JPH04262961A

JPH04262961A - 自動車専用貨車

Info

Publication number: JPH04262961A
Application number: JP10808291A
Authority: JP
Inventors: Sakae Fujimoto; 藤本　栄
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1991-02-18
Filing date: 1991-02-18
Publication date: 1992-09-18

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、旅客列車に連結して
自動車を乗降させての運行ができるようにした、自動車
の横滑り乗降装置を備える自動車専用貨車に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、乗降駅を特定して貨物列車に連結
または解放操車され、連結駅から解放駅へ複数台の自動
車を運ぶことができる自動車専用貨車はあったが、旅客
列車に連結運行して、随意な駅から目的駅へ人と車を同
じ列車で運べるようにした自動車専用貨車はなかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】旅客列車に自動車専用
貨車を連結し、人と車が同じ列車で随意な駅から目的駅
へ到達できるように運行するには、自力では横滑り移動
ができない自動車を、限られた停車時間内にどのように
して貨車床面とプラットホーム間に横滑り移動させるか
の技術上の問題点を解消しなければならなかった。

【０００４】この発明は、前記したような技術上の問題
点を解消し、それにより、旅客列車への連結運行が可能
になる自動車専用貨車の実現を課題としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】そのような課題を解決す
るものとして、この発明に係る自動車専用貨車はつぎの
ようなものとした。すなわち、それぞれに所要長さ所要
間隔で平行する、凹面を上向きとした矢板状の車載桁（
１・１）を上位に、下面を転がり摩擦面とした移動桁（
２・２）を下位としてそれらを井桁状に構成したパレッ
トＡと、貨車床面の長手方向に凹設されパレットＡの車
載桁（１・１）部を挟持収容できる挟持溝（３・３）、
および貨車床面に横断凹設されパレットＡの移動桁（２
・２）部を遊合収容できる遊合溝（４・４）からなる井
桁状の収容部Ｂとを適数対備えるとともに、前記遊合溝
底部（５・５）を所要な範囲昇降可動に、かつ、該昇降
をそれぞれの収容部Ｂが個別に操作できる構成とした、
自動車の横滑り乗降装置を備えてなる自動車専用貨車と
したものである。

【０００６】

【作　　用】この発明は、前記パレットＡ、および収容
部Ｂからなる自動車の横滑り乗降装置を備えたことを最
も主要な特長とするもので、収容部Ｂの遊合溝底部（５
・５）を昇降操作することで、該部Ｂに収容したパレッ
トＡをつぎのように制御することができる。

【０００７】まず、収容部Ｂの遊合溝底部（５・５）を
上昇位置に操作したとき、該部Ｂに収容したパレットＡ
は、下位の移動桁（２・２）部のみが収容され、上位の
車載桁（１・１）部は挟持溝（３・３）上に位置され該
溝（３・３）による拘束から解放される。

【０００８】前記収容状態のパレットＡは、下位の移動
桁（２・２）部を収容する遊合溝（４・４）に沿ってプ
ラットホーム方向へ移動させることができるようになる
とともに、その移動が移動桁（２・２）下面の転がり摩
擦面によって容易な力で行える。

【０００９】つぎに遊合溝底部（５・５）を降下位置に
操作したとき、移動桁（２・２）部のみを収容したパレ
ットＡも降下する。それに伴って挟持溝（３・３）上に
位置されていた車載桁（１・１）部が該溝（３・３）内
に降下かん合する。しかし、車載桁（１・１）が挟持溝
（３・３）部に挟持されたところでパレットＡの降下が
抑止され、降下した遊合溝底部（５・５）は移動桁（２
・２）の下面部より僅かに遊離した下方に位置する。

【００１０】前記したように、車載桁（１・１）部をか
ん合、および移動桁（２・２）部を遊合して収容された
パレットＡは、貨車床面の挟持溝（３・３）、および遊
合溝（４・４）いずれの溝方向にも絶対に移動すること
ができない。そして、このパレットＡに自動車の荷重が
加わるほど車載桁（１・１）部は挟持溝（３・３）によ
り強く挟持され拘束力も増すので、収容したパレットＡ
は列車のカーブ進行や加速度の変化に対しても安全な拘
束力で収容される。

【００１１】この発明の自動車専用貨車は、前記移動と
拘束を制御できるパレットＡを介して、自力では横滑り
ができない重い自動車を容易な力で横滑りさせ乗降させ
ることができるようにしたもので、つぎにその横滑り乗
降の手順を述べる。

【００１２】プラットホームへ到着した列車の自動車専
用貨車へ自動車を乗せるには、まず空荷状態の収容部Ｂ
の遊合溝底部（５・５）を上昇操作し、移動が可能にな
った状態のパレットＡをプラットホーム上へ移動させる
。そして、貨車床面の長手方向と平行する車載桁（１・
１）上へ自動車は自走して乗り、該パレットＡを収容部
Ｂへ復帰移動させてから遊合溝底部（５・５）を降下操
作する。

【００１３】つぎに、停車した駅で自動車専用貨車から
自動車を降ろすには、該当する自動車を収容した収容部
Ｂの遊合溝底部（５・５）を上昇操作し、移動が可能に
なった状態のパレットＡをプラットホーム上へ移動させ
る。そして、車載桁（１・１）上の自動車は自走してプ
ラットホーム上へ降り、空荷となったパレットＡを収容
部Ｂへ復帰移動させてから遊合溝底部（５・５）を降下
操作する。

【００１４】なお、前記プラットホーム上へ移動したパ
レットＡの車載桁（１・１）の走路面とプラットホーム
面とは、移動桁（２・２）の部材高さだけ段差があるた
め、自動車の乗降時には、その段差をなくするための傾
斜走路面を上面にもつ乗降台６を使用して乗降させる。

【００１５】以上のような簡単な操作と僅かな所要時間
で、プラットホームと貨車床面間に自動車を横滑りさせ
て乗降させることができる。しかも、列車が停車する各
駅には自動車を横滑りさせるための荷役機械を新たに配
備する必要がなく、僅かな費用ですむ乗降台６を数台備
えるのみで、自力では横滑りができない重い自動車を容
易、かつ、限られた停車時間内に横滑りさせたり、安全
確実に拘束したりすることができる。

【００１６】前記パレットＡの車載桁（１・１）は、凹
面を上向きとした矢板状の桁材であるから、自動車の乗
降時にその桁材の両側部位が自動車の脱輪を防ぎ乗降が
容易となるとともに、パレットＡが収容部Ｂへ拘束され
たとき、パレットＡ上の自動車が両側方向へ移動するの
を防止できる作用もする。したがって、自動車を乗載し
たパレットＡを拘束時に、自動車が前後方向、および上
下方向に移動するのを防ぐ処置をするだけで列車進行中
の安全を確保できる。前記処置には車載桁（１・１）の
両端部、もしくは該部近くの床面部位に係留用のワイヤ
ーを配備し、該ワイヤーの先端部を自動車車体の前後部
に係止すればよい。

【００１７】

【実施例】この発明の１実施例を第３図ａ、および第３
図ｂにもとづいて説明する。この発明の主体は井桁状の
パレットＡ、および収容部Ｂからなる自動車の横滑り乗
降装置にあるので、貨車車体部の説明は省略する。

【００１８】第３図ａは、収容部Ｂの遊合溝底部（５・
５）を上昇位置したときのパレットＡ収容状態を示す断
面図であり、第３図ｂは遊合溝底部（５・５）を降下位
置したときのパレットＡ収容状態を示す断面図である。

【００１９】まずパレットＡは、貨車床面の長手方向に
収容される車載桁（１・１）を上位に、および貨車床面
を横断した状態で収容される移動桁（２・２）を下位と
して井桁状に構成してある。そして、前記車載桁（１・
１）は自動車の車輪が走行できる間隔で平行し、少なく
とも自動車の前後輪が乗る長さをもち、かつ、凹面を上
向きとした矢板状の型鋼材でなる。前記矢板状の断面形
状は、底部の幅が自動車の車輪が走行可能な幅とし、両
側の傾斜部は桁材の挟持が可能となる傾斜角をもつ、な
お両側部の傾斜部は桁材の補強リブ、および自動車が乗
降するさいの脱輪を防ぐ役目もする。つぎに、移動桁（
２・２）は自動車の前後輪の間隔とほぼ同じ間隔で平行
し貨車床面の幅員と同じ長さをもち、この移動桁（２・
２）の下面には移動時の摩擦抵抗を少なくするために多
数のコロをそれぞれ並設してある。前記多数のコロは、
その一部を駆動輪として構成するようにすれば、自動車
が乗載したパレットＡの移動がより容易となる。

【００２０】つぎに収容部Ｂは、貨車床面の長手方向に
平行する挟持溝（３・３）、および貨車床面の適所を平
行横断した遊合溝（４・４）からなる井桁状の凹設部で
ある。前記挟持溝（３・３）はパレットＡの車載桁（１
・１）部を収容できる間隔として、貨車床面の長手方向
に平行凹設され、車載桁（１・１）を収容時に矢板状の
両側面を挟持してかん合するようにそれぞれの溝内側面
をＶ字状に傾斜してある。前記遊合溝（４・４）はパレ
ットＡの移動桁（２・２）部を遊合収容できる間隔と溝
幅、および溝深さをもち、貨車床面の自動車を積み込む
床面部を横断した平行溝である。そして、それぞれの遊
合溝底部（５・５）は遊合溝側部とは独立させて構成し
、該底部（５・５）下方に空圧、もしくは電動によるジ
ャッキ装置を設けて車載桁（１・１）の構成部材の高さ
より僅かに大きい量昇降可動に構成し、該昇降操作をそ
れぞれの収容部Ｂが個別に操作できるように構成する。

【００２１】

【発明の効果】この発明の自動車専用貨車を旅客列車に
連結運行すれば、人と車が同じ列車で随意な駅から目的
駅へ到達でき、目的駅を降りた後の行動が容易に、かつ
、広範囲に行動することができるようになる。また、停
車する各駅には自動車を横滑り移動させるための荷役機
械を新たに備える必要もなく、実施費用が少なくてすむ
などの点においても有利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】自動車専用貨車の自動車横滑り乗降装置を示す
正面図である。

【図２】自動車専用貨車の自動車横滑り乗降装置を示す
平面図である。

【図３ａ】収容部Ｂの遊合溝底部（５・５）を上昇位置
したときのパレットＡ収容状態を示す断面図である。

【図３ｂ】収容部Ｂの遊合溝底部（５・５）を降下位置
したときのパレットＡ収容状態を示す断面図である。

【図４】パレットＡの斜視図である。

【符号の説明】

Ａ　　　　　　パレットＢ　　　　　　収容部（１・１）　　車載桁（２・２）　　移動桁（３・３）　　挟持溝（４・４）　　遊合溝（５・５）　　遊合溝底部６　　　　　　乗降台

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　それぞれに所要長さ所要間隔で平行す
る、凹面を上向きとした矢板状の車載桁（１・１）を上
位に、下面を転がり摩擦面とした移動桁（２・２）を下
位としてそれらを井桁状に構成したパレットＡと、貨車
床面の長手方向に凹設されパレットＡの車載桁（１・１
）部を挟持収容できる挟持溝（３・３）、および貨車床
面に横断凹設されパレットＡの移動桁（２・２）部を遊
合収容できる遊合溝（４・４）からなる井桁状の収容部
Ｂとを適数対備えるとともに、前記遊合溝底部（５・５
）を所要な範囲昇降可動に、かつ、該昇降操作をそれぞ
れの収容部Ｂが個別に操作できる構成とした、自動車の
横滑り乗降装置を備えてなる自動車専用貨車。