JPH04341558A - ダイヤモンド様炭素保護膜を有する物品とその製造方法 - Google Patents

ダイヤモンド様炭素保護膜を有する物品とその製造方法

Info

Publication number
JPH04341558A
JPH04341558A JP14267891A JP14267891A JPH04341558A JP H04341558 A JPH04341558 A JP H04341558A JP 14267891 A JP14267891 A JP 14267891A JP 14267891 A JP14267891 A JP 14267891A JP H04341558 A JPH04341558 A JP H04341558A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
diamond
substrate
grid
molecular weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP14267891A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3056827B2 (ja
Inventor
Masatoshi Nakayama
正俊 中山
Masanori Shibahara
正典 柴原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP3142678A priority Critical patent/JP3056827B2/ja
Publication of JPH04341558A publication Critical patent/JPH04341558A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3056827B2 publication Critical patent/JP3056827B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイヤモンド様薄膜で
保護した物品の製造方法に関し、特に難接着性ないし難
結合性の基体に対するダイヤモンド様薄膜の接着性ない
し結合性を向上させる成膜技術に関する。ただし焼入れ
鋼製金型は別個の出願の対象にしたので本発明には含ま
れない。
【0002】
【従来技術】気相法により製造されるダイヤモンド様薄
膜は硬度が高く、耐摩耗性、耐久性、耐薬品性、耐食性
等に優れており、また任意形状の物品に被着できるため
、こうした特性の一つ以上が必要な物品の保護膜として
有用であり、或は有望視されている。
【0003】気相法によるダイヤモンド様薄膜製造方法
には各種の形式がある(例えば「表面化学」第5巻第1
08号(1984年)第108−115頁の各種の方法
参照)。ダイヤモンド様薄膜は任意形状の保護すべき物
品の表面に被覆され、耐食性、耐摩耗性などの保護膜と
して広く利用される。
【0004】しかしこれらの従来技術によって製造され
たダイヤモンド様薄膜は基体の種類によって基体に対す
る結合力が弱く、ダイヤモンド様薄膜が微結晶の集まり
であるため表面粗度が大きいことも原因となって、外力
の作用で基体から剥離し易い問題があった。そのため保
護被覆として耐食性、耐摩耗性等が必要な用途において
充分に効果を発揮出来ない。特にFe系の金属又は合金
(例えば軟鋼(STC)、ステンレス鋼、焼き入れ鋼(
SKD、SKS)等)、その他Co、Niなどの金属の
合金、ガラス、セラミックス等はダイヤモンド様薄膜に
対する結合力が弱いことが知られている。鉄を主成分と
する基体は例えば金型、摺動部材等最も工業的価値の高
いものであるし、又ガラスやセラミックスではサーマル
ヘッド等の摺動部分などに使用されるなど、広い用途を
有するので、これらの基体の表面に形成されるダイヤモ
ンド様薄膜の基体への接着性を向上させることが重要で
ある。
【0005】これらの基体に前処理を行なうことは特開
昭60−200898号、同60−204695号、同
61−174376号等で提案されている。特開昭60
−200898号ではCo−WC合金を基体とし、その
表面にダイヤモンド様薄膜を高硬度膜として付けるに当
たり、基体の表面に予め直流又は交流グロー放電を直接
作用させることによりイオンエッチングすることを提案
しているが、その目的はダイヤモンド結晶の成長核を増
大して成膜速度を上げることにあり、加速電圧は印加さ
れていないからエッチング効率は接着性向上の面からは
充分でなく本発明が目的する接着性の向上は充分に得ら
れない。特開昭60−204695号も上記技術と同様
に成膜速度の向上を意図してArガスを減圧室内に導入
し正負電極間に電圧を加えてプラズマを作りこれを基体
に作用させるのであるが、プラズマのイオン濃度は低い
のでエッチング効果は接着性向上の観点からは低い。特
開昭61−174376号は基体の接着性を向上するた
めにプラズマガスで基体を処理した後、酸化処理して酸
化物被膜を形成することを記載している。しかし、プラ
ズマの生成には高周波を使用し、その中の正イオンで正
電位のグリッドを通り抜けたイオンが負電位に接続され
た金属基体に向けて加速する方法を採用しているため、
プラズマは先ず拡散によって正イオンが正電位のグリッ
ドを通り抜ける必要があり、成膜に必要な充分な量の正
イオンが基体に到達出来ないので接着性の向上の面から
は不十分である。本発明者らはこれらの欠点を改善する
ために特願平1−214913号において基板を高エネ
ルギーのArイオン等でボンバード(衝撃)して前処理
することを提案したが、なお接着性は不十分である。
【0006】これらの方法の欠点を改良して接着性を向
上させるために、中間層を介在させることが特開昭64
−62468号により提案されている。中間層としては
シリコン、アルミニウム、タングステン、コバルト、ニ
ッケル等の金属層、炭化珪素、炭化タングステン等の金
属炭化物層、窒化珪素、窒化タングステン、窒化チタン
等の金属窒化物層、シリカ、アルミナ、ジルコニア等の
金属酸化物層などが使用されている。
【0007】
【発明が解決すべき課題】しかし、これらの中間層は蒸
着、CVD法により成膜されるもので工程が複雑となり
ダイヤモンド成膜装置とは別の装置を要する問題があり
、又中間層の特性も充分でない。本発明の目的は、基体
に対する結合力ないし接着力が大きく、耐剥離性で耐久
性の向上したダイヤモンド様薄膜で保護した物品及びそ
の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、Co、Ni、
Feの少なくとも一種を含む合金、セラミックス及びガ
ラスよりなる群より選択され且つダイヤモンド様薄膜と
の親和性が悪い基体の表面に近接して、Mo製のグリッ
ドを配置し、前記グリッドをAr等の不活性ガス原子よ
りなるボンバード用ガスで衝撃してMo原子を放出させ
、これを前記基板上に付着させることにより表面の汚染
を除くと共にMo膜を生成し、ついで低分子量炭化水素
又は分解又は反応により低分子量炭化水素を生成し得る
原料ガスをイオン化させてイオンを生成し、これらのイ
オンを加速して前記Mo膜上に付着させることによりダ
イヤモンド様膜を形成すること及びこうして得られるダ
イヤモンド様保護膜を有する物品である。
【0009】本発明によると、特願平1−214913
号における基板のArボンバード(衝撃)効果と同時に
、基板のMoによる成膜が同時に実施されてMoの基板
への強固な接着と、ダイヤモンド様保護膜のMo中間層
への強固な接着が達成出来る。この基板への接着性、密
着性の改善により厳しい条件で評価される耐摩耗性の用
途にも利用できる。又本発明によると、Mo成膜工程と
ダイヤモンド成膜工程とが同一の装置を使用して前後し
て実施出来るので工程の単純化、コスト低下が実現出来
る。
【0010】本発明はイオン化蒸着法によるダイヤモン
ド成膜法が、熱電子電離手段と電離された炭化水素イオ
ンを加速するための電界付与グリッドを有することに着
目し、同じ装置でグリッドをMoより構成し、これをア
ルゴン(Ar)等をイオン化し加速した高エネルギーボ
ンバードガスで衝撃することにより、初期の目的を達成
出来た。
【0011】イオン化蒸着法は炭化水素原料ガス又は分
解又は反応により炭化水素を生成し得る原料ガス(ここ
に炭化水素とはメタン、エタン、プロパン等の飽和炭化
水素、エチレン、プロピレン、アセチレン等の不飽和炭
化水素等があり、分解して炭化水素を生成し得る原料ガ
スはメチルアルコール、エチルアルコール等のアルコー
ル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類など
があり、又反応して炭化水素ガスを生成する原料ガスに
は一酸化炭素、二酸化炭素と水素との混合ガス等がある
。また前記原料にはヘリウム、ネオン、アルゴン等の希
ガスあるいは水素、酸素、窒素、水、一酸化炭素、二酸
化炭素、等の少なくとも一種を含ませることができる)
を熱陰極フィラメント−陽極間のアーク放電、陰極熱フ
ィラメント−陽極間の熱電子放出によるイオン化等の手
段でイオン化してイオン流とし、この流れを電場で加速
して基体に差し向けることによりダイヤモンド様薄膜を
成膜する方法であり、特願平1−214913号に記載
されている通り、イオン化蒸着法は基体温度として従来
のような700℃以上の高温度を用いる必要がなく(例
えば「表面化学」第5巻第108号(1984年)第1
08−115頁の各種の方法参照)、成膜効率も良く、
成膜されたダイヤモンド様膜が良好な表面性、高硬度、
高熱伝導性、高屈折率を有し、仕上表面処理が不要であ
る等、優れた方法である。
【0012】成膜装置 第1図にMo中間層及びダイヤモンド様膜の成膜装置の
好ましい例を示す。図中30は真空容器、31はチャン
バーであり、排気系38に接続されて10−6Torr
程度までの高真空に引かれる。32は基体(保護すべき
物品)Sの裏面に設けられ負電位Vaに保たれた電極で
ある(基体が金属である場合にはそれ自体を電極として
良い)。基体Sの表面に近接又は接触してダイヤモンド
様薄膜の形状を規制する窓を有するマスク42が設けら
れる。このマスクは基体に接していても良いが膜の周部
の厚みを薄くして割れ(クラック)を減じるためにはな
るべくは離して配置する。33は基体と同一の負電位V
aを与えられたMo製のグリッドで成膜工程で炭化水素
イオンの加速を行なうのに使用される。このグリッド3
3は膜の連続性を高め且つ表面を平滑にするため適正に
定めた空間率(単位面積あたりの穴の面積)と穴密度(
単位長さあたりの穴の数)のグリッドを使用し、或いは
その面内方向に振動するための手段を有していても良い
。 34は負電位Vdに維持された熱陰極フィラメントであ
り、交流電源からの電流Ifによって加熱されて熱電子
を発生する。35は原料である炭化水素ガスの供給口、
及びアルゴン等のボンバードガスの供給口である。フィ
ラメント34を取囲んで陽極36が配置されている。こ
の陽極はこの場合接地されているが、フィラメントに対
しては正の電圧となり、電極32及びグリッド33に対
しては正の電位を与えられている。フィラメント34、
陽極36及び供給口35の周りを取り囲んでイオン化ガ
スの閉じ込め用の磁界を発生するために電源Vcからの
電流Icで励磁される電磁コイル39が配置されている
。従って、If、Vd、Va、コイルの電流Ic、イオ
ン電流Iaを調整することによりMo中間層とダイヤモ
ンド様保護膜の調整が出来る。
【0013】第3図は第1図のA−A線から見た平面斜
視図であり、膜の形が長方形の場合には例えば図示のよ
うな複数フィラメントの配列体を用いるとか、コイル状
に巻いたものを用いる。又広い面積の成膜を行なうには
基体を長尺ものとして構成し、それを低速で送るとか、
イオンビームを走査させるとかの方法が可能である。な
お第1図においては、炭化水素ガスの原料導入通路37
にプラズマ励起室37’が設けられており、これにより
イオン化装置の効率を高めている。プラズマ励起は例え
ばマイクロ波、高周波(RF波)、放射線、紫外線など
が利用できる。
【0014】また、第2図に示したように第1図の構成
の一部を変更して固定又は可変強度の磁石40をフィラ
メント34の上部に配置してプラズマ状のイオンビーム
の偏向用に用いても良い。磁石40の磁界強度は固定又
は可変にし、磁石の磁界はイオン流の走行方向にたいし
て交差する方向にする。このようにしてCH3+、CH
4 + イオン等の所望するイオンに対して偏向角度θ
を得る。固定の場合一方、質量がこれらのイオンと大き
く異なるイオン例えば水素イオンはさらに大きく曲げら
れ、また中性粒子や重質の多量体イオンは直進する。従
って、直進方向にマスクを配置すれば結晶性の高いイオ
ンのみが基体Sに付着する。
【0015】Moの成膜 Feまたはその合金、ガラス、セラミックス等の難接着
性基体にMo中間層を形成するには、真空室を10−6
Torr程度に排気した後、供給口35からアルゴン、
窒素、水素、ヘリウム、ネオン、等から選んだボンバー
ドガスを0.1Torr程度に導入し、フィラメント3
4により電離し、得られたアルゴンイオンをグリッド3
3により加速する。アルゴンイオンは基体Sの表面を衝
撃して清浄化して接着性を改善し、同時にMoをグリッ
ドからたたき出して基体に被着させる。各部に印加され
る電圧、或いは電流、ボンバードガスの分子量(混合ガ
スでは平均分子量)、処理時間などが必要な制御因子と
なる。
【0016】ボンバード用ガスのエネルギーは、分子量
、ボンバードの処理時間、及びイオン電流Ia とした
とき、分子量×Ia (mA)×時間(Hr)で表わさ
れ、500<分子量×Ia (mA)×時間(Hr)<
800を満足することが好ましい。この値が小さ過ぎる
と、Moグリッドへのボンバードエネルギーが不十分と
なり、Mo膜の成膜が充分い出来ない。又この値が大き
過ぎると装置の他の構成部分がエッチングされてしまい
、膜中に不純物が混入することによって密着性が低下す
る。
【0017】ダイヤモンド様膜の成膜 次工程のダイヤモンド様保護膜の成膜工程では、チャン
バー31内を10−6Torrまで高真空とし、ガス供
給通路37のバルブを操作して所定流量のメタンガス、
それと水素との混合ガス、或いはそれとAr、He、N
e等のキャリアガス等を各供給口35から導入しながら
排気系38を調整して所定のガス圧例えば10−1To
rrとする。一方、複数の熱陰極フイラメント34には
交流電流Ifを流して加熱し、フイラメント34と陽極
36の間には電位差Vdを印加して放電を形成する。供
給口35から供給されたメタンガス等の炭化水素は熱分
解されるとともにフィラメントからの熱電子と衝突して
プラスのイオンと電子を生じる。この電子は別の熱分解
粒子と衝突する。電磁コイルの磁界による閉じ込め作用
の下に、このような現象を繰り返すことによりメタンガ
スは熱分解物質のプラスイオンと成る。
【0018】プラスイオンは電極32、グリッド36に
印加された負電位Vaにより引き寄せられ、基体Sの方
へ向けて加速され、基体に衝突して成膜反応を行ない、
ダイヤモンド様薄膜を形成する。所望により、上に述べ
た固定磁石を利用して更に品質の良い薄膜を得ることが
できる。形成する膜の厚さは好ましくは100 〜10
0000Åであり、厚さが上記の範囲よりも薄いと耐摩
耗性等の効果が減じ又厚すぎても効果が増大せず製造時
間が長くなる。以下に本発明を例示する。
【0019】実施例及び比較例 第1図の装置を使用し、真空室10内に基体Sとして板
状はがね鋼SKS2、SKD11を配置し、その面から
距離約6.0mmのところにMo、W、及びSUS30
3製のグリッド33を配置した。基体Sから陽極までの
距離は約40mmであった。グリッド33の穴密度は6
0個/25.4mm、空間率は41%であった。
【0020】Moの成膜・・・真空室10を10−6T
orrに排気してからAr、及びH2ガスを導入した。 ガス圧を0.1Torrとして熱陰極フィラメント34
に放電を起こさせた。電磁コイル19の磁束密度は40
0ガウス、基体電圧及びグリッド電圧Va=−  30
0V、基体温度200℃とした。またフィラメント34
には電流If=20Aを流した。更にフィラメント電圧
Vd=−10Vとし、Ia可変とした。フィラメント3
4はコイル状としその幅3mm、その周りを取り囲む電
極36との隙間8mmとした。グリッド33は5mm/
分の速度で振動させた。
【0021】ダイヤモンド様保護膜の成膜・・・次ぎに
Arの導入を止め、真空室10を10−6Torrに排
気してからメタンガスを導入しガス圧を10−1Tor
rとして熱陰極フィラメント34に放電を起こさせた。 電磁コイル19の磁束密度は400ガウス、基体電圧V
a=−300V、基体温度200℃とした。またフィラ
メント14には電流If=25Aを流した。フィラメン
ト34はコイル状としその幅3mm、その周りを取り囲
む電極36との隙間8mmとした。グリッド33は5m
m/分の速度で振動させた。フィラメント電圧Vd=−
30V、Vc=30Vの条件で、膜厚1.0μmのダイ
ヤモンド様膜を得た。
【0022】得られた膜の顕微鏡観察による密着力とス
クラッチ力を測定した。その結果を表1に示す。ここに
密着力は1cm角の長さ10cmの角柱をダイヤモンド
様薄膜をエポキシ樹脂で接着し、引張試験機(テンシロ
ン・・・商品名)で引っ張って剥離し測定を行なった。 又スクラッチ力はResca社製のCSRスクラッチ試
験機で測定した。これらの結果は処理エネルギー(分子
量×Ia(A)×時間(Hr)を100に設定したとき
を基準1.0にして対比した。比較のためグリッドにW
及び鋼鉄SUS303の結果を併記する。
【0023】
【表1】   表1から分かるように、Arイオンの分子量×Ia
×時間は約600前後で良好な密着力及びスクラッチ力
を生じることが分る。より広くはこの値は500より大
きく800よりも小さく、更に広くは50より大きく1
000より小さい。一方Wは通常のグリッド材であるS
US303よりも良好な結果を与えるがMoを使用する
場合よりも劣る。
【発明の作用効果】本発明は保護すべき基体にイオン化
蒸着法によりダイヤモンド成膜を行なう装置において、
電離された炭化水素イオンを加速するための電界付与グ
リッドをMoより構成し、これをアルゴン(Ar)等を
イオン化し加速した高エネルギーボンバードガスで衝撃
することにより、基体上にMoを成膜し、その上にダイ
ヤモンド様薄膜を形成することにより基体との結合性の
高いダイヤモンド様保護膜薄膜を有する物品を製造する
ことが出来た。さらに本発明によると、基体が金属であ
る必要はなくガラス、セラミックスのような電気絶縁性
の基体に対しても支障なく成膜を実施することが実施出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】  本発明のMo−ダイヤモンド様保護膜の成
膜装置の一例を示す断面図である。
【図2】  本発明のMo−ダイヤモンド様保護膜の製
造装置の他の例を示す断面図である。
【図3】  本発明のMo−ダイヤモンド様保護膜の製
造装置のフィラメント部分の構造を示す平面斜視図であ
る。
【符号の説明】
30:真空容器、31:チャンバー、32:電極、33
:グリッド、34:熱陰極フィラメント、35:原料炭
化水素及びアルゴンガス供給口、36:陽極、37:炭
化水素ガスの導入通路37、37’:プラズマ励起室、
38:排気系、39:電磁コイル39、40:磁石、4
2:マスク、S:基体、

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  Co、Ni、Feの少なくとも一種を
    含む合金、セラミックス及びガラスよりなる群より選択
    され且つダイヤモンド様薄膜との親和性が悪い基体の表
    面に、Moの膜と、ダイヤモンド様薄膜とを順に形成し
    た、ダイヤモンド様保護膜を有する物品。
  2. 【請求項2】  Co、Ni、Feの少なくとも一種を
    含む合金、セラミックス及びガラスよりなる群より選択
    され且つダイヤモンド様薄膜との親和性が悪い基体の表
    面に近接して、Mo製のグリッドを配置し、前記グリッ
    ドをAr等の不活性ガス原子よりなるボンバード用ガス
    で衝撃して表面の汚染を除くと共にMo原子を前記基板
    上に付着させることによりMo膜を生成し、ついで低分
    子量炭化水素又は分解又は反応により低分子量炭化水素
    を生成し得る原料ガスをイオン化させてイオンを生成し
    、これらのイオンを加速して前記Mo膜上に付着させる
    ことによりダイヤモンド様膜を形成することを特徴とす
    る、ダイヤモンド様保護膜を有する物品の製造方法。
  3. 【請求項3】  (a)真空室内に前記基体を配置し、
    Ar等の不活性ガスを前記真空室内に導入し、これを熱
    陰極フィラメントとその周りに設けられた陽極とよりな
    るイオン化手段により電離してイオンの流れを形成し、
    これを前記陽極よりも低電位にあるMoグリッドに衝突
    させて基体の表面をMo膜で被覆し、ついで、(b)真
    空室内に低分子量炭化水素、又は分解又は反応により低
    分子量炭化水素を生成し得る原料ガスを導入し、前記イ
    オン化手段により電離して炭化水素イオンの流れを形成
    し、これを前記Moグリッドにより加速して基体上で成
    膜反応させることを特徴とする、請求項2に記載のダイ
    ヤモンド様保護膜を有する物品の製造方法。
  4. 【請求項4】  (a)の工程において、ボンバード用
    ガスの分子量、ボンバード処理時間、及びイオン電流I
    a が条件式 500<分子量×Ia (mA)×時間(Hr)<80
    0を満足することを特徴とする請求項3に記載のダイヤ
    モンド様保護膜を有する物品の製造方法。
JP3142678A 1991-05-20 1991-05-20 ダイヤモンド様炭素保護膜を有する物品とその製造方法 Expired - Fee Related JP3056827B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3142678A JP3056827B2 (ja) 1991-05-20 1991-05-20 ダイヤモンド様炭素保護膜を有する物品とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3142678A JP3056827B2 (ja) 1991-05-20 1991-05-20 ダイヤモンド様炭素保護膜を有する物品とその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04341558A true JPH04341558A (ja) 1992-11-27
JP3056827B2 JP3056827B2 (ja) 2000-06-26

Family

ID=15320973

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3142678A Expired - Fee Related JP3056827B2 (ja) 1991-05-20 1991-05-20 ダイヤモンド様炭素保護膜を有する物品とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3056827B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0841140A3 (en) * 1996-11-12 2000-02-23 Bae Hyeock Chun Method of enhancing releasing effect of mould using low temperature plasma processes
JP2010202978A (ja) * 2000-02-25 2010-09-16 Sumitomo Electric Ind Ltd 非晶質炭素被覆部材
CN114059036A (zh) * 2021-11-23 2022-02-18 南京大学 铁薄膜在辅助剥离金刚石多晶薄膜中的应用
WO2024048261A1 (ja) * 2022-08-29 2024-03-07 株式会社神戸製鋼所 イオンボンバードメント装置及びイオンボンバードメント処理方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0841140A3 (en) * 1996-11-12 2000-02-23 Bae Hyeock Chun Method of enhancing releasing effect of mould using low temperature plasma processes
JP2010202978A (ja) * 2000-02-25 2010-09-16 Sumitomo Electric Ind Ltd 非晶質炭素被覆部材
CN114059036A (zh) * 2021-11-23 2022-02-18 南京大学 铁薄膜在辅助剥离金刚石多晶薄膜中的应用
WO2024048261A1 (ja) * 2022-08-29 2024-03-07 株式会社神戸製鋼所 イオンボンバードメント装置及びイオンボンバードメント処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3056827B2 (ja) 2000-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5827613A (en) Articles having diamond-like protective film and method of manufacturing the same
Boxman et al. Principles and applications of vacuum arc coatings
JP6329742B2 (ja) リモートアーク放電プラズマアシスト処理
JP4145361B2 (ja) ダイヤモンド状炭素でエッジをコーティングする方法
US5707717A (en) Articles having diamond-like protective film
CN108385066B (zh) 一种无氢金属掺杂类金刚石涂层制备方法及其制品
US20050136656A1 (en) Process for depositing composite coating on a surface
JP2008223105A (ja) 直進プラズマによる処理装置、処理方法及び処理物
JP2837700B2 (ja) ダイヤモンド様薄膜を形成する方法
JP3187487B2 (ja) ダイヤモンド様薄膜の保護膜付き物品
Roy et al. A review of plasma-assisted deposition methods for amorphous carbon thin and ultrathin films with a focus on the cathodic vacuum arc technique
JPH04341558A (ja) ダイヤモンド様炭素保護膜を有する物品とその製造方法
Schiller et al. A new sputter cleaning system for metallic substrates
JP3205363B2 (ja) ダイヤモンド様薄膜保護膜を有する金型
JPH07258840A (ja) カーボン薄膜形成方法
JP3130094B2 (ja) ダイヤモンド様薄膜保護膜を有する金型
JP3016748B2 (ja) 電子ビーム励起プラズマcvdによる炭素系高機能材料薄膜の成膜方法
JP3485937B2 (ja) ダイヤモンド様薄膜による保護膜を有する金型とその製造方法
JP2000094564A (ja) 高機能被膜形成基体、及び該基体の形成方法
JP4116144B2 (ja) 硬質炭素被膜部材の製造方法
JP2717856B2 (ja) ダイヤモンド様薄膜の製造方法及び装置
JPH05124875A (ja) ダイヤモンド様薄膜保護膜を有する物品
JPH01234397A (ja) ダイヤモンド状薄膜の製造方法及び装置
JP2717857B2 (ja) ダイヤモンド様薄膜の製造方法
JP2687156B2 (ja) ダイヤモンド状薄膜の製造方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000328

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees