JPH03254202A - 誘電体共振器及びそれを用いたフィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は主にマイクロ波帯域で使用する誘電体共振器及
びそれを用いるフィルタに関し、更に詳しくは、１／４
波長型の一体型多段同軸共振器及びそれを用いた帯域通
過フィルタ、帯域阻止フィルタに関するものである。

［従来の技術］ 高誘電率セラミックス材料を用いた多段フィルタには様
々な構造がある０例えば第１５図Ａに示すように複数（
ここでは３個）の誘電体角柱形共振器１０を並設し、適
当な集中定数素子で結合した槽底がある。誘電体共振器
ｌＯは、高誘電率材料からなる角柱１２の中央に共振子
穴１４となる貫通孔を設け、該貫通孔の内壁面及び角柱
１２の開放面（ここでは上面）を除く外面に導体膜を付
着してそれぞれ中心導体及び外導体としたものである。

中心導体の開放端にコンデンサＣ＋　、’Ｃｔ　、Ｃｍ
をそれぞれ接続し、各コンデンサ間をコイルＬ＋＋Ｌ＊
で接続する。

等価回路を同図Ｂに示す、各誘電体共振器ｌＯは、その
角柱高さ、比誘電率、コンデンサ容量等で決まる共振周
波数をもち、上記槽底によって１／４波長岡帖共振型の
帯域阻止フィルタが得られる。フィルタ特性の一例を第
１６図に示す。

帯域通過フィルタの場合には、上記のような誘電体角柱
型共振器を用いてもよいが、第１７図Ａに示すような一
体型が一般的である。直方体状をなす誘電体ブロック１
６に所定の間隔をおいて複数（ここでは３個〉の共振子
穴１８と２個の結合用穴２０とを交互に設け、開放面（
ここでは上面）を除く誘電体ブロック１６の外表面と共
振子穴１８の内壁面に導体膜を付着する。そして両端に
位置する共振子穴の開放端に結合コンデンサ２２を搭載
し、それを介して外部回路と接続する。このフィルタは
第１７図Ｂに示す等価回路で表され、第１８図に示すよ
うな帯域通過フィルタ特性を呈する。なお第１７図Ｂに
おいて、符号２４は３個の共振子を表しており、Ｃ、、
、Ｃ、、は入出力での結合容量を、Ｌ＋、Ｌ＊は共振子
間が結合用穴によって結合する状態を等価回路的に表し
たものである。

［発明が解決しようとする謀Ｍ］ 第１５図Ａに示す帯域阻止フィルタは、単体共振器を複
数個配列するため、部品点数が多くなることから組み立
て工数が増大し、共振器間の位置出しや外導体面精度も
要求が厳しくなる。

また共振器同士の接合の必要から機械強度や耐環境信頼
性の劣化などの点で問題がある。

それに対して第１７図Ａに示す帯域通過フィルタは、一
体型であるため前述のような問題はないが、結合用穴で
適切な結合を得ているため、その直径や位は、穴ピンチ
、比誘電率など素材のばらつきによる特性面への影響が
大きく、電気的特性の安定化並びに設計性に難がある。

本発明の百的は、これら従来技術における問題を解決し
、製造性並びに設計性がよく、安定な電気・機械特性が
得られる安価なフィルタ及びそれに用いる誘電体共振器
を提供することにある。

［ｌ！題を解決するための手段］ 本発明に係る誘電体共振器は、誘電体ブロックにそれぞ
れ共振子穴となる複数の貫通孔を並設し、咳貫通孔が開
口している面の一方を開放面として、貫通孔の内壁面、
及び開放面を除く外面に導体膜を形成して中心導体及び
外導体とした多段同軸共振器において、各共振子穴の間
に結合阻止穴となる別の貫通孔を形成し、その内壁面に
導体膜を設けると共に、その両開口端で内壁面の導体膜
と前記外導体とを導体膜により接続したものである。

また本発明に係る誘電体フィルタは、上記の誘電体共振
器を用い、それにコンデンサやコイル等の集中定数素子
を付加接続したものである。

［作用］ 各共振子穴は１７４波長型の同軸共振子を槽底する。共
振子穴の間に設けた貫通孔は、その内壁面に導体膜が形
成され、且つ両開口端で内壁面の導体膜が外導体に接続
されているため結合阻止穴となり、共振子間での電磁波
の伝播を遮蔽し電磁的結合を阻止する。そのため一体型
構造でありながら電磁気的には単体共振器を配列したも
のとほぼ同等の状態になる。

従って、この誘電体共振器に適当な集中定数素子を付加
接続すると、帯域回正フィルタあるいは帯域通過フィル
タとして動作する。

［実施例］ 第１図Ａは本発明に係る誘電体共振器の一実施例を示す
斜視図であり、同図Ｂはその縦断面図である。この実施
例は３段の場合である。

直方体状をなす誘電体ブロック３０に共振子穴３２とな
る３個の貫通孔を並設し、その内壁面及び誘電体ブロッ
ク３０の４個面と下面に導体膜を設け、それぞれを中心
導体３３及び外導体３１とする多段同軸共振器を構成す
る。ＨＬ導体膜無い誘電体ブロック上面が開放面、下面
が短絡面となる。なお誘電体ブロック３０は高誘電率材
料の焼結体（例えばチタン酸バリウム等）からなる。

ここで本発明の特徴は、各共振子穴３２の間に結合阻止
穴３４となる別の貫通孔を形成し、その内壁面に導体ｌ
！１３５を設けると共に、その両開口端で内壁面の導体
膜３５と前記外導体３１とを接続したことにある。誘電
体ブロック３０の下面は全体が導体膜で覆われているた
め、結合阻止穴３４の下端開口ではその内壁面の導体膜
３５と直接接続する。開放面側では、誘電体ブロック３
０の幅方向に帯状の導体膜３６を形成し、それによって
結合阻止穴３４の内壁面の導体膜３５に誘電体ブロック
３０の側面の外導体３１とを接続する。このようにして
多段−体型の共振器３８が得られる。

ここで導体膜は、例えば銀ペーストの焼付は等による極
く薄い導電材料の層である。

共振子穴３２の間に位置する結合阻止穴３４は、その内
壁面が導体膜３５で覆われ且つ上下両開口端面で外導体
３１と電気的に接続しているため、共振子間での電磁波
の伝播が遮蔽され、一体構造でありながら電磁的にはそ
れぞれの共振子が独立したのと同等の状態になる。

この共振器３８を用い、適当な集中定数素子を付加接続
することによりフィルタを構成できる。第２図に示すよ
うに、各共振子にコンデンｔｃ＋　、Ｃｘ　、Ｃｓ　を
接続しコンデンサ間にコイルＬ＋、Ｌｘを接続すると帯
域阻止フィルタが得られる。また第３図に示すように両
端の共振子に結合コンデンサＣ、、、Ｃ、、を接続する
と共に各共振子間にコンデンサＣ４，Ｃｓを接続すると
帯域通過フィルタが得られる。なおコンデンサＣａ、Ｃ
ｓ０代わりにそれぞれコイルを用いてもよい。

誘電体共振器の他の例を第４図〜第９図に示す、第４図
は結合阻止穴３９として誘電体ブロック３０の幅方向に
長い角形貫通孔を用いた例である。このようにすると隣
り合う共振子間での誘電体断面積が小さくなり電磁波の
伝播を更に阻止できるため遮蔽効果は向上する。第５図
は誘電体ブロックの開放面で各共振子穴の開放端の近傍
を除いて開放面側の大部分を導体膜で覆った例である。

こうすると第１図に示す誘電体共振器に比べてＱ［が上
昇する。また誘電体ブロックを銀ペースト中に浸漬し、
後で共振子穴開放端の近傍のマスキングを外せば所望形
状の導体膜を容易に付着させることができるから、スク
リーン印刷等を必要とセず製造容易となる。

誘電体ブロック３０が、その結合阻止穴３４の近傍に凹
部を有する構造であると、凹部によって結合阻止式近傍
での誘電体の断面積が低減し共振子間での電磁的結合を
より小さくでき好ましい、第６図に示す例は誘電体ブロ
ック４゜の短絡面側に溝４１を設けている。共振子間で
の結合は磁界結合が強いから、第６図に示すように短絡
面側に凹部を設ける方が有効である。

第７図では誘電体ブロック４２の側面に溝４３を形成し
ている。第８図は誘電体ブロック４４の短絡面側の両側
に切欠き部４５を設けた例であり、第９図は逆に誘電体
ブロック４６の開放面側に切欠き部４７を設けた例であ
る。

第１Ｏ図Ａは誘電体フィルタの一例を示す斜視図であり
、同図Ｂはその断面図である。これは第２図に示す帯域
阻止フィルタの具体的構成例である。第１図に示す誘電
体共振器３８を用い、その共振子穴３２の開放端に平板
コンデンサ５０を搭載し、各コンデンサ５０間をコイル
５２で接続する。ここではコンデンサ５ｏを接続し易い
ように各共振子穴３２にリベット状の金属端子５４を嵌
め込んで中心導体に半田付けし、その上に平板コンデン
サ５０を載せ半田付は固定している。

第１１図は上記誘電体フィルタの変形例であり１枚のコ
ンデンサ基板を用いている。コンデンサ基板は第１２図
に示すように、誘電体基板５６の上下面に各共振子穴に
対応して電極５８゜５９を形成したものである。コンデ
ンサ基板を誘電体共振器３８上に取り付け、下面の電極
５９と中心導体とを電気的に接続する。そして上面の電
極５８間をコイル５２で接続する。

第１３図に示す・実施例は、誘電体共振器３８とコンデ
ンサ基板６２をベースプレート６４上に取り付けたもの
である。ここでコンデンサ基板６２はパターンギャンブ
方式の複数のコンデンサ部を有し、電極開路１１［ｄで
コンデンサ容量を実現する。そして各中心導体と一方の
電極６６ａとをそれぞれ接続し、他方の電極６６ｂ間を
コイル５２で結合する。符号６７は入出力端子である。

コンデンサ基板６Ｂは、第１４図Ｂに示すように、電極
間にチップコンデンサ６９を搭載する構造であってもよ
い。

なお上記の実施例は何れも共振子穴が誘電体ブロックに
３個設けられている３段構成の例であるが、共振子穴が
２個の場合にも、４個以上の場合にも本発明を適用でき
ることは言うまでもない、また誘電体共振器の外観を描
いている各図面において、細かな点々を付して示しであ
る部分は誘電体の素地が露出している面を示しており、
影線を施している部分は導体膜が付着している面を表し
ている。

［発明の効果］ 本発明は上記のように基本的には誘電体ブロック一体型
であり単純な構造のため、製造性がよく安定な電気特性
・機械特性を得やすい、また本発明によるフィルタは、
集中定数素子による結合のため設計し易く、周波数・結
合調整も容易である。これらにより、結果的に、より安
価な帯域阻止フィルタや帯域遭遇フィルタを実現できる
。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａは本発明に係る誘電体共振器の一実施例を示す
斜視図、Ｂはその縦断面図、第２図は本発明に係る誘電
体共振器を用いた帯域阻止フィルタの説明図、第３図は
帯域通過フィルタの説明図である。第４図、第５図、第
６図、第７図、第８図、第９図はそれぞれ本発明に係る
誘電体共振器の他の実施例を示す斜視図である。 第１０図Ａは本発明に係る誘電体フィルタの一実施例を
示す斜視図、Ｂはその縦断面図である。 第１１図は誘電体フィルタの他の実施例を示す斜視図、
第１２図はそれに用いるコンデンサ基板の斜視図、第１
３図は誘電体フィルタの他の実施例を示す斜視図、第１
４回Ａはそれに用いるコンデンサ基板の平面図、Ｂはコ
ンデンサ基板の他の例を示す平面図である。 第１５図Ａは従来の帯域阻止フィルタの一例を示す説明
図、Ｂはその等価回路図、第１６図はそのフィルタ特性
図、第１７図Ａは従来の帯域通過フィルタの一例を示す
説明図、Ｂはその等価図ＩＮ！ｒ図、第１８図はそのフ
ィルタ特性図である。 ３０・・・誘電体ブロック、３２・・・共振子穴、３４
・・・結合阻止穴、３８・・・誘電体共振器、４１゜４
３・・・溝、４５．４７・・・切欠き、５０・・・コン
デンサ、５２・・・コイル。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. １．誘電体ブロックにそれぞれ共振子穴となる複数の貫
   通孔を並設し、該貫通孔が開口している面の一方を開放
   面として、貫通孔の内壁面、及び開放面を除く外面に導
   体膜を形成して中心導体及び外導体とした多段同軸共振
   器において、各共振子穴の間に結合阻止穴となる別の貫
   通孔を形成し、その内壁面に導体膜を設けると共に、そ
   の両開口端で内壁面の導体膜と前記外導体とを導体膜に
   より接続したことを特徴とする誘電体共振器。
2. ２．結合阻止穴が、誘電体ブロックの幅方向に長い角形
   貫通孔である請求項１記載の誘電体共振器。
3. ３．誘電体ブロックは、各結合阻止穴近傍に凹部を設け
   た形状をなしている請求項１記載の誘電体共振器。
4. ４．請求項１記載の誘電体共振器を用い、その共振子穴
   の開放端に平板コンデンサを搭載し、コンデンサ間をコ
   イルで接続した誘電体フィルタ。
5. ５．複数のコンデンサが、単一の誘電体基板の両面にそ
   れぞれ複数の電極を設けたものからなる請求項４記載の
   誘電体フィルタ。
6. ６．請求項１記載の誘電体共振器と、パターンギャップ
   方式の複数のコンデンサ部を有するコンデンサ基板とを
   ベースプレート上に設置し、中心導体とコンデンサ部の
   一方の電極とをそれぞれ接続し、他方の電極間をコイル
   で接続した誘電体フィルタ。