JPH0428543A - 美粧シート及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は美粧シート及びその製造方法に関し、更に詳し
くは、種々の段階の光沢差による視覚的美麗効果を有し
、寸法安定性に優れ、カールが起こらず、更に、表面を
汚れや損傷から保護し、美麗さを保持することのできる
美粧シート及びその製造方法に関する。

〔従来技術と問題点〕

従来、この種の化粧シートとしては、紙等の基材の上に
印刷や蒸着が施された構成か、もしくは印刷や蒸着の層
の表面に更に保護層として、表面が平坦な合成樹脂フィ
ルムを一体的に設けた構成が一般的である。

しかし乍ら、前者の場合は印刷や蒸着が損傷を受けたり
、また変色や褪色することが避けられず、一方、後者に
あってはこのような問題は解消されるものの、フィルム
表面が平坦であるため、該フィルムを透して見る印刷や
蒸着は文字通り平坦であり、視覚的美麗性や興趣性に欠
ける憾みがあり、このような化粧シートを、例えば壁材
、シ３．７ビングバソグ、ポスター、金銀糸用基材等に
供したとしても今一つ平凡な印象が免れない。

そこで、熱可塑性合成樹脂を用い、その表面に凹凸模様
を賦型し、光沢差による視覚的効果を付与する方法が試
みられている。しかし乍ら、熱可塑性合成樹脂は、一般
に耐熱性が低く、寸法安定性に劣るため、製造工程上及
び後加工工程上の加熱工程を経ることによって、カール
が発生し易い。

これを避けようとすれば乾燥温度を下げたり、加工条件
を変更せざるを得す、従って生産性が低下するのみなら
ず、後加工品の品質にも悪影響が及ぶ。また、耐熱性の
高い熱可塑性のエンジニアリングプラスチックスを用い
れば、耐熱性の問題は解消するが、樹脂価格が高く、加
工性も劣るので、実用には不適当である。

更に、構成又は用途によってはシート表面が汚れ易い欠
点がある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明はかかる実情に鑑み、光沢差による美麗性、興趣
性等の視覚的作用と、耐熱性、寸法安定性、カール防止
、更には防汚性等を具備した美粧シートを提供すること
を目的とする。

即ち、本発明の第１は、基材上に凹凸模様を有する熱硬
化型合成樹脂層を積層してなる美粧シートを、 本発明の第２は、印刷及び／又は蒸着を施した基材の表
面に、凹凸８ｊ様を有する熱硬化型合成樹脂層を積層し
てなる美粧シートを、 本発明の第３は、基材上又は印刷及び／又は蒸着を施し
た基材上に熱硬化型合成樹脂を塗工し、該熱硬化型合成
樹脂が半硬化の段階で該熱硬化型合成樹脂の表面に凹凸
模様を設けることを特徴とする美粧シートの製造方法を
、 本発明の第４は、基材、又は印刷及び／又は蒸着を施し
た基材と、表面に凹凸模様を有する熱硬化型合成樹脂シ
ートとを積層することを特徴とする美粧シートの製造方
法を、 それぞれ内容とするものである。

本発明に用いられる基材としては、紙、コート紙、サイ
ズプレス加工紙、スーパーカレンダ加工紙、機能紙、合
成紙、不織布、織布、ラミネート紙等の他、合成樹脂フ
ィルム、金属箔、蒸着フィルムやこれらの積層体等が含
まれる。基材の選定は使用される目的や用途により決定
される。

印刷又は蒸着については何ら制限はなく、公知の方法を
全て用いることができる。

基材、又は印刷及び／又は蒸着が施された基材の印刷及
び／又は蒸着層の表面に、凹凸模様を有する合成樹脂層
が積層される。

凹凸模様を有する熱硬化型合成樹脂層としては、不飽和
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アル
キッド系樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ウレタン樹脂
、アクリル系樹脂等が例示される。これらの樹脂は美麗
性、視覚的効果のために、透明であることが好ましい。

凹凸模様を有する熱硬化型合成樹脂層又は該熱硬化型合
成樹脂層の表面に設けられる表面保護層に防汚性物質を
含有させることにより、更に汚れ難い美粧シートを得る
ことができる。防汚性物質としては、ポリメチルハイド
ロジエンシロキサンのアルケン（Ｃ＋。〜Ｃ２゜）及び
プロピレン付加物等のシリコーン系化合物、フッ化アル
キル基含有のブロックポリマー等のフッ素系化合物、練
込型の帯電防止側等が挙げられ、これらは単独で配合さ
れる他、併用配合も可能である。防汚性物質の量は０．
５〜１０重量％程度が好ましい。

防汚性物質の他に安定剤、充填剤（無機、有機、粒状、
繊維状）等を必要に応じて含有させることもできる。

また凹凸模様としては、特に制限はなく、図柄、キャラ
クタ−１文字、記号やつき板、和紙、皮革、織物模様等
全ての模様が含まれる。

基材、又は印刷及び／又は蒸着を施した基材の表面に凹
凸模様を有する熱硬化型合成樹脂層を積層する方法の一
つとしては、熱硬化型合成樹脂を、該基材又は印刷及び
／又は蒸着を施した基材表面に塗工し、該熱硬化型合成
樹脂が半硬化の段階で、その表面に凹凸模様を設ける方
法が挙げられる。

更に、この方法には、賦型シート（印刷シート、エンボ
スシート）法とエンボスロール法とがある。

賦型シート法は、凹凸模様を有する賦型シートを用い、
その賦型面が熱硬化型合成樹脂（半硬化）面と接するよ
うに圧着させ、樹脂を硬化、冷却させた後、該賦型シー
トを剥離除去して、賦型シートの凹凸模様を該熱硬化型
合成樹脂面に転写させる方法である。

エンボスロール法は、凹凸模様を設けたエンボスロール
面と、熱硬化型合成樹脂（半硬化）面とが接するように
配置し、エンボスロールとプレスロールドの間で圧着し
て、エンボスロールの凹凸模様を該熱硬化型合成樹脂面
に転写させる方法である。

予め凹凸模様を有する賦型シートは、特開昭６２−１１
６１９７等により開示された如き印刷シート、特開平１
１８８３９９等により開示された如きエンボスシート、
その他公知の方法により容易に得られるシートが用いら
れる。

基材、又は印刷及び／又は蒸着を施した基材と、凹凸模
様を付与しようとする熱硬化型合成樹脂層を積層するに
当り、接着性を高めるために、咳基材、又は印刷及び／
又は蒸着を施した基材にアンカー処理、コロナ処理、フ
レーム処理等を施すことができる。

基材、又は印刷及び／又は蒸着を施した基材の表面に凹
凸模様を有する熱硬化型合成樹脂層を積層する他の方法
としては、表面に凹凸模様を有する熱硬化型合成樹脂シ
ートをｆ＄備しておき、これと該基材、又は印刷及び／
又は蒸着を施した基材とを積層する方法が挙げられる。

積層の方法としては、特に制限はなく、ドライラミネー
ト法、つ工、トラミネート法、接着荊を使用する方法等
が挙げられる。

かくして得られた美粧シートの表面に印刷及び／又は蒸
着を施したり、及び／又は表面保護層を設けることもで
きる。また、基材層の裏面に補強層、バッカー層を設け
ることもできる。

〔実施例〕

以下、本発明を実施例及び比較例を挙げて説明するが、
本発明はこれらに限定されないことは勿論である。尚、
以下において特に明示しない限り重量部、重量％をそれ
ぞれ意味する。

参考例 ポリメチルハイドロジエンシロキサン（Ｐｍ２Ｏ３、Ｍ
Ｗ＝２２０００）４５．６部、α−オレフィン（「ダイ
ヤレンー３０Ｊ、三菱化成工業製、ＭＷ＝６５０）５４
．４部、０．１％Ｈ２ＰｔＣＩｂ・６Ｈ２０テトラヒド
ロフラン溶？ｆｉ、８部を反応器に仕込み、８０℃で８
時間付加反応させ、更に１３０″Ｃ１Ｂ時間反応させた
。反応生成物の粘度が約１００００ｃｐｓに達した時反
応を停止させた。

反応生成物はアセトンで３回洗浄し、未反応部分を除去
し、精製乾燥した。得られた剥Ｈ荊のシリコーン含有率
は４５．６％であった。

実施例１ 基材（１）（！：してポリエステルフィルムｒＥ５１０
０Ｊ　　（東洋紡製、厚さ９μｍ）を用い、この表面に
熱硬化型合成樹脂（２）としてエステル型ウレタン樹脂
「アトコート８０６Ｊ　　（東洋モートン製、固形分濃
度６０％）及び硬化型「アトコートＲＴ−８Ｊ　　（東
洋モートン製、固形分濃度７５％）を１０＝１の割合で
混合し、酢酸エチルで固形分濃度２７％の塗工液を用い
て、グラビアロールコータ−（３）で１５ｇ／イ（ウェ
ットベース）塗布した後、乾燥機（４）を通過させ９０
°Ｃで３０秒間乾燥し、残存溶剤を約１ｇ／イとした半
硬化状態の熱硬化型合成樹脂層を積層した。

方、表面に微細エンボス水玉模様（深度１０〜４０μｍ
、２００本／１ｎｃｈの平行線集合単位の隣接する単位
同志の方向性を異にして配してなる水玉模様）を有する
ポリ塩化ビニルシートからなる賦型シート（５）（厚さ
８０μｍ）を繰り出し、このエンボス水玉模様面と、該
半硬化合成樹脂面とが接するように、金属ロール（６）
（表面温度８０°Ｃ）とプレスロール（７）の間で圧着
して、巻取ロール（８）で一体として巻き取った。巻き
取られた積層体を４０°Ｃ１４８時間エージングした後
、賦型シートを剥離除去すると、熱硬化型樹脂表面にエ
ンボス水玉模様を有するポリエステル積層シートが得ら
れた。本積層シートは、耐熱性及び寸法安定性が良好で
、１５０°Ｃでもカールの発生を見なかった。

次に、該積層シートのエンボス水玉模様面上に常法によ
り金色着色アルミ蒸着を施し、目的とする金糸用基材と
しての美粧シートを得た。

比較例１ 実施例１において、熱硬化型合成樹脂の代わりに熱可塑
性合成樹脂としてメタクリル樹脂「アクリベットＶＨＪ
　　（三菱レーヨン製）を用いた他は、実施例１と同様
の方法で積層シートを得た。この積層シートは熱可塑性
合成樹脂の耐熱性及び寸法安定性が劣り、積層シートの
カール発生が６０°Ｃから起こり、不満足なものであっ
た。

比較例２ 基材としてポリエステルフィルムｒＥ５１００」　（東
洋紡製、厚さ１２μｍ）を用い、常法によりアンカー処
理を施した後この表面に熱可塑性のポリエステル樹脂「
ジュラネンクス６００ＦＰＪ　　（ポリプラスチックス
製）をＴダイ押出機（スクリュー径４０鵬、Ｔダイ温度
３００°Ｃ）を用いて押出ラミネートした。一方、厚さ
５０μｍの、アンカー処理をしていないポリエステルフ
ィルムｒＥ５１００Ｊに格子模様を印刷し、この印刷面
が上記樹脂と接するように配置させた賦型シートを、押
出樹脂が中央に挟まれるようにして、プレスロールムこ
より圧着させ、押出樹脂厚さ２０μｍになるようにポリ
サントラミネート加工を行った。冷却ロールにより冷却
後、該ラミ７−ト物〔印刷ノート／ポリエステル樹脂／
アンカーコート／基材（ポリエステルフィルム）〕を巻
取機により一体として巻き取った。該ラミネート物から
、賦型シートを剥離除去すると、目的とする印刷パター
ンが正確にポリエステル樹脂表面に写された積層シート
が得られた。この積層シートのカール発生は５０’Ｃか
ら起こり、蒸着工程において不満足であった。

実施例２ 基材としてコート紙（坪量８５ｇ／ｒｒｆ）を用い、こ
の表面に熱硬化性樹脂としてアルキット樹脂「ベソコヅ
ールＥＲ−３４００−６０Ｊ　　（大日本インキ化学工
業製）を固形分で７６重量％、硬化剤「スーパーベッカ
ミンＧ−８２１−６０Ｊ　　（大日本インキ化学工業製
）を固形分で２０重量％、硬化促進側バラトルエンスル
フォン酸１重量％及び参考例で得られた変性シリコーン
化合物３重量％からなる熱硬化型樹脂液を、マイヤーバ
ー（Ｎａ４０）で固形分量１５ｇ／ｒｒｆになるように
塗工し、１２０°Ｃで９０秒間乾燥して、半硬化段階の
熱硬化型樹脂層を表面にもつ積層シートを得た。一方、
厚さ５０μｍのポリエステルシートの表面に木目調凹凸
模様を有する賦型シートを用意し、この凹凸面を該半硬
化樹脂面上に重ね、１５ｋｇ／ｃＪの荷重下で１２０°
Ｃ１６０秒間加熱した後、４０゛Ｃ１２４秒間エージン
グを行った。次いで、賦型シートを剥離除去すると、熱
硬化型合成樹脂表面に該凹凸模様を有し、且つ光沢の優
れた積層シートを得た。本積層シートは美麗性、興趣性
に冨むことは勿論、耐熱性、寸法安定性が良好で、１５
０°Ｃの熱工程を経てもカール発生のないものであった
。

更に剥離性、防汚性にも優れ、ウレタン賦型用美粧シー
トとして練り返し使用に充分耐えるものであった・ 比較例３ 実施例２において熱硬化型合成樹脂組成物を「へ、コゾ
ールＥＲ−３４００’−６０Ｊ　７８重量％（固形分）
と「スーパーベッカミンＧ−８２１６０Ｊ　２０重量％
（固形分）及びバラトルエンスルフオン酸１重量％から
なるものに代えた他は実施例２と同様の方法で、木目調
凹凸模様を有する、光沢の優れた積層シートを得た。本
積層シートは、美粧性、耐熱性、寸法安定性、耐カール
性に優れたものであったが、防汚能はなく、例えば工場
内に１力月放置した場合、はこり、油煙等による汚れが
著しかった。

〔作用・効果〕

畝上の通り、本発明によれば光沢差による視覚的美麗効
果を有し、寸法安定性に優れ、カールが発生せず、更に
表面を汚損から保護し、美麗さを長期に亘って保持する
ことのできる美粧シートが提供される。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例１で用いた装置を示す概要図である。 ■・・・基材、　　　　　　２・・・熱硬化型合成樹脂
３・・・グラビアロール、４・・・乾燥機・・賦型シー
ト、 ６・・・金属ロール ７・・・プレスロール、 ８・・・巻取ロール

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、基材上に凹凸模様を有する熱硬化型合成樹脂層を積
   層してなる美粧シート。 ２、印刷及び／又は蒸着を施した基材の表面に、凹凸模
   様を有する熱硬化型合成樹脂層を積層してなる美粧シー
   ト。 ３、凹凸模様を有する熱硬化型合成樹脂層の表面に、印
   刷及び／又は蒸着を施した請求項１又は２記載の美粧シ
   ート。 ４、表面に防汚性物質を含有する合成樹脂層を設けた請
   求項１、２又は３記載の美粧シート。 ５、基材上又は印刷及び／又は蒸着を施した基材上に熱
   硬化型合成樹脂を塗工し、該熱硬化型合成樹脂が半硬化
   の段階で該熱硬化型合成樹脂の表面に凹凸模様を設ける
   ことを特徴とする美粧シートの製造方法。 ６、凹凸模様を有する賦型シートの賦型面が熱硬化型合
   成樹脂面と接するうに密着させ、樹脂を硬化させた後、
   該賦型シートを剥離除去することにより、該合成樹脂の
   表面に凹凸模様を設ける請求項５記載の製造方法。 ７、エンボスロールにより熱硬化型合成樹脂の表面に凹
   凸模様を設ける請求項５記載の製造方法。 ８、基材、又は印刷及び／又は蒸着を施した基材と、表
   面に凹凸模様を有する熱硬化型合成樹脂シートとを積層
   することを特徴とする美粧シートの製造方法。 ９、凹凸模様を有する熱硬化型合成樹脂層上に、印刷及
   び／又は蒸着を施すことを特徴とする美粧シートの製造
   方法。 １０、表面に防汚性物質を含有する合成樹脂層を設ける
   請求項５〜９記載の製造方法。