JPH043362Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、光フアイバーを用いて噴水および噴
水ノズルの少なくとも一方に照明を施す構造の噴
水装置に関する。

（従来の技術） 噴水装置に照明を施すには、漏電の問題を回避
し、また特異な装飾効果を得るために、光フアイ
バーを用いるのが有利である。

しかし光フアイバーの設置長さないし使用量が
増大すると、光フアイバーの伝達損失が大幅に大
きくなり、且つ設置作業に手間がかかるという問
題を生じる。さらに水槽から長距離にわたる大量
の光フアイバーが突出すると、美観を損なうとい
う問題も発生する。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は上記したような従来生じ得る問題を回
避するためになされたもので、その目的は光フア
イバーの使用長さが少なくて済み、伝達損失およ
び作業手間の削減を図ることができ、さらにコン
パクトで美観が向上する噴水装置を提供するにあ
る。

（問題点を解決するための手段） 本考案の特徴とするところは容器状の基台部
と、該基台部の上部に連接された水槽と、該水槽
内に配置され、且つ該水槽内の水を噴射する少な
くとも１つのノズル装置と、前記水槽の底板に開
けられた少なくとも１つの透孔内に嵌着され、且
つ該透孔を塞ぐ透明体と、該透明体の下方より上
方へ装飾光を照明するように前記基台部内に設け
られた光源と、前記透明体を通して上方へ照射さ
れた光を受け取るように、その始端側が取付け具
を介して前記水槽の底板に取付けられた多数の光
フアイバーとを具備し、各光フアイバーの終端寄
り端部は前記ノズルの開口端部周囲または該ノズ
ルから噴射された水または、水槽内の装飾品等を
照明するよう、前記ノズルの開口端部周囲また
は、装飾品に装着されている噴水装置にある。

（作用） 前記光フアイバーは前記水槽の底板の透明体か
ら前記水槽のノズル装置までの短距離にわたつて
延在する。前記光源から出た光は前記透明体を通
過して光フアイバーに入り、それから当該光フア
イバーより出て、前記ノズル装置またはこれから
出た水または、水槽内の装飾品等を照明する。

（実施例） 以下、第１図ないし第３図に示す一実施例に基
づいて本考案を説明する。

各図において、本考案による噴水装置は容器状
の基台部１と該基台部１の上部に連接された水槽
２とを具備している。基台部１と水槽２の間は水
槽２の底板３によつて仕切られている。なお、水
槽２はドレン２ａを有している。

水槽２内には、この中の水Ｗを噴射するために
少なくとも１個（本実施例では６個）のノズル装
置４が配置されている。ノズル装置４は既存の所
望タイプのものであつて、その上流側に所要の水
圧源を有している。

前記水槽２の底板３に開けられた少なくとも１
つ（本実施例では３つ）の透孔３ａには、該透孔
を密閉するレンズのごとき透明体５がそれぞれ嵌
着されている。透明体５は例えばアクリル・ガラ
スからなる。

また基台部１内には、透明体５を通して下方か
ら上方へ装飾光を照射する光源６が透明体５の数
だけ設けられている。光源６は、例えばハロゲン
ランプ等の既存のものからなる。

一方水槽２内には、各透明体５を通して上方へ
照射された光を受け取る複数組の多数の光フアイ
バー７が配置され、各組の光フアイバー７はその
始端７ａ側から透明体５を出た光を受け取るため
始端７ａが取付け具８を介して水槽２の底板３に
取付けられている。すなわち、取付け具８は各光
フアイバー７の始端側を束ねる役目をするととも
に、透明体５を包囲する状態で水槽２の底板３の
表面に固着されている。各組の光フアイバー７の
終端７ｂ側は、第３図で示すように幾つかのノズ
ル装置４のノズル部４ａの周囲等にそれを包囲す
る状態で装着されている。各光フアイバー７はそ
れぞれに対応するノズル部４ａおよび噴射された
水の少なくとも一方を照明する。しかし、ノズル
装置４に対する光フアイバー７の装着態様は任意
である。なお、光フアイバー７は終端７ｂのみか
ら光を放射してもよいが、終端７ｂ付近の芯材を
露出させてノズル部４ａの側面を照明するように
してもよい。また、各光フアイバー７はノズル以
外の水槽内の装飾品を照明することもある。

本実施例においては、音響効果も得るため基台
部１内に所望数のスピーカ９が配置されている。
特に音楽同調噴水である場合、その制御部（図示
せず）も基台部１内に設けられる。このように基
台部１内に設けられる光源６、スピーカ９および
制御部等は全てスライド板１０上に載置し、スラ
イド板１０を基台部１の側部の通孔１１から基台
部１の内外へ引き出し状に出し入れ可能とするこ
とにより、それらの着脱、交換、保守、点検等が
極めて容易となる。なお、これらの電源コードお
よび水圧源の電源ケーブルも通孔１１を通して外
部に引き出される。

上記のように構成された噴水装置の動作を説明
すると、ノズル装置４は従来通り水槽２内で水を
吹き上げ、その間に光源６は透明体５を通して光
フアイバー７へ装飾光を送り、光フアイバー７は
当該装飾光によりノズル装置４の付近ないし噴水
自体または、水槽内の装飾品等を照明する。な
お、透明体５は装飾光に着色するため半透明の有
色ガラスであつてもよい。また、光源６と透明体
５の中間に有色レンズ等の半透明な着色板を具備
してもよい。

この噴水装置においては、光フアイバー７は透
明体５からノズル装置４までの近距離間に延在す
るので、光の伝達損失が少なくまた光フアイバー
７の設置作業の手間が大幅に削減される。しかも
光フアイバー７が水槽２内の水Ｗから上方へ突出
する長さに無駄はなく、美観を損うことがない。
また光源６は水槽２の外部に位置しているので、
漏電のおそれがなく、しかも水槽２に隣接した基
台部１内に設けられているので、他所に設置スペ
ースを求める必要がなく、噴水装置全体のコンパ
クト化を可能にしている。

特に光源６がスライド板１０上に設置されてい
る場合に、上記したように基台部１からのその出
し入れが極めて容易となる。また光源６等の点検
等をさらに便利にするため、水槽２の底板３のう
ち、透孔３ａおよび透明体５を有する部分３′が
中蓋のごとく水槽２本体から着脱可能に分離され
ていてもよい。この場合、底板部分３′と水槽２
本体との間にはパツキン１２等が介装される。底
板部３′の形状は任意である。同様に、水槽２の
形状も円形のほか、例えば扇形、四角形、多角形
等にすることができる。

また光源６から発生する熱はフアン等を用いる
ことにより通孔１１等を通して外部へ放出するこ
とができる。なお、水槽２内の底板３上には、水
盤や装飾品を置くことができる。

（考案の効果） 以上説明したように本考案によると、基台部、
水槽、ノズル装置、光フアイバー、透明体および
光源をユニツト化したので、光フアイバーの敷設
長さを極めて短くして、伝達損失の低減と光フア
イバーの設置作業の簡易化とを可能にし、また光
フアイバーを外部に取り出すことがないから美観
を損なうこともなく、さらに光源にかかわる漏電
の問題を回避することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る噴水装置の一実施例の縦
断面図、第２図は第１図の平面図、第３図は第１
図中の光フアイバーの全体説明図である。 １……基台部、２……水槽、２ａ……ドレン、
３……底板、３′……底板部分、４……ノズル装
置、４ａ……ノズル部、５……透明体、６……光
源、７……光フアイバー、７ａ……始端、７ｂ…
…終端、８……取付け具、９……スピーカ、１０
……スライド板、１１……通孔、１２……パツキ
ン、Ｗ……水。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 容器状の基台部と、該基台部の上部に連接さ
   れた水槽と、該水槽内に配置され、且つ該水槽
   内の水を噴射する少なくとも１つのノズル装置
   と、前記水槽の底板に開けられた少なくとも１
   つの透孔内に嵌着され、且つ該透孔を塞ぐ透明
   体と、該透明体の下方より上方へ装飾光を照明
   するように前記基台部内に設けられた光源と、
   前記透明体を通して上方へ照射された光を受け
   取るよう、その始端側が取付け具を介して前記
   水槽の底板に取付けられた多数の光フアイバー
   とを具備し、各光フアイバーの終端寄り端部は
   前記ノズルの開口端部周囲または該ノズルから
   噴射された水または、水槽内の装飾品等を照明
   するために前記ノズルの開口端部周囲または、
   装飾品に装着されていることを特徴とする噴水
   装置。 (2) 前記透孔を有する水槽の底板部分は水槽本体
   に対して着脱可能であることを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の噴水装置。 (3) 前記光源は前記基台部の側部の通孔を通して
   内外に着脱可能であることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項または第２項記載の噴
   水装置。