  から  N=3)次に図
10を用いて補償フィルタ5の他の設計方法について説
明を行う。
【0084】図10は、補償フィルタ5の設計方法をフ
ローチャートで示している。
【0085】ステップ201では、補償フィルタと対で
用いる適応フィルタの理想特性を求める。ステップ20
2では、伝送路と適応フィルタを通ったインパルス応答
の定義を行い、ステップ203では、補償フィルタの等
化対象を定義する。
【0086】図10では、まず、適応フィルタ2の理想
特性である最適係数値を求める。適応フィルタ2の乗算
器の係数をh0〜hN−1とし、その値を要素とするベ
クトルHを考える。適応フィルタ2が学習を続け収束し
た場合、その値は最適係数値H0に近づく。H0 はR
の逆行列とPの積で表される。(Winerの正規方程
式)ここでRは適応フィルタ2の入力信号とその入力信
号を完全等化した場合の信号(期待値信号)との相互相
関行列であり、Pは入力信号の自己相関ベクトルである
。この最適係数 H0の値を持つ適応フィルタは、理論
上、誤差(平均自乗誤差:誤差の自乗値の平均)が最小
となる出力信号を出力する。(ステップ201)次に、
ステップ201で求めた最適係数H0を設定した適応フ
ィルタ2を、伝送路に接続した場合のインパルス応答波
形を求め、J(t) とする。すなわち、J(t)は、
伝送路と適応フィルタ2の総合インパルス波形である。
【0087】次に、ステップ201で求めたインパルス
応答波形J(t)を等化したい系と考え、図8のステッ
プ101に移る。
【0088】ステップ101からステップ103を実行
し、補償フィルタ5の特性を決定する乗算器の係数値を
定める。
【0089】図9を用いて説明した補償フィルタ5の設
計方法では、伝送路と適応フィルタ2の二つを等化対象
とし、完全等化に近付ける補償フィルタの設計が可能で
ある。
【0090】この設計方法では、適応フィルタ2が実現
可能な逆特性として、伝送路の特性を等化させるほどの
性能を持たせることができない場合であっても、補償フ
ィルタ5によって等化性能向上がはかれる。
【0091】図11、図12を用いて、等化回路の他の
発明の実施例の説明を行う。
【0092】22は等化回路、23は従来の等化器であ
る。
【0093】図11では、従来の等化器23の前段に適
応フィルタ2を置く構成を持つ等化回路22を示してい
る。伝送路(図示せず)からの入力信号3は、まず適応
フィルタ2を通り、第一段階目の等化を施されたあと、
従来の等化器23によって第二段階目の等化が行われ、
等化出力信号4として出力される。
【0094】本実施例では、等化回路において従来の等
化器23のかわりに適応フィルタ2のみを用いるのでは
なく、新たに適応フィルタ2を追加し組み合せて用いる
ことで、従来の等化器23による等化性能に適応フィル
タ2の適応性を加えることができ、等化性能の向上が期
待できる。
【0095】図12は従来の等化器23の後段に適応フ
ィルタ23を置く構成を持つ等化回路22である。伝送
路(図示せず)からの入力信号3は、まず、従来の等化
器23によって第一段回目の等化を行い、適応フィルタ
2によって第二段回目の等化を行い、等化出力信号4と
して出力される。
【0096】本実施例では、従来の等化器23にあらた
に適応フィルタ2を追加し組み合せることで、図11で
示した実施例同様適応性を付加し、等化器の等化性能向
上を行う。
【0097】図11、図12の実施例では、従来の等化
器23、適応等化器2の内部回路にはふれなかったが、
アナログ回路、ディジタル回路いずれによるものでもよ
く、また、従来の等化器23の内部に適応フィルタを持
つものでもよい。また従来の等化器23の設計方法とし
て、図7ないし図10を用いて説明を行った補償フィル
タ5の設計方法を用いてもよい。
【0098】図13から図16を用いて本発明の応用例
を示す。
【0099】図13は本発明による等化回路1を記録媒
体に書かれたデータの読取り回路に用いたものである。
【0100】27は記録媒体、28はデータ読取り回路
、29は再生ヘッド、30はAGCである。
【0101】記録媒体27に記録されたデータは再生ヘ
ッド29で、電気信号に変換される。次にAGC30で
、信号振幅の一定化を施され、等化回路1に入力される
。等化回路1によって等化されたデータは弁別器8で判
定され弁別データ13として出力される。その結果、デ
ータ読取り回路28によって、記録媒体27に記録され
ていたデータは、弁別データ13として得ることが可能
である。
【0102】記録媒体27として、磁気テープ、磁気デ
ィスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気カード、光
カード、光磁気カードなどがあげられる。
【0103】図14は本発明による等化回路1をデータ
通信の伝送経路に用いたものである。  31は送信機
、32は通信媒体、33は受信機、34は受信データ、
35は復調回路である。
【0104】送信機31から送信されたデータは通信媒
体32を通り、受信機33に渡る。受信機33内部の等
化回路1によって等化され復調回路35によって受信デ
ータ34として、送信データが復元される。
【0105】通信媒体32として、大気(電波)、空気
(音波)、大地(地震波など)、電線、電話線、ネット
ワークケーブルなどがあげられる。
【0106】図15は本発明による等化回路1をLSI
内部に構成したものである。36はLSIである。LS
I36に入力された入力信号3は等化回路1によって等
化され、等化出力信号4が生成される。
【0107】LSI36の実現手段として、ディジタル
LSI、アナログLSI、ディジタルアナログ混在LS
Iなどや、将来的には、蛋白質などの有機体を用いたニ
ューラルネットLSIなどがあげられる。
【0108】図15は本発明による等化回路1を内蔵し
たLSI36を複数個用い、磁気テープ読取り回路に用
いた応用例である。
【0109】38は磁気テープ、39はトラック、40
は読取りデータである。
【0110】磁気テープ38にはデータの記録されたト
ラック39が複数本存在している。この本数は例えば、
MTでは九本、カートリッジMTでは18本である。磁
気テープの読取り回路にはトラック39の本数に対応し
た磁気ヘッド37とLSI36が存在する。磁気テープ
38に記録されたデータは各トラック39ごとに磁気ヘ
ッド37によって読み出され、LSI36に入力される
。そしてLSI36内部で等化され、読取りデータ40
として読み出される。
【0111】本実施例によれば、LSI化された等化器
を用いることで、磁気テープのように等化対象が多い場
合であっても、高密度実装が実現可能であり、高性能な
等化回路を用いることができる。
【0112】
【発明の効果】本発明によれば、等化回路における第二
のフィルタに用いた適応フィルタで学習しきれない特性
を第一の補償フィルタで補うことで、等化回路の性能向
上を行う効果がある。
【0113】また、従来の等化回路で追従できない時間
変化する伝送路の特性を、新たに追加を行った適応フィ
ルタで補償することで、等化性能の向上を行う効果があ
る。
【0114】また、本発明によれば、等化対象である伝
送路のインパルス応答波形のサンプリング値の−1倍の
値を乗算器係数値に用いた補償フィルタを設計すること
が可能であり、伝送路の逆特性を近似し、完全等化に近
付けるという効果がある。
【0115】また、本発明によれば、等化対象である伝
送路と適応フィルタの収束時特性のインパルス応答波形
から、逆特性を得た補償フィルタを設計し、等化回路に
用いることで、適応フィルタの性能を補い、等化性能を
向上させる効果がある。
【0116】また、本発明による等化回路を内蔵したL
SIを磁気テープ読取り回路などの波形等化システムに
用いることで、高性能な等化回路を簡便に用いることが
でき、さらに高密度実装可能にするといった効果がある
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である等化回路のブロック図、
【図2】従来の等化回路、
【図3】ディジタル−ディジタル構成の等化回路、
【図
4】アナログ−ディジタル構成の等化回路、
【図5】ア
ナログ−アナログ構成の等化回路、
【図6】ディジタル
−アナログ構成の等化回路、
【図7】補償フィルタの設
計方法のフローチャート、
【図8】補償フィルタの内部
ブロック図、
【図9】補償フィルタによる性能向上効果
の説明図、
【図10】補償フィルタの他の設計方法のフ
ローチャート、
【図11】本発明の他の実施例の等化回路のブロック図
【図12】従来−適応構成の等化回路図、
【図13】記
録媒体データの読取り回路のブロック図、
【図14】通
信の伝送経路のブロック図、
【図15】本発明による等
化回路を内蔵したLSIの説明図、
【図16】等化回路LSIを磁気テープ読取り装置に複
数個用いた応用例の説明図。
【符号の説明】
1…等化回路、 2…適応フィルタ、 3…入力信号、 4…等化出力信号、 5…補償フィルタ。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】適応フィルタを用いた等化回路において、
    前記適応フィルタの特性を補う補償フィルタを前記適応
    フィルタの前段に直列に接続し、前段の前記補償フィル
    タで、第一段回目の等化を行い、次段の適応フィルタで
    第二段回目の等化を行う、二段構成としたことを特徴と
    する等化回路。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記補償フィルタと前
    記適応フィルタをそれぞれディジタル回路で構成した等
    化回路。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記補償フィルタをア
    ナログ回路で、また適応フィルタをディジタル回路で構
    成した等化回路。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記補償フィルタと適
    応フィルタをそれぞれアナログ回路で構成した等化回路
  5. 【請求項5】請求項1において、前記補償フィルタをデ
    ィジタル回路で、また適応フィルタをアナログ回路で構
    成した等化回路。
  6. 【請求項6】請求項1において、等化対象である伝送路
    のインパルス応答波形のサンプリングを行い、そのサン
    プリング値の−1倍した値を前記補償フィルタを構成す
    る係数値に用いる補償フィルタ。
  7. 【請求項7】請求項1において、等化対象として伝送路
    と収束時の特性を持つ適応フィルタの二つの系を総合し
    たインパルス応答波形のサンプリングを行い、そのサン
    プリング値の−1倍した値を前記補償フィルタを構成す
    る乗算器の係数値に用いる補償フィルタ。
  8. 【請求項8】等化回路において、あらたに適応フィルタ
    を設け、前記等化回路で固定分の等化を行い、前記適応
    フィルタで特性変動分の等化を行い、互いに等化特性を
    補いあう等化回路。
  9. 【請求項9】請求項1または8において、前記等化回路
    を内蔵したLSI。
  10. 【請求項10】請求項1または8において、前記等化回
    路をデータ再生部に用いた信号等化システム。
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