JPH0424982Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、事務用等に供されるデスク、特に
机上面積を必要に応じて拡大できる副天板付きデ
スクに関する。

従来技術とその問題点 オフイス等において事務作業時に利用する机上
面積を広くするのにサイドキヤビネツトや脇机が
使用されているが、これらは一旦設置すると、不
要時に簡単には移動、撤去を行えないため、却つ
て邪魔になつたり、室内スペースを狭くするとい
う問題がある。

問題点を解決する為の手段 この考案は、上記従来の問題点を解決すべくな
されたもので、デスク自体の机上面積が副天板を
利用して必要時に拡大でき、かつ不要時には副天
板を収納状態として本来の机上面積に縮小でき、
しかも操作が極めて容易な副天板付きデスクを提
供するものである。

すなわち、この考案に係る副天板付きデスク
は、上記目的において、デスク本体の天板下面に
副天板がその一端側で枢着され、該副天板の他端
側の下面にキヤビネツトが旋回自在に枢着され、
該副天板がその一端側を中心として上記本体の天
板下に収納される位置と該本体の前方へＬ字状に
張出する位置との間で上記キヤビネツトと共に回
動可能に構成されてなるものである。

実施例 以下、この考案を図示実施例に基いて説明す
る。

図において、１はデスク本体であり、天板２
と、これを支承する左右の側板３，３と、デスク
後面側を遮蔽する幕板４とが一体化されてなる。
５はデスク本体１の天板２下に収まる大きさに設
定された略矩形の副天板であり、その一端側にお
いて天板２の下面に水平面内回動自在に枢着連結
されている。６は３つの引出し６ａ…を備えて底
面に方向自在キヤスター７が取付けられた略縦長
箱形のキヤビネツトであり、その上部で副天板５
の他端側つまり遊端側の下面に水平面内回転自在
に枢着連結されている。

副天板５の一端側には幅方向に沿つて並二つの
同径の円孔８，８が開設されており、その一方の
円孔８に、両側開口縁にそれぞれ断面Ｌ字状の滑
性樹脂リング９を介して、有底短円筒状で開口側
に外向きフランジ部１０ａを備えた金属製の連結
具１０がその底壁部１０ｂを上にして嵌挿され、
該フランジ部１０ａにて円孔８の下面側開口縁に
係合している。しかして、連結具１０の底壁部１
０ｂにはボルト孔１１，１１…が穿設されてお
り、天板２の下面に該底壁部１０ｂを重合して、
各ボルト孔１１を通して取付ボルト１２ａを天板
２の下面に埋設したナツト１２ｂに螺着すること
により、天板２と副天板５とが相対回転自在に枢
着連結されている。尚、副天板５の各円孔８には
径方向対向位置に凹入部８ａ，８ａが形成されて
おり、各滑性樹脂リング９はこれに設けてある係
止突部（図示略）と該凹入部８ａ，８ａの係嵌に
よつて副天板５に対する相対回転が阻止されてい
る。また、副天板５の一端側の両角部５ａ，５ａ
はそれぞれ近い位置の円孔８を中心とするアール
状に形成されている。

一方、キヤビネツト６は、両側板６ｂ，６ｂが
上方へ突出されており、この突出部分間に水平取
付板１３がボルト１４，１４…を介して架設さ
れ、該取付板１３の中央部上面側で副天板５の他
端側の下面中央部に対して連結具１５によつて枢
着連結されている。しかして連結具１５は、中央
部が円形に膨出する二枚の正方形の金属製皿形板
１５ａ，１５ａを凸側同士が対向する形で滑性樹
脂板１５ｂを介在して重合すると共に、その中心
部をボルト１６ａとナツト１６ｂにて連結してな
り、各皿形板１５ａの四隅部に穿設された各ビス
孔１７を通して取付ビス１８を、副天板５および
水平取付板１３に埋設されているナツト（図示
略）に螺着するようになされている。尚、両皿形
板１５ａ，１５ａは滑性樹脂板１５ｂの両面を摺
接面としてボルト１６ａを中心に相対回転自在で
ある。

上記構成のデスクにあつては、第２図で示すよ
うに、通常の使用状態では、副天板５がキヤビネ
ツト６と共に本体１の天板２下に収納され、キヤ
ビネツト６は一般の机のキヤビネツト部分と同様
に取扱いできる。

一方、机上面積を広くする必要が生じた際に
は、副天板５をキヤビネツト６と共に前方へ引き
出して、第１図で示すように、天板２と副天板５
とが平面視Ｌ字形になる配置状態として副天板５
を机上面として利用できる。しかして、この配置
状態にあつては、副天板５に対してキヤビネツト
６が水平面内回転自在であるため、キヤビネツト
６の向きを使用に便利なように自在に設定でき
る。また、副天板５は本体１とキヤビネツト６と
で両側で支承されていることから、がた付きがな
く安定した状態で使用できる。しかして、副天板
５が不要になつた際には、これをキヤビネツト６
と共に上記とは逆に回動して第２図の収納状態と
すればよい。

また、副天板５は図示の如くその枢着側を本体
１の左側とする以外に、連結具１０を取り替える
ことによつて本体１の右側とすることも可能であ
る。しかして、上記実施例構成では、副天板５の
一端側に連結具１０を嵌挿しうる２つの円孔８が
幅方向に沿つて並設してあるため、天板２に対す
る枢着側が本体１の左右いずれの場合でも、本体
１の前方寄りに位置した円孔８を枢着に利用する
ことにより、副天板５の張出量を大きくとること
が可能である。

尚、天板２と副天板５、ならびに副天板５とキ
ヤビネツト６の枢着構造は実施例以外に種々変更
可能である。

考案の効果 この考案に係る副天板付きデスクは、副天板が
その一端側を中心として、他端側に枢着されたキ
ヤビネツトと共にデスク本体の天板下へ収容され
る位置と前方へＬ字状に張出する位置との間で回
動自在であるため、机上面積を広くする必要が生
じた際に副天板を引き出して張出させて机上面と
して利用でき、しかもこの張出状態において副天
板がキヤビネツトと本体の天板とで支承されてい
ることから安定性に優れ、かつキヤビネツトの向
きを任意に設定でき、また上記必要のない場合に
は簡単に副天板をキヤビネツトと共に収納位置へ
戻すことが可能であり、従来のサイドキヤビネツ
トや脇机のように邪魔になつたり室内スペースを
狭くすることなく、かつ操作が極めて容易であ
り、更に構造的にも非常に簡素であることから低
コストで製作できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に係る副天板付きデスクの一実
施例を示すものであつて、第１図は副天板が張出
位置にあるデスク全体の斜視図、第２図は同収納
位置にあるデスク全体の正面図、第３図は同上の
平面図、第４図は副天板の平面図、第５図は第２
図の−線の断面矢視図、第６図は第２図−
線の断面矢視図、第７図は副天板とキヤビネツ
トとを枢着連結する連結具の半断面正面図、第８
図は同上の平面図である。 １……デスク本体、２……天板、５……副天
板、６……キヤビネツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. デスク本体の天板下面に副天板がその一端側で
   枢着され、該副天板の他端側の下面にキヤビネツ
   トが旋回自在に枢着され、該副天板がその一端側
   を中心として上記本体の天板下に収納される位置
   と該本体の前方へＬ字状に張出する位置との間で
   上記キヤビネツトと共に回動可能に構成されてな
   る副天板付きデスク。