JPH04288325A - ポリアリレートおよびその製造方法 - Google Patents

ポリアリレートおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH04288325A
JPH04288325A JP5280491A JP5280491A JPH04288325A JP H04288325 A JPH04288325 A JP H04288325A JP 5280491 A JP5280491 A JP 5280491A JP 5280491 A JP5280491 A JP 5280491A JP H04288325 A JPH04288325 A JP H04288325A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyarylate
formula
mol
acid halide
terephthalic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5280491A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsugi Nakae
貢 中江
Takashi Kanezaki
兼崎 隆
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP5280491A priority Critical patent/JPH04288325A/ja
Publication of JPH04288325A publication Critical patent/JPH04288325A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアリレートおよび
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアリレートの製造方法として、界面
重合法がある。この界面重合法は、アルカリ水溶液に溶
解したビスフェノール類と、水と相溶しない有機溶剤に
溶解した芳香族ジカルボン酸ハライドとを混合して、重
縮合反応によりポリアリレートを得るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの界面重合法
により得られたポリアリレートは、茶褐色又は淡黄色を
呈し、溶融時や、乾熱または湿熱の高温雰囲気に長時間
晒した場合、着色は更に強まり、樹脂自体が劣化すると
いう欠点があった。この欠点を改良するために、特公昭
62−34050号公報においては、界面重合法により
得られたポリアリレートの着色、劣化の原因の1つが、
ポリアリレートの末端カルボキシル基にあることを明ら
かにし、この末端カルボキシル基を減少させるために反
応時間を従来の界面重合法の場合よりも著しく長くし、
最終的に末端カルボキシル基の量を3.0×10−5モ
ル当量/g以下にすることにより、ポリアリレートの着
色、劣化の問題をある程度改善している。
【0004】しかし上記特公昭62−34050号公報
に記載の方法は、反応に長時間を要するという欠点があ
り、またこの方法によって末端カルボキシル基の量を減
少させたとしてもポリアリレートの着色、劣化の問題は
完全には解消せず、着色、劣化の問題をより一層改善し
たポリアリレートの出現が望まれていた。
【0005】また、ポリアリレートは、各種成形品の製
造に用いられている樹脂であり、成形性に優れているこ
とが必然的に要求される。従って本発明の目的は、界面
重合法により得られるポリアリレートに固有の着色、劣
化の問題をより一層改善するとともに成形性にも優れた
ポリアリレートおよびその製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために研究を重ねた結果、(イ)界面重合法
によるポリアリレートの製造方法において、重縮合反応
後にアリールクロロカーボネートを反応系内に添加し、
さらに必要に応じて重縮合反応中および/または重縮合
反応後に酸無水物を反応系内に添加すると、着色、劣化
の原因となるフェノール性末端基の量が全モノマーに対
して0.10モル%以下に、そして同様に着色、劣化の
原因となるカルボン酸末端基の量が樹脂1g当り1.5
×10−5モル当量以下に減少し、これによりポリアリ
レートの着色、劣化の問題が著しく改善される、(ロ)
界面重合法によるポリアリレートの製造において用いら
れる分子量調節剤の添加量が、テレフタル酸ハライド−
イソフタル酸ハライド混合物1モルに対して0.02モ
ル未満であると、得られたポリアリレートの極限粘度が
高くなりすぎ、ポリアリレートの成形が困難になり、ま
た0.07モルを超えると、得られたポリアリレートの
極限粘度が低すぎて、耐衝撃性が低下するのに対し、0
.02〜0.07モルとすると、極限粘度0.36〜0
.73のポリアリレートが得られ、得られたポリアリレ
ートは成形性、耐衝撃性に優れている、(ハ)テレフタ
ル酸ハライド/イソフタル酸ハライドのモル比が1/9
未満または9/1を超える場合、重合開始直後に沈殿が
生じ、重合不可能であるのに対し、1/9〜9/1とす
ると、重合を円滑に行なうことができる、という知見を
得、この知見に基づき本発明を完成した。
【0007】従って本発明は、(A)式
【0008】
【化5】
【0009】(式中、R1 ,R2 は、水素、炭化水
素基またはハロゲン原子であり、R1 とR2 は同一
または異なっていても良く、m,nは、1〜4の整数で
あり、同一または異なっていても良く、Xは、アルキレ
ン基、アルキリデン基又は−SO2 −である)で示さ
れる繰り返し単位10〜90モル%と、式
【0010】
【化6】
【0011】(式中、R1 ,R2 ,m,n,Xは上
記式(I)における定義と同一である)で示される繰り
返し単位90〜10モル%とによって実質的に構成され
、(B)式
【0012】
【化7】
【0013】(式中、R1 ,R2 ,m,n,Xは上
記式(I)における定義と同一である)で示されるフェ
ノール性末端基の量が全モノマーに対して0.10モル
%以下であり、そして
【0014】
【化8】
【0015】で示されるカルボン酸末端基の量が樹脂1
g当り1.5×10−5モル当量以下であり、(C)極
限粘度が0.36〜0.73であることを特徴とするポ
リアリレートを要旨とするものである。
【0016】また本発明は、アルカリ水溶液に溶解した
ビスフェノール類と、水と相溶しない有機溶媒に溶解し
たテレフタル酸ハライド−イソフタル酸ハライド混合物
とを重縮合反応させてポリアリレートを製造するに際し
て、(i) 前記テレフタル酸ハライド−イソフタル酸
ハライド混合物におけるテレフタル酸ハライド/イソフ
タル酸ハライドのモル比を1/9〜9/1とし、(ii
)前記テレフタル酸ハライド−イソフタル酸ハライド混
合物1モルに対して0.02〜0.07モルの分子量調
節剤を添加し、および(iii) 前記重縮合反応後に
アリールクロロカーボネートを反応系内に添加し、さら
に必要に応じて(iv)前記重縮合反応中および/また
は重縮合反応後に酸無水物を反応系内に添加することを
特徴とする上記一般式(I)で示されるポリアリレート
の製造方法を要旨とするものでもある。
【0017】先ず、本発明のポリアリレートについて説
明する。本発明のポリアリレートは、下記の要件(A)
,(B)および(C)を具備するものである。 (A)式
【0018】
【化9】
【0019】で示される繰り返し単位10〜90モル%
と、式
【0020】
【化10】
【0021】で示される繰り返し単位90〜10モル%
とによって実質的に構成される。
【0022】(B)式
【0023】
【化11】
【0024】で示されるフェノール性末端基の量が全モ
ノマーに対して0.10モル%以下であり、そして
【0
025】
【化12】
【0026】で示されるカルボン酸末端基の量が樹脂1
g当り1.5×10−5モル当量以下である。(C)ポ
リアリレートの極限粘度が0.36〜0.73である。
【0027】以下、要件(A),(B),(C)につい
て順次説明する。 要件(A) ポリアリレートを構成する繰り返し単位を示す式(I)
および(II)において、R1 ,R2 は、水素、炭
化水素基またはハロゲン原子であり、R1 とR2 は
同一または異なっていても良い。R1 とR2 として
の炭化水素基としては、炭素数1〜4のアルキル基(メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)が挙げられ
る。またR1 ,R2 としてのハロゲン原子としては
、塩素、弗素、臭素、沃素が挙げられる。式(I)およ
び(II)において、m,nは、1〜4の整数であり、
同一または異なっていても良い。また式(I)および(
II)において、Xは、アルキレン基、アルキリデン基
又は−SO2 −である。Xとしてのアルキレン基とし
ては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレ
ン基、シクロヘキシレン基が挙げられる。またXとして
のアルキリデン基としては、エチリデン基、プロピリデ
ン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基、ペンチリデ
ン基が挙げられる。式(I)の繰り返し単位と式(II
)の繰り返し単位との割合を前者10〜90モル%、後
者90〜10モル%とした理由は、後述するようにテレ
フタル酸ハライド/イソフタル酸ハライドのモル比が1
/9未満の場合または9/1を超える場合、重合反応を
円滑に行なうことができにくいからである。またこれら
の範囲外であると、いずれか一方の繰り返し単位の割合
が少なくなり(他方の繰り返し単位の割合が多くなり)
、所望物性のポリアリレートとならないからである。
【0028】要件(B) 本発明のポリアリレートにおいては、式(III)で示
されるフェノール性末端基の量が全モノマーに対して0
.10モル%以下に、そして(IV)で示されるカルボ
ン酸末端基の量が樹脂1g当り1.5×10−5モル当
量以下に限定される。その理由は、これらの値が限定値
内にあると、ポリアリレートの着色、劣化の問題が著し
く改善されるからである。
【0029】要件(C) 本発明のポリアリレートにおいては、その極限粘度(塩
化メチレン中20℃で測定)が0.36〜0.73に限
定される。その理由は0.36末端では、ポリアリレー
トの耐衝撃性が著しく低下し、0.73を超えるとポリ
アリレートの成形が困難であるのに対し、0.36〜0
.73ではこのような問題が起らないからである。上記
要件(A),(B)および(C)を具備する本発明のポ
リアリレートは、従来のポリアリレートに比べフェノー
ル性末端基およびカルボン酸末端基の量が著しく低減さ
れているので、重合直後の着色が少なく、また溶融後や
高温雰囲気に長時間曝露後に着色の強まりや樹脂の劣化
も少ない。また成形性、耐衝撃性にも優れている。従っ
て機械部品や、透明性が要求される成形品(レンズ、容
器)や、耐熱性が要求される成形品(電気電子部品、自
動車部品)などに好ましく用いられる。
【0030】次に本発明のポリアリレートの製造方法に
ついて説明する。本発明のポリアリレートの製造方法は
、アルカリ水溶液に溶解したビスフェノール類と、水と
相溶しない有機溶媒に溶解したテレフタル酸ハライド−
イソフタル酸ハライド混合物とを重縮合反応させてポリ
アリレートを製造するに際して、(i)前記テレフタル
酸ハライド−イソフタル酸ハライド混合物におけるテレ
フタル酸ハライド/イソフタル酸ハライドのモル比を1
/9〜9/1とし、(ii)前記テレフタル酸ハライド
−イソフタル酸ハライド混合物1モルに対して0.02
〜0.07モルの分子量調節剤を添加し、および(ii
i) 前記重縮合反応後にアリールクロロカーボネート
を反応系内に添加し、さらに必要に応じて(iv)前記
重縮合反応中および/または重縮合反応後に酸無水物を
反応系内に添加することを特徴とする。
【0031】本発明のポリアリレートの製造方法におい
ては、原料としてビスフェノール類とテレフタル酸ハラ
イド−テレフタル酸ハライド混合物とを用いる。ビスフ
ェノール類としては、式
【0032】
【化13】
【0033】(式中、R1 ,R2 ,m,n,Xは、
上記式(I)における定義と同一である)で示されるビ
スフェノール類を用いる。このビスフェノール類の具体
例としては、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル
)プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3
,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘ
キサン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−スルホン
、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタンなどが挙
げられる。ビスフェノール類は、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムなどの水酸化アルカリの水溶液に溶解した
溶液の形で用いられる。ビスフェノール類/水酸化アル
カリのモル比は1/2〜1/3である。
【0034】アルカリ水溶液に溶解したビスフェノール
類との反応に供せられる、テレフタル酸ハライド−イソ
フタル酸ハライド混合物は、水と相溶しない有機溶媒(
例えば塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロ
エタンなどのハロゲン化炭化水素など)に溶解した溶液
の形で用いられる。
【0035】アルカリ水溶液に溶解したビスフェノール
類と、水と相溶しない有機溶媒に溶解したテレフタル酸
ハライド−イソフタル酸ハライド混合物との重縮合反応
は、ビスフェノール類/(テレフタル酸ハライド+イソ
フタル酸ハライド)のモル比を0.95〜1.05とし
、水相/有機相との体積比を2/1〜1/4にして行な
うのが好ましい。この反応は、触媒の存在下で行なうの
が好ましい。触媒としては、トリエチルアミン、トリブ
チルアミン、ピリジン、トリメチルベンジルアンモニウ
ムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロラ
イド、トリブチルベンジルアンモニウムクロライド、N
−ラウリルピリジニウムクロライド、テトラブチルアン
モニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムブロマ
イド、トリメチルオクチルアンモニウムクロライド、テ
トラブチルアンモニウムブロマイドなどが用いられる。 重縮合反応は、温度15〜40℃で5分〜1時間程度行
なうのが好ましい。
【0036】次に本発明のポリアリレートの製造方法に
おける特徴的要件(i) 、(ii)および(iii)
 について説明する。 要件(i) 本発明のポリアリレートの製造方法においては、ビスフ
ェノール類との反応に供されるテレフタル酸ハライド−
イソフタル酸ハライド混合物におけるテレフタル酸ハラ
イド/イソフタル酸ハライドのモル比を1/9〜9/1
とすることを一つの特徴的要件とする。このモル比を上
記範囲に限定した理由は、モル比が1/9未満または9
/1を超える場合、重合反応を円滑に行なうことができ
にくいからである。またモル比が9/1よりも大きくな
るとテレフタル酸ハライドがイソフタル酸ハライドより
も著しく多くなりすぎ、またモル比が1/9よりも小さ
くなると、イソフタル酸ハライドがテレフタル酸ハライ
ドよりも著しく多くなりすぎ、いずれの場合も所望物性
のポリアリレートが得られないからである。
【0037】要件(ii) 本発明のポリアリレートの製造方法においては、テレフ
タル酸ハライド−イソフタル酸ハライド混合物1モルに
対して0.02〜0.07モルの分子量調節剤を添加す
ることを他の特徴的要件とする。分子量調節剤としては
、フェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−
tert−オクチルフェノール、クミルフェノールなど
が用いられる。分子量調節剤の添加量をテレフタル酸ハ
ライド−イソフタル酸ハライド混合物1モルに対して0
.02〜0.07モルに限定した理由は、0.02モル
未満であると、ポリアリレートの極限粘度が低くなりす
ぎ、耐衝撃性が劣り、また0.07モルを超えるとポリ
アリレートの極限粘度が高くなりすぎ、成形が困難にな
るからである。
【0038】要件(iii) および(iv)本発明の
ポリアリレートの製造方法においては、(iii) 重
縮合反応後にアリールクロロカーボネートを反応系に添
加し、さらに必要に応じて(iv)重縮合反応中および
/または重縮合反応後に酸無水物を反応系内に添加する
ことを他の特徴的要件とするものである。
【0039】アリールクロロカーボネートおよび必要に
応じて用いられる酸無水物の添加によって、得られたポ
リアリレートのフェノール性末端基の量は全モノマーに
対して0.1モル以下に、そしてカルボン酸末端基の量
は樹脂1g当り1.5×10−5モル当量以下に低減さ
れ、このことによってポリアリレートの着色、劣化の問
題は著しく改善される。
【0040】アリールクロロカボネートとしては、式

0041】
【化14】
【0042】(式中、R3 ,は水素またはアルキル基
である)で示されるアリールクロロカーボネートが用い
られ、その具体例として、フェニルクロロカーボネート
、p−tert−ブチルフェニルクロロカーボネート、
2,6−ジメチルフェニルクロロカーボネート、p−t
ert−オクチルフェニルクロロカーボネートなどが挙
げられる。添加されるアリールクロロカーボネートの量
は、テレフタル酸ハライドとイソフタル酸ハライドの合
計1モルに対して0.001〜0.10モル好ましくは
0.005〜0.05モルとするのが好ましい。また必
要に応じて用いられる酸無水物としては、式
【0043
【化15】
【0044】(式中、R4 ,R5 は、置換又は無置
換アルキル基、置換又は無置換アリール基である)で示
される酸無水物が用いられ、その具体例として、無水安
息香酸、無水o−,m−,p−トルイル酸、無水ケイ皮
酸、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水吉草
酸などが挙げられる。必要に応じて添加される酸無水物
の量は、ビスフェノール類1モルに対して0.0005
〜0.10モル、好ましくは0.001〜0.05モル
とするのが好ましい。
【0045】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。 実施例1 ビスフェノールA18.35g(0.0805mol 
)とNaOH6.77gを水に溶解してビスフェノール
Aの水酸化ナトリウム水溶液150mlを得た。次にテ
レフタル酸クロライド8.15g(0.04015mo
l )とイソフタル酸クロライド8.15g(0.04
015mol )との混合物(テレフタル酸クロライド
/イソフタル酸クロライドのモル比=1/1)、p−t
ert−ブチルフェノール0.47g(0.00313
mol =0.039mol /mol 酸クロライド
)、トリブチルベンジルアンモニウムクロライド0.1
53gを塩化メチレン450mlに溶解してテレフタル
酸クロライド−イソフタル酸クロライド混合物、分子量
調節剤および触媒を含む塩化メチレン溶液を得た。次に
この塩化メチレン溶液と、上記ビスフェノールAの水酸
化ナトリウム水溶液とを激しく撹拌し、30分後に無水
安息香酸0.3g(0.0013mol =0.016
mol /mol ビスフェノールA)を添加して、さ
らに10分間撹拌後フェニルクロロカーボネート0.4
g(0.0026mol =0.0323mol /m
ol酸クロライド)を加えて10分間撹拌した。撹拌停
止後、水相と塩化メチレン相とを分離した後、塩化メチ
レン相をとり、希アルカリ、希塩酸、続いて水で2回洗
浄した。塩化メチレン相を濃縮しながらアセトンを加え
てポリアリレートを分離した。分離したポリアリレート
を真空乾燥器にて120℃で24時間乾燥させて、ポリ
アリレート粉末を得た。
【0046】実施例2 実施例1と同様にして、ビスフェノールAの水酸化ナト
リウム溶液に、テレフタル酸クロライド−イソフタル酸
クロライド混合物、分子量調節剤および触媒を含む塩化
メチレン溶液を加えて10分間混合撹拌して得た反応液
に無水安息香酸を実施例1と同量の0.3g(0.00
13mol =0.016mol /mol ビスフェ
ノールA)加えて10分間撹拌した。次いで実施例1と
異なり、水相と塩化メチレン相とを分離した後、塩化メ
チレン相にアルカリ洗浄水(0.1N  NaOH)と
ともにフェニルクロロカーボネート0.2g(0.00
13mol =0.0162mol /mol 酸クロ
ライド)を加えて10分間アルカリ洗浄した。続いて希
塩酸(0.1N  HCl)で酸洗浄後、塩化メチレン
を水で2回洗浄した。次に塩化メチレン相を濃縮しなが
らアセトンを加えてポリアリレートを分離した。分離し
たポリアリレートを真空乾燥器にて120℃で24時間
乾燥させてポリアリレート粉末を得た。
【0047】実施例3 テレフタル酸クロライド4.07g(0.0201mo
l )、イソフタル酸クロライド12.23g(0.0
603mol )(テレフタル酸クロライド/イソフタ
ル酸クロライドのモル比=1/3)とした以外は実施例
2と同様の方法で実施した。
【0048】実施例4 テレフタル酸クロライド12.23g(0.0603m
ol )、イソフタル酸クロライド4.07g(0.0
201mol )(テレフタル酸クロライド/イソフタ
ル酸クロライドのモル比=3/1)とした以外は実施例
2と同様の方法で実施した。
【0049】実施例5 ビスフェノールAに代えてビスフェノールA14.68
g(0.064mol)、2,2−ビス−(3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン4.57
g(0.0161mol )を用いた以外は実施例2と
同様の方法にて実施した。
【0050】実施例6 ビスフェノールAに代えてビスフェノールA14.68
g(0.064mol)、1,1−ビス−(4−ヒドロ
キシフェニル)−シクロヘキサン4.31g(0.01
61mol )を用いた以外は実施例2と同様の方法に
て実施した。
【0051】実施例7 ビスフェノールAに代えてビスフェノールA14.68
g(0.064mol)、2,2−ビス−(3,5−ジ
ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン8.75
g(0.0161mol )を用いた以外は実施例2と
同様の方法にて実施した。
【0052】実施例8 ビスフェノールAに代えてビスフェノールA14.68
g(0.064mol)、4,4−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン4.03g(0.0161mol )を用
いた以外は実施例2と同様の方法にて実施した。
【0053】実施例9,10 p−tert−ブチルフェノールの量を0.6g(0.
004mol =0.050mol /mol 酸クロ
ライド)または0.3g(0.002mol =0.0
25mol/mol 酸クロライド)にした他は実施例
2と同様の方法にて実施した。
【0054】実施例11 無水安息香酸を添加しなかった以外は実施例2と同様に
して実施した。
【0055】比較例1 アリールクロロカーボネート、酸無水物を添加せず60
分後に撹拌を停止した以外は実施例1と同様にして実施
した。
【0056】比較例2 アリールクロロカーボネート、酸無水物を添加せず30
時間後に撹拌を停止した以外は実施例1と同様にして実
施した。
【0057】比較例3,4 p−tert−ブチルフェノールの量を0.94g(0
.00626mol =0.078mol /mol 
酸クロライド)、0.15g(0.001mol =0
.012mol /mol 酸クロライド)にした以外
は実施例1と同様の方法にて実施した。
【0058】比較例5 アリールクロロカーボネートを添加しなかった以外は実
施例1と同様にして実施した。
【0059】比較例6 テレフタル酸クロライド15.49g(0.0763m
ol )、イソフタル酸クロライド0.918g(0.
004mol )(テレフタル酸クロライド/イソフタ
ル酸クロライドのモル比=9.5/0.5)とした他は
実施例1と同様にして実施した。但し重合開始後すぐに
沈澱したので酸無水物は添加しなかった。
【0060】比較例7 テレフタル酸クロライド0.918g(0.004mo
l )、イソフタル酸クロライド15.49g(0.0
763mol )(テレフタル酸クロライド/イソフタ
ル酸クロライドのモル比=0.5/9.5)とした他は
実施例1と同様にして実施した。この場合も重合開始後
すぐに沈澱した。実施例および比較例で得られたポリア
リレートの各種物性値を表1および表2にそれぞれ示す
【0061】なお各種物性値の測定は、以下の方法で行
なった。 (1)繰り返し単位(I)/繰り返し単位(II)のモ
ル分率 高分解能NMRによる測定結果から求めた。 (2)末端基量 (a)p−tert−ブチルフェノール(PTBP)末
端基量およびフェノール性OH末端基量高分解能NMR
を用い、全モノマー(ビスフェノールA、テレフタル酸
クロライド−イソフタル酸クロライド混合物、PTBP
)に対する割合をモル分率で計算して求めた。 (b)COOH末端基量 所定量のポリアリレートのアニリン溶液を、フェノール
フタレンを指示薬として苛性カリのメタノール溶液にて
滴定することにより求めた。 (3)極限粘度 塩化メチレン中20℃にて測定した。 (4)色調(イエローインデックス) JIS  K7103−77に準じてスガ試験機(株)
製カラーメーターMS−3にて測定した。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】表1および表2より明らかなように、実施
例1〜11で得られたポリアリレートは、イエローイン
デックス(YI)が9〜14と低く、比較例1、2、5
で得られたポリアリレートに比べ、色調が著しく改善さ
れていることが判る。また実施例1〜11で得られたポ
リアリレートは、極限粘度が0.42〜0.67であり
、成形性および耐衝撃性に優れていることが明らかとな
った。これに対して比較例3のポリアリレートは、極限
粘度が0.23と低く、耐衝撃性が劣り、成形できず、
また比較例4のポリアリレートは極限粘度が0.83と
高く、成形困難であった。また比較例6および7では重
合自体が不可能であった。
【0065】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、着
色、劣化の問題が著しく改善され、各種成形品に成形可
能なポリアリレートが提供された。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (A)式 【化1】 (式中、R1 ,R2 は、水素、炭化水素基またはハ
    ロゲン原子であり、R1 とR2 は同一または異なっ
    ていても良く、m,nは、1〜4の整数であり、同一ま
    たは異なっていても良く、Xは、アルキレン基、アルキ
    リデン基又は−SO2 −である)で示される繰り返し
    単位10〜90モル%と、式 【化2】 (式中、R1 ,R2 ,m,n,Xは上記式(I)に
    おける定義と同一である)で示される繰り返し単位90
    〜10モル%とによって実質的に構成され、(B)式【
    化3】 (式中、R1 ,R2 ,m,n,Xは上記式(I)に
    おける定義と同一である)で示されるフェノール性末端
    基の量が全モノマーに対して0.10モル%以下であり
    、そして 【化4】 で示されるカルボン酸末端基の量が樹脂1g当り1.5
    ×10−5モル当量以下であり、(C)極限粘度が0.
    36〜0.73であることを特徴とするポリアリレート
  2. 【請求項2】  アルカリ水溶液に溶解したビスフェノ
    ール類と、水と相溶しない有機溶媒に溶解したテレフタ
    ル酸ハライド−イソフタル酸ハライド混合物とを重縮合
    反応させてポリアリレートを製造するに際して、(i)
     前記テレフタル酸ハライド−イソフタル酸ハライド混
    合物におけるテレフタル酸ハライド/イソフタル酸ハラ
    イドのモル比を1/9〜9/1とし、(ii)前記テレ
    フタル酸ハライド−イソフタル酸ハライド混合物1モル
    に対して0.02〜0.07モルの分子量調節剤を添加
    し、および(iii) 前記重縮合反応後にアリールク
    ロロカーボネートを反応系に添加することを特徴とする
    請求項1に記載のポリアリレートの製造方法。
  3. 【請求項3】  請求項2に記載のポリアリレートの製
    造方法において、(iv)前記重縮合反応中および/ま
    たは重縮合反応後に酸無水物を反応系内に添加する、ポ
    リアリレートの製造方法。
JP5280491A 1991-03-18 1991-03-18 ポリアリレートおよびその製造方法 Withdrawn JPH04288325A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5280491A JPH04288325A (ja) 1991-03-18 1991-03-18 ポリアリレートおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5280491A JPH04288325A (ja) 1991-03-18 1991-03-18 ポリアリレートおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04288325A true JPH04288325A (ja) 1992-10-13

Family

ID=12925033

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5280491A Withdrawn JPH04288325A (ja) 1991-03-18 1991-03-18 ポリアリレートおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04288325A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000018070A (ja) * 1998-06-30 2000-01-18 Aichi Mach Ind Co Ltd 内燃機関の燃料噴射量制御方法
JP2013173928A (ja) * 2012-01-27 2013-09-05 Unitika Ltd ポリアリレート樹脂およびそれからなるフィルム
US20150337079A1 (en) * 2013-01-24 2015-11-26 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Polyarylate and molded article using same

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000018070A (ja) * 1998-06-30 2000-01-18 Aichi Mach Ind Co Ltd 内燃機関の燃料噴射量制御方法
JP2013173928A (ja) * 2012-01-27 2013-09-05 Unitika Ltd ポリアリレート樹脂およびそれからなるフィルム
US20150337079A1 (en) * 2013-01-24 2015-11-26 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Polyarylate and molded article using same
US10202487B2 (en) * 2013-01-24 2019-02-12 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Polyarylate and molded article using same
US10676566B2 (en) 2013-01-24 2020-06-09 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Polyarylate and molded article using same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS61130335A (ja) ジメチルマレイミド末端基を有する芳香族ポリエステル、その製造方法及びその使用
US4316980A (en) Process for the preparation of tetramethylated bisphenol polycarbonates
US4426511A (en) Heat-resisting aromatic polyester resin and process for preparing the same
US4552947A (en) Heat-resisting aromatic polyester and process for preparing the same
JPH04288325A (ja) ポリアリレートおよびその製造方法
EP0117556B1 (en) Heat-resisting aromatic polyestersulfone and process for preparing the same
JPH04288324A (ja) ポリアリレートおよびその製造方法
KR20030011351A (ko) 전체 방향족 폴리에스테르와 방향족 폴리카보네이트의용융 생성물 및 그 제조 방법
JP3039757B2 (ja) 低いガラス転移温度のコポリエステルカーボネート
JPH0345092B2 (ja)
KR102175848B1 (ko) 내열성 및 유동성이 우수한 폴리카보네이트 수지 조성물 및 이를 포함하는 성형품
EP0171272A2 (en) Aromatic copolyesters
JPS58173125A (ja) 新規な芳香族ポリエステル−カ−ボネ−ト共重合体
JPH06239999A (ja) ポリエーテルスルホンを含むエステルの製造方法
JPS6312097B2 (ja)
US3438938A (en) Polyester resins and preparation thereof
US5109101A (en) Process for making polyarylate compositions having improved properties
JPH07118372A (ja) 芳香族ポリエステルの製造方法
KR920010472B1 (ko) 성형가공성이 우수한 방향족 폴리에스테르중합체 및 그의 제조방법
JP2003313280A (ja) ポリアリレートの製造方法及びポリアリレート
JP2865979B2 (ja) 芳香族ポリエステルの製造方法
JPS62121722A (ja) 芳香族ポリエステル
WO1991006591A1 (en) Novel polyarylate compositions having improved properties
JPH06100675A (ja) 芳香族ポリエステルカーボネート及びその製造方法
JP2980795B2 (ja) 芳香族ポリエステルの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19980514