JPH04325218A - 射出圧縮成形用金型 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、射出圧縮成形用金型に
関し、特にキャビティ内に表皮材を配置した後樹脂を射
出し、ついで圧縮成形するインモールド成形法で多数個
取りを図る場合に好適な射出圧縮成形用金型に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、射出圧縮成形用金型として、図４
〜６に示すものが知られている。この射出圧縮成形用金
型は、型割面９１ａに開口するキャビティＣをもつ第１
型９１と、この第１型９１の型割面９１ａに摺動自在に
保持され、図５及び図６に示すように全体が一体的に組
合った状態で第１型９１のキャビティＣに連通するシリ
ンダ孔９２ａを形成する２個のスライドコア９２と、樹
脂注入口９３ａをもちシリンダ孔９２ａに沿って摺動す
るピストン状のノズル９３が装備された第２型９４と、
２個のスライドコア９２を駆動する油圧シリンダ９５と
を有するものである。

【０００３】この射出圧縮成形用金型でインモールド成
形法を行なう場合、型開きの状態でキャビティＣの第１
型９１側に表皮材（図示せず）を配置した後、図示しな
い駆動装置により第１型９１を第２型９４に近接させる
。そして、図４に示すように、第２型９４のノズル９３
の外周面がシリンダ孔９２ａを形成する面と例えば長さ
ｌだけ対向する所定位置を超えて近接すれば、第１型９
１を中間停止させる。この状態で油圧シリンダ９５によ
り２個のスライドコア９２を型割面９１ａに沿って互い
に組合う方向に移動させ、第５図に示すように、ノズル
９３の外周面に２個のスライドコア９２のシリンダ孔９
２ａを形成する面を当接させてシリンダ孔９２ａを形成
する。このとき、シリンダ孔９２ａに沿ってノズル９３
が長さｌだけ摺動可能になされているため、いわゆる縦
バリ切りが構成されている。この後、ノズル９３の樹脂
注入口９３ａから樹脂を射出する。次いで、再び駆動装
置により第１型９１を第２型９４に近接させ、図６に示
すように、型閉めによりキャビティＣ内の表皮材及び樹
脂を圧縮成形する。こうして、構成された縦バリ切りに
より、樹脂と表皮材とはバリをほとんど生じることなく
一体的な成形体とされる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の射
出圧縮成形用金型では、２個のスライドコア９２を駆動
させるために油圧シリンダ９５を採用しており、この油
圧シリンダ９５が大型であって、かつ第１型９１を駆動
させる駆動装置とは別に操作されるものであるため、構
造が複雑化かつ大型化してしまう。

【０００５】また、この射出圧縮成形用金型では、縦バ
リ切りを構成すべく、第１型９１を中間停止させた後に
２個のスライドコア９２を駆動させなければノズル９３
が２個のスライドコア９２の上端面と干渉してしまうた
め、安全のために第１型９１と２個のスライドコア９２
とを同時に駆動することができない。かといって、油圧
シリンダ９５を第１型９１の駆動装置と同期させんとす
ると、構造がさらに複雑かつ大型化してしまう。

【０００６】本発明は、上記した従来の不具合に鑑みて
なされたものであって、簡易かつ小型の構造でありなが
ら縦バリ切りを構成できる射出圧縮成形用金型を提供す
ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の射出圧縮成形用
金型は、型割面に開口するキャビティをもつ第１型と、
少なくとも２個で構成されたものであって、該第１型の
該型割面に摺動自在に保持され、全体が一体的に組合っ
た状態で該第１型の該キャビティに連通するシリンダ孔
を形成するスライドコアと、樹脂注入口をもち該シリン
ダ孔に沿って相対的に摺動するピストン状のノズルが装
備された第２型と、該第２型に保持され、該第１型と該
第２型との相対的な近接により該スライドコアを一体的
に組合う方向に移動させるとともに、該第２型の該ノズ
ルの外周面が該スライドコアの該シリンダ孔を形成する
面と対向する所定位置を超えて相対的に近接すれば、該
ノズルの外周面に該シリンダ孔を形成する面を当接させ
て該シリンダ孔を形成させるカム機構とを有することを
特徴とするものである。

【０００８】

【作用】本発明の射出圧縮成形用金型では、第１型と第
２型とを相対的に近接させれば、第２型に保持されたカ
ム機構によりスライドコアが一体的に組合う方向に移動
する。このとき、スライドコアのシリンダ孔を形成する
面に交差するノズル側の端面と、ノズルの先端とが面一
になっても、未だスライドコアは組合った状態にならな
い。このため、ノズルがスライドコアと干渉することは
なく、第１型又は第２型の中間停止までの移動とともに
スライドコアが駆動される。

【０００９】第２型のノズルの外周面がスライドコアの
シリンダ孔を形成する面と対向する所定位置を超えて相
対的に近接すれば、ノズルの外周面とシリンダ孔を形成
する面とが当接され、シリンダ孔が形成される。このと
き、シリンダ孔に沿ってノズルが摺動可能になされてい
るため、いわゆる縦バリ切りが構成されている。この状
態以降で第１型又は第２型を中間停止させ、ノズルの樹
脂注入口から樹脂を射出する。次いで、再び第１型と第
２型とを相対的に近接させ、型閉めにより圧縮成形する
。こうして、構成された縦バリ切りにより樹脂はバリを
ほとんど生じることなく一体的な成形体とされる。

【００１０】また、この射出圧縮成形用金型では、油圧
シリンダと比較して小型のカム機構の採用により構造が
簡易化かつ小型化されている。

【００１１】

【実施例】以下、本発明を具体化した実施例を図面を参
照しつつ説明する。この射出圧縮成形用金型は、図１に
示すように、上端が水平面１ａに形成された可動盤１と
、この可動盤１に固定され上端が水平な型割面２ａに形
成された第１型２と、可動盤１の水平面１ａ及び第１型
２の型割面２ａに摺動自在に保持された２個のスライド
コア３１、３２と、第１型２に対して近接・離反可能に
保持された第２型４と、第２型４の下端に固定されたピ
ストン状のノズル５と、第２型４の他の下端に保持され
たカム機構としてのドッグレッグカム６と、第２型４の
他の下端に形成された別のカム機構としてのカム部７と
を有する。

【００１２】可動盤１には、ドッグレッグカム６と対向
する位置にドッグレッグカム６を案内する案内孔１０が
形成されている。この可動盤１は図示しない駆動装置に
より水平面１ａに対して垂直に駆動される。第１型２に
は、型割面２ａに開口するキャビティＣが形成されてい
る。一方のスライドコア３１には、ドッグレッグカム６
及び案内孔１０と対向する位置にドッグレッグカム６を
案内する案内孔３０が貫設されている。案内孔３０は、
上方のキャビティＣ側と下方のキャビティＣの反対側と
に所定のテーパ面３０ａ、３０ｂが形成されており、下
方のキャビティＣ側と上方のキャビティＣの反対側とに
テーパ面３０ａ、３０ｂと連続する垂直面３０ｃ、３０
ｄが形成されている。他方のスライドコア３２における
キャビティＣの反対側端面には、上方に垂直面３２ａが
形成されており、中央に垂直面３２ａと連続する所定の
テーパ面３２ｂが形成されている。また、このスライド
コア３２には、第１型２との間に第１型２と離れる方向
に付勢力をもつ圧縮ばね３３が装備されている。これら
スライドコア３１、３２は、図２及び図３に示すように
、全体が一体的に組合った状態で第１型２のキャビティ
Ｃに連通するシリンダ孔３ａを形成する。

【００１３】ノズル５はシリンダ孔３ａに沿って摺動可
能に形成されている。このノズル５には、注入装置と接
続され樹脂注入口５１ａをもつ注入パイプ５１が内装さ
れている。ドッグレッグカム６は、上方に第２型４から
所定長さ伸びる垂直面６ａ、６ｂが形成されており、下
方のキャビティＣ側とキャビティＣの反対側とに垂直面
６ａ、６ｂと連続しテーパ面３０ａ、３０ｂと整合する
テーパ面６ｃ、６ｄが形成されている。

【００１４】カム部７の側面には、スライドコア３２と
対向する下方にテーパ面３２ｂと整合するテーパ面７ａ
が形成されており、このテーパ面７ａの上方にテーパ面
７ａと連続し垂直面３２ａと整合する垂直面７ｂが形成
されている。この射出圧縮成形用金型でインモールド成
形法を行なう場合、型開きの状態でキャビティＣの第１
型２側に表皮材（図示せず）を配置した後、駆動装置を
駆動させる。これにより、第１型２は第２型４に型閉じ
方向に近接する。すると、スライドコア３１は、案内孔
３０のテーパ面３０ａ、３０ｂがドッグレッグカム６の
テーパ面６ｃ、６ｄと摺動することにより、キャビティ
Ｃの方向に進行する。また、スライドコア３２は、圧縮
ばね３３の付勢力により、垂直面３２ａ端部がカム部７
のテーパ面７ａと摺動し、キャビティＣの方向に進行す
る。つまり、スライドコア３１、３２が一体的に組合う
方向に移動する。このとき、図１に示すように、スライ
ドコア３１、３２のシリンダ孔３ａを形成する面に交差
するノズル５側の上端面と、ノズル５の先端とが面一に
なっても、未だスライドコア３１、３２は組合った状態
にならない。このため、この射出圧縮成形用金型では、
ノズル５がスライドコア３１、３２と干渉することはな
く、第１型２の中間停止までの移動とともにスライドコ
ア３１、３２が駆動される。

【００１５】この後、図２に示すように、第１型２が所
定位置を超えて近接すれば、つまりスライドコア３１の
テーパ面３０ａと垂直面３０ｃとの境界がドッグレッグ
カム６のテーパ面６ｃと垂直面６ａとの境界に位置し、
スライドコア３２の垂直面３２ａ端部がカム部７のテー
パ面７ａと垂直面７ｂとの境界に位置して、第２型４が
スライドコア３１、３２と距離Ｌ隔てた位置になると、
ノズル５の外周面とシリンダ孔３ａを形成する面とが長
さｌだけ当接され、シリンダ孔３ａが形成される。この
ため、この射出圧縮成形用金型では、この状態でシリン
ダ孔３ａに沿ってノズル５が長さｌだけ摺動可能になさ
れているため、いわゆる縦バリ切りが構成されている。 このため、この状態で駆動装置を停止させることにより
、第１型２を中間停止させ、ノズル５内の注入パイプ５
１の樹脂注入口５１ａから樹脂を射出する。

【００１６】次いで、再び駆動装置を駆動させることに
より第１型２を第２型４に近接させ、図３に示す型閉め
の状態までノズル５と第１型２との型閉めによりキャビ
ティＣ内の表皮材及び樹脂を圧縮成形する。こうして、
構成された縦バリ切りにより樹脂と表皮材とはバリをほ
とんど生じることなく一体的な成形体とされる。こうし
て、この射出圧縮成形用金型では、従来の油圧シリンダ
と比較して小型のドッグレッグカム６及びカム部７の採
用により構造が簡易化かつ小型化されている。

【００１７】なお、型開きの際には、第１型２、第２型
４等は上記と逆の作動をする。

【００１８】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明の射出圧縮
成形用金型では、第１型と第２型との相対的な近接のみ
により、第２型に保持されたカム機構がスライドコアを
一体的に組合う方向に移動させ、このカム機構がノズル
がシリンダ孔を形成する面と対向する所定位置を超えて
近接すれば、ノズルの外周面にシリンダ孔を形成する面
を当接させてシリンダ孔を形成させるため、従来のよう
にスライドコアを駆動させるための油圧シリンダを別に
設ける必要がなく、簡易かつ小型の構造でありながら縦
バリ切りを構成することができる。

【００１９】したがって、この射出圧縮成形用金型をイ
ンモールド成形法に採用し、かつ多数個取りを行なう場
合であっても、十分な作業性の下で成形体を得ることが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の射出圧縮成形用金型に係り、ノズルの
挿入直前の要部断面図である。

【図２】実施例の射出圧縮成形用金型に係り、第１型の
中間停止状態の要部断面図である。

【図３】実施例の射出圧縮成形用金型に係り、型閉じ状
態の要部断面図である。

【図４】従来の射出圧縮成形用金型に係り、第１型の中
間停止状態であってスライドコアの移動前の要部断面図
である。

【図５】従来の射出圧縮成形用金型に係り、第１型の中
間停止位置であってスライドコアの移動後の要部断面図
である。

【図６】従来の射出圧縮成形用金型に係り、型閉じ状態
の要部断面図である。

【符号の説明】

２…第１型　　　　　　　　　　　　２ａ…型割面　　
　　　　　　　　Ｃ…キャビティ ３１、３２…スライドコア　　　　　　　　　　３ａ…
シリンダ孔４…第２型　　　　　　　　　　　　５１ａ
…樹脂注入口　　　　５…ノズル ６…ドッグレッグカム（カム機構）　　７…カム部（カ
ム機構）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】型割面に開口するキャビティをもつ第１型
   と、少なくとも２個で構成されたものであって、該第１
   型の該型割面に摺動自在に保持され、全体が一体的に組
   合った状態で該第１型の該キャビティに連通するシリン
   ダ孔を形成するスライドコアと、樹脂注入口をもち該シ
   リンダ孔に沿って相対的に摺動するピストン状のノズル
   が装備された第２型と、該第２型に保持され、該第１型
   と該第２型との相対的な近接により該スライドコアを一
   体的に組合う方向に移動させるとともに、該第２型の該
   ノズルの外周面が該スライドコアの該シリンダ孔を形成
   する面と対向する所定位置を超えて相対的に近接すれば
   、該ノズルの外周面に該シリンダ孔を形成する面を当接
   させて該シリンダ孔を形成させるカム機構とを有するこ
   とを特徴とする射出圧縮成形用金型。