JPH04278347A - 熱収縮性ポリエステル積層フィルム - Google Patents

熱収縮性ポリエステル積層フィルム

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JPH04278347A
JPH04278347A JP4181791A JP4181791A JPH04278347A JP H04278347 A JPH04278347 A JP H04278347A JP 4181791 A JP4181791 A JP 4181791A JP 4181791 A JP4181791 A JP 4181791A JP H04278347 A JPH04278347 A JP H04278347A
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JP
Japan
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heat
film
shrinkable
mol
film layer
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JP4181791A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Nishiyama
西山 義博
Kiyomi Kaminomachi
清巳 上ノ町
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱収縮性ポリエステ
ル積層フィルムに関し、更に詳しくは、低熱収縮性、均
一収縮性等に優れ、特に、各種容器用収縮ラベルとして
有用な熱収縮性ポリエステル積層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】熱収縮性フィルムは、再加熱によって収
縮する性質を利用して、収縮包装、収縮ラベル、キャッ
プシール等の用途に広く用いられている。
【0003】ところで、ポリエチレンテレフタレート(
PET)容器やガラス容器等の各種容器に対してラベル
用として用いられる収縮ラベルには、塩化ビニル系樹脂
や発泡ポリスチレン等の一軸延伸フィルムが主に用いら
れている。その中でも、熱収縮性塩化ビニル系樹脂フィ
ルムは、低熱収縮性、印刷適正が良好であるため汎用さ
れている。
【0004】ところで、塩化ビニル系樹脂は、耐熱性が
低いこと、焼却時に塩化水素等の有毒ガスを発生するこ
と等の問題を抱えている。また、熱収縮性塩化ビニル系
樹脂フィルムをPET容器用の収縮ラベルとして用いた
ものは、その収縮ラベルと一緒にPET容器の回収利用
ができないという問題がある。
【0005】一方、PET等のポリエステル系樹脂の熱
収縮性フィルムは、耐熱性に優れ、焼却時に有毒ガスを
発生しない等、塩化ビニル系樹脂にない特性を有してい
るので、塩化ビニル系樹脂の熱収縮性フィルムに代わる
容器用収縮ラベルとして利用が期待されている。
【0006】ところが、ポリエステル系樹脂は高い結晶
性を有しているため、その熱収縮性フィルムにおいては
、熱収縮開始温度が比較的高く、しかも温度上昇に伴っ
て収縮率が急激に増大する傾向を示し、各種容器用収縮
ラベルの用途には、生産性や均一収縮性の点で問題があ
った。
【0007】そこで、最近、ポリエステル系樹脂の熱収
縮性フィルムについて各種の改良提案がなされている。 例えば、特開昭57─42726号公報には、ジカルボ
ン酸成分としてテレフタル酸、ジオール成分としてエチ
レングリコール及び1,4─シクロヘキサンジメタノー
ルよりなる共重合ポリエステルを用いた透明で、ヒート
シール性のある熱収縮包装用フィルムが開示されている
【0008】また、特公昭63─7573号公報には、
イソフタル酸を共重合成分として含有させることにより
、高い結晶性を緩和し、収縮むらやヒートシール性を改
良することが開示されている。
【0009】また、特公昭64─10332号公報には
、テレフタル酸もしくはその誘導体及びエチレングリコ
ールと1,4─シクロヘキサンジメタノールから誘導さ
れる非晶室の共重合ポリエステルと、テレフタル酸もし
くはその誘導体とエチレングリコールからなるポリエス
テル系重合体よりなる組成物を成膜延伸処理した高収縮
性ポリエステル系フィルムが開示されている。
【0010】熱収縮性ポリエステル積層フィルムとして
は、特開昭60─232948号公報及び特開昭60─
253545号公報において、PET層にイソフタル酸
で変成されたコポリエステルまたは該コポリエステルと
PETとの混合物からなるポリエステル層、もしくはシ
クロヘキサンジメタノール変成コポリエステル又は該コ
ポリエステルとPETとの混合物からなるポリエステル
層を積層し、成膜延伸した収縮包装用ポリエステル積層
フィルムが開示されている。
【0011】上記先行文献では、熱収縮性ポリエステル
系フィルムの原料として、非晶質の共重合ポリエステル
樹脂、または、非晶質の共重合ポリエステル樹脂と結晶
性のポリエステル樹脂を混合または積層し、ポリエステ
ル樹脂の結晶化を抑制することにより、結晶性のPET
のみを原料とする熱収縮性フィルムに比べて、収縮率が
大きい、ヒートシール強度が大きい、収縮応力が低減さ
れる、収縮むらがない、ヒートシール部が裂けにくくな
る等の改善が成されてきている。
【0012】しかし、これら従来の技術では、未だ十分
な収縮特性をもつ熱収縮性ポリエステル系フィルムは得
られていない。即ち、上記公知の熱収縮性ポリエステル
系フィルムは、熱収縮性塩化ビニル系フィルムに比べる
と、依然として熱収縮温度が高く、しかも収縮を開始す
る温度で急激に熱収縮率が増大するいう欠点を有してい
る。
【0013】このため、収縮工程での生産性の低下や収
縮むらの発生といった問題は避けられない。特に、ボト
ル等首の部分と胴の部分で大きさが異なる容器の収縮ラ
ベルとして用いた場合、温度上昇に伴う急激な収縮率の
増大は、密着性の不均一や印刷のゆがみを生じ、実用上
重大な問題となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、低温収縮
性が良好で、かつ、収縮むらのない均一な収縮が達成で
きる熱収縮性ポリエステル積層フィルムを提供すること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明は、ジカルボン
酸成分がテレフタル酸からなると共に、ジオール成分が
エチレングリコール及び1,4─シクロヘキサンジメタ
ノールからなり、ジオール成分中の1,4─シクロヘキ
サンジメタノールが1〜80モル%である共重合ポリエ
ステル樹脂(A)95〜5重量部と、ジカルボン酸成分
がテレフタル酸及びイソフタル酸からなる共に、ジオー
ル成分がエチレングリコール、ジエチレングタコール、
ネオペンチルグリコールの中から選ばれた1種以上のジ
オールからなり、ジカルボン酸成分中のイソフタル酸が
1〜80モル%であるポリエステル樹脂(B)5〜95
モル%とからなる樹脂組成物(C)よりなるフィルム層
(a)と、ポリエチレンテレフタレート樹脂よりなるフ
ィルム層(b)とからなるポリエステル積層フィルムに
おいて、フィルム層(a)の全厚さに占める比率が70
〜95%であるポリエステル積層フィルムを延伸してな
る熱収縮性ポリエステル積層フィルム、及び請求項1の
フィルム層(a)と、請求項1のフィルム層(b)から
なり、一方のフィルム層が他方のフィルム層で挟まれる
三層構造とされたポリエステル積層フィルムにおいて、
フィルム層(a)の全体厚さに占める比率が70〜95
%であるポリエステル積層フィルムを延伸してなる熱収
縮性ポリエステル積層フィルムに存するものである。
【0016】この発明において、上記共重合ポリエステ
ル樹脂(A)をなす樹脂は、上記のとおりジカルボン酸
成分がテレフタル酸からなり、ジオール成分中の1,4
─シクロヘキサンジメタノールが1〜80モル%含有さ
れていることにより、ポリエチレンテレフタレートより
も結晶性が低下し、ガラス転移温度(Tg)が高いもの
であるが、この1,4─シクロヘキサンジメタノールが
ジオール成分中5〜40モル%であれば更に好ましい。
【0017】また、上記共重合ポリエステル樹脂(B)
をなす樹脂は、ジオール成分がエチレングリコール、ジ
エチレングリコール、ネオペンチルグリコールの中から
選ばれる1種以上のジオール成分からなり、ジカルボン
酸成分中のイソフタル酸が1〜80モル%含有されてい
ることにより、ポリエチレンテレフタレートよりも結晶
性が低下し、ガラス転移温度(Tg)が低いものである
が、このイソフタル酸がジカルボン酸成分中1〜40モ
ル%であれば更に好ましい。
【0018】本願の請求項1の発明においては、上記共
重合ポリエステル樹脂(A)95〜5重量部と共重合ポ
リエステル樹脂(B)5〜95重量部とを混合した樹脂
組成物(C)からなるフィルム層(a)と、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂よりなるフィルム層(b)とを、
フィルム層(a)の厚さが全体厚さの70〜95%とな
るように積層した後、延伸加工して使用されるものであ
る。
【0019】本願の請求項2の発明においては、上記共
重合ポリエステル樹脂(A)95〜5重量部と共重合ポ
リエステル樹脂(B)5〜95重量部とを混合した樹脂
組成物(C)からなるフィルム層(a)と、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂からなるフィルム層(b)とを、
一方のフィルム層が他方のフィルム層で挟まれる三層構
造とされたポリエステル積層フィルムにおいて、フィル
ム層(a)の全体厚さに占める比率が70〜95%とな
るように積層した後、延伸加工して使用されるものであ
る。
【0020】フィルム層(a)のみを延伸加工して得ら
れる熱収縮性フィルムにおいても、低温での熱収縮の開
始や、昇温に伴う収縮率のなだらかな増大といった好ま
しい熱収縮特性が得られるが、上記積層フィルムを延伸
加工して得られる熱収縮積層フィルムは、二つの樹脂層
が熱収縮特性を異にするため、昇温に伴う収縮率の増大
は一層ゆるやかとなり、収縮むらのない均一な熱収縮を
達成できると共に、延伸加工されたフィルム層(b)が
もつ耐熱性により、フィルム全体としての耐熱性も向上
する。
【0021】しかし、このポリエチレンテレフタレート
樹脂よりなるフィルム層(b)の厚さが全体の30%を
越えると耐熱性はさらに向上するが、高温領域での収縮
量が小さくなりすぎて、熱収縮フィルムとしては充分な
機能を持たなくなり、5%未満であると、耐熱性向上の
効果が充分現れなくなる。
【0022】上記のとおりの2種のポリエステル系樹脂
を、Tダイ法、サーキュラーダイ法等の従来法により、
シート状に2層溶融押出しするか、それぞれの樹脂を上
記従来法により単層溶融押出した後、加熱ラミネーショ
ン、ウェットラミネーション、ドライラミネーション等
の従来法により積層するか、通常の押出ラミネーション
法により積層して、未延伸積層フィルムを得る。
【0023】次いで、この未延伸積層フィルムをロール
、テンター、チューブラー拡張法等により、少なくとも
一軸方向に1.5〜6倍帝都に延伸することによって、
この発明の熱収縮性ポリエステル積層フィルムを得る。
【0024】なお、熱収縮性ポリエステル積層フィルム
の全体の厚さは、外観及び熱収縮速度から10〜120
μm、好ましくは30〜70μmのものが収縮ラベルと
して適している。
【0025】
【作用】この発明の熱収縮性ポリエステル積層フィルム
は、上記のとおりの2種類のポリエステル系樹脂層(a
)と(b)を積層したフィルムを延伸加工したものであ
り、熱収縮性塩化ビニル系樹脂フィルムとほぼ同じ70
℃前後の低温収縮性を有している。
【0026】しかも、熱収縮が開始する温度から温度上
昇に伴い、熱収縮率が徐々に増大する傾向を示す。従っ
て、この熱収縮性ポリエステル積層フィルムを、ボトル
等の首の部分のような細い所と、胴の部分のような太い
所を有する容器の収縮ラベルとして用いると、収縮率が
徐々に増大するため、細いところと太い所にかけて円筒
状の収縮ラベルを適用しても、収縮が不均一となること
はなく、密着性が良好で、印刷のゆがみも生じない。
【0027】また、塩化ビニル系樹脂のような焼却時に
有毒ガスを発生することがない。さらに、この熱収縮性
ポリエステル積層フィルムはPET容器と同種原料から
なるので、ラベルをつけたままでPET容器の回収再利
用が可能である。
【0028】このように、この発明の熱収縮性ポリエス
テル積層フィルムは、従来の熱収縮性ポリエステル積層
フィルムに比べて、低温で収縮するため、生産性が向上
し、かつ、不の温度上昇に伴い熱収縮率が徐々に増加す
るため、収縮むらが発生しない等の優れた熱収縮特性を
発揮するものである。
【0029】
【実施例】以下、この発明について、実施例及び比較例
をあげて具体的に説明する。なお、以下重量部は単に部
と記す。
【0030】
【実施例1〜3】ジカルボン酸成分がテレフタル酸から
なり、ジオール成分がエチレングリコール70モル%、
1,4─シクロヘキサンジメタノール30モル%からな
る共重合ポリエステル樹脂層(A)と、ジカルボン酸成
分がテレフタル酸90モル%、イソフタル酸10モル%
からなり、ジオール成分がエチレングリコール80モル
%とジエチレングリコール20モル%からなる共重合ポ
リエステル樹脂層(B)とを、表1に示すとおりの比率
で配合した樹脂組成物(C)よりなるフィルム層(a)
と、ポリエチレンフタレート樹脂よりなるフィルム層(
b)とを表1のとおりの厚さで積層し、全体厚さ120
μmとした未延伸積層フィルム(原反フィルム)をTダ
イによる2層溶融押出成形により得た。表1に記載した
各共重合ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)は、
示差走査熱量測定(DSC)法により測定して得たもの
である。
【0031】それぞれの未延伸積層フィルムについて、
85℃で横方向に3.0倍に延伸し、厚さ40μmの熱
収縮性積層フィルムを得た。この熱収縮性積層フィルム
について、60℃〜110℃の温度域の10℃毎におけ
る横方向の各収縮率を測定した。
【0032】収縮率の測定は、サンプルを横方向に長さ
100mm、幅10mmに切断し、測定温度に設定した
熱風中で、5分間収縮させて、その長さ変化より収縮率
を測定した。
【0033】更に、この熱収縮性フィルムに格子状の模
様を印刷し、横方向に巻いてヒートシールしてチューブ
状熱収縮ラベルとした。このラベルをPETボトルに被
せ、120℃のオーブン中で収縮させ装着した後、ラベ
ルの印刷の歪みやしわの発生の有無についての外観を観
察評価した。
【0034】次に、上記ラベルを装着したPETラベル
を装着したPETボトルに水を入れて密栓したものを1
30℃、30分間、レトルト処理して、ラベルの変形、
変色を観察した。
【0035】これらの熱収縮率、使用後の外観について
の結果を表1に示す。
【0036】
【実施例4】ジカルボン酸成分がテレフタル酸からなり
、ジオール成分がエチレングリコール70モル%、1,
4─シクロヘキサンジメタノール30モル%からなる共
重合ポリエステル樹脂(A)と、ジカルボン酸83%、
イソフタ酸17モル%からなり、ジオール成分がエチレ
ングリコール73モル%とシエチレングリコール27モ
ル%よりなる共重合ポリエステル積層(B)とを、表1
に示すとおりの比率で配合した樹脂組成物(C)よりな
るフィルム層(a)と、ポリエチレンテレフタレート樹
脂からなるフィルム層(b)とを表1の通りの厚さで積
層し、全体厚さ150μmとした未延伸積層フィルム(
原反フィルム)をTダイを用いた2層溶融押出成形機に
より得た。表1に記載した各共重合ポリエステル樹脂の
ガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量測定(DSC)
法により測定して得たものである。
【0037】得られた未延伸積層フィルムについて、8
5℃で横方向に3.0倍に延伸し、厚さ50μmの熱収
縮性積層フィルムを得た。この熱収縮性フィルムについ
て、熱収縮率及び使用後の外観評価について実施例1〜
3と同様に評価した。
【0038】これらの熱収縮率、使用後の外観について
の結果を表1に示す。
【0039】
【実施例5〜7】ジカルボン酸成分がテレフタル酸から
なり、ジオール成分がエチレングリコール70モル%、
1,4─シクロヘキサンジメタノール30モル%からな
る共重合ポリエステル樹脂(A)と、ジカルボン酸成分
がテレフタル酸83モル%、イソフタル酸17モル%か
らなり、ジオール成分がエチレングリコール55モル%
とジエチレングリコール30モル%、ネオペンチルグリ
コール15モル%からなる共重合ポリエステル樹脂(B
)とを、表1に示すとおりの比率で配合した樹脂組成物
(C)よりなるフィルム層(a)と、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂よりなるフィルム層(b)とを表1の通
りの厚さで積層し、全体厚さ120μmとした未延伸積
層フィルム(原反フィルム)をTダイを用いた2層溶融
押出成形により得た。
【0040】表1に記載した各共重合ポリエステル樹脂
のガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量測定(DSC
)法により測定して得たものである。得られた未延伸積
層フィルムについて、85℃で横方向に3.0倍に延伸
し、厚さ40μmの熱収縮性積層フィルムを得た。
【0041】この熱収縮性フィルムについて、熱収縮率
及び使用後の外観評価について実施例1〜3と同様に評
価した。これらの熱収縮率、使用後の外観についての結
果を表1に示す。
【0042】
【比較例1〜4】表1に示すとおりのポリエステル系樹
脂を用い、実施例と同様にして熱収縮性フィルムを得て
、同様に評価した。これらの結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1から明らかなように、この発明の熱収
縮性ポリエステル積層フィルムは、熱収縮性塩化ビニル
系樹脂フィルムの熱収縮開始温度である70℃付近での
熱収縮を行うことができる。更に、重要なことは、収縮
温度が上昇するにつれて、収縮率が徐々に大きくなる傾
向を示すことである。従って、急激な熱収縮率の上昇に
よる不均一な収縮現象を克服することができる。
【0045】これに対して、比較例1〜4の熱収縮性ポ
リエステル系フィルムは、熱収縮開始温度で急激な収縮
率の上昇を示し、120℃で収縮させた時の外観に欠陥
が生じることを示している。
【0046】
【実施例8〜10】ジカルボン酸成分がテレフタル酸か
らなり、ジオール成分がエチレングリコール70モル%
、1,4─シクロヘキサンジメタノール30モル%から
なる共重合ポリエステル樹脂層(A)と、ジカルボン酸
成分がテレフタル酸90モル%、イソフタル酸10モル
%からなり、ジオール成分がエチレングリコール80モ
ル%とジエチレングリコール20モル%からなる共重合
ポリエステル樹脂層(B)とを表2に示す通りの比率で
配合した樹脂組成物(C)よりなるフィルム層(a)と
、ポリエチレンテレフタレート樹脂よりなるフィルム層
(b)とを、表2の通りの厚さで積層し、全体厚さ12
0μmとした未延伸積層フィルム(原反フィルム)をT
ダイによる3層溶融押出成形により得た。表2に示した
各共重合ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)は、
示差走査熱量測定(DSC)法により測定して得たもの
である。
【0047】それぞれの未延伸積層フィルムについて、
85℃で横方向に3.0倍に延伸し、厚さ40μmの熱
収縮性積層フィルムを得た。この熱収縮性フィルムにつ
いて、熱収縮率及び使用後の外観評価について実施例1
〜3と同様に評価した。
【0048】これらの熱収縮率、使用後の外観について
の結果を表2に示す。
【0049】
【実施例11】ジカルボン酸成分がテレフタル酸からな
り、ジオール成分がエチレングリコール70モル%、1
,4─シクロヘキサンジメタノール30モル%からなる
共重合ポリエステル樹脂層(A)と、ジカルボン酸成分
がテレフタル酸83モル%、イソフタル酸17モル%か
らなり、ジオール成分がエチレングリコール73モル%
とジエチレングリコール27モル%からなる共重合ポリ
エステル樹脂層(B)とを表2に示す通りの比率で配合
した樹脂組成物(C)よりなるフィルム層(a)と、ポ
リエチレンテレフタレート樹脂よりなるフィルム層(b
)とを、表2の通りの厚さで積層し、全体厚さ150μ
mとした未延伸積層フィルム(原反フィルム)をTダイ
による3層溶融押出成形によた得た。表2に示した各共
重合ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)は、示差
走査熱量測定(DSC)法により測定して得たものであ
る。
【0050】それぞれの未延伸積層フィルムについて、
85℃で横方向に3.0倍に延伸し、厚さ50μmの熱
収縮性積層フィルムを得た。この熱収縮性フィルムにつ
いて、熱収縮率及び使用後の外観評価について実施例1
〜3と同様に評価した。
【0051】これらの熱収縮率、使用後の外観について
の結果を表2に示す。
【0052】
【実施例12〜14】ジカルボン酸成分がテレフタル酸
からなり、ジオール成分がエチレングリコール70モル
%、1,4─シクロヘキサンジメタノール30モル%か
らなる共重合ポリエステル樹脂層(A)と、ジカルボン
酸成分がテレフタル酸83モル%、イソフタル酸17モ
ル%からなり、ジオール成分がエチレングリコール55
モル%とジエチレングリコール30モル%、ネオペンチ
ルグリコール15モル%からなる共重合ポリエステル樹
脂層(B)とを表2に示す通りの比率で配合した樹脂組
成物(C)よりなるフィルム層(a)と、ポリエチレン
テレフタレート樹脂からなるフィルム層(b)とを、表
2の通りの厚さで積層し、全体厚さ120μmとした未
延伸積層フィルム(原反フィルム)をTダイによる3層
溶融押出成形によた得た。表2に示した各共重合ポリエ
ステル樹脂のガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量測
定(DSC)法により測定して得たものである。
【0053】それぞれの未延伸積層フィルムについて、
85℃で横方向に4.0倍に延伸し、厚さ30μmの熱
収縮性積層フィルムを得た。この熱収縮性フィルムにつ
いて、熱収縮率及び使用後の外観評価について実施例1
〜3と同様に評価した。
【0054】これらの熱収縮率、使用後の外観について
の結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】表2から明らかなように、この発明の熱収
縮性ポリエステル積層フィルムは、熱収縮性塩化ビニル
系樹脂フィルムの熱収縮開始温度である70℃付近での
熱収縮を行うことができる。更に、重要なことは、収縮
温度が上昇するにつれて、収縮率が徐々に大きくなる傾
向を示すことである。従って、急激な熱収縮率の上昇に
よる不均一な収縮現象を克服することができる。また、
レトルト処理後も変形がなく耐熱性が向上していること
を示している。
【0057】
【発明の効果】本願の請求項1及び請求項2の発明の熱
収縮性ポリエステル積層フィルムは、低熱収縮が可能で
、かつ、収縮温度の上昇に伴い収縮率が急激に増大する
ことなく、徐々に増加し、収縮むらのない均一な収縮を
達成できるため、例えば、PET容器等の各種容器用収
縮ラベルの分野等に好適である。また、ジュース等の熱
充填やレトルト殺菌等による高温への暴露に対する充分
な耐熱性を有するため、広い分野での応用が可能となる
。さらに、塩化ビニル系樹脂のように焼却時に有毒ガス
を発生することがない。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ジカルボン酸成分がテレフタル酸から
    なると共に、ジオール成分がエチレングリコール及び1
    ,4─シクロヘキサンジメタノールからなり、ジオール
    成分中の1,4─シクロヘキサンジメタノールが1〜8
    0モル%である共重合ポリエステル樹脂(A)95〜5
    重量部と、ジカルボン酸成分がテレフタル酸及びイソフ
    タル酸からなる共に、ジオール成分がエチレングリコー
    ル、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコールの
    中から選ばれた1種以上のジオールからなり、ジカルボ
    ン酸成分中のイソフタル酸が1〜80モル%であるポリ
    エステル樹脂(B)5〜95モル%とからなる樹脂組成
    物(C)よりなるフィルム層(a)と、ポリエチレンテ
    レフタレート樹脂よりなるフィルム層(b)とからなる
    ポリエステル積層フィルムにおいて、フィルム層(a)
    の全厚さに占める比率が70〜95%であるポリエステ
    ル積層フィルムを延伸してなる熱収縮性ポリエステル積
    層フィルム。
  2. 【請求項2】  請求項1のフィルム層(a)と、請求
    項1のフィルム層(b)とからなり、一方のフィルム層
    が他方のフィルム層で挟まれる三層構造とされたポリエ
    ステル積層フィルムにおいて、フィルム層(a)の全体
    厚さに占める比率が70〜95%であるポリエステル積
    層フィルムを延伸してなる熱収縮性ポリエステル積層フ
    ィルム。
JP4181791A 1991-03-07 1991-03-07 熱収縮性ポリエステル積層フィルム Pending JPH04278347A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004230571A (ja) * 2003-01-28 2004-08-19 Toppan Printing Co Ltd ホログラムラベル及びその製造方法
JP2007031584A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Toyobo Co Ltd 熱収縮性ポリエステル系フィルム及びその製造方法、熱収縮性ラベル

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JP2004230571A (ja) * 2003-01-28 2004-08-19 Toppan Printing Co Ltd ホログラムラベル及びその製造方法
JP2007031584A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Toyobo Co Ltd 熱収縮性ポリエステル系フィルム及びその製造方法、熱収縮性ラベル

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