JPH04264420A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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Publication number
JPH04264420A
JPH04264420A JP4594391A JP4594391A JPH04264420A JP H04264420 A JPH04264420 A JP H04264420A JP 4594391 A JP4594391 A JP 4594391A JP 4594391 A JP4594391 A JP 4594391A JP H04264420 A JPH04264420 A JP H04264420A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
scanning direction
electro
cylinder lens
sub
Prior art date
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Pending
Application number
JP4594391A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Shibakuchi
芝口 孝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP4594391A priority Critical patent/JPH04264420A/ja
Publication of JPH04264420A publication Critical patent/JPH04264420A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転多面鏡によりレー
ザビームを偏向走査させて光書込みを行なうレーザプリ
ンタ、デジタル複写機等の光走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の光走査装置では、回転
多面鏡の後にfθレンズを配設して走査させるが、結像
対象となる被走査媒体面上での走査線に像面湾曲が生じ
てしまい、結像特性の悪い平面走査となる。このような
像面湾曲を補正するため、例えば特開昭58−5710
8号公報によれば、各レンズ系の位置関係を固定せずに
移動可能とすることにより、光学系を複雑・高価にする
ことなく、光学系の結像特性を改善するようにしたもの
が示されている。具体的には、1走査周期内で生ずる平
面走査からのずれをコリメータレンズ、集光レンズ等を
アクチュエータにより光軸方向に移動制御して結像特性
を改善し、平面走査を可能としたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような公
報方式によると、精密に設定・維持されなければならな
い光学系に可動部分を持つことになり、振動が発生する
など、悪影響を及ぼすことが考えられる。また、機械的
な可動によるため応答速度が遅く、レーザプリンタ等の
高速機器への適用としては適切とはいい難いものである
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明では
、レーザ光源から出射されたレーザビームを平行ビーム
に変換するコリメートレンズと、変換された平行ビーム
を主走査方向に収束させる第1のシリンダレンズと、こ
の第1のシリンダレンズのビームウエスト位置に配設さ
れて副走査方向に収束作用を持たせる形状の電極対を有
する電気光学レンズと、この電気光学レンズから出射す
るレーザビームに対して主走査方向に収束作用を持たせ
た第2のシリンダレンズと、この第2のシリンダレンズ
から出射するレーザビームを副走査方向に収束させる第
3のシリンダレンズと、この第3のシリンダレンズから
出射するレーザビームのビームウエスト位置近傍に配設
されて回転駆動される回転多面鏡と、この回転多面鏡に
より偏向される偏向ビームを結像させる結像光学系と、
偏向結像されるレーザビームの走査を受ける被走査媒体
と、一走査周期内で副走査方向のビームウエスト位置を
前記被走査媒体面上に一致させる状態に前記電気光学レ
ンズを駆動制御する制御電源とを設けた。
【0005】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明中、第1のシリンダレンズと第2のシリンダレンズ
とを副走査方向に収束作用を持つものとし、電気光学レ
ンズは主走査方向に収束作用を持たせる形状の電極対を
有するものとし、かつ、一走査周期内で主走査方向のビ
ームウエスト位置を被走査媒体面上に一致させる状態に
電気光学レンズを駆動制御する制御電源とした。
【0006】請求項3記載の発明では、請求項1記載の
発明と請求項2記載の発明とを組合せた構成とした。
【0007】
【作用】請求項1記載の発明によれば、副走査方向に収
束作用を持つ電気光学レンズを第1のシリンダレンズの
ビームウエスト位置に配設して用い、レーザ光源からの
入射ビームがほぼ2乗分布の屈折率分布領域を通過する
ように第1のシリンダレンズで主走査方向に絞って電気
光学レンズに入射させているので、収差の殆どない焦点
位置可変の電気光学レンズとして機能することになり、
被走査媒体面上での副走査方向の像面湾曲を補正して平
面走査させることができる。この補正動作は、電気光学
レンズに対する制御電源により電気的制御として行なえ
ばよく、応答速度が速いものとなり、1走査線周期内で
十分に補正し得るものとなる。また、電気光学レンズを
用いた固体制御方式の補正によるため、光学系中に機械
的可動部分を要せず、精密に設定される光学系に対する
悪影響もない。
【0008】請求項2記載の発明によれば、主走査方向
に収束作用を持つ電気光学レンズを第1のシリンダレン
ズのビームウエスト位置に配設して用い、レーザ光源か
らの入射ビームがほぼ2乗分布の屈折率分布領域を通過
するように第1のシリンダレンズで副走査方向に絞って
電気光学レンズに入射させているので、収差の殆どない
焦点位置可変の電気光学レンズとして機能することにな
り、被走査媒体面上での主走査方向の像面湾曲を補正し
て平面走査させることができる。
【0009】請求項3記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と請求項2記載の発明との組合せにより、副走
査方向に収束作用を持つ電気光学レンズと主走査方向に
収束作用を持つ電気光学レンズとを用いて各々の方向の
像面湾曲を独立して補正するので、被走査媒体面上で主
走査方向及び副走査方向の像面湾曲をともに補正して平
面走査させることができる。
【0010】
【実施例】請求項1記載の発明の一実施例を図1ないし
図4に基づいて説明する。図1が本実施例の基本構成を
示すもので、同図(a)が走査面(主走査方向)に平行
に見た平面構成を示し、同図(b)が走査面に垂直な方
向(副走査方向)に見た正面構成を示す。概略的には、
レーザ光源としての半導体レーザ1とコリメートレンズ
2と第1のシリンダレンズ3と電気光学レンズ4と第2
のシリンダレンズ5と第3のシリンダレンズ6と回転多
面鏡7と結像光学系となるトロイダルfθレンズ8とを
順に配設し、被走査媒体9面上を走査するように構成さ
れている。電気光学レンズ4に対しては制御電源10が
接続され、図示しない制御系、スイッチング手段により
高周波電圧を選択的に印加し得るように構成されている
【0011】まず、半導体レーザ1は図1(b)中に矢
印で示すように副走査方向に偏波面を持つレーザビーム
11を発するもので、コリメートレンズ2により平行ビ
ームに変換されて第1のシリンダレンズ3に入射される
。 この第1のシリンダレンズ3は主走査方向に収束作用を
持つもので、電気光学レンズ4はこの第1のシリンダレ
ンズ3から出射されるレーザビームのビームウエスト位
置に配設されている。ここに、電気光学レンズ4は端面
研磨された矩形状の電気光学媒体12、例えばPLZT
電気光学結晶をベースとして、その副走査方向の両面に
光路を挾む状態で一対の電極膜13a,13bによる電
極対13を設けたものであり、電極対13には制御電源
10が接続されている。このような構成により、詳細は
後述するが、副走査方向に収束作用を持つものとなり、
制御電源10による印加電圧を変えることにより焦点距
離を可変させ得るものである。
【0012】この電気光学レンズ4の出射側に設けられ
た第2のシリンダレンズ5は主走査方向に収束作用を持
つものであり、電気光学レンズ4から出射したレーザビ
ームを主走査方向に絞って平行ビーム化するものとなる
。第3のシリンダレンズ6は副走査方向に収束作用を持
つもので、この平行ビームを副走査方向に絞るものとな
る。回転多面鏡7はこの第3のシリンダレンズ6から副
走査方向に絞られて出射されるレーザビームのビームウ
エスト近傍に配設されており、回転駆動されることによ
り、このビームを主走査方向に偏向走査させるものとな
る。トロイダルfθレンズ8は主・副走査方向で焦点距
離の異なる構成のもので、回転多面鏡7により偏向され
るレーザビームを被走査媒体9面上に結像させるもので
ある。このトロイダルfθレンズ8は副走査方向に関し
ては、回転多面鏡7の反射面と被走査媒体9面とが幾何
光学的にほぼ共役関係となるように配置されており、回
転多面鏡7の面倒れによる走査線の位置ずれを防止でき
るようにされている。
【0013】このような構成において、まず、電気光学
レンズ4に対して制御電源10により電圧が印加されて
いない時、又は、一定の直流電圧のみが印加されている
時には(電気光学レンズ4がレンズとして機能しない状
態の時)、被走査媒体9面上での像面湾曲は、図1(c
)に示すように、主走査方向の像面湾曲Mと副走査方向
の像面湾曲Sとは各々異なった状態となる。この内、本
実施例では像面湾曲のより大きい副走査方向の像面湾曲
Sのみを補正しようとするものである(主走査方向の像
面湾曲Mは許容値内にあるものとし、かつ、主走査方向
の像面湾曲の補正方式は後述する実施例により説明する
)。
【0014】図1(c)に示した副走査方向の像面湾曲
Sは結像光学系により決まる、固定されたものであるの
で、1走査周期内で副走査方向の像面湾曲Sに対応して
電気光学レンズ4の副走査方向の焦点距離を変えること
により補正するようにしたものである。即ち、この補正
は電気光学レンズ4に像面湾曲Sに対応した周期の高周
波電圧を制御電源10によって印加することにより、副
走査方向のビームウエスト位置が常に被走査媒体9面上
に一致させることにより達成される。印加する高周波電
圧の値が大きくなると、電気光学レンズ4の収束機能が
より大きくなり結像光学系との合成レンズとして機能し
、副走査方向のビームウエスト位置が被走査媒体9面付
近で回転多面鏡7側に近づき、逆に、高周波電圧の値が
小さくなると副走査方向のビームウエスト位置が回転多
面鏡7から遠ざかることになる。従って、像面湾曲Sの
程度に対応して制御電源10により印加する高周波電圧
を設定することにより、補正でき、平面走査が可能とな
る。
【0015】ところで、本実施例で用いた電気光学レン
ズ4の作用について、図2ないし図4を参照して詳細に
説明する。まず、電極膜13a,13bは電気光学媒体
12の副走査方向と直交する両面の中央に比較的細い電
極幅d、長さLにて直線短冊形状に形成されたものであ
る。電極膜13a,13bの材料は例えばAuが使用さ
れるが、他の導電性材料であってもよい。製法は真空蒸
着法による。電気光学結晶12には、例えば9.0/6
5/35なる組成のPLZT電気光学結晶が用いられて
いる。
【0016】まず、電極対13に電圧を印加しない状態
では電気光学レンズ4はレンズ作用を持たず、入射ビー
ムはそのまま出射される。ついで、電極対13にV1 
を印加すると、電気光学媒体12中には図2中に破線E
1で示すような電界分布が生じ、電極部(電極膜13a
,13b)付近で強く電気光学媒体12の中心部で弱く
なる。このような電界分布に基づき、PLZT電気光学
結晶の電気光学効果(2次電気光学効果)により結晶中
に屈折率分布が生じる。今、電界の方向及び光ビーム1
の偏光方向をz軸方向、光ビーム1の進行方向をy軸方
向とし、電界中での屈折率のz軸成分をnZ とすると
【数1】 nZ =n0(1−n02 R33EZ2 /2)  
………(1)となる。但し、n0 は電界E=0におけ
るPLZT電気光学結晶の屈折率、R33は2次電気光
学定数のマトリックス成分である。
【0017】(1)式より電界EZ による屈折率変化
ΔnZ は、
【数2】 ΔnZ =−n03 R33EZ2 /2      
  ………(2)となり、電界強度の2乗に比例する。 そして、電界の強いところが屈折率が小さくなるため、
PLZT電気光学結晶中の電極部付近では屈折率が低く
結晶中の中心付近で高くなる屈折率分布となる。よって
、レンズ作用がz軸方向に中心に向かって生ずる。そし
て、このレンズ作用は電極長さLが長いほど、その効果
の大きいものとなる。
【0018】よって、z軸方向(副走査方向)に直線偏
光したレーザビーム11が電気光学媒体12に入射する
と、電極幅d、長さLなる大きさの電極対13に印加さ
れた電圧V1 によりz軸方向(副走査方向)に収束レ
ンズ作用を受けるものとなる。
【0019】今、本実施例による電気光学媒体12中の
屈折率分布を、有限要素法により求めた結果を図3に示
す。図3は、座標原点0を電気光学媒体12の中心位置
とし、x=0mm(■で示す)、x=0.25mm(■
で示す)、x=0.5mm(■で示す)の各位置におけ
るz軸方向の屈折率分布をみたものである。但し、n0
 =2.5、電界強度EZ =1000V/mm、電極
幅d=1.1mm、電気光学媒体のz軸方向厚さを1.
4mmとした。この結果、屈折率分布につき■■■で示
すような曲線分布となったものである。このような屈折
率分布を基に、電極長L=8.0mmとした場合の光線
追跡を、ルンゲ・クッタ・ジル法により実行し、収束特
性を検討したところ、電気光学媒体12に入射したレー
ザビーム11は■■■の各領域で異なる屈折率分布によ
り各々収束することより、収差を生ずることが判明した
【0020】この点、本実施例では直線偏光したレーザ
ビーム11をそのまま電気光学レンズ4の電気光学媒体
12に入射させず、第1のシリンドリカルレンズ3によ
りx軸方向(主走査方向)に収束させた収束レーザビー
ム11としてビームウエスト位置で入射させている。即
ち、図4に示すようにx軸方向に扁平状態となった収束
状態のレーザビーム11として電気光学媒体12に入射
する。この結果、電気光学媒体12の中心付近(x=0
mm)ほど、そのz軸方向全体に渡り屈折率分布が2乗
分布に近づくという、図3に示した屈折率分布に照らし
合わせると、扁平な収束レーザビーム11は電気光学媒
体12内でほぼ2乗分布の屈折率を感じて収束されるこ
とになり、収差が改善される。つまり、第1のシリンド
リカルレンズ3により収束させた収束レーザビーム11
の入射位置xと電極幅d1 との関係を適正に設定する
ことにより、収差の少ない収束特性が得られることにな
る。
【0021】つづいて、請求項2記載の発明の一実施例
を図5ないし図8により説明する。前記実施例で示した
部分と同一部分は同一符号を用いて示す。本実施例は、
主走査方向の像面湾曲の補正を行なうようにしたもので
あり、シリンダレンズ3、電気光学レンズ4に代えて、
副走査方向に収束作用を持たせた第1のシリンダレンズ
15、副走査方向に収束作用を持たせた電気光学レンズ
16を配設し、シリンダレンズ5を省略し、シリンダレ
ンズ6を第2のシリンダレンズとしたものである。また
、トロイダルfθレンズ8に代えて、fθレンズ17と
副走査方向に収束作用を持たせた主走査方向に長いシリ
ンダレンズ18とが結像光学系として設けられている。 回転多面鏡7の反射面と被走査媒体9面とは、fθレン
ズ17とシリンダレンズ18とにより副走査方向に対し
て幾何光学的に略共役関係とされ、回転多面鏡7の面倒
れによる走査線位置ずれが防止されている。
【0022】ここに、前記電気光学レンズ16は第1の
シリンダレンズ15から出射されるレーザビームのビー
ムウエスト位置に配設されており、矩形状の電気光学結
晶19の副走査方向と直交する両面に電極対20を形成
し、制御電源21に接続したものである。電極対20は
図6で後述するように各々の片面において主走査方向に
間隙gを持たせて両側に形成した直線短冊状の2つずつ
4片の電極膜20a1,20a2,20b1,20b2
 からなる。このような構成により、詳細は後述するが
、主走査方向に収束作用を持つものとなり、制御電源2
1による印加電圧を変えることにより焦点距離を可変さ
せ得るものである。
【0023】このような構成において、電気光学レンズ
19がレンズ作用を示さない状態では、被走査媒体9面
上での像面湾曲は、図5(c)に示すように、主走査方
向の像面湾曲Mと副走査方向の像面湾曲Sとは各々異な
った状態となり、特に、副走査方向の像面湾曲Sはほぼ
許容値内に収まるが、主走査方向の像面湾曲Mは大きな
ものとなり、補正を要する。そこで、本実施例ではこの
像面湾曲Mを電気光学レンズ19のレンズ作用により補
正しようとするものである。
【0024】図5(c)に示した主走査方向の像面湾曲
Mも結像光学系により決まる、固定されたものであるの
で、1走査周期内で主走査方向の像面湾曲Mに対応して
電気光学レンズ16の主走査方向の焦点距離を変えるこ
とにより補正するようにしたものである。即ち、この補
正は電気光学レンズ16に像面湾曲Mに対応した周期の
高周波電圧を制御電源21によって印加することにより
、主走査方向のビームウエスト位置を常に被走査媒体9
面上に一致させることにより達成される。印加する高周
波電圧の値が大きくなると、電気光学レンズ16の収束
機能がより大きくなり結像光学系との合成レンズとして
機能し、主走査方向のビームウエスト位置が被走査媒体
9面付近で回転多面鏡7側に近づき、逆に、高周波電圧
の値が小さくなると主走査方向のビームウエスト位置が
回転多面鏡7から遠ざかることになる。従って、像面湾
曲Mの程度に対応して制御電源21により印加する高周
波電圧を設定することにより、補正でき、平面走査が可
能となる。
【0025】ところで、本実施例で用いた電気光学レン
ズ16の作用について、図6ないし図8を参照して詳細
に説明する。本例の電気光学レンズ16にあっても、電
極対20に電圧が印加されていない状態ではレンズ作用
を持たず、入射ビームはそのまま出射される。ついで、
制御電源21により電極対20に電圧V2 が印加され
ると、その電極形状、配置により、電気光学媒体19に
は図6に破線E2 で示すような電界分布が生ずる。こ
の結果、PLZT電気光学結晶の電気光学効果によりx
‐z平面でx=0(図6に示す電気光学媒体19の中心
を原点とする)付近で屈折率が高くなる屈折率分布とな
る。 このような屈折率分布は、(1)式により与えられる。 この結果、レンズ作用がx方向に中心に向かって生ずる
。 このようなレンズ作用は電極長が長い程大きくなる。
【0026】よって、z軸方向(副走査方向)に直線偏
光したレーザビーム11が電気光学媒体19に入射する
と、電極対20に印加された電圧V2 によりx軸方向
(主走査方向)に収束レンズ作用を受ける。
【0027】今、本実施例による電気光学媒体19中の
屈折率分布を、有限要素法により求めた結果を図7に示
す。図7は、座標原点0を電気光学媒体19の中心位置
とし、z=0mm(■で示す)、z=0.3mm(■で
示す)、z=0.6mm(■で示す)の各位置における
x軸方向(主走査方向)の屈折率分布をみたものである
。但し、n0=2.5、電界強度EZ=1000V/m
m、電極間隙g=1.5mm、電気光学媒体19のz軸
方向厚さを1.4mmとした。この結果、屈折率分布に
つき■■■で示すような曲線分布となったものである。 このような屈折率分布を基に、電極長=8.0mmとし
た場合の光線追跡を、ルンゲ・クッタ・ジル法により実
行し、収束特性を検討したところ、電気光学媒体19に
入射したレーザビーム11は■■■の各領域で異なる屈
折率分布により各々収束することより、収差を生ずるこ
とが判明した。
【0028】この点、本実施例では直線偏光したレーザ
ビーム11をそのまま電気光学媒体19に入射させず、
シリンドリカルレンズ15によりz軸方向(副走査方向
)に収束させたレーザビーム11として入射させている
。即ち、図8に示すようにz軸方向に扁平状態となった
レーザビーム11として電気光学媒体19に入射する。 この結果、電気光学媒体19の中心付近(z=0mm)
ほど、そのx軸方向全体に渡り屈折率分布が2乗分布に
近づくという、図7に示した屈折率分布に照らし合わせ
ると、扁平な収束光ビーム18は電気光学媒体19内で
ほぼ2乗分布の屈折率を感じて収束されることになり、
収差が改善される。
【0029】さらに、請求項3記載の発明を図9により
説明する。本実施例は、前述した2つの実施例を組合せ
て、像面湾曲M,Sをともに補正し得るようにしたもの
である。具体的には、シリンダレンズ3を第1のシリン
ダレンズ、電気光学レンズ4を第1の電気光学レンズ、
シリンダレンズ5を第2のシリンダレンズ、シリンダレ
ンズ15を第3のシリンダレンズ、電気光学レンズ16
を第2の電気光学レンズ、シリンダレンズ6を第4のシ
リンダレンズ、トロイダルfθレンズ8を結像光学系と
し、さらに、制御電源10を第1の制御電源、制御電源
21を第2の制御電源としたものである。
【0030】本実施例によれば、制御電源10,21を
独立して制御することにより、各々前述した実施例に準
じて副走査方向の像面湾曲Sと主走査方向の像面湾曲M
とを各々個別に補正でき、2次元的に結像特性の改善さ
れた平面走査が可能となる。
【0031】
【発明の効果】本発明は、上述したように構成したので
、請求項1記載の発明によれば、副走査方向に収束作用
を持たせた電気光学レンズを第1のシリンダレンズのビ
ームウエスト位置に配設して用い、レーザ光源からの入
射ビームがほぼ2乗分布の屈折率分布領域を通過するよ
うにこの第1のシリンダレンズで主走査方向に絞って電
気光学レンズに入射させているので、電気光学レンズを
収差の殆どない焦点位置可変のレンズとして機能させる
ことができ、被走査媒体面上での副走査方向の像面湾曲
を補正して平面走査させることができ、このような補正
動作は、電気光学レンズに対する制御電源により電気的
制御として行なえばよく、応答速度が速いものとなり、
1走査線周期内で十分に補正し得るものとなり、かつ、
電気光学レンズを用いた固体制御方式の補正によるため
、光学系中に機械的可動部分を要せず、精密に設定され
る光学系に対する悪影響もないものである。
【0032】同様に、請求項2記載の発明によれば、主
走査方向に収束作用を持つ電気光学レンズを第1のシリ
ンダレンズのビームウエスト位置に配設して用い、レー
ザ光源からの入射ビームがほぼ2乗分布の屈折率分布領
域を通過するように第1のシリンダレンズで副走査方向
に絞って電気光学レンズに入射させているので、電気光
学レンズを収差の殆どない焦点位置可変のレンズとして
機能させることができ、被走査媒体面上での主走査方向
の像面湾曲を補正して平面走査させることができるもの
である。
【0033】さらに、請求項3記載の発明によれば、請
求項1記載の発明と請求項2記載の発明との組合せによ
り、副走査方向に収束作用を持つ電気光学レンズと主走
査方向に収束作用を持つ電気光学レンズとを用いて各々
の方向の像面湾曲を独立して補正することができるので
、被走査媒体面上で主走査方向及び副走査方向の像面湾
曲をともに補正して平面走査させることができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の一実施例を示し、(a)
は平面図、(b)は正面図、(c)は像面湾曲状態を示
す特性図である。
【図2】電気光学レンズにおける電界分布状態を示す断
面図である。
【図3】電気光学媒体中の位置に応じた屈折率分布を示
す特性図である。
【図4】電気光学媒体に入射するビーム形状を示す側面
図である。
【図5】請求項2記載の発明の一実施例を示し、(a)
は平面図、(b)は正面図、(c)は像面湾曲状態を示
す特性図である。
【図6】電気光学レンズにおける電界分布状態を示す断
面図である。
【図7】電気光学媒体中の位置に応じた屈折率分布を示
す特性図である。
【図8】電気光学媒体に入射するビーム形状を示す側面
図である。
【図9】請求項3記載の発明の一実施例を示し、(a)
は平面図、(b)は正面図、(c)は像面湾曲状態を示
す特性図である。
【符号の説明】
1          レーザ光源 2          コリメートレンズ3     
     シリンダレンズ4          電気
光学レンズ5,6      シリンダレンズ 7          回転多面鏡 8          結像光学系 9          被走査媒体 10        制御電源 11        レーザビーム 13        電極対 15        シリンダレンズ 16        電気光学レンズ 17,18  結像光学系 20        電極対 21        制御電源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  レーザ光源と、このレーザ光源から出
    射されたレーザビームを平行ビームに変換するコリメー
    トレンズと、変換された平行ビームを主走査方向に収束
    させる第1のシリンダレンズと、この第1のシリンダレ
    ンズのビームウエスト位置に配設されて副走査方向に収
    束作用を持たせる形状の電極対を有する電気光学レンズ
    と、この電気光学レンズから出射するレーザビームに対
    して主走査方向に収束作用を持たせた第2のシリンダレ
    ンズと、この第2のシリンダレンズから出射するレーザ
    ビームを副走査方向に収束させる第3のシリンダレンズ
    と、この第3のシリンダレンズから出射するレーザビー
    ムのビームウエスト位置近傍に配設されて回転駆動され
    る回転多面鏡と、この回転多面鏡により偏向される偏向
    ビームを結像させる結像光学系と、偏向結像されるレー
    ザビームの走査を受ける被走査媒体と、一走査周期内で
    副走査方向のビームウエスト位置を前記被走査媒体面上
    に一致させる状態に前記電気光学レンズを駆動制御する
    制御電源とよりなることを特徴とする光走査装置。
  2. 【請求項2】  レーザ光源と、このレーザ光源から出
    射されたレーザビームを平行ビームに変換するコリメー
    トレンズと、変換された平行ビームを副走査方向に収束
    させる第1のシリンダレンズと、この第1のシリンダレ
    ンズのビームウエスト位置に配設されて主走査方向に収
    束作用を持たせる形状の電極対を有する電気光学レンズ
    と、この電気光学レンズから出射するレーザビームに対
    して副走査方向に収束作用を持たせた第2のシリンダレ
    ンズと、この第2のシリンダレンズから出射するレーザ
    ビームのビームウエスト位置近傍に配設されて回転駆動
    される回転多面鏡と、この回転多面鏡により偏向される
    偏向ビームを結像させる結像光学系と、偏向結像される
    レーザビームの走査を受ける被走査媒体と、一走査周期
    内で主走査方向のビームウエスト位置を前記被走査媒体
    面上に一致させる状態に前記電気光学レンズを駆動制御
    する制御電源とよりなることを特徴とする光走査装置。
  3. 【請求項3】  レーザ光源と、このレーザ光源から出
    射されたレーザビームを平行ビームに変換するコリメー
    トレンズと、変換された平行ビームを主走査方向に収束
    させる第1のシリンダレンズと、この第1のシリンダレ
    ンズのビームウエスト位置に配設されて副走査方向に収
    束作用を持たせる形状の電極対を有する第1の電気光学
    レンズと、この第1の電気光学レンズから出射するレー
    ザビームに対して主走査方向に収束作用を持たせた第2
    のシリンダレンズと、この第2のシリンダレンズから出
    射するレーザビームを副走査方向に収束させる第3のシ
    リンダレンズと、この第3のシリンダレンズのビームウ
    エスト位置に配設されて主走査方向に収束作用を持たせ
    る形状の電極対を有する第2の電気光学レンズと、この
    第2の電気光学レンズから出射するレーザビームに対し
    て副走査方向に収束作用を持たせた第4のシリンダレン
    ズと、この第4のシリンダレンズから出射するレーザビ
    ームのビームウエスト位置近傍に配設されて回転駆動さ
    れる回転多面鏡と、この回転多面鏡により偏向される偏
    向ビームを結像させる結像光学系と、偏向結像されるレ
    ーザビームの走査を受ける被走査媒体と、一走査周期内
    で副走査方向のビームウエスト位置を前記被走査媒体面
    上に一致させる状態に前記第1電気光学レンズを駆動制
    御する第1の制御電源と、一走査周期内で主走査方向の
    ビームウエスト位置を前記被走査媒体面上に一致させる
    状態に前記第2の電気光学レンズを駆動制御する第2の
    制御電源とよりなることを特徴とする光走査装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012108488A (ja) * 2010-10-10 2012-06-07 Applied Materials Israel Ltd 検査システム及び高速焦点変更方法

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