JPH0428854A - 被覆工具用基材の表面処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、工具用材料として使用可能な硬度及び靭性な
有する鉄系材料、非鉄金属材料、超硬合金、サーメット
又はセラミックス焼結体の基材の表面に、化学蒸着法＜
ＣＶＩｌ法）もしくは物理蒸着法ｆＰＶＤ法）でもって
被膜を形成するとき、前もって行う基材の表面の前処理
方法として適する被覆工具用基材の表面処理方法に関す
る。

（従来の技術） 一般に、ＣＶＤ法又はＰＶＤ法でもって、基材の表面に
被膜を形成するときに、基材と被膜との密着性を高める
ために、基材の表面の清浄又は表面改質のための前処理
が行われている。

この前処理方法としては、基材の表面の異物などの付着
物を除去する目的で行われる水又は有機溶剤による洗浄
方法、基材の表面の酸化などによる汚染物の除去を目的
に行われるボンバード処理方法、基材の表面を酸やアル
カリ溶液で腐蝕して表面改質する腐蝕処理方法、又は基
材の表面にダイヤモンド微粒子、金属シリコン、炭化ケ
イ素などを衝突もしくは散布して、基材の表面を傷つけ
ることを目的とする処理方法がある。

これらの処理方法の内、代表的なものとして、特開昭６
１−１５５２９５号公報及び特開昭６１−１６３２７６
号公報がある。

（発明が解決しようとする問題点） 特開昭６１−１５５２９５号公報には、ブラズｖ　ｃｖ
。

法によりダイヤモンドを析出させる基材面に、金属シリ
コン又はその合金、化合物の少な（とも１種の微粉末を
湿式で散布する基材処理方法が開示されている。

また、特開昭６１−１６３２７５号公報には、ＣＶＤ法
ダイヤモンド合成に使用する基材の面にダイヤモンド微
粒子を乾式で衝突させる基材の処理方法が開示されてい
る。

これら両公報に開示されている基材の処理方法は、　Ｃ
ＶＤ法によりダイヤモンドの被膜を基材の表面に形成す
るときに、ダイヤモンドの核を高密度で均一に再現生よ
（生成させつるというすぐれた基材の処理方法であるけ
れども、切削工具材料や耐摩耗工具材料のように苛酷な
条件で用いられる被覆工具材料における被膜と基材との
密着性としては、バラツキが大きく、短寿命であるとい
う問題がある。

本発明は、上述のような問題点を解決したもので、具体
的には、ＣＶＤ法やＰＶＤ法により基材の表面に被膜を
形成するときに、前もって基材の表面を圧縮空気などの
圧力でもって研掃材を衝突させて、基材の表面を均一に
し、基材と被膜との密着性を均一にし、かつ密着強度を
高めるような被覆工具用基材の表面処理方法の提供を目
的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 本発明者らは、被覆工具材料における被膜と基材との密
着性の向上及び寿命向上を目的に基材の表面処理方法に
ついて検討していた所、基材の表面に酸化アルミニウム
を主成分とするブラスト法でもって衝突させた後、基材
の表面に被膜を形成させてなる被覆工具材料は、基材と
被膜との密着性が高く、バラツキが少なく、寿命が向上
するという知見を得たものである。この知見に基づいて
、本発明を完成するに至ったものである。

すなわち、本発明の被覆工具用基材の表面処理方法は、
鉄系材料、非鉄金属材料、超硬合金、サーメット又はセ
ラミックス焼結体からなる基材の表面に被膜を形成する
にさいし、該被膜の形成前に該基材の表面に乾式ブラス
ト法でもって研掃材を衝突させることを特徴とする方法
である。

本発明の被覆工具用基材の表面処理方法において用いる
基材は、具体的には、例えば高速度鋼をはじめとする各
種の鋼、耐熱合金、アルミニウム合金、銅合金のような
鉄系材料、非鉄系材料と、炭化タングステンを主成分と
する硬質相とＣｏ及び／又はＮ１の結合相とからなる超
硬合金と、周期律表４ａ族金属の炭化物、窒化物、ホウ
化物を主成分とする硬質相とＣｏ、　Ｎｉ及び／又はＭ
ｏの結合相とからなるサーメットと、酸化アルミニウム
、酸化ジルコニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素を主成分
とするセラミックス焼結体を挙げることができる。

これらの基材の表面に形成させる被膜は、特に制限を受
けるものではないけれども、特に効果が発揮されるのは
１例えば周期律表４８族金属の炭化物、窒化物、炭酸化
物、窒酸化物及びこれらの相互固溶体、酸化アルミニウ
ム、ダイヤモンド、ダイヤモン状カーボン又は硬質窒化
ホウ素からなる被膜である。

基材の表面に研掃材を衝突させるためのブラスト法とし
ては、大別して遠心法と圧縮空気法があるけれども、特
に基材の表面に砥粒を衝突させるための圧力が重要な要
素になること及び作業性の容易なことから圧縮空気法が
好ましく、また、ブラスト法の別の分類としては、湿式
法と乾式法があるけれども、上述の圧力の制御１作業性
及び被覆切削工具としての効果から乾式法を選択したも
のである。

このブラスト法でもって、基材の表面に研掃材を衝突さ
せるときの研掃材は、最も重要な要素となるもので、こ
の研掃材の大きさ及び材質は、基材の材質及びブラスト
法処理時の圧力により異なるけれども、特に、研掃材の
大きさが５００メツシュ以下の粒径からなる微細粒のも
のにすると基材の表面の均一性を高めることができるこ
とがら好ましく、研掃材の材質が酸化アルミニウムを主
成分とする、具体的には、例えば酸化アルミニウムのみ
又は酸化アルミニウムに従来から用いられている炭化ケ
イ素、酸化クロム、酸化ケイ素、ケイ砂などの含有して
なるものが好ましいものである。

（作用） 本発明の被覆工具用基材の表面処理方法は、ブラスト法
処理による圧力と研掃材の大きさ及び材質を抑制するこ
とにより、基材の表面の汚染物や付着物を除去すること
ができること、基材の表面が均一な面精度に処理される
こと、また基材が超硬合金やサーメットでなる場合には
、特にダイヤモンドの被膜を形成するのに、ダイヤモン
ドの核形成の阻害となる基材の表面に存在する結合相の
除去も行うことができること、さらには基材の表面が研
削面でなる場合に、研削時の砥粒が基材の表面で突き刺
った状態になっていても、その砥粒を除去して均一な面
にすることができるという作用がある。

（実施例） 市販の超硬合金（■Ｃ−ＴａＣ−ＮｂＣ−ＴｉＣ−Ｃ。

系合金）でＪＩＳ規格ＴＮＧ　１６０４０８−２７形状
のチップを基材とし、この基材を回転しているエンドレ
スベルト上に置き、ベルトの回転で基材が反転する状態
にしながら第１表に示したブラスト処理条件でもって基
材の表面を処理した後、従来から行われティる化学蒸着
法（ＴｉＣｌ２４ＣＨ４Ｈ２ガス雰囲気）で基材の表面
に被膜厚さ約７μｍのＴｉＣを被覆して本発明の処理に
よる被覆品１〜３を得た。

また、比較として、上述と同様のチップと第１表に示し
た研掃材をプラスチック容器に入れて、この容器を上下
に約１５０回／分振動させてチップの表面処理を行った
後、上述と同様に、基材の表面に約７μｍのＴｉＣを被
覆して比較の処理方法による被覆品１〜３を得た。さら
に、上述のチップと第１表に示した研掃材とアルコール
をプラスチック容器に入れて、この容器を上下に約　１
５０回／分振動させてチップの表面処理を行った後、上
述と同様に基材の表面に約７μｍのＴｉＣを被覆して比
較の処理方法による被覆品４．５を得た。

このようにして得た本発明による被覆品１〜３及び比較
による被覆品１〜５をそれぞれ５個ずつ用いて、被削材
：　Ｓ４８］ＨＢ　２３２〜２４９）　４本スロット入
り、切削速度：　１００ｍ／ｍｉｎ、切込み：　１．５
ｍｍ　。

送り：　０．２　ｍｍ／ｒｅｖの条件でもって断続旋削
試験を行い、衝撃回数４０００回でチップの欠損又はチ
ッピングが生じない場合には送りを高くし、チップの欠
損又はチッピングが生じた時の送りを第１表に（井言己
した。

以下余白 （発明の効果） 本発明の被覆工具用基材の表面処理方法は、従来の基材
の表面処理方法に比べて、被覆工具として用いた場合に
、耐欠損性又は耐チッピング性において、約１．３〜１
．７倍も向上し、かつバラツキも少なく安定した性能を
示すという効果がある産業上有用な表面処理方法である
。

特許出願人　東芝タンガロイ株式会社

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）鉄系材料．非鉄金属材料，超硬合金，サーメット
   又はセラミックス焼結体からなる基材の表面に被膜を形
   成するにさいし、該被膜の形成前に該基材の表面に乾式
   ブラスト法でもって研掃材を衝突させることを特徴とす
   る被覆工具用基材の表面処理方法。
2. （２）上記研掃材が５００メッシュ以下の粒径からなる
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の被覆工具
   用基材の表面処理方法。
3. （３）上記研掃材が酸化アルミニウムを主成分とする砥
   粒からなることを特徴とする特許請求の範囲第１項又は
   第２項記載の被覆工具用基材の表面処理方法。