JPH04307067A - リン酸カルシウム系硬化体の製造用複合組成物及び硬化体の製造方法 - Google Patents

リン酸カルシウム系硬化体の製造用複合組成物及び硬化体の製造方法

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JPH04307067A
JPH04307067A JP3146976A JP14697691A JPH04307067A JP H04307067 A JPH04307067 A JP H04307067A JP 3146976 A JP3146976 A JP 3146976A JP 14697691 A JP14697691 A JP 14697691A JP H04307067 A JPH04307067 A JP H04307067A
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Japan
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acid
phosphate
solid particles
acidic solid
calcium phosphate
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Masaya Sumida
政哉 澄田
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、リン酸カルシウム系硬化体の製
造用の複合組成物及び硬化体の製造方法に係り、さらに
詳しくは医科用あるいは歯科用セメントの材料又は骨補
填材などに有用なリン酸カルシウム系硬化体の製造用の
複合組成物及びブロック状硬化体や人工骨、人工歯根な
どとして有用な硬化体の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】歯周疾患により歯槽骨が欠
損した場合、顆粒状人工骨の補填を行う方法が最近しば
しば行われるようになってきたが、歯周組織の再生とい
う見地では、必ずしも満足する結果が得られていないと
言われている。一方、根面を酸処理することは従来から
歯周組織の再生に有効であるとされており、レジスター
(Register)はサルに実験的に作成した骨欠損
に面した根面を塩酸で処理したところ、多量のセメント
質と骨形成を観察したと報告し、クリガー(Crigg
er)らは犬に実験的に作成した根分岐部にクエン酸を
作用させ、6週間後に分岐部が新生骨で満たされたとい
う所見を報告している。この現象は、酸によって母床骨
が脱灰され、骨形成因子が遊離し、骨形成に有利に働く
ためと考えられている(長谷川紘司、「歯周組織の再生
を考える−歯周治療における根面処理の展望−」、日本
歯科評論、1990年2月号125〜132頁参照〕。
【0003】他方、骨補填材としては、近年、自由に形
を変えることができ、任意の形状の骨欠損部に充填でき
るものとして、硬化型リン酸カルシウムの研究が盛んに
行われている(特開昭60−36404号、同62−1
2705号、同63−96148号、同63−1430
71号公報など)。これらは、水和凝結性のあるリン酸
カルシウム、すなわち、α−リン酸三カルシウム及び/
又はリン酸四カルシウムを含む粉剤とクエン酸などの酸
水溶液から成る液剤とを用い、両者を練和するものであ
り、骨欠損部に充填すると、酸の溶出があるため前述の
理由により焼結型リン酸カルシウム骨補填材より良好な
骨形成が期待できる。しかしながら、酸を水溶液として
用いるため、酸の作用は瞬間的であり、歯肉を傷めない
ためには酸の濃度をあまり高くすることができず、移植
床を脱灰するのに充分な量の酸を放出することができな
かった。
【0004】
【発明の目的】本発明の目的は、酸を徐々に、多量に放
出できるリン酸カルシウム系硬化体を製造するのに好適
な複合組成物及び該硬化体の製造方法を提供することに
ある。
【0005】
【発明の構成】本発明者は、酸として酸性固体粒子を用
いることにより、酸性物質の増量と徐放性とを達成でき
ることを見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、α−リン酸三カルシ
ウム及び/又はリン酸四カルシウムを含む粉剤と硬化用
水と酸性固体粒子とから成ることを特徴とするリン酸カ
ルシウム系硬化体の製造用複合組成物を提供するもので
ある。
【0007】本発明はさらに、α−リン酸三カルシウム
及び/又はリン酸四カルシウムを含む粉剤、硬化用水及
び酸性固体粒子を混練して酸性固体粒子を含有する硬化
体を形成する工程を含むことを特徴とするリン酸カルシ
ウム系硬化体の製造方法を提供するものである。
【0008】本発明において使用する粉剤は、α−リン
酸三カルシウム若しくはリン酸四カルシウム又はこれら
の混合物を必須成分として含むものであり、場合により
さらにハイドロキシアパタイトあるいはβ−リン酸三カ
ルシウムを含んでいてもよいが、α−リン酸三カルシウ
ム及び/又はリン酸四カルシウムを全体の1/3以上含
むことを必要とする。これらの成分が1/3未満である
と、組成物が充分に硬化しない。ハイドロキシアパタイ
トあるいはβ−リン酸三カルシウムを添加すると、硬化
体の強度が改善されるため、これらを含む粉剤を用いる
のが好ましい。また、これらの粉剤成分は、完全には純
粋でなくてもよく、合成中に生じた少量の不純物を含ん
でいてもよい。粉剤に酸化カルシウム、酸化マグネシウ
ムなどの金属酸化物、フッ化カルシウムなどのフッ化物
を含有させてもよく、また、抗菌性を持たせるために各
種の抗生物質を含有させてもよい。
【0009】粉剤は、具体的には(i)α−リン酸三カ
ルシウム、(ii)リン酸四カルシウム、(iii)α
−リン酸三カルシウムとリン酸四カルシウムとの混合物
、(iv)α−リン酸三カルシウムとハイドロキシアパ
タイトとの混合物、(v)リン酸四カルシウムとハイド
ロキシアパタイトとの混合物、(vi)リン酸四カルシ
ウムとβ−リン酸三カルシウムとの混合物あるいは(v
ii)α−リン酸三カルシウムとβ−リン酸三カルシウ
ムとの混合物から成るものであるのが好ましい。
【0010】粉剤に使用するα−リン酸三カルシウムは
、公知の乾式法で、炭酸カルシウムと、リン酸水素カル
シウム2水和物を550℃で2時間加熱して得られたピ
ロリン酸カルシウムを、1200℃で1時間反応させる
ことによって製造するか、又は湿式法で、リン酸と水酸
化カルシウムを反応させ、1120〜1180℃以上の
温度で焼成することによって製造することができる。
【0011】また、β−リン酸三カルシウムは、公知の
乾式法で、炭酸カルシウムとピロリン酸カルシウムを1
000℃で反応させることによって製造するか、又は湿
式法で、リン酸と水酸化カルシウムを反応させ、800
℃で1時間焼成することによって製造することができる
【0012】α−リン酸三カルシウムとβ−リン酸三カ
ルシウムの製造方法は、反応させた後の焼成温度が異な
る。β−態からα−態に変わる温度は1120〜118
0℃である。
【0013】リン酸四カルシウムは、炭酸カルシウムと
ピロリン酸カルシウムとを1500℃で反応させる乾式
法で製造することができる。
【0014】ハイドロキシアパタイトは、炭酸カルシウ
ムとピロリン酸カルシウムとを水蒸気中で反応させる乾
式法で製造するか、又はリン酸と水酸化カルシウムとを
反応させる湿式法で製造することができる。
【0015】α−リン酸三カルシウムとリン酸四カルシ
ウムの混合粉剤は、熱分解法により、Ca/P比が1.
5を超えた値から1.8までであるリン酸カルシウムを
減圧条件下に1150℃〜1450℃の温度で焼成する
か(特開昭62−172445号公報)、又は湿式合成
法で得たハイドロキシアパタイトを大気中で1500℃
で24時間焼成することによって製造することができる
。α−リン酸三カルシウムとリン酸四カルシウムの混合
粉剤は、別々に合成したα−リン酸三カルシウムとリン
酸四カルシウムを混合して調製することもできる。
【0016】また、α−リン酸三カルシウムとハイドロ
キシアパタイトの混合粉剤は、熱分解法により、Ca/
P比が1.5を超えた値から1.67までであるリン酸
カルシウムを1000℃以上、好ましくは1150℃〜
1450℃の温度で焼成するか、又は別々に合成したα
−リン酸三カルシウムとハイドロキシアパタイトを混合
することによって得られる(特開昭59−182263
号公報)。
【0017】リン酸四カルシウムとハイドロキシアパタ
イトの混合粉剤は、別々に合成したリン酸四カルシウム
とハイドロキシアパタイトとを混合することによって調
製される。
【0018】リン酸四カルシウムとβ−リン酸三カルシ
ウムの混合粉剤は、別々に合成したリン酸四カルシウム
とβ−リン酸三カルシウムとを混合することによって調
製される(特開昭59−182263号公報)。
【0019】さらに、α−リン酸三カルシウムとβ−リ
ン酸三カルシウムの混合粉剤は、リン酸と水酸化カルシ
ウムを反応させ、α−リン酸三カルシウムとβ−リン酸
三カルシウムが混在する温度で焼成するか、又は別々に
合成したα−リン酸三カルシウムとβ−リン酸三カルシ
ウムを混合することによって調製される。
【0020】また、本発明によるリン酸カルシウム系硬
化体の製造用の複合組成物は、水和凝結に必要な硬化用
水を含む。使用しうる硬化用水としては、精製水、蒸留
水などの純水が好ましく、必要に応じて滅菌して用いる
【0021】さらに、本発明によるリン酸カルシウム系
硬化体の製造用複合組成物は、酸性固体粒子を包含する
。使用しうる酸性固体粒子としては、リン酸二水素カル
シウム等の酸性塩あるいはクエン酸、リンゴ酸、コハク
酸等の酸があり、これらの酸性固体粒子を単独で又は2
種以上混合して用いることができる。また、酸性固体粒
子は、粒径0.2〜1mmの粒子であるのが好ましいが
、これより微細な粉末粒子であってもよい。
【0022】本発明によるリン酸カルシウム系硬化体の
製造用複合組成物を用いて硬化体を製造する場合には、
その成分であるリン酸カルシウム系粉剤と硬化用水と酸
性固体粒子とを混合し、練和すればよいが、練和物ある
いは硬化体中に酸性固体粒子が完全には溶解せずに粒状
で残留し、骨欠損部に埋入された後、その酸性固体粒子
が徐々に溶解することが好ましい。このような状態とす
るため、まず、リン酸カルシウム系粉剤を硬化用水と混
合し、充分に撹拌してリン酸カルシウム系化合物のスラ
リーを調製し、次いで、このスラリー中に酸性固体粒子
を添加し、撹拌して酸性粒子を均一に分散させるのが好
ましい。
【0023】リン酸カルシウム系化合物と硬化用水の配
合割合は、調製するスラリー中のリン酸カルシウム系化
合物の種類によって異なるが、スラリー中のリン酸カル
シウム系化合物の濃度が、例えば、α−リン酸三カルシ
ウムの場合には、40〜50重量%となるような割合と
することが好ましく、α−リン酸三カルシウムとリン酸
四カルシウムのモル比2:1の混合物の場合には、50
〜70重量%となるような割合とすることが好ましい。 濃度の上限を超えると、スラリー化しにくく、また、下
限に満たないと、硬化時間が大変長くなってしまう。
【0024】硬化用水と酸性固体粒子との配合割合は、
1:10〜10:1(重量比)の範囲内が好ましい。固
体粒子が多いと、硬化体の***(分断)を招き、逆に固
体粒子が少ないと、硬化に長時間を要し、かつ硬化体の
強度が低下する。
【0025】本発明においては、硬化用水に多糖類を添
加・溶解させたものを用いることもできる。このような
硬化用水を用いると、リン酸カルシウム系化合物は中性
領域で穏和に硬化することができ、硬化体製造用組成物
は、充分な展延性を有し、任意の複雑な形状に容易に成
形することができる。展延性を有するガム状練和物が得
られる。使用しる多糖類としては、ヒアルロン酸化合物
(例えば、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム等の
ヒアルロン酸塩)、カルボキシメチルキチン、グリコー
ルキチン、プルラン、ペクチン、特に高メトキシ化ペク
チン等が用いられる。これらの多糖類のうちヒアルロン
酸化合物は、生じる硬化液が室温で15cp以上の粘度
となるような量で添加し、他の多糖類は生じる硬化液が
室温で70cp以上、好ましくは100cp〜2000
0cp、さらに好ましくは500cp〜10000cp
の粘度を有するような量で硬化用水に溶解する。硬化液
の粘度が上記数値より低いと、展延性を有するガム状練
和物が得られない。
【0026】また、多糖類としてキトサンを用いること
もでき、この場合にも、展延性を有し、成形性の良いガ
ム状練和物が得られる。しかし、キトサンは水を酸性に
しないと溶解しないので、無機酸又は有機酸を用いてキ
トサンを溶解しうる程度の酸性とした硬化用水にキトサ
ンを添加することが必要である。キトサンを溶解した硬
化用水は、室温で70cp以上、好ましくは100cp
〜20000cp、さらに好ましくは500cp〜10
000cpの粘度を有するようにする。粘度が70cp
より低いと、展延性を有するガム状練和物が得られない
。酸としては、例えばリン酸などの無機酸、又は酢酸、
乳酸、クエン酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、グル
タル酸、酒石酸、ポリアクリル酸などの有機酸が挙げら
れる。なお、本明細書において、「キトサン」とは、部
分的又は完全に脱アセチル化されたキチンを意味するも
のとする。キトサンの脱アセチル化度及びカルボキシメ
チルキチン及びグリコールキチンの置換度は、特に制限
されない。
【0027】また、硬化用水又は上記のような多糖類を
含む硬化用水にさらに単糖類、少糖類、糖アルコール及
び多価アルコールのうちの1種以上を添加・溶解するこ
とによって、硬化反応をなお一層穏和に進行させること
もできる。単糖類としては、例えばグルコース、フルク
トース等が挙げられ、これらを単独で又は混合して使用
することができる。少糖類としては、例えばサッカロー
ス、マルトース、ラクトース、ラフィノース等が挙げら
れ、これらを単独で又は混合して用いることができる。 また、糖アルコールとしては、例えばソルビット、マン
ニット、キシリット等が挙げられ、これらを単独で又は
混合して用いることができる。また、多価アルコールと
しては、例えばグリコール(例えばエチレングリコール
)、グリセリン等が挙げられ、これらを単独で又は混合
して用いることができる。単糖類、少糖類、糖アルコー
ル及び多価アルコールを単独で又は複数種を組み合わせ
て用いてもよい。
【0028】単糖類、少糖類、糖アルコール及び多価ア
ルコールのうちの少なくとも1種を使用すると、高い活
性を有するリン酸カルシウム系粉剤、例えばα−リン酸
三カルシウムとリン酸四カルシウムとの混合物及びα−
リン酸三カルシウムとハイドロキシアパタイトとの混合
物(熱分解により製造される)を使用した場合にも、硬
化反応は、穏和に充分に進行することができる。
【0029】硬化用水中の単糖類、少糖類、糖アルコー
ル及び多価アルコールの総濃度は、好ましくは約5〜4
0重量%、より好ましくは約10〜30重量%である。 これらの添加物の濃度が約40重量%を超えると、これ
らの添加物が水に溶解しにくくなる。
【0030】
【発明の実施例】次に、実施例に基づいて本発明を詳述
するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお
、部、比及び%は、特に断らない限り、すべて重量で示
す。
【0031】実施例1 リン酸水溶液と水酸化カルシウムスラリーを用いる公知
の湿式法で合成したハイドロキシアパタイトスラリーを
噴霧乾燥して粉末化した後、1200℃、1.3×10
−4Paで減圧熱分解してα−リン酸三カルシウムとリ
ン酸四カルシウムとの2:1(モル比)混合物を得た。 この粉末1.17gを純水(硬化用水)0.5g中に分
散させてスラリーとした。このスラリーを結晶クエン酸
粒子(扶桑化学工業株式会社製)0.5gに注ぎ、混練
したところ、約3分で硬化した。なお、最高到達温度は
約40℃であった。
【0032】実施例2 実施例1で製造したα−リン酸三カルシウムとリン酸四
カルシウムの混合物から成る粉末の量を0.5gとした
以外は、実施例1と同様な操作を行ったところ、約15
分で硬化した。なお、最高到達温度は約35℃であった
【0033】実施例3 結晶クエン酸粒子の代わりに結晶リンゴ酸粒子(扶桑化
学工業株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様な
操作を行ったところ、約3分で硬化した。なお、最高到
達温度は約38℃であった。
【0034】実施例4 実施例1で製造したα−リン酸三カルシウムとリン酸四
カルシウムの混合物から成る粉末の代わりに、水酸化カ
ルシウムスラリーとリン酸水溶液を用い、生成物を12
00℃で焼成する公知方法で製造したα−リン酸三カル
シウム粉末を用いた以外は、実施例2と同様な操作を行
ったところ、約50分で硬化した。なお、最高到達温度
は25℃であった。
【0035】実施例5 α−リン酸三カルシウムとリン酸四カルシウムの量を1
gとし、硬化用水として水1gにカルボキシメチルキチ
ン(一丸ファルコス株式会社製)0.025gを添加し
たものを用い、酸性固体粒子としてリン酸二水素カルシ
ウム0.5gを用いた以外は、実施例1と同様な操作を
行ったところ、約2分で硬化した。なお、最高到達温度
は約42℃であった。
【0036】実施例6 α−リン酸三カルシウムとリン酸四カルシウムの量を1
gとし、硬化用水として20%グルコース水溶液0.5
gにプルラン(林原株式会社製、商品名PI−20)0
.02gを添加したものを用いた以外は、実施例3と同
様な操作を行ったところ、約10分で硬化した。なお、
最高到達温度は約38℃であった。
【0037】実施例7 α−リン酸三カルシウムとリン酸四カルシウムの量を1
gとし、硬化用水として10%クエン酸水溶液0.5g
にキトサン(片倉チッカリン株式会社製、商品名CTA
−2)0.01gを添加したものを用いた以外は、実施
例1と同様な操作を行ったところ、約15分で硬化した
。なお、最高到達温度は約42℃であった。
【0038】
【発明の効果】本発明により、酸性固体粒子を含有させ
ることにより、硬化反応は穏和に進行し、しかも酸性物
質の増量と徐放性の両方を達成することができ、新生骨
形成を著しく促進することができ、生体為害性のない硬
化体が得られる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  α−リン酸三カルシウム及び/又はリ
    ン酸四カルシウムを含む粉剤と硬化用水と酸性固体粒子
    とから成ることを特徴とするリン酸カルシウム系硬化体
    の製造用複合組成物。
  2. 【請求項2】  酸性固体粒子がリン酸二水素カルシウ
    ム、クエン酸、リンゴ酸及びコハク酸のうちの少なくと
    も1種の酸性物質の粒子である請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】  酸性固体粒子が粒径0.2〜1mmの
    粒子である請求項1又は2記載の組成物。
  4. 【請求項4】  硬化用水がヒアルロン酸化合物、カル
    ボキシメチルキチン、グリコールキチン、プルラン及び
    ペクチンから成る群から選択された多糖類の少なくとも
    1種を溶解して含む請求項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】  硬化用水がキトサン及び無機酸又は有
    機酸を含み、粘度が70cp以上の水溶液である請求項
    1記載の組成物。
  6. 【請求項6】  有機酸が酢酸、乳酸、クエン酸、リン
    ゴ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸及びポ
    リアクリル酸のうちの少なくとも1種である請求項5記
    載の組成物。
  7. 【請求項7】  硬化用水が単糖類、少糖類、糖アルコ
    ール及び多価アルコールのうちの少なくとも1種を含む
    請求項1、4又は5記載の組成物。
  8. 【請求項8】  α−リン酸三カルシウム及び/又はリ
    ン酸四カルシウムを含む粉剤、硬化用水及び酸性固体粒
    子を混練して酸性固体粒子を含有する硬化体を形成する
    工程を含むことを特徴とするリン酸カルシウム系硬化体
    の製造方法。
  9. 【請求項9】  硬化用水と酸性固体粒子を1:10〜
    10:1(重量比)の割合で混合する請求項8記載の硬
    化体の製造方法。
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