JPH0430601A - 誘電体フィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、主としてマイクロ波帯域で用いる誘電体フィ
ルタに関する。更に詳しく述べると、複数のコイルとコ
ンデンサからなる低域通過フィルタ部と、一体型のλ／
４型誘電体共振器による帯域阻止フィルタ部とを組み合
わせた誘電体フィルタに関するものである。

このフィルタは、例えば移動体通信などの分野で育用で
ある。

［従来の技術］ 誘電体フィルタに関する従来技術の一つとして、直方体
状の誘電体ブロックに複数の共振子穴と結合子穴とを交
互に設け、共振子穴が開口している面の一方（開放面）
を除く誘電体プロ、ツクの全外表面と共振子穴の内壁面
に導体膜を設けた構造がある。

このフィルタでは各共振子穴がそれぞれ一個一個の共振
素子に対応し、共振子穴の高さの４倍の共振波長を持つ
。そして共振素子間は結合子穴によって結合し、帯域通
過フィルタとして機能する。

移動体マイクロ波通信では、中心共振周波数の異なる帯
域通過フィルタを送信用と受信用に用いる。送信フィル
タは、送信帯域に中心共振周波数をもち挿入損失が少な
く、それから僅かにずれた受信帯域では大きな減衰量を
もつ特性を呈する。逆に受信フィルタは、受信帯域に中
心共振周波数をもち挿入損失が少なく、それから僅かに
ずれた送信帯域では大きな減衰量をもつ特性を呈する０
両者を組み合わせることでアンテナを共用できる。

［発明が解決しようとする課！！］ 上記のような一体型多段構造の帯域通過フィルタでは、
減衰特性を向上させるには段数（共振子穴の数）を増加
する必要がある。しかし段数を増加するとフィルタの挿
入損失が悪化するし大型化する欠点が生じる。

またλ／４型では、基本波モード（基本波中心周波数ｆ
ｏ）で共振する他、基本波の奇数倍の高調波でも共振し
スプリアスが生じる。特に３ｆ０　（基本波ｆ０の３倍
高調波）のスプリアスは最も大きく、これが問題となる
。

そこで挿入損失の増加を防ぎ、３ｆｏ　スプリアスを低
減するために、３ｆ、以上の高周波域をカットする低域
通過フィルタを別に付加することもある。その場合は別
個の低域通過フィルタと帯域通過フィルタとを直列に接
続して送信フィルタを構成する。このため更に大型化す
る欠点が生じる。

本発明の目的は、上記のような従来技術の欠点を解消し
、小型で且つ低損失であり、３ｆ。

のスプリアス応答を改善し、減衰特性も十分大きく取れ
るような新しい構造の誘電体フィルタを提供することに
ある。

［課題を解決するための手段１ 本発明では複数の共振子穴を有する１／４波長型の一体
型誘電体同軸共振器を用いる。そして該共振器の外面ア
ース電極の各共振子穴に対応した位置に無電極部を形成
し、その無電極部内にアース電極から離隔した島状電極
を設け、該島状電極間をコイルで接続する。島状電極に
代えて結合コンデンサを取り付けてもよい、島状電極と
共振子穴の内導体との間でコンデンサが形成され、結合
コンデンサを用いる場合は、更にそれが加わる構造にな
る。これによって前記コイルと前記コンデンサによる低
域通過フィルタ部と、各共振素子等による帯域阻止フィ
ルタ部とが結合した構成になる。

ここで低域通過フィルタ部は、そのカットオフ周波数を
帯域阻止フィルタ部の阻止帯域よりも若干高く設定する
。

誘電体共振器の各共振素子の周波数調整は、共振子穴の
開放端に集中定数コンデンサを搭載することで行なえる
。また誘電体共振器の開放面を利用して、コンデンサ・
パターンを設けたり、周波＠調整用コンデンサと側面ア
ース電極との間をコイルで接続することによって、サセ
プタンス補正を行うことができる。

［作用１ 共振子穴によるλ／４型の共振素子とその近傍に位置す
るコンデンサとの組み合わせが帯域阻止フィルタ部を構
成し、それによって所定の周波数帯域で大きな減衰を得
る。例えば送信フィルタの場合、その阻止帯域（大きな
減衰が得られる周波数帯域）を受信帯域に設定し、逆に
受信フィルタの場合には、阻止帯域を送信帯域に設定す
る。

誘電体共振器としてλ／４型を使用すると、その基本波
中心周波数１０の奇数倍の周波数帯域にスプリアスが現
れる。前述のように特に３【。のスプリアスが大きい。

本発明ではコイルとコンデンサとの組み合わせからなる
低域通過フィルタ部により、その３ｆｏスプリアスが低
減する。

またコンデンサ・パターンや集中定数コンデンサ／コイ
ルによってサセプタンスを補正すると、帯域内のフィル
タ特性が少し変化し帯域阻止フィルタ部の減衰特性のエ
ツジ部がより急峻になる。

［実施例］ 第１図は本発明に係る誘電体フィルタの一実施例を示す
分解斜視図である。λ／４の一体型誘電体共振器１０は
、直方体状の誘電体ブロック（例えばチタン酸バリウム
等の焼結体）１２からなる。その長手方向に４個の共振
子穴１４を一定間隔で並設し、それら共振子穴１４が開
口している面の一方（ここでは上面）を開放面として、
該開放面を除く外表面（４個面及び底面）のほぼ全体に
アース電極１６を形成すると共に、共振子穴１４の内壁
面に内導体を形成する。アース電極１６及び内導体は、
例えば銀ペースト等の焼付けで形成する極く薄い導電材
料の層である。但し、アース電極１６の各共振子穴１４
に対応した位置（近傍位置）に無電極部２０を残してお
く。

その無電極部２０の内側に、アース電極１６と導通しな
いように結合コンデンサ２２を取り付け、各結合コンデ
ンサ２２の間、及び結合コンデンサ２２と入出力端子２
４との間をコイル２６で接続する。結合コンデンサ２２
は直接接着してもよいし、無電極部２２内に島状電極を
形成してそれに半田付けしてもよい。

本実施例では更に共振子穴１４の開放端に周波数調整用
コンデンサ２８を搭載接続する。開放端にリベント状の
接続端子を取り付け、それに載せて半田付けしてもよい
し、開放端の周りに電極を付加し、その上に載せて半田
付けしたり、電極を塗布した上に載せて同時焼付けで接
続してもよい。

５個のコイル２６と、結合コンデンサ２２及び結合コン
デンサと共振子穴の内導体との対向部分による容量によ
り低域通過フィルタ部が構成され、４個の各共振子穴１
２に対応する共振素子と前記容量の組み合わせとにより
帯域阻止フィルタ部が構成される。

第１図に示す誘電体フィルタの等価回路を第２図に示す
。Ｌ＋、・・・、Ｌｓ　はコイル２６のインダクタンス
であり、Ｌｂ、・・・、Ｌｑ　は各共振素子の等価イン
ダクタンスを表している。Ｃ１・・・、Ｃ４は結合コン
デンサ２２及びその近傍の誘電体による容量と共振素子
の等価容量等を合わせたものである。

この構造の誘電体フィルタでは挿入損失が極めて小さく
なり、また所定の周波数帯域で十分大きな減衰量が得ら
れる。これを送信フィルタとして用いる時は、阻止帯域
（ｆ！Ｉｉ衰量の大きな領域）が受信帯域となる。受信
帯域より僅かに低域側にずれた送信帯域は減衰が極めて
少ない（挿入損失が非常に小さい）、これらは帯域阻止
フィルタ部の特性による。それよりも高域側は低域道通
フィルタ部の効果が効いている領域となる。

中心共振周波数の一異なる上記のような誘電体フィルタ
を２個使用し、一方を送信フィルタ、他方を受信フィル
タとして組み合わせることにより自動車電話等で用いる
アンテナ共用器を構成できる。

第３図〜第６図は本発明の他の実施例を示している。基
本的な構成は第１図の場合と同様であるから、共通する
部分には同一符号を付し、それらについての説明は省略
する。第３図では誘電体ブロック３０として、その両端
に溝３２を形成した構造にする。その溝３２内に無電極
部２０を形成し、結合コンデンサ２２を取り付け、コイ
ル２６で接続する。つまり結合コンデンサ２２やコイル
２６を前記１１１３２内に納めて小型化すると共に、そ
れらの部品を保護する。

そして誘電体ブロック３０の開放面に金属カハ−３４を
被せてアースをとる。これによってフィル′り特性は安
定する。

第４図は誘電体共振器１０の開放面の共振子穴開放端近
傍と側面アース電極１６間にサセプタンス補正用導体パ
ターン３６を形成した例である。また第５図は周波数調
整用コンデンサ２日と側面アース電極１６との間にサセ
プタンス補正・用コイル３Ｂを接続した例である。誘電
体ブロックの下部に狭い段差部を設け、そこに結合コン
デンサ２２とコイル２６を収納する。

両端部に入出力接続用の島状パターン４０を形成し、基
板のストリップライン４２に接続できるようにしである
。

第６図は誘電体共振器ｌＯの短絡面に無電極部２０を形
成し、その中に結合コンデンサ２２を取り付はコイル２
６で結線した例である。

上記の実施例はいずれも４個の共振子穴を有する例であ
るが、共振子穴の形成個数は４個に限定されるものでは
ない、また上記の実施例では全て結合コンデンサを取り
付けているが、島状電極を形成し、島状電極間をコイル
で接続してもよい、その場合、島状電極と共振子穴内導
体との間で実質的にコンデンサが形成されることになる
。

［発明の効果コ 本発明は上記のように所望の減衰が欲しい周波数帯域に
帯域阻止フィルタ部を設けているから、少数の共振子穴
の誘電体共振器でも十分大きな減衰量が得られる。また
低域通過フィルタ部によって３ｆ、のスプリアスを抑制
でき、全体としてフィルタ特性は向上する。

更に本発明は帯域阻止フィルタ部と低域通過フィルタ部
との結合であり、且つ帯域阻止フィルタ部の共振子穴の
数を少なくできるため挿入損失が小さく、且つ小型化で
きる。

サセプタンス補正用パターンやコイルを設けると、帯域
内のフィルタ特性を変え、減衰特性を急峻にできる。ま
た誘電体ブロックに段差や溝など凹部を設けて結合コン
デンサやコイルを収納すると、それらを保護でき小型化
の面でも育利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に一係る誘電体フィルタの一実施例を示
す分解斜視図、第２図は誘電体フィルタの等価回路図、
第３図、第４図、第５図、第６図はそれぞれ本発明の他
の実施例を示す斜視図である。 １０・・・誘電体共振器、１２・・・誘電体ブロック、
１４・・・共振子穴、１６・・・アース電極、２０・・
・無電極部、２２・・・結合コンデンサ、２６・・・コ
イル、２８・・・周波数調整用コンデンサ、３６・・・
サセプタンス補正用パターン、３６・・・サセプタンス
補正用コイル。 特許出願人　　富士電気化学株式会社 代　　理　　人　　　　　茂　　見　　　　　穣第 図 第 図 第 図

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. １．複数の共振子穴を有する１／４波長型の一体型誘電
   体同軸共振器を用い、その外面アース電極の各共振子穴
   に対応した位置に無電極部を形成し、その無電極部の内
   側にアース電極から離隔した島状電極を設け、該島状電
   極間をコイルで接続した誘電体フィルタ。
2. ２．複数の共振子穴を有する１／４波長型の一体型誘電
   体同軸共振器を用い、その外面アース電極の各共振子穴
   に対応した位置に無電極部を形成し、その無電極部の内
   側にアース電極から離隔した結合コンデンサを取り付け
   、該結合コンデンサ間をコイルで接続した誘電体フィル
   タ。
3. ３．誘電体共振器の開放面の共振子穴開放端に周波数調
   整用コンデンサを搭載した請求項１又は２記載の誘電体
   フィルタ。
4. ４．誘電体共振器の側面に凹部を形成し、該凹部に無電
   極部を形成し、島状電極又は結合コンデンサとコイルを
   配置した請求項３記載の誘電体フィルタ。
5. ５．誘電体共振器の開放面の共振子穴開放端近傍と側面
   アース電極間にサセプタンス補正用導体パターンを形成
   した請求項３記載の誘電体フィルタ。
6. ６．周波数調整用コンデンサと側面アース電極との間に
   サセプタンス補正用コイルを接続した請求項３記載の誘
   電体フィルタ。