JPH04360672A - 食品除菌殺菌剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は３成分の混合溶液からな
る品質の著しく優れた、安全にして経済的な食品の除菌
殺菌剤に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来食品の除菌殺菌剤として、価格が極
めて安いために次亜塩素酸塩（ナトリウム又はカルシウ
ム塩）が一般的に使用されているが、これらは食品素材
の色及び味覚を損ない更に使用時特異な塩素臭を発生す
るのみならず、目や口腔等の粘膜を強く刺激するために
水溶液の濃度は極めて薄くして使用される。そのため市
販の次亜塩素酸ナトリウム除菌剤では菌乃至は微生物の
除去が困難である。本発明者等の研究によると特に蛋白
質の殺菌用としては濃度をかなり高く、例えばＣｌ濃度
を４５０　〜６００ｐｐｍ程度にしなければ効果的では
ない。そのために使用時、現場で塩素臭が著しく強く作
業者に不快感を催さしめる欠点がある。また酸素系殺菌
剤単独でも広範囲の殺菌作用を示すが、短時間に殺菌効
果を奏せしめるためには高濃度、高温度条件が必要であ
るが故に、過酸化水素は環境、器具等包装材料の表面の
除菌殺菌、脱臭、洗浄等に使用されているが、現状では
直接食品に使用されることは特殊な水産物以外は殆どな
い。しかしながら食品に対する除菌殺菌効果及び漂白力
は、残留Ｏ２　の規制に制約を受け低濃度を必要とする
ため、極めて弱く食品には使用困難である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の除
菌殺菌剤単独又は２種混合した場合でも、食品に使用す
る場合除菌殺菌するためには低濃度にしなければ食品の
品質が劣化するなどのため除菌効果は極めて弱く、食品
の除菌殺菌用としては使用できない。

【０００４】本発明は次亜塩素酸塩、過酸化水素及び有
機酸及び無機酸の３成分含有溶液を使用して、これら３
成分の相乗作用によつて食品に対する除菌殺菌の効果が
大きく、低濃度で使用可能であり、そのため目や皮膚に
対する刺激が著しく弱く、安全であり、しかも除菌面に
残留する除菌剤の除去が容易で被除菌面の変色のない安
全にして経済的な品質の優秀な上記３成分からなる除菌
殺菌剤を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は過酸化物水素及
び過酸化水素含有化合物の水溶液、次亜塩素酸ナトリウ
ム及び次亜塩素酸ナトリウム含有水溶液及び食品添加物
指定の有機酸又は無機酸又は該有機酸含有塩又は無機酸
含有塩水溶液の３成分からなる混合水溶液の食品除菌殺
菌剤に関するものである。

【０００６】本発明に使用される過酸化物は過酸化水素
水溶液又は水と接触して過酸化水素を発生する化合物、
例えば過酸化水素付加物、炭酸ナトリウム過酸化水素付
加物、過ほう酸ナトリウム水加物、過酸化ナトリウム及
び過酸化カルシウム過酸化水素付加物等があるが、過酸
化水素が好適である。これらの過酸化物の水溶液は所望
により２種以上併用してもよい。過酸化物は通常０．０
２〜３５重量％好ましくは０．０５〜３０重量％の水溶
液として使用する。０．０２重量％未満では過酸化水素
が殺菌効果に寄与せず、添加の意味がなく、本発明の目
的を達成することができない。また３０重量％を超過し
て使用するも３種混合、除菌殺菌の効果の上昇が認めら
れず添加の上限は３０重量％である。また過酸化物の水
溶液には所望により界面活性剤、殺菌剤、防ばい剤等を
添加してもよい。過酸化物水溶液のＰＨは２〜７好まし
くは４〜５である。

【０００７】上記の過酸化物に溶解して使用される次亜
塩素酸ナトリウムは通常０．０２〜０．０５重量％、好
ましくは０．０２０　〜０．０２５　重量％の水溶液と
して使用される。０．０２重量％未満では前記混合溶液
の除菌殺菌作用が著しく劣り、また０．０５重量％を超
過して使用しても除菌殺菌剤としての効果の上昇が望め
ず、濃度の上限は０．５　重量％である。次亜塩素酸ナ
トリウム溶液にも所望により前記界面活性剤等を適宜配
合してもよく、また次亜塩素酸カリウム溶液のＰＨは通
常７以上好ましくは約９〜１０である。添加すべき食品
添加物指定の有機酸としては酢酸又は酢酸塩、クエン酸
、リンゴ酸、フマル酸、フマル酸モノナトリウム、グル
コノデルタラクトン、リン酸、ポリリン酸、ピロリン酸
、メタリン酸塩、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸及び
その塩、デヒドロ酢酸及びその塩又は無機酸として塩酸
又はその塩である。これらの酸の添加量は０．００２　
〜０．１　重量％程度である。

【０００８】本発明の食品除菌殺菌剤による食品の処理
方法に関しては特に限定はないが最初に被処理物を２〜
３倍量の本発明食品除菌殺菌剤に５〜２０分又は５〜３
０分浸漬して均一になるように弱く振盪すると効果的で
ある。処理された食品は通常水洗して後処理に付される
。

【０００９】

【実施例】次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素及び酢酸
でＰＨを５．５　〜６．０　に調整し、食品を５分、１
５分、３０分処理して殺菌し、一般生菌数を測定して殺
菌効果を判定した。比較のために次亜塩素酸、過酸化水
素、酢酸の単独溶液又は２者混合溶液の場合の殺菌効果
及び市販品Ａ，Ｂ，Ｃの場合の殺菌効果を測定して表１
に示した。 表１の結果より本発明の３成分を含有して食品の除菌殺
菌剤はそれぞれ単独又は２者混合又は既存の除菌殺菌剤
よりも著しく殺菌効果が優れていることが判明した。本
発明の食品除菌殺菌剤の利用分野は魚類のみならず野菜
類にも有効である。なお酢酸の代わりに０．００５　％
の塩酸を使用しても同様の効果が得られた。

【００１０】

【表１】

【００１１】

【発明の効果】本発明の効果を纏めると次の通りである
。表１の結果より本発明の食品除菌殺菌剤は次亜塩素酸
ソ−ダ単独又は過酸化水素単独又は２者混合の場合又は
市販の食品除菌殺菌剤が、大腸菌数で比較した場合、除
菌殺菌効果を示す菌数が１桁程度しか減少しないのに比
較して、本発明の３種混合除菌殺菌剤の場合はその菌数
が２桁乃至は３桁減少しており、明らかに３種混合によ
る相乗効果を奏することがわかる。利用分野は魚類に限
らず野菜類などにも有効である。また低濃度で使用する
ことができるため食品の除菌殺菌後も残留せず処理食品
の品質が優れ、処理薬品の危険性が極めて少なく安全な
除菌殺菌剤である。その上例えば水産物の生臭さが除去
される利点がある。更に本発明の食品除菌殺菌剤は安価
に入手可能であり経済的である。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　過酸化水素及び過酸化水素含有化合物
   水溶液、次亜塩素酸ナトリウム及び次亜塩素酸ナトリウ
   ム含有化合物水溶液及び有機酸又は無機酸又は該有機酸
   含有塩又は無機酸含有塩水溶液の３成分からなる混合溶
   液の食品除菌殺菌剤。
2. 【請求項２】　　過酸化水素及び次亜塩素酸ナトリウム
   水溶液の濃度がそれぞれ０．０２〜３５重量％及び０．
   ０５〜１２重量％である請求項１記載の食品除菌殺菌剤
   。
3. 【請求項３】　　過酸化水素溶液に請求項１記載の有機
   酸を添加したものに次亜塩素酸ナトリウムを溶解した時
   のＰＨを２〜７に調整した食品除菌殺菌剤。
4. 【請求項４】　　酸として酢酸及びその塩、クエン酸、
   リン酸、フマル酸モノナトリウム、グルコノデルタラク
   トン、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、メタリン酸及
   びそれらの塩、安息香酸及びそのナトリウム塩、ソルビ
   ン酸及びその塩、デヒドロ酢酸及びその塩及び塩酸及び
   その塩である請求項１記載の食品除菌殺菌剤。