JPH04282370A - ジヒドロキノリン誘導体 - Google Patents

ジヒドロキノリン誘導体

Info

Publication number
JPH04282370A
JPH04282370A JP6882291A JP6882291A JPH04282370A JP H04282370 A JPH04282370 A JP H04282370A JP 6882291 A JP6882291 A JP 6882291A JP 6882291 A JP6882291 A JP 6882291A JP H04282370 A JPH04282370 A JP H04282370A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
ring
compound
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6882291A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Aono
哲也 青野
Takayuki Doi
孝行 土居
Koji Fukatsu
考司 深津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP6882291A priority Critical patent/JPH04282370A/ja
Publication of JPH04282370A publication Critical patent/JPH04282370A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Quinoline Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規環状アミン誘導体
またはその塩およびこれを有効成分とする医薬組成物に
関する。さらに詳しくは、動脈硬化、肝疾患、脳血管障
害等の種々の疾患の予防・治療として有用な過酸化脂質
生成抑制作用を有する新規環状アミン誘導体またはその
塩およびそれを有効成分とする過酸化脂質生成抑制剤に
関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】体内
での過酸化脂質の生成およびそれに付随したラジカル反
応が、膜障害や酵素障害等を介して生体に種々の悪影響
を及ぼすことが明らかになるにつれて、抗酸化・過酸化
脂質生成抑制剤が医薬へ応用される様になってきた。現
在、これらの分野で用いられる過酸化脂質生成抑制剤は
、主として、ビタミンCやビタミンE等の天然抗酸化剤
の誘導体およびフェノール誘導体であるが、その基本骨
格が限られており、また実用的に必ずしも満足できるも
のではない。過酸化脂質生成抑制剤を広く医薬の分野で
利用するために、新しい構造を有する過酸化脂質生成抑
制剤の開発が必要とされている。本発明の主たる目的は
、このような過酸化脂質生成抑制作用を有する新規化合
物およびそれを有効成分とする過酸化脂質生成抑制剤を
提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するために、数多くの新規化合物を合成し、それぞ
れについて抗酸化活性・過酸化脂質生成抑制作用を調べ
た。その結果、式[I]
【化3】 [式中、A環は1〜4個の置換基を有するベンゼン環を
示し、該置換基の少なくとも1個は芳香環で置換された
不飽和脂肪族基であり、R1およびR2は、同一または
異って、置換基を有していてもよい脂肪族基を、R3お
よびR4は、同一または異って、水素原子またはそれぞ
れ置換基を有していてもよい脂肪族基または芳香環基を
示す。]で表わされる新規環状アミン誘導体あるいはそ
の塩の創製に成功するとともに、これらの新規化合物が
強力な過酸化脂質生成抑制作用等医薬として有用な作用
を有することを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完
成した。
【0004】式[I]で表される化合物と類似の構造を
有する抗酸化性の化合物としては、式[II]
【化4】 で表わされる化合物[シー・シー・タン、テトラヘドロ
ン(C.C.Tung,Tetrahcdron,19
,1685(1963)]や式[III]
【化5】 で表わされる化合物(特公昭48−11103号)等が
挙げられる。しかし、化合物[II]は飼料への添加物
、化合物[III]はゴム等プラスチックスの安定化剤
として開発されたものであり、医薬品への使用は報告さ
れていない。
【0005】かくして、本発明は式[I]で表わされる
新規環状アミン誘導体、その塩およびそれを有効成分と
する過酸化脂質生成抑制剤として有用な医薬組成物を提
供するものである。式[I]で表される化合物のうち、
好ましい化合物としては式[I’]
【化6】 [式中、R1、R2、R3およびR4は前記と同意義、
R5は芳香環基で置換された不飽和脂肪族基を示し、R
6、R7およびR8は、同一または異って、水素原子、
保護されていてもよい水酸基またはそれぞれ置換基を有
していてもよい肪族基またはアルコキシ基であるか、ま
たはR6、R7およびR8のうちの二つが置換基を有し
ていてもよい環状基を形成していてもよい。]で表され
る化合物が挙げられる。
【0006】式[I]において、R1およびR2で示さ
れる脂肪族基は飽和の基であっても、また不飽和の基で
あってもよく、例えば、アルキル基、アルケニル基、ア
ルキニル基が挙げられる。該アルキル基は直鎖状、分枝
状あるいは環状でもよい。これらのアルキル基のうち、
炭素数1〜6程度の低級アルキル基が好適で、例えば、
メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i
−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプ
ロピル、シクロブチル、シクロペンチル等が挙げられる
。また、R1およびR2で表わされるアルケニル基とし
ては、一般に炭素数2〜6のものが好ましく、例えば、
アリル、プロペニル、i−プロペニル、2−ブテニル、
2,4−ブタジエニル、2−ペンテニル等が挙げられる
。また、R1およびR2で示されるアルキニル基として
は一般に、炭素数2〜6の基が好ましく、例えば、エチ
ニル、2−プロピニル等が挙げられる。これらの脂肪族
基が有していてもよい置換基としては特に限定するもの
ではなく、通常医薬に用いられる基であればどのような
ものでもよく、具体的には、例えば、ヒドロキシル、C
1−3アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n−
プロポキシまたはi−プロポキシ等)、メルカプト、C
1−3アルキルチオ(例えば、メチルチオまたはエチル
チオなど)、アリールチオ(例えば、フェニルチオ)、
アミノ、C1−3アルキルで置換されたモノまたはジ置
換アミノ(例えば、メチルアミノ、エチルアミノまたは
ジメチルアミノ等)、ハロゲン(例えば、クロロ、ブロ
モ、ヨードまたはフルオロ)、エステル化カルボキシ(
例えば、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニル
等C1−6アルコキシカルボニル)、C2−5アシル(
例えば、アセチル、プロピオニル等アルキルカルボニル
)、C2−5アシルオキシ(例えば、アセトキシ、プロ
ピオニルオキシ等アルキルカルボニル)、C2−5アシ
ルアミド(例えば、アセトアミド等アルキルカルボニル
アミノ)、C2−5アルコキシカルボニルアミノ(例え
ば、メトキシカルボニルアミノまたはエトキシカルボニ
ルアミノ等)、環状アミノ基(例えば、ピロリジノ、モ
ルホリノ等5〜6員環状アミノ基)、カルボキシル基、
カルバモイル基、置換されていてもよい芳香環基等が挙
げられる。芳香環基としては、フェニル基が挙げられ、
フェニル基上の置換基としては、例えば、アミノ基、炭
素数1〜3の低級アルキル基で置換されたモノまたはジ
アルキルアミノ基、ハロゲン(例えば、クロロ、ブロモ
、ヨードまたはフルオロ)、ニトロ、スルホ、シアノ、
ヒドロキシ、カルボキシ、炭素数1〜5の低級アルキル
、炭素数1〜3の低級アルコキシ、炭素数2〜5のアシ
ル基(例えば、C1−6アルキルカルボニル)、炭素数
1〜3の低級アルキルメルカプト基などが挙げられる。 置換基の数は特に限定するものではない。
【0007】R3およびR4で示される脂肪族基および
それら脂肪族基が置換基を有する場合の置換基は、R1
およびR2の場合と同様である。R3およびR4で表わ
される芳香環基としては、フェニル基が挙げられる。フ
ェニル基上の置換基としては、例えば、アミノ基、炭素
数1〜3の低級アルキル基で置換されたモノまたはジア
ルキルアミノ基、ハロゲン(例えば、クロロ、ブロモ、
ヨードまたはフルオロ)、ニトロ、スルホ、ヒドロキシ
、カルボキシ、炭素数1〜5の低級アルキル、炭素数1
〜3の低級アルコキシ、炭素数2〜5のアシル基、炭素
数1〜3の低級アルキルメルカプト基等が挙げられる。 置換基の数は特に限定するものではない。
【0008】A環で示されるベンゼン環上の置換基のう
ち、少なくとも1個は芳香環基で置換された不飽和脂肪
族基であり、その不飽和脂肪族基としては、アルケニル
基およびアルキニル基が挙げられる。アルケニル基とし
ては、一般に炭素数2〜4のものが好ましく、例えば、
ビニル、1−プロペニル、1,3−ブタジエニル等があ
げられる。アルキニル基としては、エチニル基等が挙げ
られる。これら不飽和脂肪族基に置換した芳香環基とし
てはフェニル基の他に芳香複素環基が挙げられる。芳香
複素環基としては、例えば、窒素、酸素、硫黄等のヘテ
ロ原子を1〜4個、好ましくは1〜2個含有する5〜6
員芳香環が好ましい。芳香複素環基の具体例としては、
ピリジル、フリル、チエニル、ピラジニル、ピロリル、
イミダゾリル、イソキサゾリル等が例示される。さらに
、このような芳香環基に、同一または異なる芳香環(前
記した芳香複素環や芳香炭素環)が縮合した基も好まし
い。これら縮合環の例としては、例えば、インドリル、
ベンズイミダゾリル、キノリル、イミダゾピリジルおよ
びチアゾロピリジル等が挙げられる。芳香環基が置換基
を有する場合、その置換基としては、R3およびR4で
表わされる芳香環基が有する置換基と同様である。置換
基の数は好ましくは1〜4である。
【0009】A環上の他の置換基は特に限定するもので
はなく、通常、医薬に用いられる基であればどのような
ものでもよく、例えば、式[I’]におけるR6、R7
またはR8で示される水素原子以外の基が挙げられる。 式[I’]において、R5で示される芳香環基で置換さ
れた不飽和脂肪族基は前記で定義したとおりであり、R
6、R7またはR8で示される保護されていてもよい水
酸基の保護基としてはアシル基等が挙げられ、そのアシ
ル基としては、炭素数2〜5の直鎖または分枝状のアシ
ル基(好ましくはアルキルカルボニル)が挙げられる。 また、R6、R7またはR8で示される脂肪族基および
その置換基としては前記R1およびR2で定義したと同
様な基が挙げられ、アルコキシ基としては、炭素数1〜
6の直鎖状または分枝状のアルキル基、または環状のア
ルキル基からなるアルコキシ基が挙げられる。該アルコ
キシ基が有する置換基としては、例えば、アミノ基、炭
素数1〜3の低級アルキル基で置換されたモノまたはジ
アルキルアミノ基、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコ
キシ(好ましくは炭素数1〜4)、低級アルキルメルカ
プト基(好ましくは炭素数1〜4)などが挙げられる。 また、R6、R7およびR8のうちの二つが置換基を有
していてもよい環状基を形成していてもよく、この場合
、5または6員環の飽和または不飽和の環が好ましい。 この環は炭素同素環であっても、窒素、酸素または硫黄
を含んだ複素環であってもよい。このような環状基の具
体例としては、ベンゼン環、ピリジン環等が挙げられる
。その置換基としては、炭素数1〜3のアルキル基、炭
素数1〜3のアルコキシ基、水酸基等が挙げられる。
【0010】なお、式[I]で表される化合物は、置換
基の種類如何によって立体異性体が生じるが、これら異
性体単独のみならず、それらの混合物も本発明に含まれ
る。式[I]で表される化合物の塩としては、好ましく
は、医薬上許容される塩であり、医薬上許容される塩の
例としては、ハロゲン化水素酸(例、塩酸、臭化水素酸
)、リン酸、硫酸などの無機酸や有機カルボン酸(例、
シュウ酸、フタル酸、フマル酸、マレイン酸)、スルホ
ン酸(例、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸)な
どの有機酸が挙げられる。また、化合物[I]が置換基
としてカルボキシル基等の酸性基を有する場合、アルカ
リ金属(例、ナトリウム、カリウム)またはアルカリ土
類金属(例、マグネシウム)等との無機塩基塩および有
機塩基(例、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミ
ン、2,6−ルチジン等のアミン類)との塩が挙げられ
る。以下、式[I]で表わされる化合物およびその塩を
化合物[I]と総称する。
【0011】本発明の化合物[I]は、例えば、反応式
−1の方法により製造する事ができる。 反応式−1
【化7】 [式中、A環、R1、R2、R3およびR4は前記と同
意義を、式[V]はβ−ヒドロキシケトンまたは、α,
β−不飽和ケトンを示す。]すなわち、化合物[I]は
、酸の存在下で化合物[IV]と化合物[V]を反応さ
せることにより得られる。用いる酸は、特に限定されな
いが、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素等が一般的であ
り、ハロゲン化水素の代りにヨウ素、臭素を用いる場合
もある。これらの酸を用いる場合、少量の塩化アルミニ
ウム、塩化鉄、塩化亜鉛等を添加してもよい。溶媒は、
反応を阻害しないものであれば何でもよいが、ベンゼン
、トルエン、キシレン、ブタノール等が一般的である。 場合によっては、溶媒なしでもよい。本反応は脱水反応
であり、反応時、共沸またはモレキュラーシーブを利用
し水を反応系から除去することが好ましい。反応温度は
通常100〜175℃であり、130〜150℃が好ま
しい。反応に要する時間は2〜24時間である。R1、
R2、R3およびR4で示される基およびA環上の置換
基は任意の段階で、それぞれR1、R2、R3およびR
4で示される他の基およびA環上の他の置換基に変換し
てもよい。かくして得られる化合物(I)は、通常の分
離・精製手段(例、抽出、クロマトグラフィー、再結晶
など)により単離することができる。なお、化合物(I
)がジアステレオマーとして存在する場合は、所望によ
り、前記分離・精製手段によりそれぞれを単離すること
ができる。また、化合物(I)が光学活性体である場合
は、通常の光学分割手段により、d体、l体に分離する
ことができる。原料として用いられる化合物[IV]お
よび[V]ならびにそれらの塩は公知方法又はそれに準
じる方法により容易に製造できる。
【0012】本発明の化合物[I]は、多価不飽和脂肪
酸(リノール酸、γ−リノレン酸、α−リノレン酸、ア
ラキドン酸、ジホモ−γ−リノレン酸、エイコサペンタ
エン酸)の代謝改善、特に、過酸化脂質生成反応を抑制
する作用(抗酸化作用)、5−リポキシゲナーゼ系代謝
産物[例、ロイコトリエン類、5−ヒドロペルオキシエ
イコサテトラエン酸(HPETE)、5−ヒドロキシエ
イコサテトラエン酸(HETE)、リポキシン類、ロイ
コトキシン類など]の生成抑制作用、トロンボキサンA
2合成酵素の阻害作用、プロスタグランジンI2合成酵
素保持促進作用、LTD4受容体拮抗作用、活性酸素種
の消去作用などの循環系改善作用や抗アレルギー作用を
有する。前記の作用のうち、とりわけ、本発明の化合物
[I]は、過酸化脂質生成反応抑制作用(抗酸化作用)
を顕著に示す傾向にある。また、化合物[I]の毒性、
副作用は低い。従って、本発明の化合物[I]は哺乳動
物(マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル、ヒトなど)
における血小板凝集による血栓症、心、肺、脳、腎にお
ける動脈血管平滑筋の収縮あるいは血管れん縮による虚
血性疾患(例えば、心筋梗塞、脳卒中)、神経変性疾患
(例、パーキンソン病、アルツハイマー病、ルー・ゲー
リッヒ氏病、筋ジストロフィ)、頭部外傷、脊髄外傷な
ど中枢損傷にともなう機能障害、記憶障害や情動障害(
酸欠、脳損傷、脳卒中、脳梗塞、脳血栓等により惹起さ
れる神経細胞壊死などにともなう障害)、脳卒中、脳梗
塞後や脳外科手術、頭部外傷後に起こるけいれんおよび
てんかん、腎炎、肺不全、気管支喘息、炎症、動脈硬化
、アテローム変性動脈硬化、肝炎、急性肝炎、肝硬変、
過敏症肺臓炎、免疫不全症、活性酸素種(スーパーオキ
サイド、水酸化ラジカルなど)による酵素、生体組織、
細胞などの障害によって引き起こされる循環器系疾患(
心筋梗塞、脳卒中、脳浮腫、腎炎など)、組織繊維化現
象や発癌などの諸疾患に対して治療および予防効果を有
し、例えば、抗血栓剤、抗血管れん縮剤、抗喘息剤、抗
アレルギー剤、心、脳の循環器系改善剤、腎炎治療剤、
肝炎治療剤、組織繊維化阻止剤、活性酸素種消去剤、ア
ラキドン酸カスケード物質調節改善剤などの予防・治療
医薬として有用である。
【0013】化合物[I]またはその塩は、そのまま、
もしくは自体公知の薬学的に許容される担体、賦形剤な
どと混合した医薬組成物(例、錠剤、カプセル剤、液剤
、注射剤、坐剤)として経口的もしくは非経口的に安全
に投与することができる。投与量は投与対象、投与ルー
ト、症状などによっても異なるが、例えば、成人の循環
器系疾患の患者に対して経口投与するときは、通常1回
量として約0.1mg/kg〜20mg/kg体重程度
、好ましくは0.2mg/kg〜10mg/kg体重程
度を1日1〜3回程度投与するのが好都合である。
【0014】以下に、化合物[I]の過酸化脂質生成抑
制作用を試験した結果を示す。 試験例1 塩化第1鉄マウス脊髄くも膜下腔内投与による行動変化
に対する薬物の作用1群10匹の5週令雄性SIc:I
CRマウスを使用した。50mM塩化第1鉄を溶解した
生理的食塩水5μl/マウスを第6腰髄から第1仙髄の
くも膜下腔内に注入した後、15分から1時間まで行動
観察を行い、行動変化の評点は以下の基準で行った。 評点        行  動  変  化0点:  
正常 1点:  下肢、下腹部をしきりに噛む。 2点:  a)激しく時には転げ回りながら下半身を噛
むb)外部刺激に対する過敏反応が認められ、攻撃的に
なる。 c)振顫が起こる。 以上3つの反応のいずれかが認められる。 3点:  間代性痙攣が認められる。 4点:  強直性痙攣が認められる。もしくは片側また
は両側肢の麻痺が認められる。 5点:  死亡する。 以上の基準で評価した点数をもとに抑制率で示した。被
験化合物は塩化第1鉄投与30分前に経口投与した。化
合物[I]をそれぞれ100mg/kg経口投与したと
きの平均スコアーおよびそれぞれの抑制率を表1に示す
【表1】 以上の結果から、本発明化合物は塩化第一鉄による過酸
化脂質生成に伴う中枢神経系障害の抑制作用がすぐれて
いることがわかる。
【0015】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。以下の実施例のカラムクロマトグラフィーに
おける溶出はTLC(Thin  Layer  Ch
romatography、薄層クロマトグラフィー)
による観察下に行われた。TLC観察においては、TL
Cプレートとしてメルク社製キーゼルゲル60F254
を、展開溶媒としてはカラムクロマトグラフィーで溶出
溶媒として用いられた溶媒を、検出法としてUV検出器
を採用した。カラム用シリカゲルとしては同じくメルク
社製キーゼルゲル60(70〜230メッシュ)を用い
た。NMRスペクトルはプロトンNMRを示し、内部基
準としてテトラメチルシランを用いてGemini20
0(200MHz型スペクトロメーター)で測定し、δ
値をppmで示した。尚、実施例で用いる略号は、次の
ような意義を有する。s:シングレット、br:ブロー
ド(幅広い)、d:ダブレット、t:トリプレット、q
:クワルテット、m:マルチプレット、dd:ダブレッ
トオブダブレッツ、J:カップリング定数、Hz:ヘル
ツ、CDCl3:重クロロホルム、d6−DMSO:重
ジメチルスルホキシド、%:重量%また、室温とあるの
は約15〜25℃を意味する。
【0016】実施例1 6−スチリル−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒ
ドロキノリン・塩酸塩 4−アミノスチルベン(5.0g)、濃塩酸(0.2m
l)およびキシレン(5ml)の混合物をアルゴン雰囲
気下で150℃まで加熱し、水をキシレンと共沸させて
除いた。これにメシチルオキシド(3.8ml)を徐々
に滴下した。滴下終了後、反応液を冷却し、酢酸エチル
で希釈した後、これを飽和重曹水で中和した。さらに飽
和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒
を減圧下に留去した。残留物をカラムクロマトで精製し
た後、塩酸エタノール溶液を用いて、塩酸塩にした。得
られた粗結晶をエタノールから再結晶し、融点159−
161℃のプリズム晶として表題化合物を得た(収量1
.6g、収率20.0%)。 IRν(KBr)cm−1:2642,1557,15
02,1450,1390,6921H−NMR(d6
−DMSO)δ:1.30(6H,s),2.02(3
H,s),5.49(1H,br),6.83−7.5
8(10H,m)元素分析  C20H21N・HCl
として  計算値:C,77.03;H,7.11;N
,4.49;Cl,11.37  分析値:C,76.
59;H,7.05;N,4.24;Cl,11.33
【0017】実施例2 6−(4−メトキシスチリル)−2,2,4−トリメチ
ル−1,2−ジヒドロキノリン・塩酸塩 実施例1と同様の方法により、4−アミノ−4’−メト
キシスチルベンとメシチルオキシドから表題化合物を得
た(収率14.7%)。 融点:150−152℃(エタノール−エーテルから再
結晶) IRν(KBr)cm−1:2638,1605,15
13,1253,1174,1032 1H−NMR(d6−DMSO)δ:1.26(6H,
s),1.99(3H,s),3.76(3H,s),
5.43(1H,s),6.66−6.76(1H,m
),6.89−6.96(4H,m),7.22−7.
27(2H,m),7.46(2H,d,J=8.4H
z) 元素分析  C21H23NO・HClとして  計算
値:C,73.78;H,7.08;N,4.10;C
l,10.37  分析値:C,73.79;H,6.
89;N,4.00;Cl,10.31
【0018】実
施例3 6−(3,4−ジメトキシスチリル)−2,2,4−ト
リメチル−1,2−ジヒドロキノリン・塩酸塩実施例1
と同様の方法により、4−アミノ−3’,4’−ジメト
キシスチルベンとメシチルオキシドから表題化合物を得
た(収率30.1%)。 融点:188−190℃(エタノールから再結晶)IR
ν(KBr)cm−1:1511,1462,1262
,1228,1138,1027 1H−NMR(CDCl3)δ:1.64(6H,s)
,2.16(3H,s),3.92(3H,s),3.
96(3H,s),5.68(2H,s),6.85−
7.95(8H,m)元素分析値  C22H25NO
2・HClとして計算値:C,71.05;H,7.0
5;N,3.77分析値:C,70.86;H,6.9
3;N,3.61
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、動脈硬化、肝疾患、脳
血管障害等の種々の疾患の予防、治療に有用な過酸化脂
質生成抑制作用を有する新規環状アミン誘導体またはそ
の塩が提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  式[I] 【化1】 [式中、A環は1〜4個の置換基を有するベンゼン環を
    示し、該置換基の少なくとも1個は芳香環で置換された
    不飽和脂肪族基であり、R1およびR2は、同一または
    異って、置換基を有していてもよい脂肪族基を、R3お
    よびR4は、同一または異って、水素原子またはそれぞ
    れ置換基を有していてもよい脂肪族基または芳香環基を
    示す。]で表わされる化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】  式[I] 【化2】 [式中、A環は1〜4個の置換基を有するベンゼン環を
    示し、該置換基の少なくとも1個は芳香環で置換された
    不飽和脂肪族基であり、R1およびR2は、同一または
    異って、置換基を有していてもよい脂肪族基を、R3お
    よびR4は、同一または異って、水素原子またはそれぞ
    れ置換基を有していてもよい脂肪族基または芳香環基を
    示す。]で表わされる化合物またはその塩を有効成分と
    することを特徴とする過酸化脂質生成抑制剤。
JP6882291A 1991-03-08 1991-03-08 ジヒドロキノリン誘導体 Withdrawn JPH04282370A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6882291A JPH04282370A (ja) 1991-03-08 1991-03-08 ジヒドロキノリン誘導体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6882291A JPH04282370A (ja) 1991-03-08 1991-03-08 ジヒドロキノリン誘導体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04282370A true JPH04282370A (ja) 1992-10-07

Family

ID=13384792

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6882291A Withdrawn JPH04282370A (ja) 1991-03-08 1991-03-08 ジヒドロキノリン誘導体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04282370A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE60316542T2 (de) 7-azaindole als inhibitoren c-jun n-terminaler kinasen zur behandlung neurodegenerativer störungen
DE69404924T2 (de) Benzoxazepin-Derivate verwendbar als Squalen-Synthetase Inhibitoren
DE69112989T2 (de) Aminocoumaranderivate, ihre Herstellung und Verwendung.
DE10057751A1 (de) Neue Carbamat-substituierte Pyrazolopyridinderivate
DE69131359T2 (de) Kondensierte Thiazolverbindungen, ihre Darstellung und ihre Anwendung
JP5913651B2 (ja) 疼痛および他の疾患の処置のための化合物および方法
JP2004067629A (ja) ミトコンドリア機能活性化剤及び新規なベンゾイミダゾール誘導体
US20220048884A1 (en) Nrf2 activator
JPH10182583A (ja) 新規ヒドロキサム酸誘導体
JP3054738B2 (ja) チアゾロ[5,4―b]アゼピン誘導体
JPH0367071B2 (ja)
JPH0987282A (ja) チアゾール誘導体
DE3830060A1 (de) 2-phenylbenzimidazole - verfahren zu ihrer herstellung sowie diese verbindungen enthaltende arzneimittel
IL302247A (en) CPTR compounds and modular compositions and their uses
JP5372514B2 (ja) 新規なインドリジン誘導体、この調製方法およびこれを含む治療組成物
JPH04211089A (ja) 縮合チアゾール化合物
CN115135646A (zh) 取代的多环化合物及其药物组合物和用途
US5147883A (en) Acylbenzoxazolinones compounds
JPH04282370A (ja) ジヒドロキノリン誘導体
DE69114927T2 (de) Derivate der 4-(2,4-Difluorbiphenyl)-2-methyl-4-oxobutansäure.
JP3198395B2 (ja) アミノクマラン誘導体
DE69520876T2 (de) Gamma-diketonverbindung mit thrombozytenaggregationshemmender wirkung
JP2656720B2 (ja) 光学活性アミノクマラン誘導体
DE69016378T2 (de) Substituierte Benzothiazolinone, ihre Herstellung und sie enthaltende pharmazeutische Zusammenstellungen.
KR19990077341A (ko) 신규 피리딘카르복사미드 유도체

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19980514