JPH04303861A

JPH04303861A - 帯電部材

Info

Publication number: JPH04303861A
Application number: JP9362691A
Authority: JP
Inventors: Tomoji Ishihara; 友司石原; Tetsuya Kuribayashi; 栗林　哲哉
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1991-03-29
Filing date: 1991-03-29
Publication date: 1992-10-27
Anticipated expiration: 2014-03-08
Also published as: JP2864782B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、接触帯電装置において
被帯電体に接触して該被帯電体を帯電（除電も含む）す
る帯電部材に関する。

【０００２】

【従来の技術】接触帯電装置は被帯電体面に帯電部材を
接触させて被帯電体面を所定の電位に帯電するもので、
帯電手段機器として従来より一般的に利用されている非
接触式であるコロナ放電装置に比較して、低い印加電源
を使用しうる、オゾン等のコロナ生成物の発生が極めて
少ないなどの利点があり、例えば電子写真プロセス・静
電記録プロセス等を利用した複写機・プリンタ・画像表
示装置等の画像形成装置において、感光体・誘電体等の
像担持体（被帯電体）を帯電処理する手段機器として注
目され、その活用が進められている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】接触帯電装置において
帯電部材は被帯電体に接触することで、耐久が進むにつ
れて被帯電体との接触面が被帯電体面の付着汚染物質を
拾って汚れていき、その汚れにより帯電不良などが発生
しやすくなる。

【０００４】例えば電子写真装置等の画像形成装置にお
いては、帯電部材は被帯電体である感光ドラム等の像担
持体面から残存トナーを拾ってトナー汚れしていきやす
い。またトナーを像担持体面に強固に付着化（融着化）
させて像担持体面を汚損させていくことにもなる。

【０００５】このような接触帯電部材面や被帯電体面の
汚損現象は、帯電部材に対する印加電圧に交流電圧を併
用して接触帯電を実行させる場合や、高速タイプの画像
形成装置においては特に顕著にあらわれる。

【０００６】即ち、帯電部材に対する印加電圧に交流電
圧を併用したときはその印加交流電圧により帯電部材に
振動が発生して帯電部材と被帯電体との接触部分に該振
動による脈動的な圧力が作用するので、それが被帯電体
面側から帯電部材面へのトナー等の汚染物質の転移付着
や被帯電体面に対するトナー等の汚染物質の強固付着化
を助長するものとおもわれる。また、高速タイプの画像
形成装置においては、帯電部材に印加した交流電圧の周
波数ピッチに対応するの帯電ムラの出現を防止するため
に印加交流電圧の周波数を高める必要があり、そのため
に帯電部材と像担持体との接触部分に生じる上記の振動
による脈動的圧力の作用回数が増加することで、それが
被帯電体面側から帯電部材面へのトナー等の汚染物質の
転移付着や被帯電体面に対するトナー等の強固付着化を
さらに助長するものとおもわれる。

【０００７】そこで本発明は接触帯電装置について、帯
電部材に交流電圧を併用した場合や高速タイプの画像形
成装置等であっても、上記のような耐久にともなう帯電
部材のトナー汚染等の汚損や被帯電体面のトナー付着等
の汚損を発生しにくくして、長期にわたって安定・良好
に均一帯電特性・出力画像品質等を維持させることを目
的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする接触帯電装置の帯電部材である。

【０００９】（１）被帯電体に接触して該被帯電体を帯
電する帯電部材において、少なくとも前記被帯電体と接
する層に層状固体潤滑剤を含有することを特徴とする帯
電部材。

【００１０】（２）層状固体潤滑剤がグラファイトであ
ることを特徴とする（１）記載の帯電部材。

【００１１】

【作用】即ち本発明者等は上記のように被帯電体に接触
して該被帯電体を帯電する帯電部材において、少なくと
も前記被帯電体と接する材料層に層状固体潤滑剤を配合
含有させたときは後述する実施例に示したように、帯電
部材に対する印加電圧に交流電圧を併用した場合や高速
タイプの画像形成装置等であっても、耐久にともなう帯
電部材のトナー汚染等の汚損や被帯電体面のトナー付着
等の汚損が実際上発生しにくくて、長期にわたって安定
・良好に均一帯電特性・出力画像品質等を維持させるこ
とができることを見い出して本発明を完成したのもであ
る。

【００１２】これは、上記のように帯電部材の被帯電体
と接する材料層に配合含有させた層状固体潤滑剤の粒子
間すべり性や粒子内すべり性により帯電部材の被帯電体
と接する材料層の被帯電体面やトナー等の汚染物質との
摺動性や離型性が向上することによると考えられる。

【００１３】

【実施例】図１は本発明に従う帯電部材を用いた接触帯
電装置を像担持体の一次帯電手段とした電子写真プロセ
ス利用の画像形成装置（レーザープレンタ）の一例の概
略構成を示した。

【００１４】１は被帯電体としての回転ドラム型の電子
写真感光体（以下、感光ドラムと記す）であり、矢示の
時計方向に所定の周速度（プロセススピード）をもって
回転駆動される。１ａは該感光ドラム１のアルミニウム
等の導電性ドラム基体、１ｂはそのドラム基体１ａの外
周面に形成した感光層である。

【００１５】２は接触帯電部材であり、本例は感光ドラ
ム２面にドラム母線方向に略並行にして所定の押圧力で
圧接させて配設したローラ体（以下、帯電ローラと記す
）で、感光ドラム２の回転に従動回転する。

【００１６】本例の帯電ローラ２は導電性芯金２ａと、
該芯金に同心一体に金型成形等でローラ状に成形した導
電性ゴム等の弾性層２ｂと、更にその外周に形成した表
面層２ｃとからなる複合層構造のものである。本例の帯
電ローラ２は被帯電体である感光ドラム２の面に接する
材料層である表面層２ｃに層状固体潤滑剤を配合含有さ
せてある。これについては後述する。

【００１７】３は帯電ローラ１に対する電圧印加電源で
あり、この電源から帯電ローラ２の芯金２ａに所定の電
圧を印加することで、回転感光ドラム１の周面が所定の
極性・電位に接触帯電式で帯電処理される。

【００１８】帯電ローラ２に対する電圧は直流電圧だけ
でもよいが、被帯電体としての感光ドラム１面を均一に
帯電処理するために直流電圧Ｖｄｃと交流電圧Ｖａｃの
重畳電圧（振動電圧）を印加するのがよい。本出願人は
先に特開昭６３−１４９６６９号公報等において、被帯
電体の帯電開始電圧の２倍以上のピーク間電圧Ｖｐｐを
有する交流電圧Ｖａｃと、直流電圧Ｖｄｃとを重畳した
振動電圧を印加することで被帯電体面を均一帯電する手
法を提案している。被帯電体の帯電電位は直流電圧Ｖｄ
ｃによって決定され、交流電圧Ｖａｃはその帯電電位の
均し作用をする。

【００１９】帯電ローラ２により所定の電位に均一に一
次帯電処理された感光ドラム１面に対して、不図示のレ
ーザースキャナ（画像露光手段）による目的画像情報の
レーザービーム走査露光４、現像器５によるトナー現像
、形成トナー像の転写手段６による転写材７に対する転
写の工程が順次に実行され、トナー像転写を受けて感光
ドラム１面から分離された転写材７が不図示の定着手段
へ導入されて画像形成物（プリント）として出力される
。トナー像転写後の感光ドラム１面はクリーニング装置
８で転写残りトナーの付着汚損物の除去がなされて清浄
面化され、繰り返して作像に供される。

【００２０】帯電ローラ２において、弾性層２ｂは被帯
電体としての感光ドラム１に対する給電と、帯電ローラ
２の感光ドラム１に対する良好な均一密着性を確保する
ために適当な導電性と弾性を持たせてある。導電性はゴ
ム等の弾性材料中に導電性カーボンブラックなどの導電
物質を添加することにより調整される。弾性はプロセス
油・可塑剤などの添加により調整される。

【００２１】表面層２ｃは、被帯電体としての感光ドラ
ム１の面にピンホール等の低耐圧欠陥部が存在したとき
でもその欠陥部へ帯電ローラ２から集中的に電流がリー
クすることを防止したり、弾性層２ｂ中の可塑剤等の帯
電ローラ表面へのにじみ出し（ブリード）を防止する等
の役目をするもので、例えば４×１０９　Ωｃｍ以上の
体積抵抗値を持たせた抵抗層である。具体的な材料とし
ては、Ｎーメチルメトキシ化ナイロン（商品名トレジン
：帝国化学産業社）、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂、スチレン・
ブタジエン樹脂、カーボン等の低抵抗体を分散させたフ
ッソ樹脂（商品名エムラロン：日本アチソン社）、再生
セルロース等の樹脂、さらには、エピクロルヒドリン、
ウレタン、クロロプレン、アクリロニトリルブタジエン
系のゴム等が挙げられる。

【００２２】本実施例においてはこの表面層２ｃに層状
固体潤滑剤を配合含有させてある。該層状固体潤滑材と
しては、グラファイトを代表例として、その他に、硫化
物、セレン化物、テルル化物、ハロゲン化物、窒化物、
酸化物等があり、例えば、硫化物としては、二硫化モリ
ブデン、二硫化タングステン、窒化物としては窒化ほう
素、酸化物としては雲母、三酸化アンチモン、タルク等
が挙げられる。

【００２３】また表面層２ｃの材料に対する該層状固体
潤滑剤の添加量は５重量部〜５００重量部、好ましくは
１０〜１００重量部の範囲とするのがよい。添加量が５
重量部以下では、接触帯電部材たる帯電ローラ２面のト
ナー汚染等の汚損や被帯電体たる感光ドラム１面のトナ
ー付着等の汚損の防止効果が充分でなく、５００重量部
以上では、表面層２ｃすなわち帯電ローラ２の表面がも
ろくなり破損しやすくなる、あるいは表面層２ｃとして
の層または膜が形成されず好ましくない。

【００２４】また、層状固体潤滑剤の平均粒径は５００
μ以下のものが使用され、特に２〜１００μが好ましい
。平均粒径が５００μ以上では摺動性は得られるものの
、層状固体潤滑剤の脱落等機械的特性の低下があらわれ
好ましくない。

【００２５】＜実施例１＞下記の要領で本発明に従がう
帯電部材としての帯電ローラ２を作成した。

【００２６】ＥＰＤＭ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　１００重量部ケッチェンブラッック　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　５重量部パラフ
ィンオイル　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　１０重量部酸化亜鉛　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　５重量部脂肪酸
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　１重量部以上の材料を２０℃に冷却
した２本ロール上にて３０分間混合し、原料コンパウン
ドを調整する。この原料コンパウンド１００重量部に対
し加硫剤としてジクミルパーオキサイド２重量部を加え
、さらにロール上にて２０分間混合する。このコンパウ
ンドを用いφ６ステンレス製芯金２ａの周囲に外径φ１
２になるようにローラ状に弾性層２ｂを加硫・成型した
。

【００２７】また表面層２ｃの材料としてメチロール化
ナイロン　　　　　　　　　　　　　　　　１００重量
部ケッチェンブラック　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　２重量部グラファイト（平均粒径１００
μ）　　　　　　５０重量部（層状固体潤滑剤）をメタノール／トルエンの混合溶媒にて溶解分散して表
面層用塗料を作成する。この塗料を前記の弾性層２ｂ上
にデイッピング法にて塗布して２０μの表面層２ｃを形
成してローラ状の接触帯電部材２（帯電ローラ）を作成
した。この帯電部材の抵抗は１×１０６　Ωであった。

【００２８】この帯電ローラ２を前記図１のレーザープ
リンタ（ＬＢＰ−８ＩＩ（キヤノン社製））の帯電ロー
ラとして用いてプリントを実行させた。帯電ローラ２の
芯金２ａには直流電圧Ｖｄｃ　　−７００ｖ交流電圧Ｖａｃ　　Ｖｐｐ＝２０００ｖ　　交流周波数
ｆ＝１０００Ｈｚのバイアス電圧を印加して感光ドラム１の帯電を実行さ
せた。

【００２９】また、ＬＢＰ本体を８枚／分（Ａ４サイズ
）から１５枚／分に改造し１００００枚の通紙試験を行
なった。

【００３０】この結果、感光ドラム１の帯電処理はプリ
ントの初期より１００００枚後も安定して行われ、接触
帯電部材たる帯電ローラ２面のトナー汚染等の汚損や被
帯電体たる感光ドラム１面のトナー付着等の汚損に起因
する帯電不良や出力画像品位の低下などの問題も発生し
ない事が確認された。

【００３１】＜実施例２＞実施例１において表面層２ｃ
中の層状固体潤滑剤としてのグラファイトの配合量を５
重量部とした以外は、他は実施例１と同様にして評価を
行った。この結果、６０００枚位より軽微な感光体への
トナー付着が発生したが出力画像には顕著な劣化は認め
られず、また帯電ローラ２表面の汚染も発生せず、グラ
ファイトの効果が確認された。また、帯電特性も問題な
かった。

【００３２】＜実施例３＞実施例１において表面層２ｃ
中の層状固体潤滑剤としてのグラファイトの配合量を５
００重量部とした以外は、他は実施例１と同様にして評
価を行なった。この結果、通紙後の帯電ローラ２表面に
ヒビ状の筋の発生が認められたが、画像及び帯電特性に
は問題はなく、グラファイトの効果が認められた。

【００３３】（比較例１）実施例１において表面層２ｃ
中に層状固体潤滑剤としてのグラファイトを全く配合せ
ず、他は実施例１と同様にして評価を行なった。この結
果、４０００枚位より感光体へのトナー付着が発生し、
またこの付着にともない帯電特性にも劣化が認められ、
また帯電ローラ表面にもトナー付着が発生していた。

【００３４】＜実施例４＞実施例１において層状固体潤
滑剤としてグラファイトの代りに平均粒径５０μの雲母
を使用した。他は実施例１と同様にして評価を行なった
ところ、実施例１と同様の結果が得られた。

【００３５】＜実施例５＞帯電ローラ２は表面層２ｃを
具備させず、図２の（ａ）のように導電性弾性層２ｂを
被帯電体としての感光ドラム１に接触させて帯電を実行
させることもできる。この場合は弾性層２ｂに層状固体
潤滑剤を配合含有させる。本実施例はその例である。

【００３６】ＥＰＤＭ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　１００重量部ケッチェンブラッック　　　　
　　　　　　　　　　　　　　５重量部パラフィンオイ
ル　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１０重量
部酸化亜鉛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　５重量部脂肪酸　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１
重量部グラファイト（平均粒径１００μ）　　　　２５
重量部（層状固体潤滑剤）以上の材料を２０℃に冷却にした２本ロール上にて３０
分間混合し、原料コンパウンドを調整する。この原料コ
ンパウンド１００重量部に対し加硫剤としてジクミルパ
ーオキサイド２重量部を加え、さらにロール上にて２０
分間混合する。このコンパウンドを用いφ６ステンレス
製芯金２ａの周囲に外径φ１２のローラになるように弾
性層２ｂを加硫・成型して帯電ローラ２を作成した。

【００３７】この帯電ローラ２を用い、実施例１と同様
にして評価を行なったところ、７０００枚通紙後も感光
体や帯電ローラ表面のトナーによる汚染等の問題は発生
せず、帯電特性も問題なかった。

【００３８】（比較例２）実施例５において弾性層２ｂ
中に層状固体潤滑剤としてのグラファイトを全く配合せ
ず、他は実施例５と同様にして評価を行なったところ、
３０００枚位より感光体や帯電ローラ表面へのトナー付
着が発生し、帯電特性の低下が認められた。

【００３９】なお、被帯電体としての感光ドラム１に接
触する帯電部材としての帯電ローラ２は非回転のもので
あってもよいし、回転駆動されてもよい。また帯電部材
２はローラ型に限らず、例えば図２の（ｂ）・（ｃ）・
（ｄ）のようにブレード型、パッド型又はブロック型、
ワイヤ型などの適宜の形状・形態とすることができ、こ
れらの場合も少なくとも被帯電体１と接する層（表面層
２ｃや弾性層２ｂ）に層状固体潤滑剤を配合含有させる
ことで、上記のローラ型の帯電部材についての実施例と
同様の効果が得られる。

【００４０】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、被
帯電体に接触して該被帯電体を帯電する帯電部材におい
て、少なくとも前記被帯電体と接する材料層に層状固体
潤滑剤を配合含有させることで、帯電部材に対する印加
電圧に交流電圧を併用した場合や高速タイプの画像形成
装置等であっても、耐久にともなう帯電部材のトナー汚
染等の汚損や被帯電体面のトナー付着等の汚損が実際上
発生しにくくて、長期にわたって安定・良好に均一帯電
特性・出力画像品質等を維持させることができるもので
、接触帯電装置の帯電部材として有効適切である。

【図面の簡単な説明】

【図１】　　本発明に従う帯電部材を用いた接触帯電装
置を像担持体の一次帯電手段とした電子写真プロセス利
用の画像形成装置の一例の概略構成図

【図２】　　（ａ）・（ｂ）・（ｃ）・（ｄ）は夫々接
触帯電部材の他の形態例を示した図

【符号の説明】

１　　　　被帯電体としての感光ドラム２　　　　帯電
部材としての帯電ローラ、帯電ブレード、帯電パッド、
帯電ワイヤ２ａ　　芯金２ｂ　　弾性層２ｃ　　表面層３　　　　電圧印加電源

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　被帯電体に接触して該被帯電体を帯電
する帯電部材において、少なくとも前記被帯電体と接す
る層に層状固体潤滑剤を含有することを特徴とする帯電
部材。
【請求項２】　　層状固体潤滑剤がグラファイトである
ことを特徴とする請求項１記載の帯電部材。