JPH0432369Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はトラツク等の荷物搬送車両の荷台に
荷物を積込む装置に関する。

（従来の技術） 従来パレツト積みされた荷物をトラツクの荷台
に積込むには、フオークリフトを用いて１パレツ
トずつ積込む方法が広くおこなわれている。

（考案が解決しようとする問題点） ところが上記積込方法によると、積込時間がか
かり、特に荷台上に多数個の荷物を並置積込する
場合は積込に手間がかかり、また積込用のフオー
クリフトおよび熟練したフオークリフト運転員を
必要とした。

この考案は上記従来の問題点を解決するもの
で、積込時間が短縮され、フオークリフトを用い
ることなく容易に積込作業をおこなうことができ
る荷物積込装置を提供しようとするものである。

（問題点を解決するための手段） しかしてこの考案の荷物積込装置は、積込位置
に停車した搬送用車両の荷台の側方に空間部をへ
だててかつ上記荷台と平行にコンベアの荷卸部を
設置し、上記空間部の基礎上に上記荷台と平行に
レールを敷設し、昇降位置が調節自在な昇降台を
そなえ駆動装置により上記レールに沿つて走行す
る台車を上記レール上に載置するとともに、上記
昇降台には、上記荷卸部から上記荷台に向つて延
びる荷物受台と、上記荷卸部上の荷物の後方の後
退位置と上記荷物受台の上方の前進位置との間を
往復移動する第１押送腕をそなえた第１押送装置
と、上記荷物受台の上方の後退位置と上記荷台の
上方の前進位置との間を往復移動する起伏自在な
第２押送腕をそなえた第２押送装置とを設け、上
記荷物受台の上記荷台側端部に起伏自在な渡板の
基部を枢着したことを特徴とする荷物積込装置で
ある。

（作用） この考案の荷物積込装置においては、第１押送
装置の第１押送腕が、コンベアの荷卸部上の荷物
を昇降台の荷物受台上へ移載し、次いで第２押送
装置の第２押送腕が荷物受台上の荷物を搬送用車
両の荷台上に移載する。各移載時において、昇降
台は昇降駆動されて荷物受台の上面の高さが調節
される。また渡板は、荷物の荷台上への移載に伴
つて荷台が沈下しても移載時に荷台上面に追従
し、荷物を円滑に荷台上に移載させる。台車はレ
ール上を荷台と平行方向に走行し、荷台長手方向
の荷物積込位置の位置ぎめをおこない、第１押送
装置による荷卸部上の荷物の荷物受台上への移載
および第２押送装置による荷台上への移載と、台
車の荷物積込位置へのほぼ荷物巾分の移動とを交
互に繰返すことにより１台の搬送用車両上への複
数個の荷物の積込がおこなわれる。

（実施例） 以下第１図乃至第４図によりこの考案の一実施
例を説明する。

図中、１は搬送用車両であるトラツクで、所定
の積込位置に停車した状態を示す。トラツク１の
荷台２の側方には、空間部３をへだててコンベア
４の荷卸部４ａがレール６と同じ長さで設置して
あり、空間部３の基礎５上には、荷台２（長手方
向）と平行にレール６が敷設してある。このレー
ル６上には台車７が走行自在に載置されている。
８は台車走行駆動用のモータで、このモータ８に
よりチエーン駆動される車軸９に固着したスプロ
ケツト１０が、基礎５上に固設したチエーン１１
に噛合つて、スリツプなしに台車７を駆動する駆
動装置を形成している。台車７には水平維持用の
リンク機構１２を介して昇降台１３が昇降自在に
取付けられ、油圧シリンダ１４により昇降駆動さ
れる。昇降台１３の中央には、コンベア４の荷卸
部４ａから荷台２に向つて延びる荷物受台１５が
固設してある。この荷物受台１５の荷台２側の端
部には、渡板１６の基部が枢着してあり、図示し
ないひねりばねによりこの渡板１６は先端部が上
方に向うよう付勢されている。また荷物受台１５
の両側には、荷物引込用の第１押送装置２０と荷
物押出し用の第２押送装置３０が設けてある。先
ず第１押送装置２０は、荷卸部４ａ上の荷物Ｗの
後面１７に係合する第１押送腕２１をそなえたＬ
字状の第１押送体２２を、昇降台１３に固設した
水平ガイド２３により荷台２と直角な方向に往復
自在にガイドし、減速電動機２４によりチエーン
駆動されるピニオン２５を第１押送体２２の下面
に固設した図示しないラツクに噛合せて成り、第
１押送腕２１は第１図に実線で示す荷物Ｗの後方
の後退位置と、鎖線で示す荷物受台１５の上方の
前進位置２６との間を往復駆動される。２７は第
１押送腕２１に取付けたレバー操作形のリミツト
スイツチで、荷物の進入検出用のものである。ま
た第２押送装置３０は、荷物の後面に係合する第
２押送腕３１の基部を押送杆３２に起伏自在に枢
着して成る第２押送体３３を、水平な棒状の中間
ガイド３４により荷台２と直角な方向に往復自在
にガイドするとともに、該中間ガイド３４は昇降
台１３に固設した水平なガイド３５により同様に
ガイドし、中間ガイド３４に取付けた電動機駆動
のウオーム減速機３６の出力軸に固着したピニオ
ン３７を押送杆３２に固着したラツク３８に噛合
せ、昇降台１３に取付けた減速電動機３９により
チエーン駆動されるピニオン４０を中間ガイド３
４の下面に固設したラツク４１に噛合せて成る。
第２押送体３３の中間ガイド３４に対する相対運
動、および中間ガイド３４のガイド３５に対する
相対運動により、第２押送腕３１は第１図に鎖線
で示す荷物受台１５の上方の後退位置４２と、実
線で示す荷台２の上方の前進位置との間を往復駆
動される。４３は押送杆３２の側面に形成した押
圧面で、荷台２上の荷物の側面を押圧するための
面である。また４４は第２押送腕３１の起伏駆動
用の電動式の直動アクチユエータである。また５
０は操作盤、５１は作業員用のプラツトフーム、
５２は油圧パワーユニツトである、一方第４図に
おいて５３は荷台高さの検出装置で、昇降台１３
に水平方向に往復自在に案内されたブロツク５４
にレバー操作形のリミツトスイツチ５５を取付
け、電動式の直動アクチユエータ５６によりブロ
ツク５４を往復駆動するようにしたものである。

上記構成の荷物積込装置６０においては、先ず
第１押送体２２は第１図に実線で示す後退位置
に、第２押送体３３の押送杆３２は同図に鎖線４
２で示す後退位置に置き、第２押送腕３位置は起
立状態とする。次にコンベア４を運転して荷物Ｗ
を矢印Ｘ方向に移動させ、リミツトスイツチ２７
により荷物の所定位置への進入を検出してコンベ
ア４を停止させ、第１押送体２２を矢印Ｙで示す
前進方向に駆動して荷物を荷物受台１５上に移載
する。第１図に示す実施例においては同様な操作
を繰返して２個の荷物を荷物受台１５上に移載し
たら、第１押送体２２は後退させ、油圧シリンダ
１４により昇降台１３を一旦上昇させたのち下降
させ、前進状態にしたリミツトスイツチ５５の作
動により昇降台１３を停止させ、荷物受台１５の
上面がトラツク１の荷台２の上面より少し高い状
態とする。次に第２押送腕３１を水平状態とし、
第２押送体３３を矢印Ｙで示す前進方向に駆動し
て２個の荷物を荷物受台１５上から荷台２上に移
載する。このとき渡板１６は直立状態から先ず押
送杆３２に押されて第４図に実線で示す傾斜状態
となり、さらに荷物に押されて荷台２上に渡され
た状態となり、荷台２が沈んでも荷物は大きな衝
撃を発生せず円滑に移載される。次に第２押送体
３３を矢印Ｙと反対方向に小距離（たとえば100
mm）後退させたのち、台車７を矢印Ｚ方向に駆動
して第２押送体３３の押送杆３２の押圧面４３で
荷台２上の荷物を押して、積載ずみの荷物とのす
きまＧをつめて荷物を密着積させる。次いで第２
押送体３３を後退位置に戻して渡板１６を自立復
帰させ、昇降台１３を下降させて荷物受台１５の
上面をコンベア４の上面より少量下げ、台車７を
矢印Ｚと反対方向に駆動して次列の荷物積込位置
で停止させ、以下上記と同様な操作を繰返して順
次積込をおこなう。なお第２押送体３３の前後移
動量、台車７の横移動量等は、荷物の大きさに応
じて制御装置内に記憶させておき、操作盤５０に
おける荷物サイズあるいは荷物名の指定等により
自動的に所定距離の移動をおこなわせることがで
きるし、また各部の動作もシーケンス制御等によ
り自動的におこなわせることができるので、作業
員は容易に積込作業をおこなうことができる。

上記装置を用いてパレツト荷姿サイズ1400mm×
1000mm×高さ1800mmで重量が１個１トンの荷物を
トラツクの荷台に12個（２パレツト×６回）積込
んだところ、積込所要時間は12〜13分であつた。
これに対して従来のフオークリフトを用いる方法
では、積込所要時間は20〜30分であり、本考案装
置により積込時間が大巾に短縮化された。

上記実施例では荷物を２個ずつ荷台上に積込む
場合について説明したが、大形の荷物などは１個
ずつ積込むこともできる。

この考案は上記実施例に限定されるものではな
く、たとえば各押送体の駆動およびガイド機構、
昇降台や台車の駆動機構等は上記以外のものとし
てもよいし、渡板は電動機等により起伏駆動して
もよい。

（考案の効果） 以上説明したようにこの考案によれば、荷物搬
送車両への荷物の積込時間が短縮化され、また自
動化が容易であつてフオークリフトを用いること
なく容易に積込作業をおこなうことができ、特に
台車を荷台に沿つてほぼ荷物巾分だけ一方向へ間
欠的に移動させつつ、第１押送装置による荷卸部
から荷物受台上への荷物の移載および第２押送装
置による荷台上への移載をおこなうようにしたの
で、積込時間がかからず能率がよい。また荷物は
コンベアの荷卸部上から荷物受台上を経て荷台上
へ摺動させるようにしたので、載置面が平面状の
通常のコンベアに対して広く適用でき、各押送装
置の押送腕には荷物の摺動に伴う摩擦力がかかる
だけなので、大重量の荷物の取扱いも可能であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す荷物積込装
置の平面図、第２図は同じく側面図、第３図は同
じく台車部分の正面図、第４図は第３図の矢視Ａ
−Ａ部分側面図である。 １……トラツク（搬送用車両）、２……荷台、
３……空間部、４……コンベア、４ａ……荷卸
部、６……レール、７……台車、８……モータ、
１３……昇降台、１４……油圧シリンダ、１５…
…荷物受台、１６……渡板、１７……後面、２０
……第１押送装置、２１……第１押送腕、２２…
…第１押送体、２３……ガイド、２４……減速電
動機、２６……荷物受台の上方の前進位置、３０
……第２押送装置、３１……第２押送腕、３２…
…押送杆、３３……第２押送体、３４……中間ガ
イド、３５……ガイド、３６……フオーム減速
機、３９……減速電動機、４２……荷物受台の上
方の後退位置、６０……荷物積込装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 積込位置に停車した搬送用車両の荷台の側方に
   空間部をへだててかつ上記荷台と平行にコンベア
   に荷卸部を設置し、上記空間部の基礎上に上記荷
   台と平行にレールを敷設し、昇降位置が調節自在
   な昇降台をそなえ駆動装置により上記レールに沿
   つて走行する台車を上記レール上に載置するとと
   もに、上記昇降台には、上記荷卸部から上記荷台
   に向つて延びる荷物受台と、上記荷卸部上の荷物
   の後方の後退位置と上記荷物受台の上方の前進位
   置との間を往復移動する第１押送腕をそなえた第
   １押送装置と、上記荷物受台の上方の後退位置と
   上記荷台の上方の前進位置との間を往復移動する
   起伏自在な第２押送腕をそなえた第２押送装置と
   を設け、上記荷物受台の上記荷台側端部に起伏自
   在な渡板の基部を枢着したことを特徴とする荷物
   積込装置。