JPH04296868A - カラー磁性トナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は磁気記録用トナーに関し
、特に、鮮明なカラー画像が得られるマイクロカプセル
化カラー磁性トナーに関する。

【０００２】

【従来の技術およびその課題】従来より、磁気記録法に
おいては、磁性記録媒体上に磁気的手法により得た磁気
潜像を磁性トナーで現像し、これを被転写物に転写させ
て定着することにより可視画像を形成することが行われ
ている。

【０００３】ここで用いられる磁性トナーは、マグネタ
イト、ガンマ−フェライト、バリウム−フェライト等の
磁性粒子とポリマーおよび着色剤とを混練し、粉砕した
ものが一般に知られている。しかし、従来の磁性トナー
は、黒色、あるいは黒褐色の磁性粒子と着色剤を単純に
混合しているため、トナーに濁りが生じ、鮮明な色のカ
ラートナーが得られなかった。このため、従来の磁性ト
ナーを用いて形成されたカラー画像は、明度の低い、濁
りの多い画像であった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来知られ
ていた磁気記録用トナーに関し、鮮明なカラー画像を得
るのに適したマイクロカプセル化カラー磁性トナーを提
供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであり、芯物質と殻物質とか
らなるマイクロカプセル化カラー磁性トナーにおいて、
芯物質が磁性粒子と着色剤を少なくとも有し、殻物質が
１種類以上のポリマーよりなり、さらに殻物質は、熱印
加時に液状内包物を放出可能な細孔を有するマイクロカ
プセル化カラー磁性トナーを提供するものである。

【０００６】本発明の好ましい実施態様として、本発明
における磁性粒子は、平均粒径１μｍ以下であることが
好ましい。また、本発明の着色剤は、熱転写時に液状で
あることが好ましい。

【０００７】本発明を図面を用い、以下詳細に説明する
。図１は、本発明の一実施例を示す断面図である。図１
において、磁性粒子２と着色剤３が主成分である芯物質
１が、ポリマーよりなる殻物質４でカプセル化された構
成である。磁性粒子２としては、磁性粒子単独、あるい
は数種の磁性粒子の混合物、さらには、磁性粒子とポリ
マーからなる混合物が使用可能である。例えば、マグネ
タイト、フェライトをはじめとする鉄、コバルト、ニッ
ケル等の強磁性を示す金属、もしくはこれらの元素を含
む合金、または化合物が用いられる。この場合、磁性粒
子は着色剤等との親和性を高めるために、シランカップ
リング処理等の表面処理を施すとよい。また、磁性粒子
とポリマーからなる混合物を用いる場合には、上述の磁
性粒子とポリマーを混練後、粉砕する、あるいは、磁性
粒子を分散したモノマーを、乳化重合、懸濁重合、分散
重合等の方法を用いて重合する等の方法が用いられる。 この場合、ポリマーは架橋性のものとすることが好まし
い。磁性粒子の大きさは数ミクロン以下であれば使用可
能であるが、数百オングストローム〜１ミクロンの範囲
が好ましい。

【０００８】着色剤３は、本発明において特に限定され
るものではなく、プロセスインク、静電写真用トナーに
用いられているような公知の各種染料を溶剤に溶解して
用いることができる。

【０００９】また、芯物質１は、磁性粒子２と着色剤３
の主成分の他に、転写時に着色剤を被転写物に定着させ
るために、結着剤を含むことが好ましい。結着剤は、ア
クリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン樹脂、アルキッ
ド樹脂、ポリオレフィン樹脂、セルロースエーテル樹脂
、ウレタン樹脂、合成ゴム、天然樹脂、あるいは、これ
らのポリマーブレンドおよび共重合樹脂等、一般に用い
られる有機高分子を溶剤で溶解して用いることができる
。

【００１０】また、芯物質１を、ポリマーよりなる殻物
質４で覆うことにより、マイクロカプセル化トナーとす
ることができる。殻物質４としては、一般に用いられて
いる樹脂、例えば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂
、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂
、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、天
然樹脂等が挙げられ、これらを単独、あるいは２種以上
混合して使用することも可能である。

【００１１】上述の殻物質の製造法としては、ポリマー
溶液に分散させた芯物質のまわりにポリマーの濃厚相を
分離させる相分離法、ポリマー溶液中の芯物質のまわり
にポリマーの硬化試験薬等によりポリマーを硬化させる
液中硬化被覆法、芯物質を分散させたエマルジョンの内
相、あるいは外相のいずれか一方からモノマーや重合触
媒を供給し芯物質の表面をポリマーで覆うインシチュー
重合法、芯物質を分散させたエマルジョンの内相と外相
の両方からモノマーを供給する界面重合法等のマイクロ
カプセル化技法が好適であるが、これらの方法に限定さ
れるものではない。

【００１２】特に、芯物質である磁性粒子と着色剤溶液
を均一に分散させたエマルジョンの内相と外相の両方か
ら重合性モノマーを供給する界面重合法を用いて製造す
ることにより、粒径の揃ったマイクロカプセル化カラー
磁性トナーを製造することができる。ここで用いる重合
性モノマーは、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テル、スチレンおよびその誘導体、イソシアネート、各
種アミン、エポキシ基を有する化合物等が好適である。

【００１３】さらに、本発明の殻物質は、熱印加時に、
液状内包物を放出可能な細孔を有するため、液状である
着色剤のみが被転写物に転写され、好適である。殻物質
が細孔を有するには、殻物質のもつ特性が重要であり、
多価イソシアネートとポリオールよりなる樹脂等が好ま
しいが、他の樹脂であっても膜厚を薄くする、あるいは
インシチュー重合法、界面重合法により製造する等によ
り細孔の形成が達成される。

【００１４】

【作用】上述のマイクロカプセル化カラー磁性トナーは
、芯物質に含まれる磁性粒子の磁気により、磁気潜像を
顕像する。芯物質である磁性粒子と着色剤のうち、熱転
写時に液状である着色剤のみが殻物質の細孔を通り被転
写物に転写されるため、磁性粒子の色の影響のない鮮明
なカラー画像が得られる。

【００１５】

【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
する。 ＜実施例１＞シランカップリング処理を施した、平均粒
径０．０５μｍ　の磁性粒子５０重量部、イエローのプ
ロセスインク３０重量部、フェノール変性アルキッド樹
脂２０重量部、キシリレンジイソシアネートとトリメチ
ロールプロパンの付加物１０重量部、酢酸エチル５重量
部、フタル酸ジブチル２０重量部の混合物をコロイド状
リン酸カルシウム５重量部とドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム０．１重量部を分散させた水１０００重量
部中に、ホモジナイザーを用いて回転数１００００ｒｐ
ｍで平均粒径が１０μｍとなるように約５分間分散させ
た。得られた分散液を回転数５００ｒｐｍで攪拌しなが
ら、温度を６０℃に昇温させ、重合反応を５時間行った
。反応後、塩酸を加え、コロイド状リン酸カルシウムと
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを分解除去し、
固形物をろ別し、水で洗浄後、乾燥し、磁気記録用イエ
ロー磁性トナーを得た。得られたイエロー磁性トナーを
用い、磁気記録装置により磁気潜像を顕像し、これをコ
ート紙に熱転写することにより、鮮明なイエロー可視画
像が得られた。

【００１６】＜実施例２＞シランカップリング処理を施
した、平均粒径０．０５μｍ　の磁性粒子５０重量部、
ウォッチングレッドのエチレングリコールジブチルエー
テル溶液３０重量部、フェノール変性アルキッド樹脂２
０重量部とエチレングリコールジメタクリレート４０重
量部、ラウロイルパーオキサイド３重量部の混合物をコ
ロイド状リン酸カルシウム５重量部とドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム０．１重量部を分散させた水１０
００重量部中に、ホモジナイザーを用いて回転数１００
００ｒｐｍで平均粒径が１０μｍとなるように約５分間
分散させた。得られた分散液を回転数５００ｒｐｍで攪
拌しながら、温度を８０℃に昇温させ、重合反応を１０
時間行った。反応後、塩酸を加え、コロイド状リン酸カ
ルシウムとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを分
解除去し、固形物をろ別し、水で洗浄後、乾燥し、マゼ
ンタ磁性トナーを得た。得られたマイクロカプセル化マ
ゼンタ磁性トナーは、磁気記録用マゼンタトナーとして
使用できる。

【００１７】＜実施例３＞シランカップリング処理を施
した、平均粒径０．０５μｍ　の磁性粒子５０重量部、
サマロンブルーのエチレングリコールジブチルエーテル
溶液３０重量部、マレイン酸変性ポリプロピレン２０重
量部、ジフェニルメタン−４，４’−ジイソシアネート
２０重量部の混合物を、コロイド状リン酸カルシウム５
重量部とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム０．１
重量部を分散させた水１０００重量部中に、ホモジナイ
ザーを用いて回転数１００００ｒｐｍで平均粒径が１０
μｍとなるように約５分間分散させた。その後、キシリ
レンジアミン１０重量部を添加した。得られた分散液を
回転数５００ｒｐｍで攪拌しながら、室温で２時間反応
させた。さらに、温度を６０℃に昇温させ、重合反応を
８時間行った。反応後、塩酸を加え、コロイド状リン酸
カルシウムとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを
分解除去し、固形物をろ別し、水で洗浄後、乾燥し、磁
気記録用シアン磁性トナーを得た。得られたマイクロカ
プセル化シアン磁性トナーは、磁気記録用シアントナー
として使用できる。

【００１８】

【発明の効果】本発明は、上述のとおりであり、磁性粒
子と着色剤を含む芯物質のうち、熱転写時、カプセル膜
の細孔を通過することのできる着色剤のみが被転写物に
転写されるため、磁性粒子による濁りのない鮮明なカラ
ー画像が得られる。

【００１９】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のマイクロカプセル化カラー磁性トナー
の一実施例の断面図である。

【符号の説明】

１　　　　芯物質 ２　　　　磁性粒子 ３　　　　着色剤 ４　　　　殻物質

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】芯物質と殻物質とからなるマイクロカプセ
   ル化カラー磁性トナーにおいて、該芯物質が磁性粒子と
   着色剤を少なくとも有し、該殻物質が１種類以上のポリ
   マーよりなり、殻物質が熱印加時に液状内包物を放出可
   能な細孔を有することを特徴とするマイクロカプセル化
   カラー磁性トナー。
2. 【請求項２】磁性粒子が、平均粒径１μｍ　以下である
   ことを特徴とする請求項１記載のマイクロカプセル化カ
   ラー磁性トナー。
3. 【請求項３】着色剤が熱転写時に液状であることを特徴
   とする請求項１記載のマイクロカプセル化カラー磁性ト
   ナー。