JPH04312498A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は回転ドラムの回転によっ
て衣類を転動させて洗濯・すすぎを行い、回転ドラムの
高速回転によって生じる遠心力によって脱水を行なうド
ラム式洗濯機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のドラム式洗濯機は図４に示すよう
な構成であった。本体１は内部にバネ２によって支持し
た水槽３と、前面を開口し後面に回転軸４を備え側面に
通水孔５を設けた回転ドラム６とを有するものである。 前記回転軸４は水槽３の後面に設けた軸受け７によって
支持されている。また回転軸４の端部には、洗濯モータ
８の動力を伝達するベルト９に連動するプーリ１０が取
り付けられている。１１は一端を水槽３に他端を本体１
に固定したダンパーである。また水槽３の前面には、本
体１との間に水密性を保持するベローズ１２が設けてあ
り、テーパ状の蓋１３と嵌合している。

【０００３】次に上記構成の洗濯・すすぎ・脱水の各工
程について説明する。洗濯工程時には回転ドラム６を低
速で回転駆動し、回転ドラム６内に収容した洗濯物に落
下衝撃力を加え、この機械力を利用して洗濯工程を進行
させる。すすぎ工程時も同様に落下衝撃力を加えながら
工程を進行させる。洗濯工程・すすぎ工程が終了すると
、回転ドラム６を高速で回転駆動して脱水工程を実行す
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成のドラ
ム式洗濯機では、洗濯・すすぎ工程が終了して脱水工程
を実行する場合、以下のような課題を有していた。すな
わち、すすぎ工程を終了した段階で、洗濯物は回転ドラ
ム６の下部に偏った状態で分布している。このため回転
ドラム６を高速で回転させると、偏心荷重のために回転
ドラム６が大きく振動する。この振動によって水槽３も
大きく振動する。水槽３の振幅は、回転ドラム６が脱水
駆動された直後の低速時において最も大きく、定常状態
に入り回転ドラム６が高速で回転するようになると振幅
も減少し安定する傾向がある。このためバネ２は、低速
回転時の水槽３の大きい振幅を抑えるために、減衰力が
大きくなるように設計されている。つまりバネ定数の大
きい設定となっているものである。バネ２にかかる力は
バネの伸びとバネ定数との積となるから、バネ定数が大
きく硬いと本体１にかかる荷重は大きくなる。

【０００５】つまり従来の構成のドラム式洗濯機では、
本体１が大きく振動するため、設置面の床の強度が弱い
場合は、床が大きく振動し騒音の増大や家屋の共振につ
ながるものであった。

【０００６】またバネ定数を小さくして設置面に伝わる
振動を小さくすると、洗濯時の給水によって水槽３が重
くなるとバネ２が伸びきってしまうものである。つまり
、水槽３の開口部と本体１の衣類投入口の蓋１３の位置
が著しくずれたり、ベローズ１２に負担がかかるため耐
久性が悪くなる等の現象が生ずる。さらに脱水起動時に
、水槽３が大きく振れ回り、本体１に衝突するという問
題も生ずる。

【０００７】本発明はこのような従来の構成が有してい
る課題を解決しようとするものであって、適切な防振構
成を備えたドラム式洗濯機を提供することを第一の目的
とするものである。またより効果的に防振を行ったドラ
ム式洗濯機を提供することを第二の目的とするものであ
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】第一の目的を達成するた
めの本発明の第一の手段は、本体と、本体内にサスペン
ションによって支持された水槽と、前記水槽内の回転ド
ラムと、前記回転ドラムを駆動する洗濯洗濯モータと、
前記水槽と本体との間に設けたダンパーとを備え、前記
サスペンションは一端を本体に他端を水槽に取り付けた
一定のバネ定数をもった外周バネと、この外周バネの内
側に備えたシリンダーおよびピストンとからなり、この
シリンダーは上端を前記外周バネに、ピストンの一端は
前記外周バネの他端に取り付けたドラム式洗濯機とする
ものである。

【０００９】また第二の目的を達成する本発明の第二の
手段は、本体と、本体内にサスペンションによって支持
された水槽と、前記水槽内の回転ドラムと、前記回転ド
ラムを駆動する洗濯モータと、前記水槽と本体との間に
設けたダンパーとを備え、前記サスペンションは一端を
本体に他端を水槽に取り付けた一定のバネ定数をもった
外周バネと、この外周バネの内側に備えたシリンダーお
よびピストンとからなり、このシリンダーは上端を前記
外周バネに、ピストンの一端を前記外周バネの他端に取
り付け、シリンダー内のピストンの摺動部の前後には所
定の隙間を設け、ここに一定のバネ定数をもったバイア
スバネを備えたドラム式洗濯機とするものである。

【００１０】

【作用】本発明の第一の手段は、サスペンションを外周
バネとシリンダーとピストンで構成し、外周バネのバネ
定数を低い値に設定したことによって、脱水時の振動が
減衰されるもので、本体に大きな荷重がかかって床を振
動させたりすることが生じないものである。

【００１１】本発明の第二の手段は、シリンダー内のピ
ストンの摺動部の前後に所定の隙間を設けて一定のバネ
定数をもったバイアスバネを備えたものであるため、脱
水起動時には、このバイアスバネがピストンの移動を抑
えるように作用し、また脱水定常時には作用しない。こ
のためより一層脱水時の振動を効果的に防ぐことができ
るものである。

【００１２】

【実施例】以下本発明の第一の手段の実施例を図１、図
２に基づいて説明する。２０は本体２１に複数のサスペ
ンション２２によって、半拘束的に吊り下げられた水槽
であり、内部に回転軸２３によって軸支され、適宜通水
孔２４および開口部２５を設けた回転ドラム２６を有し
ている。２７は一端を水槽２０の底部に他端を本体２１
に固定したダンパーである。３１は回転軸２３を支持し
た軸受けである。３２は回転軸２３に取り付けられてい
るドラムプーリである。３３はドラムプーリ３２と、洗
濯モータ３４のシャフト３５に取り付けられたモータプ
ーリ３６とを連動するベルトである。３７は水槽２０の
底部に取り付けられた排水ポンプである。３８は外蓋３
９に設けられた内蓋であり、衣類投入口４０を開閉する
。４１は一端を水槽２０に他端を本体２１に固定したベ
ローズである。４２は給水弁であり、給水ホース４３を
介して水槽２０内と連通している。

【００１３】前記サスペンション２２の詳細を図２に示
す。サスペンション２２は、一定の低いバネ定数を有し
た外周バネ２８と、この外周バネ２８の内側に備えたシ
リンダー２９およびピストン３０とからなっている。シ
リンダー２９の上端は外周バネ２８に接続されており、
ピストン３０の一端は前記外周バネ２８の他端に取り付
けられている。

【００１４】以下本実施例の動作について説明する。洗
濯工程時に給水された水槽２０は重くなって下方へ沈み
、これに伴ってサスペンション２２を構成する外周バネ
２８はこの応力を受けて下方へ伸びる。従ってシリンダ
ー２９内のピストン３０も外周バネ２８の変位に応じて
シリンダー２９内を移動し、シリンダー２９を移動しき
った所で停止する。本実施例ではこの水槽２０の移動量
が衣類投入口４０に対して一定値以内となるように、外
周バネ２８、シリンダー２９、ピストン３０を設定して
いる。こうしてベローズ４１には過大な力が加わること
がなく、耐久性が損なわれることはない。洗濯・すすぎ
工程が終了すると回転ドラム２６内の洗浄水は排水され
水槽２０は軽くなる。従って水槽２０は外周バネ２８に
よって上方に引き上げられる。この時、ピストン３０は
同様にシリンダー２９内を上方へ移動する。ここでは本
実施例ではピストン３０の平衡位置がピストンストロー
クの中立点付近となるように、外周バネ２８のバネ定数
とシリンダー２９の長さとが設定されている。この状態
で脱水工程に入って水槽２０が回転されると、洗濯物の
分布の偏りに応じて水槽２０が振動する。この水槽２０
の振動に応じてピストン３０も振動するが、このピスト
ン３０の振動の振幅は、ピストン３０の釣合位置からの
ストロークに対して充分小さくなっている。

【００１５】以上のように本実施例によれば、サスペン
ション２２を外周バネ２８とシリンダー２９とピストン
３０で構成し、外周バネ２８のバネ定数を低い値に設定
したことによって、脱水時の振動が減衰されるもので、
本体２１に大きな荷重がかかって床を振動させたりする
ことが生じないものである。

【００１６】次に本発明の第二の手段の実施例であるサ
スペンションの構成を図３に基づき説明する。前記実施
例と同様の部品に付いては、同一符号を付して説明を省
略する。サスペンション２２は、一端を本体２１に他端
を水槽２０に取り付けた外周バネ２８と、この外周バネ
２８の内側に備えられたシリンダー２９とピストン３０
とから成っている。このシリンダー２９は上端が前記外
周バネ２８に接続されており、ピストン３０の下端は外
周バネ２８の他端に取り付けられている。またシリンダ
ー２９内のピストン３０の摺動部の前後には、水槽２０
の脱水定常時での振動振幅（約１０ｍｍ）程度の隙間を
設け、一定のバネ定数をもったバイアスバネ４４を備え
た構成となっている。

【００１７】以下本実施例の動作について説明する。前
記実施例と同様、洗濯工程時に給水された水槽２０は重
くなって下方へ沈み、これに伴ってサスペンション２２
を構成する外周バネ２８はこの応力を受けて下方へ伸び
る。この時前記サスペンション２２を構成するピストン
３０は外周バネ２８の伸びと共にシリンダー２９内を移
動し、シリンダー２９を移動しきった所で停止する。本
実施例においても、この水槽２０の移動量が衣類投入口
４０に対して一定値以内となるように、外周バネ２８、
シリンダー２９、ピストン３０を設定している。こうし
てベローズ４６には過大な力が加わることがなく、耐久
性が損なわれることはない。

【００１８】洗濯・すすぎ工程が終了すると、回転ドラ
ム２６内の洗浄水は排水され、水槽２０は軽くなる。従
って、水槽２０は外周バネ２８によって引き上げられる
。この時、ピストン３０はシリンダー２９内を上方へ移
動し、前記実施例と同様ピストンストロークの中立点付
近で釣り合って停止する。この状態で脱水工程に入って
水槽２０が回転されると、洗濯物の分布の偏りに応じて
水槽２０が振動する。この水槽２０の振動に応じてピス
トン３０も振動する。このピストン３０の振動は、回転
ドラム２６が脱水回転を開始する低速回転時に最も大き
く、定常時に入って回転ドラム２６が高速で回転し回転
数が安定すると振幅も減少し安定する。

【００１９】本実施例ではシリンダー２９内のピストン
３０の摺動部の前後に一定のバネ定数をもったバイアス
バネ４４を備えている。このバイアスバネ４４は、脱水
起動時の大きな振動によるピストン３０の移動を抑える
ように作用する。また定常時に入ってドラム２６が高速
で回転するようになると水槽２０の振幅は小さくなり、
ピストン３０の摺動範囲はバイアスバネ４４の隙間で行
われる。従ってこの脱水定常時のバネ力は、バネ定数の
低い外周バネ２８のみとなる。これによって、脱水定常
時の振動は外周バネ２８によって充分に減衰され、床に
伝わることはないものである。

【００２０】

【発明の効果】本発明の第一の手段によれば、サスペン
ションは一端を本体に他端を水槽に取り付けた一定のバ
ネ定数をもった外周バネと、この外周バネの内側に備え
たシリンダーおよびピストンとからなり、このシリンダ
ーは上端を前記外周バネに、ピストンの一端は前記外周
バネの他端に取り付けたドラム式洗濯機とすることによ
って、外周バネ、シリンダーおよびピストンの作用によ
り、脱水起動時に水槽が大きく振れ回って本体に衝突す
るという現象や、定常脱水時の振動によって床を振動さ
せたりするという現象が生じないものである。

【００２１】また本発明の第二の手段によれば、サスペ
ンションは一端を本体に他端を水槽に取り付けた一定の
バネ定数をもった外周バネと、この外周バネの内側に備
えたシリンダーおよびピストンとからなり、このシリン
ダーは上端を前記外周バネに、ピストンの一端を前記外
周バネの他端に取り付け、シリンダー内のピストンの摺
動部の前後には所定の隙間を設け、一定のバネ定数をも
ったバイアスバネを備えたドラム式洗濯機とすることに
より、外周バネ、シリンダーおよびピストン、バイアス
バネの作用により、脱水起動時の水槽の振れ回りをより
一層効果的に防止することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明ドラム式洗濯機の第一の手段の実施例を
示す縦断面図

【図２】同サスペンションの縦断面図

【図３】同第二の手段の実施例のサスペンションの縦断
面図

【図４】従来例におけるドラム式洗濯機の縦断面図

【符
号の説明】 ２０　　水槽 ２１　　本体 ２２　　サスペンション ２６　　回転ドラム ２８　　外周バネ ２９　　シリンダー ３０　　ピストン ３４　　洗濯モータ ４４　　バイアスバネ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】本体と、本体内にサスペンションによって
   支持された水槽と、前記水槽内の回転ドラムと、前記回
   転ドラムを駆動する洗濯モータと、前記水槽と本体との
   間に設けたダンパーとを備え、前記サスペンションは一
   端を本体に他端を水槽に取り付けた一定のバネ定数をも
   った外周バネと、この外周バネの内側に備えたシリンダ
   ーおよびピストンとからなり、このシリンダーは上端を
   前記外周バネに、ピストンの一端は前記外周バネの他端
   に取り付けたドラム式洗濯機。
2. 【請求項２】本体と、本体内にサスペンションによって
   支持された水槽と、前記水槽内の回転ドラムと、前記回
   転ドラムを駆動する洗濯モータと、前記水槽と本体との
   間に設けたダンパーとを備え、前記サスペンションは一
   端を本体に他端を水槽に取り付けた一定のバネ定数をも
   った外周バネと、この外周バネの内側に備えたシリンダ
   ーおよびピストンとからなり、このシリンダーは上端を
   前記外周バネに、ピストンの一端を前記外周バネの他端
   に取り付け、シリンダー内のピストンの摺動部の前後に
   は所定の隙間を設け、ここに一定のバネ定数をもったバ
   イアスバネを備えたドラム式洗濯機。