JPH0432293Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、印字リボンを介して印字データを
印字する電子タイプライタ、プリンタ等の印字装
置に関する。

［従来技術］ 従来、例えば特開昭59−78882号公報に示すプ
リンタは、印字行と直交する幅方向に２種類以上
の印字帯域を有する幅広状の印字リボンを、印字
ヘツドの印字端部に前記印字行と直交する上下方
向に移動可能に軸支されたリボンガイドに対して
印字行方向に走行可能に装着し、第１の駆動手段
の駆動に伴つて前記リボンガイドを上下方向に選
択的に移動させるとともに第２の駆動手段により
印字リボンを印字行方向へリボン送りするこして
所要の印字帯域を印字ヘツドの印字端面に位置さ
せて印字データを印字している。これにより多色
印字リボンを使用した場合には印字信号に基づい
て各色の印字帯域を選択的に印字ヘツドに対向さ
せることにより多色印字を行ない、また単色印字
リボンを使用した場合には上記印字帯域に相当す
る部分を順次印字ヘツドに対向させることにより
印字リボンの消費効率を高めている。

［考案が解決しようとする問題点］ 然し乍、多色印字リボンを使用した場合におい
て印字動作中に印字リボンが印字リボンが弛んで
も混色が生じないように各色部分の幅よりも実際
に印字される印字部分の幅が小さく設定されてい
る。このため、単色印字リボンを使用した場合に
は混色の虞れがないにも拘らず印字リボンの内、
全く使用されない部分が出来、消費効率が悪かつ
た。また、印字リボンを数サイクルにわたつて使
用すると、印字帯域の印字部分と非印字部分との
間にインクの濃度差が生じ、印字リボンが弛んだ
状態で印字したとき、所要の印字帯域にて印字部
分と非印字部分とが印字ヘツドの印字端面に位置
した状態で印字されるため、印字文字に濃淡が生
じて印字品質が悪くなる問題を有していた。

［考案の目的］ この考案は、上記した従来の欠点に鑑み、装着
される印字リボンの種類に応じて印字リボンの移
動状態を自動的に切換えて印字することができ、
単色印字リボンにあつては印字リボンの消費効率
を向上することができるとともにカラー印字リボ
ンにあつては印字データを所望の色で高品質に印
字することができる印字装置を提供することにあ
る。

［問題点を解決するための手段］ このため本考案は、印字用紙の印字行に沿つて
印字ヘツドを移動させながら印字リボンを介して
前記印字用紙に印字する印字装置において、 前記印字ヘツドの印字端部にて前記印字リボン
の幅方向へ揺動可能に支持され、かつ前記印字リ
ボンをその印字面と前記印字ヘツドの印字端面と
がほぼ一致するように案内するガイド部材と、 前記印字リボンの幅方向に対してガイド部材を
往復移動する第１の駆動手段と、前記印字リボン
を印字行方向へリボンを送りする第２の駆動手段
と、リボンカセツトに設けられ、内部に収容され
たインクリボンが単色印字リボンか幅方向に複数
の印字帯域を有するカラー印字リボンかを識別す
るための指標と、前記印字装置本体内に設けら
れ、前記指標を読み取る読み取り部材と、前記読
み取り部材により前記リボンカセツト内部に単色
印字リボンが収容されていると識別された時は、
前記第１の駆動手段により単色印字リボンを幅方
向へ連続的に移動させて印字リボンのほぼ全幅を
使用して印字を行い、カラー印字リボンが収容さ
れていると識別された時は、前記第１の駆動手段
により印字信号に応じて前記所定の印字帯域を選
択的に使用して印字を行う選択手段とを備えたこ
とを特徴としている。

［考案の作用］ 本考案によれば、リボンカセツトに設けられた
指標を読み取り部材により読み取つて装着される
印字リボンが単色印字リボンかカラー印字リボン
かを判別する。

そして単色印字リボンと判別されたときには第
１の駆動手段により単色印字リボンを幅方向へ連
続的に移動してその全幅を使用した印字方式へ、
またカラー印字リボンと判別されたときには印字
信号に基づいて第１の駆動手段を駆動して所望の
印字帯域を使用して印字する印字方式へ自動的に
切換えて印字する。

［実施例］ 以下、本考案をインパクト型のドツトプリンタ
に実施した一実施例を図面に従つて説明する。

ドツトプリンタの概略を示す第１図、リボンガ
イドの概略を示す第２図及び第３図において、印
字装置を構成するドツトプリンタ１における左右
一対のフレーム（図示せず）間には平板状のプラ
テン５が取付けられ、該プラテン５には印字用紙
７が装着される。該印字用紙７は紙送りローラ
（図示せず）の駆動に伴つて所要の方向に紙送り
される。前記フレーム間には一対のキヤリツジガ
イド９が前記プラテン５と平行に横架され、該キ
ヤリツジガイド９にはキヤリツジ１１がキヤリツ
ジガイド９の軸線方向へ摺動可能に支持される。
該キヤリツジ１１にはステツプモータ、DCモー
タ等のキヤリツジ駆動モータ（図示せず）がタイ
ミングベルト（図示せず）を介して連結され、該
キヤリツジ駆動モータの駆動に伴つてキヤリツジ
１１が印字行と平行に往復動される。前記キヤリ
ツジ１１にはドツトインパクト形式の印字ヘツド
１３が装着され、該印字ヘツド１３は内蔵された
多数の電磁石装置（図示せず）を印字データに基
づいて選択的に駆動し、該電磁石装置に対応する
印字ワイヤ（図示せず）を印字動作させることに
より印字データがドツトマトリクス形式で印字さ
れる。

前記印字ヘツド１３の印字端部にはガイド部材
としてのリボンガイド１５が軸部１３ａを中心に
印字行と直交する上下方向へ移動可能に支持さ
れ、該リボンガイド１５には後述する単色印字リ
ボン２９或いは多色印字リボンが印字行に沿つて
走行可能に支持される。このリボンガイド１５は
円盤状からなる左右一対のガイド本体１７と、こ
れらガイド本体１７を連結するとともに印字ヘツ
ド１３のノーズ部１３ｂに当接して上下方向に対
するリボンガイド１５の移動を規制するストツパ
１９とが合成樹脂により一体形成される。前記ガ
イド本体１７の側面には軸支孔１７ａが形成さ
れ、該軸支孔１７ａには前記軸部１３ａが軸支さ
れる。各ガイド本体１７の後端面（プラテン側）
には前記印字ヘツド１３の印字端面と略一致する
リボンガイド面１７ｂが形成される。また、各ガ
イド本体１７後端の両側面にはリボン案内部２
１，２３が前方（印字ヘツド側）に若干傾斜しな
がら印字行方向に延びるように一体形成される。
一方のリボン案内部２１には案内路２１ａが設け
られ、該案内路２１ａは装着された単色印字リボ
ン２９或いは多色印字リボンを、印字行と離間し
た位置から印字行に向うように案内する。また、
他方のリボン案内部２３には案内路２３ａが形成
され、該案内路２３ａは前記単色印字リボン２９
或いは多色印字リボンを、前記印字行から離間す
るように案内する。尚、前記リボン案内部２１，
２３の前面にはスリツト２１ｂ，２３ｂが形成さ
れ、該スリツト２１ｂ，２３ｂを介して単色印字
リボン２９或いは多色印字リボンが前記リボンガ
イド１５に取付けられる。前記一方のガイド本体
１７前端側にはギヤ部１７ｃが前記軸支孔１７ａ
の中心から同心位置にて多数の歯を有するように
一体形成される。そして該ギヤ部１７ｃにはキヤ
リツジ１１に設けられた第１の駆動手段を構成す
るステツプモータ等のリボンシフトモータ２５が
アイドルギヤ２６を介して連結される。これによ
り前記リボンシフトモータ２５の駆動に伴つて前
記リボンガイド１５が軸部１３ａを中心に印字行
と直交する上下方向に移動される。

前記フレームにはリボンカセツト２７が交換可
能に装着され、該リボンカセツト２７には印字行
と直交する幅方向が幅広状の単色印字リボン２９
或いは前記幅方向に複数色の印字帯域を有する多
色印字リボン（図示せず）が折畳んだ状態で収容
される。前記リボンカセツト２７にはその成形時
に選択手段の指標を構成する突片２７ａ（第１図
は単色印字リボン２９のリボンカセツト２７がド
ツトプリンタ１に装着された状態を示すものであ
り、切離された突片２７ａを破線で示す）が一体
形成され、前記リボンカセツト２７に単色印字リ
ボン２９が収容されたとき、リボンカセツト２７
から突片２７ａが切離される。また、フレームに
は読み取り部材を構成するフオトセンサ、リミツ
トスイツチ等の突片検出器３３が前記突片２７ａ
に応じて取付けられ、ドツトプリンタ１に装着さ
れる単色印字リボン２９或いは多色印字リボンに
応じてリボンガイド１５を後述する所要の状態で
移動するための移動指示信号を出力する。前記リ
ボンカセツト２７の両腕部２７ｂ，２７ｃ間に張
設された単色印字リボン２９或いは多色印字リボ
ンには前記リボンガイド１５が走行可能に取付け
られる。また、前記リボンカセツト２７内には駆
動ローラ３５と支持ローラ３７とが互いに圧接し
かつ回転可能に支持され、前記駆動ローラ３５に
は第２の駆動手段を構成するDCモータ等のリボ
ン送りモータ３９が連結される。これにより前記
駆動ローラ３５と支持ローラ３７とにより挾持さ
れた単色印字リボン２９或いは多色印字リボンは
リボン送りモータ３９の駆動に伴つて一方の腕部
２７ｂから送り出された後に他方の腕部２７ｃ内
に送入される。

リボン送り動作の制御概略を示す第４図におい
て、中央処理装置（以下、CPUという）４１に
はROM４３が接続され、該ROM４３には印字
リボン２９を幅方向へ連続的に移動するための第
１のシフトデータ及び印字データの色指定データ
に応じて多色印字リボンにおける所要の色に対応
する印字帯域を印字ヘツド１３の印字端面に位置
させるための第２のシフトデータが予め記憶され
る。そして前記CPU４１には前記突片検出器３
３が接続され、前記CPU４１はドツトプリンタ
１に単色印字リボン２９のリボンカセツト２７が
装着されたときに突片検出器３３から出力される
例えばLOWの移動指示信号に基づいて前記ROM
４３から第１のシフトデータをアクセスしてリボ
ンシフト駆動装置４５に出力する。これにより前
記リボンシフト駆動装置４５は前記リボンシフト
モータ２５を正方向と逆方向とへ交互に連続駆動
し、単色印字リボン２９を幅方向へ連続的に移動
させる。また、ドツトプリンタ１に多色印字リボ
ンのリボンカセツト２７が装着され、当接する突
片２７ａにより突片検出器３３からHIGHの移動
指示信号が出力されたとき、CPU４１は前記
ROM４３から第２のシフトデータをアクセスし
てリボンシフト駆動装置４５に出力する。これに
より前記リボンシフト駆動装置４５は前記リボン
シフトモータ２５を印字データの色指定データに
対応する第２のシフトデータに基づいて駆動し、
多色印字リボンにおける所要の色に応じた印字帯
域を印字ヘツド１３の印字端面に選択的に移動さ
せる。また、前記CPU４１にはリボン送り駆動
装置４７が接続され、外部装置（図示せず）から
の印字開始信号に基づいてリボン送りモータ３９
を連続駆動して装着された印字リボンを印字行方
向にリボン送りさせる。

上記のように構成されたドツトプリンタの作用
を第５図に従つて説明する。

単色印字リボン２９のリボン送り状態を示す第
５図において、単色印字リボン２９のリボンカセ
ツト２７がドツトプリンタ１に装着されたとき、
該リボンカセツト２７から突片２７ａが切離され
ているため、突片検出器３３からLOWの移動指
示信号が出力される。これによりROM４３から
第１のシフトデータがアクセスされる。そして外
部装置から印字開始信号が入力されると、リボン
送り駆動装置４７はリボン送りモータ３９を駆動
して単色印字リボン２９を印字行方向に連続的に
リボン送りさせる。また、上記リボン送りに伴つ
てリボンシフト駆動装置４５はアクセスされた第
１のシフトデータに基づいてリボンシフトモータ
２５を正方向と逆方向とに交互に連続駆動し、リ
ボンガイド１５を印字行と直交する上下方向へ連
続的に移動させる。これにより第５図に一点鎖線
で示すように単色印字リボン２９が、印字行方向
に連続的にリボン送りされるとともに印字行と直
交する幅方向へ交互に連続移動して印字ヘツド１
３の印字端面に位置される。そして印字ヘツド１
３は上記単色印字リボン２９の連続的なリボン送
りに伴つて内臓された多数の電磁石装置を印字デ
ータに基づいて選択的に駆動し、対応する印字ワ
イヤを印字動作させることにより印字データが前
記単色印字リボン２９を介して印字される。この
結果、単色印字リボン２９が装着されたときには
該単色印字リボン２９の全幅を使用して印字され
る。

一方、多色印字リボンのリボンカセツト２７が
ドツトプリンタ１に装着されると、突片２７ａに
より突片検出器３３からHIGHの移動指示信号が
出力される。これによりROM４３から第２のシ
フトデータがアクセスされる。そして前記印字開
始信号が入力されると、リボン送り駆動装置４７
はリボン送りモータ３９を駆動し、印字動作に伴
つて多色印字リボンを印字行方向へリボン送りさ
せるとともにリボンシフト駆動装置４５はアクセ
スされた印字データの色指定データに対応する第
２のシフトデータに基づいてリボンシフトモータ
２５を駆動してリボンガイド１５を選択的に上下
動させる。これにより前記色指定データに応じた
所要の色からなる印字帯域が印字ヘツド１３の印
字端面に位置される。そして印字ヘツド１３は内
臓された多数の電磁石装置を印字データに基づい
て選択的に駆動し、対応する印字ワイヤを印字動
作させることにより印字データが所要の印字帯域
の色にて印字される。

このように本実施例は、単色印字リボン２９の
リボンカセツト２７がドツトプリンタ１に装着さ
れたとき、突片検出器３３から出力されるLOW
の移動指示信号に基づいて前記単色印字リボン２
９を印字行方向及び該印字行と直交する幅方向へ
連続的にリボン送りしながら印字するように印字
方式を自動的に切換えることができる。これによ
り単色印字リボンを効率的に消費することができ
る。また、多色印字リボンのリボンカセツト２７
がドツトプリンタ１に装着されたとき、突片２７
ａにより突片検出器３３から出力されるHIGHの
移動指示信号に基づいて前記多色印字リボンを印
字行と直交する幅方向へ選択的に移動して所要の
色に応じた印字帯域を印字ヘツド１３の印字端面
に位置させて印字するよに印字方式を自動的に切
換えることができる。これにより印字データを所
望の色で確実、かつ高品質に印字することができ
る。

［考案の効果］ このように本考案は、装着される印字リボンの
種類に応じて印字リボンの移動状態を自動的に切
換えて印字することができ、単色印字リボンにあ
つては印字リボンの消費効率を向上することがで
きるとともにカラー印字リボンにあつては印字デ
ータを所望の色で高品質に印字することができる
印字装置を提供することが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図はドツトプリンタの概略を示す斜視図、
第２図はリボンガイドを示す斜視図、第３図はリ
ボンガイドの側面図、第４図は印字リボン送りの
制御概略を示すブロツク図、第５図は単色印字リ
ボンのリボン送り状態を示す説明図である。 図中１は印字装置としてのドツトプリンタ、７
は印字用紙、１３は印字ヘツド、１５はガイド部
材としてのリボンガイド、２５は第１の駆動手段
を構成するステツプモータ等のリボンシフトモー
タ、２９は印字リボン、２７ａは選択手段の一部
を構成する突片、３３は選択手段の一部を構成す
る突片検出装置、３９は第２の駆動手段を構成す
るDCモータ等のリボン送りモータである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 印字用紙の印字行に沿つて印字ヘツドを移動
   させながら印字リボンを介して前記印字用紙に
   印字する印字装置において、 前記印字ヘツドの印字端部にて前記印字リボ
   ンの幅方向へ揺動可能に支持され、かつ前記印
   字リボンをその印字面と前記印字ヘツドの印字
   端面とがほぼ一致するように案内するガイド部
   材と、 前記印字リボンの幅方向に対してガイド部材
   を往復移動する第１の駆動手段と、 前記印字リボンを印字行方向へリボン送りす
   る第２の駆動手段と、 リボンカセツトに設けられ、内部に収容され
   たインクリボンが単色印字リボンか幅方向に複
   数の印字帯域を有するカラー印字リボンかを識
   別するための指標と、 前記印字装置本体内に設けられ、前記指標を
   読み取る読み取り部材と、 前記読み取り部材により前記リボンカセツト
   内部に単色印字リボンが収容されていると識別
   された時は、前記第１の駆動手段により単色印
   字リボンを幅方向へ連続的に移動させて印字リ
   ボンのほぼ全幅を使用して印字を行い、カラー
   印字リボンが収容されていると識別された時
   は、前記第１の駆動手段により印字信号に応じ
   て前記所定の印字帯域を選択的に使用して印字
   を行う選択手段と、 を備えることを特徴とする印字装置。 (2) 前記駆動手段はステツプモータであることを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に記
   載の印字装置。