JPH0431979B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は型抜きされたブランクシートをベル
トに挾持させ直進させつつ折り曲げ及び所定の位
置に対し糊付けすることによつて紙箱を製造する
製凾機、いわゆるフオルダーグルアに関するもの
であり、詳しくはフオルダーグルアの給紙装置の
改良に関するものである。

〈従来の技術〉 従来よりこの種の給紙装置としては真空吸引に
よるもの及びベルトとブランクシートとの摩擦を
利用するものが一般的に利用されており、特に本
発明はベルト式給紙装置の改良に関するものであ
る。

前記のベルト式給紙装置は間欠的に又は連続的
に回転する比較的摩擦係数の大きいエンドレスベ
ルトを複数本装置した駆動部に所定の形状に型抜
きされたブランクシートを積載し、このブランク
シートの進行方向前端はシヤツターにより又この
ブランクシートの両側は一対のサイドガイドによ
りホツパー部を構成させている。この際、前記シ
ヤツターの下端とベルトとの間隙はブランクシー
トが確実に一枚づつ次工程に対し供給されるよう
調整されている。

〈発明が解決しようとする問題点〉 このように構成された従来の給紙装置に於いて
特にＢ式箱と呼ばれる紙箱の製凾作業を行う場
合、ブランクシートが進行方向に対し真直に供給
されず曲がつてしまうという欠点があつた。フオ
ルダーグルアに於いてブランクシートはベルトに
より挾持され直進しつつ製凾作業が行われる為給
紙部よりブランクシートが曲がつた状態で供給さ
れた場合には所定の形状の紙箱を得ることが不可
能になるという問題が発生している。

〈問題点を解決するための手段〉 給紙の際の曲がり発生原因を究明した結果、特
にＢ式箱のブランクシートは第２図に示す如くＡ
面が他のＢ，Ｃ，Ｄ面よりも長く、この為Ｂ，
Ｃ，Ｄ面がシヤツター部を通過してもＡ面は未だ
完全に通過していない為その上部にあるブランク
シートの重量により、給紙抵抗がかかる。一方
Ｂ，Ｃ，Ｄ面はベルトに接触している為給紙され
ている。又、次のブランクシートのＢ，Ｃ，Ｄ面
がベルトに接触し給紙作業が開始されるのに対
し、Ａ面は未だベルトに接触しない。従つてこの
時既に次のブランクシートは進行方向に対しＢ，
Ｃ，Ｄ面がＡ面よりも進んだ状態になつてしま
い、このブランクシートの供給の際には始めから
曲がつた状態で給紙作業が行われてしまう。一連
の給紙作業は以上の事が連続的に行われているの
である。

これを解決する為には各々のブランクシートが
その上部のブランクシートとの積み重ね部を完全
に通過するまでその上部のブランクシートとベル
トとの接触を断つ事が出来れば良い事になる。

本発明は前述の如く積み重ねられたブランクシ
ートを給紙する際、不要な部分がベルトと接触し
ないよう、カム、レバー等を利用して、給紙タイ
ミングに合わせてブランクシートとベルトとの接
触、非接触状態を制御しようとするものである。
又、直接ブランクシートと接触する支持体には例
えばコロ、又は表面に低摩擦材をコーテイングし
たバーを利用する。

〈作用〉 支持体２３，２３′（以下コロ２３，２３′とし
て説明する）は第１図イ〜ニに示すように複数個
設けてあり、第１図イはコロ２３，２３′全部が
上昇し、従つてブランクシートとベルトとは非接
触状態となつている。第１図ロはコロ２３，２
３′全部が下降しブランクシートとベルトは接触
し従つて給紙の状態にある。第１図ハはブランク
シートのＢ，Ｃ，Ｄ面がシヤツター部を通過した
状態であり、コロ２３，２３′の一部が上昇しＡ
面はベルトと接触しており給紙状態が継続し、
又、現在給紙されつつあるブランクシートの上部
に積み重ねられたブランクシートのＢ，Ｃ，Ｄ面
はコロ２３，２３′に支持されベルトとの接触は
断たれている。第１図ニはブランクシートのＡ面
がシヤツター部を通過した状態を示しておりコロ
２３，２３′全部が上昇し従つて第１図イと同一
の状態となつている。

このように給紙タイミングに合わせたコロ２
３，２３′の上昇、下降サイクルを設立すること
によつてブランクシートの曲がり発生を皆無にし
てある。

〈実施例〉 第３図乃至第７図に本発明の一実施例を示し詳
細に説明する。

図に於いて、１はフレームであり、２はシヤツ
ター、３は一対のサイドガイドである。４はベル
トであり駆動ローラー５及び従動ローラー６との
間に複数設けてある。６，７は駆動軸であり図示
せざる駆動源により駆動されている。８，８′は
駆動軸７に固定して取り付けた一組の回転体であ
り、その一部分に伝達用第一レバー９，９′が設
けられている。１０，１０′は第二レバーであり
回転体８，８′の回転に従つて２枚一組のカム１
１，１１′に回転運動を与えている。カム１１，
１１′の外周は凸部１２，１２′及び凹部１３，１
３′を有する形状となつている。又、カム１１，
１１′は長孔１４，１４′を有しネジ１５，１５′
によつて軸１６，１６′に固定されたボス１７，
１７′の任意の位置に固定し得るようになつてい
る。１８，１８′はカムフロアであり、スプリン
グ１９，１９′により付勢され、カム１１，１
１′の外周と常に接触し更にカム１１，１１′の動
きに従つてレバー２０，２０′に運動を与えてい
る。レバー２０，２０′は一端を突上軸２１，２
１′に固定されている。突上軸２１，２１′はレバ
ー２０，２０′及びカムフロア１９，１９′により
カム１１，１１′の外周の凸凹部１２，１２′，１
３，１３′に対応して一定の揺動運動を行つてい
る。又突上軸２１，２１′には複数の突上レバー
２２，２２′が任意の位置に設定されるようにな
つている。突上レバー２２，２２′の他端にはコ
ロ２３，２３′が設けられこのコロ２３，２３′が
ブランクシートと直接接触するようになつてい
る。尚、突上軸２１，２１′はフレーム１の略中
央に夫々独立して配置されてあり、各々は軸受に
より一端を支持されている。

又コロ２３，２３′の位置及び上昇、下降タイ
ミングはブランクシートの寸法に対し最適になる
よう突上レバー２２，２２′を突上軸２１，２
１′上に設定し、更にカム１１，１１′の外周の凸
部に１２，１２′凹部１３，１３′は２個夫々独立
して第１図イ〜ニの状態を制御することが出来る
ようその位置及び長さを設定する。

本実施例に於いて駆動軸７よりカム１１，１
１′に対する動力の伝達に第１レバー９，９′を利
用しているが、必ずしもレバーによる必要はなく
チエンスプロケツトにより、又は歯車列により同
一の効果があげられる。又、突上軸２１，２１′
に対し、エアシリンダー、ラツクピニオン、リニ
アモーター等の直線駆動機構により一定の揺動を
与えても同一の効果があげられる。

更に本発明はコロ２３，２３′がブランクシー
トとベルトとの接触、非接触を制御することにあ
り、コロ２３，２３′をエアシリンダー、ラツク
ピニオン、リニアモーター等の直線駆動機構の先
端に直接取付け、この直線駆動機構部をベルトと
ベルトとの間に夫々一つずつ備え、ブランクシー
トの寸法により選択して駆動しても本発明の期待
すると同一の効果を得ることが出来る。

〈発明の効果〉 以上説明した実施例によれば給紙の際ブランク
シートの曲がり発生は皆無となり、従つて不良率
を低下させることが可能となり、又、工程中での
紙づまりの発生もなく、加速度を上昇させること
が可能になる等の効果を得ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図イ〜ニは本発明の作用説明図、第２図は
ブランクシートの説明図、第３図は本発明の平面
図、第４図は回転体および伝達レバーの関係説明
図、第５図はカム部説明図、第６図はカム説明
図、第７図は突上レバー説明図である。 ２はシヤツター、３はサイドガイド、４はベル
ト、５は駆動ローラー、７は駆動軸、８，８′は
回転体、９，９′は伝達第一レバー、１０，１
０′は第二レバー、１１，１１′はカム、１２，１
２′はカム外周凸部、１３，１３′はカム外周凹
部、１７，１７′はボス、１８，１８′はカムフロ
ア、２０，２０′はレバー、２１，２１′は突上
軸、２２，２２′は突上レバー、２３，２３′はコ
ロである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ シヤツター、一対のサイドガイド及び複数の
   ベルトとにより構成され、前記シヤツターと一対
   のサイドガイドとの間に堆積されたブランクシー
   トを最下端から１枚づつ分離して供給する給紙装
   置に於いて、前記複数のベルトの間で且つブラン
   クシートと対応する位置に配置された少なくとも
   ２個又はそれ以上の支持体と、前記支持体を独立
   して且つ給紙タイミングと同期してブランクシー
   トをベルトに接触させ又は非接触させるように駆
   動する支持体駆動装置とを有する給紙装置。 ２ 支持体は突上レバーを介して夫々独立した２
   本の突上軸の任意の位置に固定され、この突上軸
   は給紙タイミングと同期してカム又は直線駆動機
   構により駆動される特許請求の範囲第１項記載の
   給紙装置。 ３ ベルトとベルトとの間に複数の直線駆動機構
   を取り付け、この直線駆動機構の先端に支持体を
   備え、給紙タイミングと同期して選択的に直線駆
   動機構を駆動する特許請求の範囲第１項記載の給
   紙装置。