JPH04347385A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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JPH04347385A
JPH04347385A JP3120328A JP12032891A JPH04347385A JP H04347385 A JPH04347385 A JP H04347385A JP 3120328 A JP3120328 A JP 3120328A JP 12032891 A JP12032891 A JP 12032891A JP H04347385 A JPH04347385 A JP H04347385A
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JP
Japan
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blade
aluminum alloy
hardness
alloy
thermal expansion
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Application number
JP3120328A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Hayashi
哲也 林
Toshihiko Kaji
鍛治 俊彦
Katsuyoshi Kondo
勝義 近藤
Yoshinobu Takeda
義信 武田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH04347385A publication Critical patent/JPH04347385A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/02Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
    • F04C18/0207Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
    • F04C18/0246Details concerning the involute wraps or their base, e.g. geometry
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2230/00Manufacture
    • F04C2230/20Manufacture essentially without removing material
    • F04C2230/22Manufacture essentially without removing material by sintering
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
    • F05C2201/00Metals
    • F05C2201/90Alloys not otherwise provided for
    • F05C2201/903Aluminium alloy, e.g. AlCuMgPb F34,37

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、インバータタイプの
圧縮機として室内用空調機等に用いられるスクロール圧
縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】スクロール圧縮機は、高速・可変速で駆
動されるいわゆるインバータタイプの圧縮機として用い
られ、圧縮効果に優れ、軽量でかつ低振動性で、静粛な
圧縮機として近年注目されている。このスクロール圧縮
機は、一般にそれぞれインボリュート曲線から成る渦巻
状の動羽根及び定羽根をケーシング内に設けて成り、動
羽根は回転軸を中心としてその周りに揺動回転するよう
に設けられている。このような複雑な形状を有するスク
ロールの羽根形状を成形することは、従来、材料の如何
に係わらず生産技術的に難しい技術であったが、NCい
わゆる数値制御工作機械とくにMC(マシニングセンタ
ー)の普及によって、切削加工が大量生産的に実現可能
となった。このように切削加工が可能になると、こんど
は、材料そのものの特性を向上することと、切削加工性
を両立させることが大きな課題となった。
【0003】従来のスクロール羽根に使用される最も基
本的な材料は、鼠鋳鉄である。鼠鋳鉄は、最低限の強度
特性、耐摩耗性、ヤング率、鋳造による形状付加特性を
有し鉄系材料ではもっとも優れた切削加工性を有してい
る。一般に可変速・高速で駆動されるタイプのコンプレ
ッサーは、回転にともなう遠心力および加減速など慣性
力を必然的に発生するため、これを保持する構造が必要
である。ところが、回転(揺動)体である動羽根の質量
が大きいと発生する力は質量に比例して大きくなり、ま
た、回転の角速度の2乗に比例して大きくなるので鋳鉄
の動羽根を高速駆動タイプのスクロールに使用すること
は、装置全体を大きく、またきわめて頑丈に作る必要が
生じる。そこで、軽量化のために高速揺動回転する動羽
根の材料として高強度粉末アルミニウム合金を使用し、
定羽根は鋳鉄製としたものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、羽根材料と
して適するものを考える場合、最も軽量な材料であるマ
グネシウムは、熱膨張係数が大きすぎること、耐摩耗性
に劣ること、そして耐蝕性に劣り冷媒ガスと反応するこ
となどの理由で使用することができない。次に軽量な溶
解鋳造もしくは溶解圧延アルミニウム合金は、熱膨張を
小さくし、耐摩耗性を改善するためにはシリコンを多量
に添加する必要があるが、これによって切削加工性が著
しく阻害されるため、十分な特性を有する合金を使用す
ることができない。たとえば、溶解圧延合金の2024
や7075高強度合金は切削性に優れているものの熱膨
張が大きすぎ、また耐摩耗性が著しく劣る。鋳造合金と
しては、共晶シリコン合金AC8A、過共晶合金のA−
390などがあるが、共晶合金では依然熱膨張係数が小
さいこと、過共晶合金では初晶シリコンが粗大に晶出す
るため、切削加工性に劣る。このように従来の材料には
スクロールとして使用するには大きな相矛盾する問題点
があった。
【0005】一方、粉末冶金法によって、急冷凝固され
た合金粉末を固化することで、溶解法では得られなかっ
た高シリコン含有合金でかつ切削加工性に優れた合金を
えることができることがすでに公知である。高速揺動回
転する動羽根のアルミニウム化は高強度粉末アルミニウ
ム合金などで実用化されているが、この場合に組み合わ
せて使われる定羽根はアルミニウムの共摺を避けるため
に鋳鉄が使われている。鋳鉄は自己潤滑性の黒鉛を含有
しているためにアルミニウムと組み合わせて使用するの
に適しているが、前述の通り重量軽減などの観点からは
望ましくない。また、定羽根もアルミニウム合金にして
オールアルミニウム化をはかるには、摺動摩耗を抑制す
るため動・定どちらかの羽根に充分な表面処理例えばN
i−P鍍金やCrNコーティング、鉄溶射などが必要で
ある。しかし、これらの処理法は高価であるばかりでな
く表面部分を再度研磨などの仕上げ加工する必要がある
ほか、表面処理層が失われると材料としては直ちに信頼
性を失うなどの問題点がある。
【0006】この発明は、上述した従来のスクロール圧
縮機、特にその材料組成に起因する種々の問題に留意し
て、軽量でかつ動羽根と定羽根の共摺りによる焼付き及
び摺動摩耗を抑制すると共に摩耗防止表面処理を不要に
して長時間運転に耐え得る羽根材料を使用したスクロー
ル圧縮機を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
この発明は、圧縮機ケーシング内にインボリュート曲線
状に形成された揺動回転する動羽根と静止側の定羽根と
を備え、前記動羽根と定羽根のいずれか一方を硬さHR
 B95以上の粉末鍛造アルミニウム合金とから成るも
のとし、他方を硬さHR B70以上で、室温から15
0℃迄の平均熱膨張率が16〜20×10−6/℃、ヤ
ング率が8000kg/mm2 以上の溶解鋳造Al−
Si合金から成るものとしたスクロール圧縮機の構成と
したのである。
【0008】上記解決手段において、前記粉末鍛造アル
ミニウム合金が、 Fe:0〜10.0wt% Ni:0〜10.0wt% Fe+Ni:>6.0wt% Zr+Ti+Mo+V:0〜2.0wt%Cu:2.0
〜5.0wt% Mg:0.4〜2.0wt% Mn:0.2〜1.0wt% Si:0〜25.0wt% の組成を有するものとすることができる。
【0009】さらに、前記溶解鋳造Al−Si合金が、
Si:6.0〜18.0wt% Cu:2.0〜5.0wt% Mg:0.4〜2.0wt% Mn:0.2〜1.0wt% の組成を有するものとしてもよい。
【0010】上記課題を解決するもう1つの手段として
、圧縮機ケーシング内にインボリュート曲線状に形成さ
れた揺動回転する動羽根と静止側の定羽根とを備え、前
記動羽根と定羽根のいずれも硬さHR B95以上の粉
末鍛造アルミニウム合金から成るものとしたスクロール
圧縮機の構成としてもよい。
【0011】そしてこの場合も、前記粉末鍛造アルミニ
ウム合金が、 Fe:0〜10.0wt% Ni:0〜10.0wt% Fe+Ni:>6.0wt% Zr+Ti+Mo+V:0〜2.0wt%Cu:2.0
〜5.0wt% Mg:0.4〜2.0wt% Mn:0.2〜1.0wt% Si:0〜25.0wt% の組成を有するものとすることができる。
【0012】
【作用】動羽根、定羽根のいずれか一方に用いられる本
発明の粉末鍛造アルミニウム合金は、従来のアルミニウ
ム合金では得難いHR B95以上の高硬度を安定に持
たせることで共に摺りを実現させる。HR B95未満
の硬度では、スクロールタイプのコンプレッサー運転時
にマトリックス同士に凝着を生じ焼き付きが発生する。 特に硬さが85以下となると激しく凝着摩耗を生じる。 よって合金の硬さはHR B95以上とした。
【0013】羽根材のもう一方に溶解鋳造Al−Si合
金を用いる場合、硬さはHR B70未満では焼き付き
を生じ溶解材が摩耗するため、溶解鋳造アルミニウム合
金と粉末鍛造アルミニウム合金との共摺りを可能とする
には硬さはHR B70以上が必要である。硬さがHR
 B70未満であるとマトリックス同士が焼き付き凝着
摩耗を生じる。コンプレッサーとしての高負荷運転に対
しては、硬さはHR B80以上が望ましいが、HR 
B70〜80でも通常運転時は焼き付きが起きない。
【0014】上記特性を有するアルミニウム合金の組成
として上記組成元素をそれぞれ選んだのは次の理由によ
る。まず、アルミニウム合金中に表面硬度を高めマトリ
ックス同士の凝着を抑える働きのある金属間化合物を微
細に分散させることが効果あること見いだした。金属間
化合物として急冷凝固により生成させたFe系、Ni系
、Fe−Ni系のアルミナイドが、アルミニウムあるい
はアルミニウム合金との凝着性を低下させることに効果
があり、更にZr、Ti、Mo、V等を微量に添加させ
ることで耐焼き付き性が向上する。また、同時にマトリ
ックスにCu−Mg−Mnを添加するとマトリックス自
体が熱処理により高硬度化でき一層共摺り特性が向上す
る。
【0015】分散している金属間化合物は、それ自体は
高硬度であるが急冷凝固により得られた為、極めて均一
微細に分散しているため、いわゆる連続切削となり工具
に対する攻撃性が低く、構成刃先も生成しにくいので、
工具摩耗が少なく切削面粗さも小さくなる。Fe、Ni
は添加に伴い剛性を高め、熱膨張率を低下させることが
できるが、必要に応じてSiを同時に添加して低熱膨張
率化を図ることができる。Si添加は低熱膨張化や高剛
性化には効果があり、急冷凝固すれば微細化でき靭性や
切削性への悪影響をある程度抑えることが出来る。
【0016】このような理由で選ばれた上記組成元素に
ついてそれぞれの組成範囲を上記のように定めた場合、
その各成分ごとの作用は次の通りである。粉末鍛造アル
ミニウム合金に対してHR B95以上を実現するには
、金属間化合物として急冷凝固により生成させたFe系
、Ni系、Fe−Ni系のアルミナイドを均一微細に分
散させる必要があり、そのために添加するFe、Ni量
は合計で6.0wt%以上で且つそれぞれの量が10.
0wt%以下である必要がある。(Fe+Ni)量が6
.0wt%未満であると分散物の生成量が不充分で凝着
摩耗を生じ易くなり、FeあるいはNiをそれぞれ10
.0wt%を越える量添加すると本発明で用いる原料粉
末の急冷凝固速度では粗大な晶出物あるいは析出物が生
成されてしまい、靭性や切削性が劣化してしまう。そこ
で、添加量を上記範囲に定めた。
【0017】また、アルミニウムに対し固溶度の小さい
Zr、Ti、Mo、Vの元素は微量な添加によりマトリ
ックスを微細析出物で硬化し、耐焼き付き性を一層改善
するがその添加量総計が2.0wt%を越えると靭性値
を低下させるため、2.0wt%以下の添加量に抑える
ことが望ましい。但し、これらを添加しなくても通常の
運転状態では共摺りが可能である。
【0018】これらの分散物は、熱処理により高硬度化
可能なCu−Mg−Mnが添加されたマトリックスに分
散することで共摺りが可能となる。Cuについては、添
加量が2.0wt%未満では熱処理による高硬度化の硬
化が小さく、5.0wt%を越えると粗大析出物が粒界
層に生じ靭性を低下させるため、添加量を2.0〜5.
0wt%とした。Mgについても、添加量が0.4wt
%未満では熱処理による高硬度化の効果が小さく、2.
0wt%を越えると熱安定性や冷媒のフロンとの反応が
問題となるため、添加量を0.4〜2.0wt%とした
。Mnは、熱処理による高硬度化の効果を助長する効果
があり、その効果は0.2wt%未満では小さく、1.
0wt%を越える添加は必要ない。
【0019】熱膨張率や剛性が、Fe、Ni等の合金成
分の添加のみでは不十分な場合は、Si添加は低熱膨張
化や高剛性化には効果がある。Si晶は急冷凝固すれば
微細化出来るが急冷度の高い微粉末を用いても25.0
wt%を越える添加は、靭性や切削性への悪影響を及ぼ
すため、添加量は25.0以下とした。
【0020】一方、溶解鋳造法によるアルミニウム合金
では、凝固速度に限界があるため合金成分の添加量に限
界があり、微細な金属間化合物の分散可能量が粉末鍛造
法に比較して著しく少なくなる。強度・靭性を劣化させ
ずに耐焼き付きに効果のあるようなFe系、Ni系、F
e−Ni系アルミナイドを微細に分散させうる添加量は
、Fe、Niの添加量それぞれが2.0wt%程度が限
界であり、これを越える量を添加すると溶解鋳造法の凝
固速度では粗大な晶出物あるいは析出物が生成されてし
まい、靭性や切削性が劣化してしまう。また、Zr、T
i、Mo、Vの元素についても上述の通り微量な添加に
よりマトリックスを微細析出物で硬化し、耐焼き付き性
を一層改善するが溶解鋳造法の場合はその添加量総計が
0.5wt%を越えると靭性値を低下させてしまう。こ
れらFe、Ni、Mo、Ti、Zr、V等の元素は、こ
の程度の添加によっても効果はあるものの実際上は、溶
湯中の偏析等の問題から添加が難しい。
【0021】これらを添加しなくても通常の運転状態で
共摺りを可能とするためには、Siの添加が必要である
。Siは添加によりマトリックス内に硬質なシリコン晶
を形成し、溶解鋳造法によればその粒径が粉末鍛造Al
−Si合金に比較して大きいため耐焼き付き性に優れ、
本発明の粉末鍛造アルミニウム合金を相手材とすれば凝
着摩耗の発生を抑えられる上、羽根材として必要な低熱
膨張や高剛性を付与することが出来る。但し、添加量が
6.0wt%未満では、耐焼き付き性が不十分であり、
熱膨張率や剛性も羽根材としての要求レベルに達しない
。熱膨張率の低減や剛性の向上には、Si量を増加させ
ることが効果があるが、18.0wt%を越える量を添
加すると溶解鋳造法での凝固速度では粗大なSi初晶を
生成し、靭性や切削性が大きく劣化してしまう。そこで
、Si添加量は、6.0〜18.0wt%に定めた。
【0022】また、Si晶が耐摩耗性・耐焼付性効果が
あるためには、Si晶を保持しているマトリックスが高
硬度・高強度である必要がある。このために熱処理によ
り高硬度化可能なCu−Mg−Mnを添加させることが
有効である。それぞれの元素はアルミニウムに対し固溶
可能な元素でありその添加量は、粉末鍛造アルミニウム
合金の添加量限定理由に同じくして範囲を規定した。
【0023】第二の解決手段では、動羽根及び定羽根の
いずれも粉末鍛造アルミニウム合金から成るものとして
いる。粉末鍛造法は急冷凝固された粉末組織を損なうこ
となく粉末固化体を製造する方法であり同時に形状付与
の自由度も持ち合わせた製造法であり、本発明の材料作
製に適している。
【0024】本発明の粉末鍛造アルミニウム合金はスク
ロールタイプのコンプレッサーの動羽根及び定羽根に最
も必要な特性である低熱膨張率及び優れた切削性を持っ
ており、両羽根材として用いれば運転時の共摺りにより
摩耗や焼き付きが生じない。
【0025】粉末鍛造アルミニウム合金の組成及び組成
範囲は、第一の解決手段と同じものを選んでいる。
【0026】
【実施例】以下この発明の実施例について図面及び表を
参照して説明する。
【0027】図1はスクロール圧縮機の主要構造を示す
断面図である。このスクロール圧縮機は、従来のものと
同様にケーシング1内に動羽根2と定羽根3とを備え、
これら羽根の外周付近及び回転中心付近のケーシング側
壁に吸入ポート4、吐出ポート5をそれぞれ備えている
。動羽根2、定羽根3は共にインボリュート曲線状に形
成され、動羽根2はケーシング1の回転入力軸(図示省
略)を中心としてその周りを回転しつつ揺動する。圧縮
室は対称な位置に必ず2つ形成される。
【0028】上記構成のスクロール圧縮機では、動羽根
2が揺動回転する際に定羽根3との間の複数位置で摺動
する。この摺動摩耗を許容範囲内に抑制し、共摺りを実
現し得る羽根材料として以下種々のものを採用し得るこ
とが実験により確認された。
【0029】<実施例1> 表1に示すように、2種類の粉末鍛造アルミニウム合金
及び2種類の溶解鋳造Al−Si合金を異なる条件で熱
処理することで硬さの水準を変えた素材からスラスト式
焼き付き性評価用試験片を製作した。試験はコンプレッ
サーオイル潤滑下で、2.0m/sec の揺動速度で
試験片をすり合わせ、2分おきに5kgfづつ最大50
0kgf迄荷重を加え摩擦係数が0.5を越えた際の荷
重を焼き付き荷重とする試験法である。表2に示した判
定基準で、評価した結果を表3に示したが、二重丸及び
丸の判定がなされた組み合わせは羽根材として使用可能
と判断できる。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】本実施例より共摺りが可能となる組合わせ
は、粉末鍛造アルミニウム合金の硬さがHR B70以
上である必要があることが判る。
【0034】<実施例2> 表4に示す粉末鍛造アルミニウム合金と表5に示す溶解
鋳造Al−Si合金を用いて実施例1と同じ焼き付き性
評価試験を実施した結果を表6に示した。
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】
【表6】
【0038】本実施例より共摺りが可能となる組合わせ
における粉末鍛造アルミニウム合金及び溶解鋳造Al−
Si合金の組成が判る。
【0039】<実施例3> 表7及び表8に示した4種類の材料から動羽根あるいは
定羽根を製作しスクロールタイプのコンプレッサーに組
み込み試験運転した結果を表9に示す。
【0040】
【表7】
【0041】
【表8】
【0042】
【表9】
【0043】A〜Cの組み合わせにおいては、200H
r運転後の羽根材には異常な凝着摩耗痕等は認められな
かったが、Dの組み合わせでは4Hr運転後に焼き付き
を生じ異音を生じ羽根部が破損した。
【0044】
【効果】以上詳細に説明したように、第一の発明では動
羽根と定羽根のいずれもアルミニウム合金製としたから
重量が軽く、圧縮機の構成を軽減化でき、又一方の羽根
を硬さHR B95以上の粉末鍛造アルミニウム合金、
他方を硬さHR B70以上で所定以上の平均熱膨張率
、ヤング率を有する溶解鋳造アルミニウム合金製とする
ことによって、両羽根の共摺りによる焼付き及び摺動摩
耗を抑制し得ると共に摩耗防止表面処理を不要にした極
めて有用な羽根材料のスクロール圧縮機が得られるとい
う利点がある。
【0045】第二の発明では、動羽根、定羽根共に上記
粉末鍛造合金製としたので、第一の発明と同様な効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のスクロール圧縮機の断面図
【符号の説明】
1  ケーシング 2  動羽根 3  定羽根

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  圧縮機ケーシング内にインボリュート
    曲線状に形成された揺動回転する動羽根と静止側の定羽
    根とを備え、前記動羽根と定羽根のいずれか一方を硬さ
    HR B95以上の粉末鍛造アルミニウム合金とから成
    るものとし、他方を硬さHR B70以上で、室温から
    150℃迄の平均熱膨張率が16〜20×10−6/℃
    、ヤング率が8000kg/mm2 以上の溶解鋳造A
    l−Si合金から成るものとしたことを特徴とするスク
    ロール圧縮機。
  2. 【請求項2】  前記粉末鍛造アルミニウム合金が、F
    e:0〜10.0wt% Ni:0〜10.0wt% Fe+Ni:>6.0wt% Zr+Ti+Mo+V:0〜2.0wt%Cu:2.0
    〜5.0wt% Mg:0.4〜2.0wt% Mn:0.2〜1.0wt% Si:0〜25.0wt% の組成を有することを特徴とする請求項1に記載のスク
    ロール圧縮機。
  3. 【請求項3】  前記溶解鋳造Al−Si合金が、Si
    :6.0〜18.0wt% Cu:2.0〜5.0wt% Mg:0.4〜2.0wt% Mn:0.2〜1.0wt% の組成を有することを特徴とする請求項1に記載のスク
    ロール圧縮機。
  4. 【請求項4】  圧縮機ケーシング内にインボリュート
    曲線状に形成された揺動回転する動羽根と静止側の定羽
    根とを備え、前記動羽根と定羽根のいずれも硬さHR 
    B95以上の粉末鍛造アルミニウム合金から成るものと
    したことを特徴とするスクロール圧縮機。
  5. 【請求項5】  前記粉末鍛造アルミニウム合金が、F
    e:0〜10.0wt% Ni:0〜10.0wt% Fe+Ni:>6.0wt% Zr+Ti+Mo+V:0〜2.0wt%Cu:2.0
    〜5.0wt% Mg:0.4〜2.0wt% Mn:0.2〜1.0wt% Si:0〜25.0wt% の組成を有することを特徴とする請求項4に記載のスク
    ロール圧縮機。
JP3120328A 1991-05-24 1991-05-24 スクロール圧縮機 Pending JPH04347385A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0668433A1 (en) * 1994-02-22 1995-08-23 Carrier Corporation Lightweight scroll element and method of making

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