JPH04272754A - 接着性ドレッシング - Google Patents

接着性ドレッシング

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JPH04272754A
JPH04272754A JP3288091A JP3288091A JPH04272754A JP H04272754 A JPH04272754 A JP H04272754A JP 3288091 A JP3288091 A JP 3288091A JP 3288091 A JP3288091 A JP 3288091A JP H04272754 A JPH04272754 A JP H04272754A
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JP
Japan
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adhesive
adhesive layer
porous membrane
dressing
membrane
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Pending
Application number
JP3288091A
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English (en)
Inventor
Mikio Koide
小出 幹夫
Masato Onishi
誠人 大西
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接着性ドレッシングに
関するものである。詳しく述べると、熱可塑性エラスト
マーの膜と低刺激性粘着剤および親水性化処理した多孔
質膜からなり、空気や水蒸気は透過するが、水の侵入や
細菌による感染を防止することができる外科用に好適な
接着性ドレッシングに関する。
【0002】
【従来の技術】手術後の縫合部や傷の手当等に使用する
創傷ドレッシング材は、簡単に操作することができ、貼
った後でも手や足の関節などの屈伸が容易であり、患者
が入浴したり、シャワーを浴びたりする場合に交換する
必要がなく、傷口への細菌感染を防止することが必要で
ある。
【0003】従来は、ガーゼ、脱脂綿等が用いられてい
たが、滲出液を速やかに吸収するため、創傷面が脱水状
態になり乾燥してしまい、その結果痂皮ができる。この
際にガーゼ等が創面に固着して離れにくくなり、剥がす
際に出血を伴う等、患者に苦痛を与えてしまう。また、
滲出液がガーゼ等を通して表面に出てくると、細菌が傷
に侵入し感染する可能性が高くなる等の欠点があった。
【0004】これに代るものとして、吸湿性パッドと非
粘着性フィルムからなるスポンジ状パッドと防水性絆創
膏を組合せたドレッシング(Airstrip(登録商
標),Smith&Nephew  Limited)
や高水蒸気透湿性を有するポリウレタンフィルムと接着
材層からなる接着性ドレッシング(Op−Site(登
録商標),Smith&Nephew  Limite
d;Bioclusive(登録商標),Johnso
n&Johnson;Tegoderm(登録商標),
3M)等が市販されており、一応の効果を修めている。
【0005】一方、特開昭58−155854号公報に
見られるように、多孔質膜フィルムからなる創傷被覆材
があるが、手術後の縫合部や関節部等の傷口に用いた場
合、粘着部分が存在しないため、皮膚との密着性に問題
があり細菌感染することが予想される。
【0006】また、創傷面や傷口の縫合部では感染が起
こりやすいため、抗菌剤を含有したクリーム基剤を使用
して感染防止を行なっている。しかし、抗菌剤をガーゼ
に塗り込んだ場合、滲出液とともにガーゼ包帯に約57
%が染み込み、創面に約21%しか到達しない。またク
リーム基剤では毎日のように創面に塗り込む等操作上面
倒である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような点から、
一般に接着性ドレッシングとしては、(1)操作性が良
いこと、(2)使用時まで滅菌されていること、(3)
接着が可能であること、(4)通気性が良いこと、(5
)細菌による感染を防止すること等の要件を満たすこと
が望まれるが、未だ、これらの要件を満たすドレッシン
グは得られていないのが現状である。
【0008】したがって、本発明の目的は、新規な接着
性ドレッシングを提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、空気や水蒸気は透過
するが、水の侵入や細菌による感染を防止することがで
きる外科用に好適な接着性ドレッシングを提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、熱可塑性ポ
リウレタンエラストマーの膜の片面に接着剤層を積層し
、該接着剤層の面の一部に親水性多孔質膜を積層してな
る接着性ドレッシングにより達成される。
【0011】上記目的は、熱可塑性ポリウレタンエラス
トマーの膜の片面に接着剤層を積層し、該接着剤層の面
の一部に吸水性の不織布を積層し、さらに該布帛上に親
水性多孔質膜を積層してなる接着性ドレッシングによっ
ても達成される。
【0012】本発明は、接着剤層が一液熱架橋型のアク
リル系接着剤である上記に記載の接着性ドレッシングで
ある。本発明はまた、親水性多孔質膜がポリオレフィン
あるいはハロゲン化ポリオレフィンの膜にアルコキシア
ルキルアクリレートおよび/またはアルキルアクリルア
ミドをグラフト重合させ親水性を付与した接着性ドレッ
シングである。本発明はさらに、熱可塑性ポリウレタン
エラストマーの膜、接着剤層、親水性多孔質膜および吸
水性の不織布のいずれかに抗菌性の有る金属である銀、
銅または亜鉛を蒸着して抗菌性をもたせた接着性ドレッ
シングである。
【0013】
【作用】つぎに、図面を参照しながら本発明の接着性ド
レッシングについて説明する。
【0014】本発明の接着性ドレッシングは、図1(A
)に示すように熱可塑性エラストマーの膜3に低刺激性
の接着剤層2を積層し、さらにこの接着剤層2を積層し
た面の一部の該接着性ドレッシングを使用する際に皮膚
欠損部位に直接触れる部分に親水性処理をした多孔質膜
1を積層し、これに必要により抗菌性のある金属4を蒸
着することにより、創面によく密着して傷口への感染を
防止し、また皮膚欠損部位に接する部分に親水性処理を
した多孔質膜を用いたことにより、従来のガーゼ等を用
いた場合のような過度の乾燥を防ぎ、水和潤滑状態にし
て、皮膚欠損部位に接着性ドレッシングが固着すること
なく、表皮再生を促進することができる。
【0015】また本発明の接着性ドレッシングは、図2
(B)に示すように熱可塑性エラストマーの膜3に低刺
激性の粘着剤層2を積層し、さらにこの接着剤層を積層
した面の一部の該接着性ドレッシングを使用する際に皮
膚欠損部位に直接触れる部分に、吸水性の布帛5を積層
させ、この布帛5上に親水性処理をした多孔質膜1を積
層して、これに必要により抗菌性のある金属4を蒸着す
ることにより、滲出液の多い創面でも滲出液が貯留する
ことなく、創面によく密着し、抗菌性を付与したことか
ら滲出液が表面にしみでてきても細菌の傷口への感染を
防止する。また皮膚欠損部位に接する部分に親水性処理
をした多孔質膜を用いたことにより、従来のようにガー
ゼ等を用いた場合のような過度の乾燥を防ぎ、水和潤滑
状態にして、皮膚欠損部位に接着性ドレッシングが固着
することなく、表皮再生を促進することができる。
【0016】熱可塑性エラストマーとして知られている
ものは、スチレン−ジエン熱可塑性ブロック共重合体、
熱可塑性ポリエステル−エーテル共重合体、熱可塑性ポ
リウレタンエラストマー等がある。本発明に用いられる
熱可塑性エラストマーは好ましくは、熱可塑性ポリウレ
タンエラストマーである。熱可塑性ポリウレタンエラス
トマーは、ハードセグメントとしてのジイソシアナート
は、例えば、エチレンジイソシアナート、ヘキサメチレ
ンジイソシアナート、トルイレンジイソシアナート、フ
ェニレンジイソシアナート、ジメチル−ジフェニルメタ
ンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、4
−4´ジフェニルメタンジイソアナート等で、熱可塑性
ポリウレタンエラストマーには、4−4´ジフェニルメ
タンジイソアナートが好ましく用いられ、ソフトセグメ
ントとしてのポリオール、例えば、ポリアルキレンポリ
オール、ポリエーテルポリオール、ポリカプロラクタム
、ポリカーボナート等と、さらに鎖延長剤となるエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、およびブタンジオール等よりなるセグメント
化ポリウレタンであり、一般的に医療用として用いられ
、水蒸気透過性を有している熱可塑性ポリウレタンエラ
ストマーで、成分としてのポリオールは、好ましくは、
ポリエーテルポリオールである熱可塑性ポリウレタンエ
ラストマーである。
【0017】本発明で用いられている多孔質膜は、ポリ
オレフィンまたはハロゲン化ポリオレフィンの多孔質膜
で、汎用で低価格な面を考慮にいれると、ポリエチレン
、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビ
ニリデン、塩素化ポリエチレン等を用いた多孔質膜で、
好ましくは、ポリプロピレンである。
【0018】本発明ではこの多孔質膜に親水性処理を行
う。それに用いられる親水性モノマーおよび/または親
水性ポマリーとしては、アクリル酸、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ
)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト等のヒドロキシアルキルアクリレート、メトキシエチ
ル(メタ)アクリレート、メエキシエチル(メタ)アク
リレート等のアルコキシアルキルアクリレート、エチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)ア
クリレート等のアルキルアミノアルキル(メタ)アクリ
レート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセト
ン(メタ)アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、
ジエチルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド
、ジメチルメタクリルアミド、ジエチルメタクリルアミ
ド等のジアルキル(メタ)アクリルアミド、ビニルシラ
ン、ビニルピリジン等で、これらのモノマーの1種また
は2種以上が使用され、好ましくは、グラフト重合が容
易で、しかも生体適応性が良好な点から、アルコキシア
ルキルアクリレートおよび/またはアルキルアクリルア
ミドのモノマーのポリマーである。
【0019】そしてこの親水性モノマーを多孔質膜に化
学的に結合する方法としては、化学的グラフト法、放射
線グラフト法またはグロー放電グラフト法等があり、本
発明においては、グロー放電グラフト法の一種であるプ
ラズマ開始表面グラフト法が好ましく用いられる。
【0020】プラズマ開始表面グラフト重合は、アルゴ
ン、窒素、空気、水素等の雰囲気中で、0.01〜0.
5torr、好ましくは0.1〜0.2torrの圧力
下にプラズマを1〜300秒間、好ましくは5〜20秒
間照射し、その時同時にあるいはその後、前記親水性モ
ノマーをガス状または液状で供給し、15〜50℃、好
ましくは20〜25℃の温度で1〜200分間、好まし
くは2〜10分間反応に供することにより行なわれる。
【0021】本発明に用いる接着剤としては、医療用と
して一般的にはアクリル酸、2−エチルヘキシルアクリ
レート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル共
重合体が用いられるが、特に本発明においては、基剤で
ある熱可塑性ポリウレタンエラストマーの膜および本発
明の構成要素である多孔質膜または布帛との接着性が良
く、使用中熱可塑性ポリウレタンエラストマー膜から剥
がれることなく、また皮膚に直接接触させて用いること
から皮膚に悪影響を及ぼすことなく、さらに使用が終り
または交換する際、皮膚から容易に剥がれること等の必
要性から一液熱架橋型のアクリル系接着剤が、好ましい
。なお、接着剤層の厚みは5〜50μm、好ましくは1
0〜20μmである。
【0022】本発明に抗菌剤として用いられる金属とし
ては、銀、銅または亜鉛等であるが、抗菌性の点から銀
が好ましい。膜表面に存在させる金属は、2種類以上あ
っても良いし、また、酸化銀(1価)、酸化銀(2価)
、酸化銅(1価)、酸化銅(2価)、酸化亜鉛、酸化鉄
亜鉛、酸化鉄銅等の酸化物、塩化銀、塩化銅(1価)、
塩化亜鉛、臭化銀、臭化銅(1価)、ヨウ化銀、ヨウ化
銅(2価)等のハロゲン化物等の状態であっても良い。 なお、これら金属を該膜に存在させる方法としては、ス
パッタリング法、イオンビーム法、真空蒸着等があり、
特に限定されないが、好ましくは、スパッタリング法で
ある。
【0023】さらにこの金属を存在させる部分は、熱可
塑性ポリウレタンエラストマー、布帛および多孔質膜の
どの層でもよいが、好ましくは感染創面に近いほうが好
ましい等の理由により多孔質膜であり、また積層する前
であっても、積層後であっても良いが、好ましくは製造
のし易さや蒸着のし易さ等の点から積層前、多孔質膜単
独の状態で金属を蒸着した方が良い。
【0024】存在させる金属の量については、特に限定
されないが、コスト面あるいは溶出金属による2次汚染
等の点から、膜表面のX線光電子スペクトルによる金属
原子/炭素原子比が0.02〜5.0の範囲内にあるも
のが良く、さらに好ましくは、0.1〜2.0である。 金属原子/炭素原子比が5.0を越えると、膜表面での
金属存在比が過剰となり、抗菌性を有するものの、孔径
が、付着した金属により縮小化して、膜本来の水蒸気透
過性失われれてしまう。また、過剰に金属が付着してこ
の金属が薄膜化してしまうと、孔が閉塞されたり、金属
層が衝撃等で剥離するばかりか、非経済的である。逆に
金属原子/炭素原子比が0.02以下であると、安定し
た抗菌性が失われる虞がある。
【0025】本発明に用いられる布帛は、創面からの滲
出液を吸収するためのもので、不織布、織布、編布等が
あり、より簡便にはガーゼや脱脂綿等でもよいが、抗菌
性や適度な保湿性、吸水性等の点から一般的に医療用と
して用いられているウレタンあるいはセルロース系の不
織布が適している。該布帛の厚みは0.1〜5.0mm
、好ましくは0.5〜2.0mmである。
【0026】本発明の接着性ドレッシングは、例えば次
のようにして製造される。
【0027】まず、ポリオレフィン、例えばポリプロピ
レン粉末に所定量の流動パラフィンを加えて溶融混練し
ペレット化する。このペレットを150〜200℃で溶
融し、Tダイ付押出し機により押出し、冷却固定化液中
に導き冷却固定化して膜状にし、該膜中の不純物である
流動パラフィンを抽出し、100〜150℃、好ましく
は135℃程度の空気中で約2分間熱処理を行い、ポリ
プロピレン性の多孔質膜を得る。該膜にメトキシエチル
アクリレートをプラズマ開始表面グラフト重合し、親水
性を付与したポリプロピレン製の多孔質膜を得た。
【0028】この多孔質膜に金属(銀)を蒸着し抗菌性
を付与した。
【0029】一方、熱可塑性ポリウレタンエラストマー
の膜を得るには、溶媒、例えばテトラヒドロフランとジ
メチルホルムアルデヒドの混合溶液に熱可塑性エラスト
マー、例えば熱可塑性ポリウレタンエラストマーを溶解
させて、熱可塑性エラストマー溶液、例えばポリウレタ
ン溶液を得る。次いで、このポリウレタン溶液を離型紙
、例えばシリコーン系の剥離紙上に、精密層状化工具(
アプリケーター)を用いて、一様な厚さで層状化する。 塗布した後、室温で放置し、さらに60〜100℃の乾
燥機に移し、そこで1〜10時間、好ましくは2〜4時
間硬化させ、熱可塑性エラストマー膜、例えばポリウレ
タン膜を得る。乾燥後の膜厚は特に限定されないが、好
ましくは10〜200μm、特に30〜50μmである
【0030】この熱可塑性エラストマー膜に一液熱架橋
型のアクリル系接着剤をアプリケーターを用いて、塗布
し20μm厚の接着剤層を形成する。
【0031】次いで、この接着剤を塗布した熱可塑性エ
ラストマー膜に親水性処理をしかつ抗菌性を付与した多
孔質ポリプロピレン膜を張合わせ、本発明の接着性ドレ
ッシングを得る。
【0032】その後これを必要により、エチレンオキサ
イドガスあるいはγ線により滅菌して本発明の接着性ド
レッシングが得られる。
【0033】
【実施例】つぎに実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。
【0034】実施例1 まず多孔質膜を作製した。メルトフローインデックスが
30および0.3のポリプロピレンの混合物(混合重量
比  100:40)100重量部、流動パラフィン(
平均分子量324)400重量部および結晶核形成剤と
しての1,3,2,4−ビス(p−エチルベンジリデン
)ソルビット0.3重量部を二軸型押出器に入れ150
〜200℃で溶融混練し、ペレット化した。このペレッ
トを上記二軸型押出器を用いて150〜200℃で溶融
し、スリット幅0.6mmのTダイより空気中に押出し
フィルム状にし、このフィルム状物をTダイ直下に置か
れたガイドローラーによって冷却固定化液1,1,2−
トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン中に導き
、冷却固定化した後巻取る。巻取ったフィルム状物を一
定寸法に切断し、縦横両方向を固定し、1,1,2−ト
リクロロ−1,2,2,−トリフルオロエタンに10分
間、計4回浸漬して、フィルム状物の不純物である流動
パラフィンを抽出し、135℃の空気中で約2分間熱処
理を行い、平均孔径0.6μm、膜厚140μmのポリ
プロピレン製多孔質膜を得た。
【0035】該膜にアルゴンの雰囲気中で、0.1〜0
.2torrまで減圧しプラズマを10〜15秒間照射
し、その後メトキシエチルアクリレートをガス状で供給
し、25℃の温度で5分間の反応条件によりプラズマ開
始表面グラフト重合し、親水性を付与したポリプロピレ
ン製の多孔質膜を得た。
【0036】さらにこの親水性を付与したポリプロピレ
ン製の多孔質膜に銀をスパッタリング蒸着する。まず親
水性を付与したポリプロピレン製の多孔質膜をターゲッ
ト(陰極)に対面する基板支持台上に設置し、アルゴン
雰囲気にて10−5torrにまで減圧した後、シャッ
ターを開いて5秒間銀をスパッタリング蒸着した。
【0037】次に、テトラヒドロフラン(THF)11
4gとジメチルホルムアルデヒド(DMF)6gの混合
溶液(THF/DMF  95/5)にウレタン樹脂(
レザーミンP−2045R,大日精化株式会社)を溶解
させ、20重量%ウレタン樹脂溶液を得た。
【0038】この20重量%ウレタン樹脂溶液をシリコ
ーン系の剥離紙上に、精密層状化工具(アプリケーター
)を用いて、一様な厚さで層状化する。塗布した後、室
温で15分放置し、さらに100℃の乾燥機に移し、そ
こで2〜3時間硬化させた。硬化後の厚みが30μmで
ある熱可塑性ポリウレタンエラストマーを得た。
【0039】そしてこの熱可塑性ポリウレタンエラスト
マー膜に一液熱架橋型のアクリル系接着剤(AV−61
00、昭和高分子株式会社製)を精密層状化工具(アプ
リケーター)を用いて塗布し、厚さ20μmの接着剤層
を形成する。
【0040】最後に、上記のようにして作製した接着剤
層を塗布した熱可塑性ポリウレタンエラストマー膜の接
着剤層側に、銀を蒸着し親水性を付与したポリプロピレ
ン製の多孔質膜を張合わせ、接着性ドレッシングを得た
【0041】実施例2 ポリフッ化ビニリデン粉末(三菱油化株式会社製  K
ynar  K301)18重量部、アセトン3.8重
量部およびジメチルホルムアミド8.3重量部を溶解混
合した溶液を、ポリエチレンテレフタレートフィルム上
にキャストし、その後1,1,2−トリフルオロエタン
浴中に5分間侵漬し、温風乾燥機にて乾燥し、平均孔径
0.45μm、膜厚135μmのポリフッ化ビニリデン
製の多孔質膜を得た。
【0042】以下実施例1と同様に、該膜にアルゴンの
雰囲気中で、0.2torrまで減圧しプラズマを5秒
間照射し、その後メトキシエチルアクリレートをガス状
で供給し、20℃、1.0torr、5分間プラズマ開
始表面グラフト重合し、親水性を付与したポリプロピレ
ン製の多孔質膜を得た。
【0043】さらにこの親水性を付与したポリフッ化ビ
ニリデン製の多孔質膜に銀をスパッタリング蒸着する。 まず親水性を付与したポリフッ化ビニリデン製の多孔質
膜をターゲット(陰極)に対面するコレクタ(陽極)上
の基板支持台上に設置し、アルゴン雰囲気にて10−5
torrにまで減圧した後、シャッターを開いて2〜5
0秒間コレクタ(陽極)に電圧を加え、銀をスパッタリ
ング蒸着した。
【0044】次に、テトラヒドロフラン(THF)11
4gとジメチルホルムアルデヒド(DMF)6gの混合
溶液(THF/DMF  95/5)にウレタン樹脂(
レザーミンP−2045R,大日精化株式会社)を溶解
させ、20%ウレタン樹脂溶液を得た。
【0045】この20%ウレタン樹脂溶液をシリコーン
系の剥離紙上に、精密層状化工具(アプリケーター)を
用いて、一様な厚さで層状化した。塗布した後、室温で
15分放置し、さらに100℃の乾燥機に移し、そこで
2〜3時間硬化させた。硬化後の厚みが30μmである
熱可塑性ポリウレタンエラストマーを得た。
【0046】そしてこの熱可塑性ポリウレタンエラスト
マー膜に一液熱架橋型のアクリル系接着剤(AV−61
00、昭和高分子株式会社製)を精密層状化工具(アプ
リケーター)を用いて塗布し、厚さ20μmの接着剤層
を形成した。
【0047】最後に、上記のようにして作製した接着剤
層を塗布した熱可塑性ポリウレタンエラストマー膜の接
着剤層側に、銀を蒸着し親水性を付与したポリフッ化ビ
ニリデン製の多孔質膜を張合わせ、接着性ドレッシング
を得た。
【0048】実施例3 まず実施例1と同様な方法により、厚さ140μmの親
水性を付与したポリプロピレン製の多孔質膜を得た。さ
らに、この親水性を付与したポリプロピレン製の多孔質
膜に銀をスパッタリング蒸着した。
【0049】次に、実施例1と同様な方法により、熱可
塑性ポリウレタンエラストマー膜に一液熱架橋型のアク
リル系接着剤(AV−6100、昭和高分子株式会社製
)を精密層状化工具(アプリケーター)を用いて塗布し
、厚さ20μmの接着剤層を有するポリウレタン膜を得
た。
【0050】最後に、セルロース系の不織布であるハイ
ゼガーゼ(旭化成株式会社製)と上記のようにした作製
した銀を蒸着し親水性を付与したポリプロピレン製の多
孔質膜を150〜200℃でスポット融着させ、さらに
接着剤層を塗布した熱可塑性ポリウレタンエラストマー
膜の接着剤層の面と不織布の面を張り合わせ、接着性ド
レッシングを得た。
【0051】
【発明の効果】本発明の接着性ドレッシングは、熱可塑
性ポリウレタンエラストマー膜と接着剤層さらに親水性
化処理をした多孔質膜、あるいは吸水性の不織布が中間
層に存在するものからなり、これに必要により抗菌性を
付与することにより、空気や水蒸気は透過するが、水分
の侵入や細菌による感染は防ぐことができ、さらに患者
が入浴したりシャワーを使用する等の際、交換する必要
がなく傷口への感染を防止することができる。
【0052】また、熱可塑性ポリウレタンエラストマー
を使用することにより関節等動きの激しいの部分へも適
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明の接着性ドレッシングの一実
施例を示す断面図であり、同図(B)は、本発明の接着
性ドレッシングの他の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・親水性多孔質膜、 2・・・接着剤層、 3・・・エラストマー膜、 4・・・金属粒子、 5・・・不織布。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性ポリウレタンエラストマーの膜の
    片面に接着剤層を積層し、該接着剤層の面の一部に親水
    性多孔質膜を積層してなる接着性ドレッシング。
  2. 【請求項2】熱可塑性ポリウレタンエラストマーの膜の
    片面に接着剤層を積層し、該接着剤層の面の一部に吸水
    性の不織布を積層し、さらに該布帛上に親水性多孔質膜
    を積層してなる接着性ドレッシング。
  3. 【請求項3】接着剤層が一液熱架橋型のアクリル系接着
    剤である請求項1または請求項2のいずれか一つに記載
    の接着性ドレッシング。
  4. 【請求項4】親水性多孔質膜がポリオレフィンあるいは
    ハロゲン化ポリオレフィンにアルコキシアルキルアクリ
    レートおよび/またはアルキルアクリルアミドをグラフ
    ト重合させ親水性を付与したものである請求項1または
    請求項2のいずれか一つに記載の接着性ドレッシング。
  5. 【請求項5】熱可塑性ポリウレタンエラストマーの膜と
    接着剤層、あるいは親水性多孔質膜のいずれかに抗菌性
    の有る金属である銀、銅または亜鉛を蒸着して抗菌性を
    もたせた請求項1または請求項2のいずれか一つに記載
    の接着性ドレッシング。
  6. 【請求項6】吸水性の不織布に抗菌性の有る金属である
    銀、銅または亜鉛を蒸着して抗菌性をもたせた請求項2
    に記載の接着性ドレッシング。
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