JPH04290717A - 射出成形機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はプラスチック成形品を製
造するための射出成形機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、プラスチック射出成形機における
型締め機構には直圧式とトグル式とがある。この両方式
において型締めを行うための駆動源には油圧機構あるい
は電動サ−ボモ−タが使われる。従来の射出成形機にお
ける直圧式の型締め機構部の説明図を油圧駆動に関して
図３に、また、電動サ−ボモ−タ駆動に関して図４に示
す。図３に示すように、油圧駆動における直圧式では油
圧シリンダ１内への油の流出入による油圧力により油圧
ピストン２に連結した可動盤７および可動型１０の移動
を行い、金型の開閉および締付けを行う。トグル式では
油圧力によりトグルリンク機構を駆動させて金型の開閉
を行い、タイバ−を伸ばしてその弾性回復力により金型
を締付ける。

【０００３】また、図４に示すように、電動サ−ボモ−
タ駆動における直圧式では電動サ−ボモ−タ３の回転を
歯車６を通してボ−ルナット５に伝え、ボ−ルねじ４と
連結した可動盤７および可動型１０の移動により金型の
開閉を行い、電動サ−ボモ−タ３のトルク力により金型
の締付けを行う。トグル式では電動サ−ボモ−タの回転
を歯車を通してボ−ルねじに伝え、ボ−ルナットと連結
したトグルリンク機構を駆動させ金型の開閉を行い、タ
イバ−を伸ばしてその弾性回復力により金型を締付ける
。このように、直圧式、トグル式による型締め機構は油
圧機構あるいは電動サ−ボモ−タそれぞれ単独で駆動さ
れ、金型の開閉および締付けが制御される。また、特開
平２−１２１８０７号公報に記載のように、金型の開閉
を電動サ−ボモ−タで行い、型締め力の発生を油圧で行
う方法が発明されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来技術において、油
圧機構により金型の開閉および型締めを行う場合、金型
の開閉を高速、かつ、スム−ズに行え、また小型装置で
大きな型締め力を発生することができる。しかし、射出
成形した成形品を冷却後取り出すために金型を開く型開
時における低速制御が正確に行えず不安定になるという
欠点がある。この型開き時に金型に密着した成形品は可
動型および固定型に引張られるが可動型に設けられたア
ンダ−カットにより可動型に保持され固定型から離型す
る。この時の型開速度が速い場合や不安定である場合、
成形品は離型時に大きな力を受けて変形する。そのため
、成形品の離型時の型開きは低速かつ安定に行う必要が
あり、とくに精密成形品の成形では型開き時の正確な低
速制御が必要となる。油圧機構では油圧シリンダへの油
の流量調整により速度制御を行うが少量の流量調整を必
要とする低速制御は不安定となり、成形品は離型時に変
形し、そのばらつきも大きくなるという問題があった。

【０００５】一方、電動サ−ボモ−タにより金型の開閉
および型締めを行う場合、金型の開閉時の速度はモ−タ
回転数により正確に制御することができる。従って、型
開き時の低速制御は正確、かつ、安定に行うことができ
る。しかし、電動サ−ボモ−タにより大きな型締め力を
出すためには大出力のモ−タが必要なため、装置が大き
くなりコストも高くなる。また、電動サ−ボモ−タによ
り金型の開閉を高速で行うと速度切替え時および停止時
のショックが大きく、装置を痛めるため高速運転ができ
ない。

【０００６】このように、油圧機構あるいは電動サ−ボ
モ−タによる金型の開閉および型締めをそれぞれ単独で
行うと高精度および高速成形ができなかった。

【０００７】また、特開平２−１２１８０７号公報に記
載の方法では電動サ−ボモ−タで金型の開閉を行うため
高速成形が不可能であり、型開きを油圧で行うため低速
制御が不安定になった。

【０００８】本発明の目的は型締め機構部を油圧機構と
電動サ−ボモ−タとを組合せて構成し、油圧機構で高速
な金型開閉および型締めの制御を行い、電動サ−ボモ−
タで型開き時の低速制御を正確に行うことにより、成形
品の離型時の変形を防ぎ、さらに高速成形を可能にし、
また、これにより高精度なプラスチック成形品を提供す
ることにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は射出成形機の型締機構部を油圧機構と電動
サ−ボモ−タとを組合せて構成し、油圧機構で高速な金
型開閉および型締を行い、電動サ−ボモ−タで型開時の
低速制御を正確に行う。

【００１０】

【作用】油圧機構は金型の開閉を高速、かつ、スム−ズ
に行うことができ、また小型な装置で大きな型締力を発
生することができる。電動サ−ボモ−タは回転数調整に
よる速度、位置制御に適しており成形品が離型する型開
時の低速制御を正確、かつ、安定に行うことができる。 また、小型で小出力な電動サ−ボモ−タを使用すること
ができる。

【００１１】従って、型締機構部を油圧機構と電動サ−
ボモ−タとを組合せて構成することにより、金型の高速
型開閉および型締を油圧機構で制御し、型開き時の低速
制御を電動サ−ボモ−タで行うことにより成形品の変形
を防ぐことができ、高精度、かつ、高速な成形を行うこ
とができる。

【００１２】

【実施例】本発明の実施例について図面を参照しながら
説明する。図１は本発明の一実施例における射出成形機
の直圧式型締機構部の説明図を示す。型締機構部は油圧
シリンダ１、油圧ピストン２、電動サ−ボモ−タ３、ボ
−ルねじ４、ボ−ルナット５、歯車６、可動盤７、固定
盤８、タイバ−９および連結部品から構成され、可動盤
７、固定盤８に可動型１０、固定型１１が取付けられる
。本実施例では油圧ピストン２とボ−ルナット５が連結
し、ボ−ルねじ４と可動盤７が連結した構造となってい
る。成形過程で油圧シリンダ１へ油圧源１２から制御弁
１３を通した油の流入により油圧ピストン２と一体とな
っている可動盤７を前進させ金型を閉じ、油圧力により
型締を行う。射出−冷却過程を経て成形品が成形され、
これを取り出すために型開が行われる。この型開は電動
サ−ボモ−タ３の回転を歯車６を通してボ−ルナット５
に伝え、ボ−ルねじ４に連結した可動盤７を低速で移動
させることにより行われる。この時、油圧シリンダ１内
の油圧力により油圧ピストンは動かないように制御する
。ここでは、ボ−ルナット５を回転させているが、ボ−
ルねじ４を回転させる構造としてもよい。この時の型開
速度は電動サ−ボモ−タ３の回転数調整により行われる
ため、低速制御も正確、かつ、安定に行うことができる
。そして、成形品が固定型１１から離型した後、油圧シ
リンダ１へ油圧源１２から制御弁１３を通した油の流入
により可動盤７および可動型１０の移動を高速で行い型
開きを完了させ成形品の取り出しを行う。このように、
型締機構部を油圧機構と電動サ−ボモ−タとの組合せに
より構成し、油圧機構で金型の高速な開閉および型締の
制御を行い、電動サ−ボモ−タの回転数調整により型開
時の低速制御を行う。これにより、離型時の成形品の変
形を防ぐことができ、また安定な高速成形を行うことが
できる。

【００１３】図２は本発明の第二の実施例を示す射出成
形機のトグル式型締機構部の説明図である。型締機構部
は油圧シリンダ１、油圧ピストン２、トグル機構部（ク
ロスヘッドリンク１４、前部トグルリンク１５、後部ト
グルリンク１６）、電動サ−ボモ−タ３、ボ−ルねじ４
、ボ−ルナット５、歯車６、可動盤７、固定盤８、タイ
バ−９および連結部品から構成され、可動盤７、固定盤
８に可動型１０、固定型１１が取付けられる。本実施例
ではトグル機構とボ−ルナット５が連結し、ボ−ルねじ
４と可動盤７が連結した構造となっている。成形過程で
油圧シリンダ１へ油圧源１２から制御弁１３を通した油
の流入により油圧ピストン２およびこれに連結したクロ
スヘッドリンク１４が前進することにより前部トグルリ
ンク１５および後部トグルリンク１６が伸びてトグル機
構と一体となっている可動盤７が前進し金型は閉じる。 トグルリンクが伸びきると同時にタイバ−９が伸びるよ
うに調整することによりその弾性回復力で型締めを行う
。射出−冷却過程を経て成形品が成形され、これを取り
出すために型開きが行われる。この型開きは電動サ−ボ
モ−タ３の回転を歯車６を通してボ−ルナット５に伝え
、ボ−ルねじ４に連結した可動盤７を低速で移動させる
ことにより行われる。ここでは、ボ−ルナット５を回転
させているが、ボ−ルねじ４を回転させる構造としても
よい。この時の型開き速度は電動サ−ボモ−タ３の回転
数調整により行われるため低速制御も正確、かつ、安定
に行うことができる。そして、成形品が固定型１１から
離型した後、油圧シリンダ１へ油圧源１２から制御弁１
３を通した油の流入により伸びきったトグルリンクをゆ
るめ、可動盤７および可動型１０の移動を高速で行い型
開きを完了させ成形品の取り出しを行う。

【００１４】以上、二実施例について述べたが、型締め
機構部を油圧機構と電動サ−ボモ−タとの組合せにより
構成し、油圧機構で金型の高速な開閉および型締めの制
御を行い、電動サ−ボモ−タの回転数調整により成形品
が離型する型開き時の低速制御を正確かつ安定に行うこ
とにより、離型時の成形品の変形を防ぐことができ、ま
た安定な高速成形を行うことができる。

【００１５】

【発明の効果】本発明は、プラスチック射出成形機の型
締機構部を油圧機構と電動サ−ボモ−タとの組合せによ
り構成し、油圧機構で高速な金型開閉および型締の制御
を行い、電動サ−ボモ−タで型開時の低速制御を行った
。これにより、成形品が離型する型開時の低速制御を正
確、かつ、安定に行え、離型時の成形品の変形を防ぐこ
とができ、また安定な高速成形を行うことができる。 従って、この射出成形機は高精度が要求されるプラスチ
ック成形品、例えば、光ディスクなどの成形に適してい
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施例を示す射出成形機の直圧式
型締機構部の説明図。

【図２】本発明の第２実施例を示す射出成形機のトグル
式型締機構部の説明図。

【図３】従来例における射出成形機の油圧駆動に関する
直圧式型締機構部の説明図。

【図４】従来例における射出成形機の電動サ−ボモ−タ
駆動に関する直圧式型締機構部の説明図。

【符号の説明】

１……油圧シリンダ ２……油圧ピストン ３……電動サ−ボモ−タ ４……ボ−ルねじ ５……ボ−ルナット ６……歯車 ７……可動盤 ８……固定盤 ９……タイバ− １０…可動型 １１…固定型 １２…油圧源 １３…制御弁

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】プラスチック射出成形機において、型締め
   機構部を油圧機構と電動サ−ボモ−タとの組合せにより
   構成し、前記油圧機構で高速な金型の開閉および型締め
   の制御を行い、電動サ−ボモ−タで型開時の低速制御を
   行うことを特徴とする射出成形機。