JPH04328049A - ステアリングホイールのパツド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、車両に装着されるス
テアリングホイールのパツドに関し、詳しくは、硬質合
成樹脂製のインサートの下面に、ステアリングホイール
本体側に取り付けるための取付脚が突設されるとともに
、インサートの周囲に、型成形によつてウレタン材料か
らなる被覆層が形成されてなるステアリングホイールの
パツドに関する。

【０００２】

【従来の技術とその課題】従来、ステアリングホイール
のパツドでは、感触を良好にするように、硬質合成樹脂
製のインサートの周囲を軟質ウレタンからなる被覆層に
よつて被覆させ、また、パツドのステアリングホイール
本体への取り付けが容易なように、インサートの下面に
、ステアリングホイール本体への取付用の取付脚を突設
させたものが知られている（実開平２−４５８６０号公
報・実開昭６３−１７２０２６号公報等参照）。

【０００３】インサートの下面に形成する取付脚は、先
端に、半径方向に膨出させてステアリングホイール本体
側の係止孔にアンダカツト止めされるような頭部を形成
したり（実開昭６３−１７２０２６号公報等参照）、あ
るいは、先端を開口させ、内部にナツトを埋設させたり
するものが知られている（実開平２−４５８６０号公報
等参照）。

【０００４】しかし、図９に示すよう、このような取付
脚３を備えたインサート２の周囲に、軟質ウレタン等の
ウレタン材料Ｕからなる被覆層１を成形する場合には、
ウレタン材料Ｕが硬化前の粘度を低くしているため、割
型８・９からなる成形型７の型精度を高く維持しておか
ないと、成形時に、取付脚３の先端部位までウレタン材
料Ｕが回り込む場合が生ずる。

【０００５】そして、取付脚３の先端部位までウレタン
材料Ｕが回り込んだ場合には、ステアリングホイール本
体側への取り付けが困難となるため、パツドＰ０が不良
品となつてしまう。

【０００６】この発明は、上述の課題を解決するもので
あり、被覆層の成形型を高い型精度で保守管理しなくと
も、ウレタン材料が取付脚の先端部位を被覆する虞れが
無く、不良品の発生を抑えて製造することができるパツ
ドを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明に係るパツドは
、硬質合成樹脂製のインサートの下面に、ステアリング
ホイール本体側に取り付けるための取付脚が突設され、
前記インサートの周囲に、型成形によつてウレタン材料
からなる被覆層が形成されてなるステアリングホイール
のパツドであつて、前記インサートの取付脚の元部外周
面若しくは元部周縁近傍に、前記被覆層成形時の型面と
の間で前記ウレタン材料を溜めるための隙間を形成する
凹部が、配設されていることを特徴とする。

【０００８】

【発明の作用・効果】この発明に係るパツドでは、イン
サートの周囲に被覆層を成形する際、取付脚の元部の外
周面若しくは元部周縁の近傍に配設された凹部によつて
、型面との間でウレタン材料を溜めるための隙間が形成
される。そのため、成形時に、硬化前の粘度の低いウレ
タン材料が取付脚の先端部位に回り込もうとしても、ウ
レタン材料が既述の凹部に溜まることとなり、ウレタン
材料が取付脚の先端部位を被覆することを防止すること
ができる。

【０００９】したがつて、この発明に係るパツドでは、
被覆層の成形型を高い型精度で保守管理しなくとも、ウ
レタン材料が取付脚の先端部位を被覆する虞れが無く、
不良品の発生を抑えて製造することができる。

【００１０】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。

【００１１】第１実施例のパツドＰ１は、図１・３に示
すように、ガラス繊維等のフイラー入りのポリプロピレ
ン等の硬質合成樹脂製のインサート１２と、インサート
１２の上面側を被覆する軟質ウレタン製の被覆層１１と
、から構成されている。

【００１２】インサート１２は、中央に、貫通孔１６を
備えるとともに、下面の三箇所から、ステアリングホイ
ール本体ＷにパツドＰ１を取り付けるための取付脚１３
を突設させている。１２ａは、インサート１２の補強用
のリブである。

【００１３】貫通孔１６は、この貫通孔１６を塞ぐよう
に配置される被覆層１１の部位を、下方へ撓み可能とし
て、ホーンスイツチ機構Ｈのホーンスイツチ操作時の押
圧部とするために、形成されている。

【００１４】各取付脚１３は、先端に半径方向に膨出し
た頭部１３ａを備えるとともに、その頭部１３ａが縮径
可能なように、端面から軸方向に形成される孔１３ｂを
備えて構成されている。なお、各取付脚１３は、ステア
リングホイール本体Ｗ側の、スポーク部Ｓに設けられた
係止孔Ｃにアンダカツト止めされることとなる。

【００１５】そして、このインサート１２には、各取付
脚１３の元部周縁の部位に、周囲からくぼんだ凹部１４
を配設させるため、取付脚１３との間に空間を空けて、
各取付脚１３より高さを低くする円筒状の筒状リブ１５
が突設されている。この凹部１４が、被覆層１１の成形
時にウレタン材料Ｕを溜める隙間２０となる。

【００１６】実施例の被覆層１１の成形時に使用する成
形型１７は、リム成形用のものであり、図２に示すよう
に、所定のキヤビテイ用型面１８ａ・１９ａを備えた割
型１８・１９とから構成されている。インサート１２の
下面側に対応するキヤビテイ用型面１９ａは、インサー
ト１２の下面と略密着するように形成されており、各取
付脚１３の配置部位に、筒状リブ１５の端面と当接して
取付脚１３の頭部１３ａ側を覆う収納凹部１９ｂを備え
ている。

【００１７】そして、この成形型１７を使用して被覆層
１１を成形する際には、型開き状態の成形型１７にイン
サート１２をセツトし、型締めして、キヤビテイ１７ａ
内へウレタン材料Ｕを注入して成形する。

【００１８】その際、取付脚１３の元部周縁の近傍に配
設された凹部１４によつて、キヤビテイ用型面１９ａに
おける収納凹部１９ｂの内周面との間で、ウレタン材料
を溜めるための隙間２０が形成される。そのため、成形
時に、硬化前の粘度の低いウレタン材料Ｕが取付脚１３
の頭部１３ａに回り込もうとしても、ウレタン材料Ｕが
既述の隙間２０すなわち凹部１４内に溜まることとなり
、ウレタン材料Ｕが取付脚１３の頭部１３ａを被覆する
ことを防止することができる。

【００１９】したがつて、成形後、離型させて、ステア
リングホイール本体ＷにパツドＰ１を取り付ける際、各
取付脚１３の頭部１３ａを被覆しようとしていたウレタ
ン材料Ｕは、筒状リブ１５と取付脚１３の元部との間の
凹部１４内に溜まり、各取付脚１３の頭部１３ａを係止
孔Ｃにアンダカツト止めする際の支障とならず、円滑に
パツドＰ１をステアリングホイール本体Ｗに取り付ける
ことができ、既述の発明の作用・効果の欄で述べたと同
様な効果を奏する。

【００２０】つぎに、図４・６・７に示す第２実施例の
パツドＰ２について説明する。このパツドＰ２は、第１
実施例と同様に、軟質ウレタン製の被覆層２１と、剛性
を高めるためのフイラー入りのポリプロピレン等の硬質
合成樹脂製のインサート２２と、から構成されている。

【００２１】そして、軟質ウレタン製の被覆層２１の成
形時にウレタン材料Ｕを溜めるための隙間３０を形成す
る凹部２４が、インサート２２の各取付脚２３の元部外
周面に配設されている。これらの凹部２４は、取付脚２
３の元部側に略四角柱状の基部２５が配設され、この基
部２５の内部を繰り抜くようにして、形成されている。

【００２２】なお、各取付脚２３は、基部２５の先端部
に、半径方向に膨出する頭部２３ａが形成され、頭部２
３ａが縮径可能なように、先端からスリツト２３ｂが形
成されて構成されている。

【００２３】これらの取付脚２３が係止されるためのス
テアリングホイール本体Ｗ側に形成される係止孔Ｃは、
第２実施例の場合、ステアリングホイールの芯金に別途
固定される樹脂プレートＬである。

【００２４】この第２実施例のパツドＰ２における被覆
層２１の成形に使用する成形型２７は、第１実施例と同
様に、所定のキヤビテイ用型面２８ａ・２９ａを備えた
割型２８・２９から構成されている。２９ｂは、各取付
脚２３の外周面と略密着して各取付脚２３を収納する収
納凹部である。

【００２５】そして、この成形型２７を使用して被覆層
２１を成形する際には、型開き状態の成形型２７にイン
サート２２をセツトし、型締めして、キヤビテイ２７ａ
内へウレタン材料Ｕを注入して成形する。

【００２６】その際、取付脚２３の元部外周面に配設さ
れた凹部２４によつて、型面２９ａの収納凹部２９ｂ内
周面との間で、ウレタン材料Ｕを溜めるための隙間３０
が形成される。そのため、成形時に、硬化前の粘度の低
いウレタン材料が取付脚２３の頭部２３ａに回り込もう
としても、ウレタン材料Ｕが既述の隙間３０すなわち凹
部２４内に溜まることとなり、ウレタン材料Ｕが取付脚
２３の頭部２３ａを被覆することを防止することができ
、第１実施例と同様な効果を奏する。

【００２７】なお、この凹部２４の配置位置は、成形時
のウレタン材料Ｕを注入するゲート側や、成形時のウレ
タン材料Ｕが取付脚２３へ流れてくる侵入方向側に、配
置しなくとも良い。なぜなら、取付脚２３の元部の外周
面に凹部２４が形成されておれば、各取付脚２３の元部
外周面とキヤビテイ用型面２９ａの収納凹部２９ｂ内周
面との間に流入してきたウレタン材料Ｕは、取付脚２３
の外周面と収納凹部２９ｂの内周面との隙間を流れて取
付脚２３の先端側へ流れる抵抗より、凹部２４内へ流入
する抵抗の方が小さいため、略全て凹部２４内へ流入し
てしまうからである。

【００２８】また、第１・２実施例では、取付脚１３・
２３として、先端を膨出させてステアリングホイール本
体Ｗ側の係止孔Ｃへアンダカツト止めするタイプを示し
た。しかし、図８に示すパツドＰ３のように、インサー
ト３２の下面にナツト３３ａを埋設させて突出するタイ
プの取付脚３３に、本発明を応用しても良い。このタイ
プの取付脚３３は、ステアリングホイール本体Ｗ側に配
設固定される衝撃エネルギー吸収体等に設けた取付孔Ｏ
に、ねじＮ止めされるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１実施例のパツドを示す断面図で
あり、図３のＩ−Ｉ部位を示す。

【図２】同実施例の被覆層の成形時を示す断面図である
。

【図３】同実施例のパツドの底面図である。

【図４】第２実施例のパツドを示す部分断面図であり、
図７のＩＶ−ＩＶ部位を示す。

【図５】同実施例の被覆層の成形時を示す断面図である
。

【図６】同実施例の取付脚の元部側の横断面図であり、
図４のＶＩ−ＶＩ部位を示す。

【図７】同実施例のパツドの底面図である。

【図８】第３実施例のパツドの部分断面図である。

【図９】従来のパツドの成形時を示す断面図である。

【符号の説明】

１・１１・２１…被覆層、 ２・１２・２２・３２…インサート、 ３・１３・２３・３３…取付脚、 １４・２４…凹部、 ７・１７・２７…成形型、 １９ｂ・２９ｂ…（型面）収納凹部、 ２０・３０…隙間、 Ｐ０・Ｐ１・Ｐ２・Ｐ３…パツド、 Ｗ…ステアリングホイール本体、 Ｕ…ウレタン材料。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　硬質合成樹脂製のインサートの下面に
   、ステアリングホイール本体側に取り付けるための取付
   脚が突設され、前記インサートの周囲に、型成形によつ
   てウレタン材料からなる被覆層が形成されてなるステア
   リングホイールのパツドであつて、前記インサートの取
   付脚の元部外周面若しくは元部周縁近傍に、前記被覆層
   成形時の型面との間で前記ウレタン材料を溜めるための
   隙間を形成する凹部が、配設されていることを特徴とす
   るステアリングホイールのパツド。