JPH04226538A - コラーゲン粉末の製造方法 - Google Patents

コラーゲン粉末の製造方法

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JPH04226538A
JPH04226538A JP10362491A JP10362491A JPH04226538A JP H04226538 A JPH04226538 A JP H04226538A JP 10362491 A JP10362491 A JP 10362491A JP 10362491 A JP10362491 A JP 10362491A JP H04226538 A JPH04226538 A JP H04226538A
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JP
Japan
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collagen
powder
tanning
wet
water
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JP10362491A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Wada
哲夫 和田
Tetsuhiko Yamaguchi
山口 哲彦
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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  • Treatment And Processing Of Natural Fur Or Leather (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なコラーゲン粉末の
製造方法に関する。さらに詳しくは熱可塑性樹脂等の合
成樹脂をベースとする塗料、人工皮革、成形材料等の改
質に有用な添加剤として使用するのに適したコラーゲン
粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、塗料、人工皮革等は高級化志向に
伴い、天然皮革のような外観、感触、吸放湿性、透湿性
等を持つことが要求され、これらの要求に応えるべく塗
料、人工皮革、成形材料等のベースとなるポリウレタン
樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の合成
樹脂にコラーゲン粉末、皮革粉、ゼラチン粉末、ポリウ
レタンビーズ等を混合してこれらを天然皮革様に改質す
ることが試みられている。
【0003】これらに用いられるコラーゲン粉末や皮革
粉の製造方法は、従来よりいくつか提案されているが、
それらの多くはクロムなめし、又は、タンニンなめしさ
れた天然皮革を単に粉砕して粉末化するものであり、こ
れらは裸皮の状態、即ち、コラーゲン繊維束(ファイバ
ーバンドル)の状態でなめし処理がなされることから、
粉末化しても粒子状ではなく長い繊維状となり易く、特
公昭40−11075号公報に見られるように、例えば
、熱可塑性樹脂にこれらを混合して製造した人工皮革は
、表面の平滑性が失われて天然皮革様の感触が得られな
い等の問題がある。最近になって、特開昭63−992
98号公報に見られるように、これらを改良するため皮
革屑をスチームで加熱処理を加えた後に粉砕して粒子状
の粉末にする方法が提案されている。しかし、この方法
では皮革粉は粒子状となるが、スチ−ムにより100℃
以上に加熱されているので、吸湿性が小さく又見掛けか
さ比重(JIS K 6721)が大きい粉末となって
、例えば、これを塗料の添加剤として使用した場合、表
面の艶消しや吸放湿性の効果が不足する等の欠点があり
、未だ満足できるものであるとは言い難い。
【0004】また、特公昭61−4419号公報におい
ては、皮革屑ではなくコラーゲンを粉末とする方法が提
案されている。これは、精製された動物の裸皮を用いて
、粗分散、なめし処理、分散、脱水、乾燥の処理を順に
行いコラーゲン粉末を得る方法であるが、粗分散により
得られるコラーゲン繊維束をなめし処理するためコラー
ゲンが繊維状となり、特公昭40−11075号公報と
同様の欠点が生じる問題がある。
【0005】更に、特願平1−217499号には、特
殊な方法により精製されたコラーゲンを主成分とする動
物の組織を水中で粉砕した後、なめし剤によりなめし処
理をしてコラーゲン湿体を製造する方法が提案されてい
るが、動物組織の水中での粉砕がコラーゲン濃度0.3
〜0.8重量%のような低濃度においてなされるので、
粉砕に長時間を要し、或は、コラーゲン繊維束の解繊が
不充分となりこれが粉末中に長い繊維状物となって混入
する問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点が改良された見かけかさ密度は低いが
、繊維状物を含まず、粒子状であって、塗料、人工皮革
、成形材料等のベースである合成樹脂に添加して、これ
らに天然皮革に近い性質を付与することのできるコラー
ゲン粉末を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に鋭意検討した結果、豚、牛等の裸皮等の動物の組織を
石灰漬け、酵素処理、水洗等の処理をして得られる精製
されたコラーゲン塊状物を細断し、更に水中において、
コラーゲン濃度を1〜30重量%、水温37℃以下及び
pH2〜8の範囲で湿式粉砕することによりコラーゲン
細繊維(フィブリル)分散物または溶解物が効率よく得
られ、これになめし剤として従来裸皮のなめし剤として
使用されている硫酸クロム、硫酸アルミニウム、硫酸ジ
ルコニル等の多価金属塩類をpH2〜7の範囲で加えて
安定化コラーゲン湿体とした後、これをpH4〜8の範
囲にpHを調整して脱水し、さらに乾燥、粉砕すること
により見掛けかさ密度は低いが、コラーゲンが繊維状で
はなく粒子状となるコラーゲン粉末が得られることを見
出し本発明を完成するに至った。
【0008】本発明のコラーゲン粉末の製造方法は、上
記のようなコラーゲン粉末を得るためには、精製された
コラーゲン塊状物を細断して水中で湿式粉砕後、なめし
処理をしてコラーゲン湿体とする過程において、コラー
ゲンを均一になめし処理すること、及び、コラーゲンの
加水分解(ゼラチン化)を極力抑えることが必要である
との観点にたち、その手段として、精製処理された、コ
ラーゲンを主成分とする動物組織を濃度が1〜30重量
%、さらに好ましくは3〜15重量%として水中で充分
に湿式粉砕して、細繊維分散物または溶解物とした後、
なめし剤を加えてなめし処理をすること、及び、湿式粉
砕のpHを2〜8、温度を37℃以下、なめし処理に多
価金属なめし剤を用い、pH2〜7で処理を行い、脱水
のpHを4〜8に調整する等の細かい限定条件下で製造
を行うことが特徴である。
【0009】更に本発明を詳しく説明する。即ち、本発
明は、例えば、精製された動物の皮のような動物組織を
水中で分散または溶解、なめし、脱水、乾燥、粉砕の各
処理を順次なすことによりコラーゲン粉末を製造する方
法である。この動物組織としては、牛、馬、豚、羊等の
哺乳動物を始めとするあらゆる脊椎動物の皮、骨、腱等
のコラーゲンを多量に含む組織が使用でき、精製方法は
、特に制限はなく、プロテアーゼ、リパーゼ系の酵素を
1種または2種以上使用する方法、石灰等のアルカリを
使用する方法、イオン性又は非イオン性の界面活性剤を
使用する方法などがあるが、上記酵素処理及び界面活性
剤処理を併用して夾雑物をよく除いた動物の裸皮を使用
するのが好ましい。又、ここで用いる界面活性剤は、洗
浄しても裸皮中に残存し易いイオン性のものではなく、
非イオン性のものを使用するのが好ましい。
【0010】湿式粉砕による分散または溶解は、コラー
ゲン粉末の性質を一定にし、長繊維状化を防止すると同
時に見掛けかさ密度の低い粒子とする目的で、湿式粉砕
処理に次いでなされるなめし処理を、容易、且つ、均一
にするため、精製処理されたコラーゲン塊状物を水によ
り膨潤し、コラーゲン細繊維の分散物或は溶解物にする
処理である。
【0011】精製された動物組織を、肉挽機等を用いて
粗く切断した後、水により希釈し、コラーゲン濃度を1
〜30重量%、pH2〜8に調整し、水温が37℃を越
えない様に注意して、製紙用叩解機、回転刃解砕機等の
機器を用いてなされる。コラーゲンの濃度が1重量%未
満では、湿式粉砕が充分に均一になされず、繊維束状の
部分の残存が著しく増加し、その上、湿式粉砕の効率が
大きく低下するので好ましくない。また、コラーゲンの
濃度が30重量%を越えるときは、分散液の粘度が高く
なり、湿式粉砕時に水温が上昇して37℃以上になりコ
ラーゲンの加水分解が起こってしまうので、粉砕速度を
遅くする等の措置が必要となり、粉砕の効率が著しく低
下するので好ましくない。
【0012】このときのpHは、pH2〜8の範囲内で
これをを選ぶことにより、コラーゲンの性状を決定し、
更には、コラーゲン粉末の見かけかさ密度等の物性を決
めることが出来る。即ち、pH2〜8の範囲内でpHを
高くするとコラーゲンは繊維状分散物となって、粉末の
見掛けかさ比重は低くなり、pHを低くするとコラーゲ
ンは強膨潤物又は溶解物となって、粉末の見掛けかさ密
度を高くすることが出来る。
【0013】但し、pH2未満、又は、pH8を越える
と、湿式粉砕処理によりコラーゲンの加水分解が起こり
易くなるので好ましくない。ここでpHを調整する為に
用いられる酸、アルカリは、一般に用いられているもの
で良く、酸では、塩酸・硫酸等の鉱酸、酢酸・乳酸・ク
エン酸・酒石酸・コハク酸・リンゴ酸等の有機酸のいず
れでも良く、アルカリでは、水酸化ナトリウム・重炭酸
ナトリウム・アンモニア水・有機アミン類等が使用でき
る。
【0014】なめし処理は、コラーゲン粉末の吸水度{
規格化された測定方法が現在の時点では定められていな
いので、次に記す方法により測定した。粉末試料約1.
0g(WA )を水に1時間以上浸漬して吸水させた後
、よく水をきり、更に濾紙(東洋濾紙(株)製No.5
Cφ9cm)上に直径約4cmになる様にのせ、この上
下に数枚の濾紙を積層した後、これらの上に20Kgの
重りをのせて3分間加圧脱水し、過剰付着水を除去し、
秤量(WB )して、下式吸水度=(WB −WA )
/WA ×100(重量%)により算出した。}を所定
の値に保ち、耐熱安定性を高める目的から、コラーゲン
繊維の分散物或は溶解物になめし剤を加えて、繊維間或
は分子間になめし剤を沈着させるか、繊維間・分子間を
結び付ける処理である。
【0015】なめし剤としては、硫酸クロム、硫酸ジル
コニル、硫酸アルミニウム等の多価金属化合物が挙げら
れるが、これらの他に、ホルムアルデヒド、グルタルア
ルデヒド、タンニン等の有機化合物なめし剤を併用する
ことも可能である。なめし剤の主剤に多価金属なめし剤
を用いることにより、コラーゲンの熱変性温度をかなり
上昇させることが可能となるので、後工程の脱水・乾燥
において高い温度を用いることが出来、これらの工程の
効率化をはかることが出来る様になる。又、なめし剤の
添加量を変えることにより、コラーゲン粉末の吸水度を
変化させることが可能となる。
【0016】例えば塗料、人工皮革、成形材料等の添加
剤として好ましい吸水度150〜300重量%とするの
に必要ななめし剤の添加量は、コラーゲン100重量部
当り、硫酸クロムでは1〜2重量部、硫酸ジルコニルで
は1〜10重量部、硫酸アルミニウムでは2〜20重量
部が好適である。尚、コラーゲン粉末の外観を白色にし
たい場合は、なめし剤として硫酸ジルコニル、硫酸アル
ミニウムを用いるのが好ましい。
【0017】さらに、コラーゲン分散液のpHは2〜7
でなめし処理がなされるが、これは、pH2未満では、
金属なめし剤がコラーゲン繊維間に沈着しにくくなるか
、或は、コラーゲン中のカルボキシル基が解離せずなめ
し剤との結合が非常に遅くなり、又、pH7を越えると
、酢酸、クエン酸、乳酸等の有機酸イオンの存在下でも
なめし剤の多価金属イオンが水酸化物として、添加と同
時に沈澱してしまい、なめしが均一に行われない為であ
る。また、なめし工程において、二酸化チタン、酸化鉄
等の顔料やカオリン、シリカ等の体質顔料を添加して着
色したり、硬さを変化させたコラーゲン粉末を得ること
も可能である。
【0018】脱水処理は、なめし処理で得られたコラー
ゲン凝集物の水分率を下げて、乾燥を容易にする目的で
通常の遠心分離機、フィルタープレス機、スクリュウプ
レス機等を使用してなされる。このとき、pH4〜8の
範囲にpHを調整して脱水を行うが、これは、pH4未
満、又は、pH8を越えると、乾燥時にコラーゲンの加
水分解が起こり易くなる為で、さらに、得られたコラー
ゲン粉末が酸性又はアルカリ性となる為、これを合成樹
脂等と混合した場合に樹脂の加水分解が起こり易くなり
、製品物性を著しく損なう為である。
【0019】尚、脱水時の安定化コラーゲン湿体の温度
に特に制限はないが、約70℃以上に加温すると、コラ
ーゲン湿体の凝集が起こり、保持している水分の一部を
吐き出し、脱水効率が上昇するので好ましい。但し、使
用したなめし剤の種類・量により決まるコラーゲン湿体
の熱変性温度以上への加温は、コラーゲンの加水分解を
引き起こすので避けなければならない。
【0020】乾燥処理は、脱水処理で水分率を下げて塊
状となったコラーゲン湿体の水分率を更に下げて粉砕処
理を容易にする目的で、流動式、棚段式、ベルト式、パ
ドル式、スプレー式等の乾燥機を用いて通常の方法によ
りなされる。粉砕処理をするためには、水分率は10重
量%以下とすることが好ましい。
【0021】粉砕処理は、乾燥処理で得られたコラーゲ
ン塊を、塗料、人工皮革、成形材料等の実用に適した粒
子径とする目的で通常のジェットミル、ハンマーミル、
ボールミル等を使用してなされる。生成する粉末の性質
はこれを使用する目的により異なるが、一般には、粒度
は正規分布に近く、中間径が4〜25μm、粒子径40
μm以下が85%以上とするのが好ましい。(粉末の粒
子径及び粒径分布はコールターカウンター法により測定
した。)このようにして製造されるコラーゲン粉末は、
精製裸皮をなめし処理して製造した皮革を単に粉砕して
得られる皮革粉とは異なり、水中における粉砕処理によ
りコラーゲン繊維束が一旦完全に解繊或は溶解された後
に、なめし処理により凝集されて構成されるので、粗密
で複雑な空隙の多い構造となり、その為吸水度が高く、
見掛けかさ比重が低くなるのが特徴である。
【0022】尚、上記条件中、湿式粉砕及びなめし処理
をコラーゲンが析出している状態で行った場合、吸水度
が高く、さらに、吸油度(JIS K 5101)が特
に高いコラーゲン粉末が得られる。コラーゲン粉末の吸
油度が低いと、合成樹脂等と混合して塗料・人工皮革・
成形材料に使用する場合、樹脂またはその溶液中におい
てコラーゲン粉末の真比重と樹脂溶液の比重との差によ
りコラーゲン粉末が沈降してケーキ状に固まり再分散が
不可能になるなど分散安定性に乏しくなる問題点があり
好ましくなく、吸油度の高いコラーゲン粉末は上記の点
でも特に有用である。
【0023】又、コラーゲンが析出している状態とは、
コラーゲンが水に溶解・膨潤しておらず、繊維状に沈降
している、又は、スラリーとなっている状態であり、析
出形態は規則的集合体及びアモルファス集合体のいずれ
でも良い。さらに、コラーゲンが析出している状態とす
るには、pHをコラーゲンの等電点以上に調整するか、
或は、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等の塩類によっ
てコラーゲンを塩析することによって行われるが、この
2つの方法を併用しても差し支えない。
【0024】尚、ここで言うコラーゲンの等電点とは、
コラーゲン中に存在する+(プラス)の電荷と−(マイ
ナス)の電荷がちょうど相殺され、コラーゲンが見かけ
上、無電荷となるpH値のことであり、コラーゲンの場
合、精製処理の方法によって異なるが、動物皮をアルカ
リ処理して精製した場合には、一般にpH4〜5が等電
点pHとなる。pHを等電点以上に調整するとは、pH
を4〜5より高くすることである。
【0025】
【作用】本発明の方法により製造されるコラーゲン粉末
は、特にポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリア
クリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の合成樹脂をベース
とする塗料、人工皮革、成形材料に混合して使用するの
に有用であり、それぞれ天然皮革様の外観、感触、並び
に吸放湿性等の性能をもった塗料、人工皮革、成形材料
を得ることが出来る。
【0026】例えば、塗料においては、代表例として、
ポリウレタン樹脂塗料をベースにコラーゲン粉末を塗料
固形分100部に対し30〜200重量部を加えてよく
分散し、必要に応じて溶剤を加えて適当な濃度にするこ
とにより調製され、これをスプレーガン、コーター等に
より塗工して使用される。人工皮革においては、代表例
として、ポリウレタン樹脂100重量部に対しコラーゲ
ン粉末を30〜200重量部加えて混練し、これをポリ
塩化ビニルシートや不織布シートに貼合わせて使用され
る。また成形材料は、代表例として、人工皮革と同様に
ポリウレタン樹脂100重量部に対し30〜200重量
部を加えて混練し、押し出し機等により成形されて使用
される。これらはいずれも天然皮革と同様のすぐれた外
観、感触、並びに吸放湿性等の性能を持つ。本発明を以
下の実施例により更に詳しく説明する。
【0027】
【実施例】実施例11)精製及び湿式粉砕処理石灰によ
るアルカリ処理後水洗された牛の床皮500重量部(乾
量は100重量部、以下、重量部は部と省略する)を、
重炭酸ナトリウムによりpHを8.1に調整した下記の
処理液に漬け、 パパイン                     
   0.60部パンクレアチン          
        0.15部L−グルタミン酸    
            0.35部コンドロイチン硫
酸ナトリウム    0.003 部L−酒石酸水素カ
リウム          0.35部トリトン  X
−100  *        0.50部水    
                         
 5000部*;非イオン性界面活性剤(ポリオキシエ
チレン−アルキルフェニルエ−テルの商品名)家庭用洗
濯機内にて室温下で12時間かき混ぜて夾雑物を除去し
、更に水洗した後、乳酸を添加してpHを3.5に調整
して得られた精製コラーゲン組織を肉挽機を用いてミン
チ状とし、これを、原床皮の乾量の重量濃度が3.5%
となるように水で希釈し(pH4.0)、製紙用叩解機
を用いて水温25℃で湿式粉砕した。
【0028】2)なめし処理湿式粉砕処理後、製紙用叩
解機内(pH3.8)で下記のなめし剤を順次加えて、
塩基性硫酸アルミニウム      4.5 部硫酸ジ
ルコニル              2.5 部なめ
し処理をし、安定化コラーゲン湿体を得た。
【0029】3)脱水、乾燥、粉砕処理なめし処理して
得られた安定化コラーゲン湿体を、重炭酸ナトリウムに
てpHを6.0に調整した後、スクリュウプレス脱水機
を用いて水分率が67重量%になるまで脱水した後、熱
風棚段式乾燥機を用いて乾燥して、水分率を9.5重量
%とし、更に、ボ−ルミルを用いて粉砕し表1に示す物
性値を持ったコラーゲン粉末とした。
【0030】実施例2 1)精製および湿式粉砕処理石灰によりアルカリ処理後
水洗された牛の床皮を500部(乾量は100部)を、
硫酸アンモニウムによりpHを9.0に調整した下記の
処理液に漬け、 パパイン                    0
.55部パンクレアチン              
0.15部L−酒石酸水素カリウム      0.3
0部トリトン  X−100        0.50
部水                       
   5000部家庭用洗濯機内にて室温下で12時間
かき混ぜて夾雑物を除去し、更に水洗した後、乳酸を添
加してpHを4.0に調整して得られた精製コラーゲン
組織を肉挽機を用いてミンチ状とし、これを、原床皮の
乾量の重量濃度が6.0%となるように水で希釈し、更
に乳酸にてpHを3.2に調整して、回転刃解砕機を用
いて水温30℃で湿式粉砕した。
【0031】2)なめし処理湿式粉砕処理後、家庭用ミ
キサー内(pH3.0)で下記のなめし剤を順次加えて
、 塩基性硫酸アルミニウム      2.5 部硫酸ジ
ルコニル              3.0 部なめ
し処理をし、安定化コラーゲン湿体を得た。
【0032】3)脱水、乾燥、粉砕処理なめし処理して
得られた安定化コラーゲン湿体を水酸化ナトリウムを用
いてpH7.0に調整した後、70℃まで昇温して遠心
脱水機を用いて水分率が65重量%になるまで脱水した
後、流動乾燥機を用いて乾燥して、水分率を5.0重量
%とし、更に、ジェットミルを用いて粉砕し表1に示す
物性値を持ったコラーゲン粉末とした。
【0033】実施例3(コラーゲン析出状態での湿式粉
砕・なめし処理)1)精製及び湿式粉砕処理石灰による
アルカリ処理後水洗された牛の床皮500部(乾量は1
00部)を、重炭酸ナトリウムによりpHを8.1に調
整した下記の処理液に漬け、 パパイン                     
   0.60部パンクレアチン          
        0.15部L−グルタミン酸    
            0.35部コンドロイチン硫
酸ナトリウム    0.003 部L−酒石酸水素カ
リウム          0.35部トリトン  X
−100            0.50部水   
                         
  5000部家庭用洗濯機内にて室温下で12時間か
き混ぜて夾雑物を除去し、更に水洗した後、乳酸を添加
してpHを4.0に調整して得られた精製コラーゲン組
織を肉挽機を用いてミンチ状とし、これを、原床皮の乾
量の重量濃度が12.5%となるように水で希釈し、重
炭酸ナトリウムにてpHを7.3に調整してコラーゲン
繊維を析出させ、製紙用叩解機を用いて水温20℃で湿
式粉砕した。
【0034】2)なめし処理湿式粉砕処理後、家庭用ミ
キサー内(pH6.7)でコラーゲンが析出した状態で
下記のなめし剤を順次加えて、 塩基性硫酸アルミニウム      4.5 部硫酸ジ
ルコニル              2.5 部なめ
し処理をし、安定化コラーゲン湿体を得た。
【0035】3)脱水、乾燥、粉砕処理なめし処理して
得られた安定化コラーゲン湿体をpH5.3でスクリュ
ウプレス脱水機を用いて水分率が69重量%になるまで
脱水した後、熱風棚段式乾燥機を用いて乾燥して、水分
率を1.2重量%とし、更に、ハンマーミルを用いて粉
砕し表1に示す物性値を持ったコラーゲン粉末とした。
【0036】比較例1(湿式粉砕を低コラーゲン濃度で
する方法) 1)精製および湿式粉砕処理湿式粉砕時の濃度を0.7
重量%とした以外は実施例1と同様にして、精製および
湿式粉砕した。 2)なめし処理湿式粉砕処理後、実施例1と同様になめ
し処理をし、安定化コラーゲン湿体を得た。3)脱水、
乾燥、粉砕処理 なめし処理して得られた安定化コラーゲン湿体を水酸化
ナトリウムを用いてpH6.3に調整した後、スクリュ
ウプレス脱水機を用いて水分率が72重量%になるまで
脱水し、熱風棚段式乾燥機を用いて乾燥して、水分率を
9.0重量%とし、更に、ジェットミルを用いて粉砕し
表1に示す物性値を持ったコラーゲン粉末とした。
【0037】比較例2(皮革屑を粉砕する方法)通常の
クロムなめしをした皮革屑を細断後、加熱水蒸気により
オートクレーブ内で3時間110℃に加熱、膨潤し、実
施例1と同様に乾燥、粉砕して表1に示す物性値を持っ
た皮革紛とした。
【0038】比較例3(繊維束分散物を有機なめし剤で
処理する方法)1)精製および粗分散処理石灰によるア
ルカリ処理後水洗された牛の床皮500部(乾量は10
0部)を、硫酸アンモニウムによりpHを9.0に調整
し、下記の処理液に漬け、 パパイン                    0
.55部パンクレアチン              
0.15部L−酒石酸水素カリウム      0.3
0部トリトン  X−100        0.50
部水                       
   5000部家庭用洗濯機内にて室温下で12時間
かき混ぜて夾雑物を除去し、更に水洗した後、乳酸を添
加してpHを5.0に調整して得られた精製コラーゲン
組織を肉挽機を用いてミンチ状とし、更にディスパース
ミルを用いて粗分散し、これを、原床皮の乾量の重量濃
度が4.0%となるように15重量%硫酸ナトリウム水
溶液で希釈し、更に炭酸ナトリウムにてpHを8.5に
調整して粗分散物とした。
【0039】2)なめし処理粗分散されたコラーゲン繊
維束分散物にグルタルアルデヒド0.5gを添加して5
時間なめし処理をし、水洗後全量を5000部(分散物
濃度として2.0%)とした。3)分散処理なめし処理
された分散物を塩酸によりpHを5.0に調整後、ディ
スパースミルを用いて再分散し、コラーゲン繊維分散物
を得た。
【0040】4)脱水、乾燥、粉砕処理再分散して得ら
れたコラーゲン繊維分散物をスクリュウプレス脱水機を
用いて水分率が69重量%になるまで脱水した後、熱風
棚段式乾燥機を用いて乾燥して、水分率を9.5重量%
とし、更に、ハンマーミルを用いて粉砕し表1に示す物
性値を持ったコラーゲン粉末とした。
【0041】応用試験例実施例1、2及び3、比較例2
及び3において得られたコラーゲン粉末または皮革粉そ
れぞれを用いて、下記のようにA.塗料、B.人工皮革
、C.成形材料に応用し、表1に示された項目の試験を
実施して表1の結果を得た。しかし比較例1の粉末は長
繊維状物の割合が多いので応用試験に供することが出来
なかった。
【0042】A.塗料ポリウレタン樹脂100部を酢酸
エチル200部に溶解した樹脂溶液にコラーゲン粉末5
0部を加え、よく分散してクリヤー塗料とした。この塗
料をスプレーガンを用いて、乾燥後の塗膜層の厚さが5
0μmになるように透明のポリカーボネート板の表面に
塗布して乾燥した。
【0043】B.人工皮革ポリウレタン樹脂100部を
酢酸エチル200部に溶解した樹脂溶液にコラーゲン粉
末50部及びカーボンブラック8部を加え、よく分散し
て表面処理剤とした。この処理剤をグラビアコーターを
用いて、乾燥後の塗膜層の厚さが30μmになるように
離型紙の表面に塗布して乾燥し、この表面に接着層を設
けて不織布シートに貼付けて人工皮革とした。
【0044】C.成形材料発泡ポリウレタン樹脂100
部にコラーゲン粉末50部及びカーボンブラック8部を
加え、よく混練りした後、溶融成形機によりシート状に
溶融成形し、成形物シートとした。
【0045】
【表1】
【0046】表1の結果から、本発明の方法により製造
されたコラーゲン粉末は、従来の方法により製造された
コラーゲン粉末と比較して、いずれの基材への使用によ
っても、外観、感触、吸放湿性等の性能の改質性が高い
ことが示されている。又、実施例3の粉末を用いて調整
したクリヤー塗料は、他のいずれよりも分散安定性に優
れていた。
【0046】
【発明の効果】本発明により、コラーゲン粉末が製造で
き、この粉末を用いて塗料、人工皮革、成形材料いずれ
の応用によっても外観、感触、吸放湿性等の性能の優れ
た材料が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  コラーゲンを主成分とする精製された
    動物組織を、水中において、コラーゲン濃度1〜30重
    量%、水温37℃以下及びpH2〜8の範囲で湿式粉砕
    した後、多価金属なめし剤を用いて、pH2〜7の範囲
    でなめし処理を行い安定化コラーゲン湿体を得、次いで
    、pH4〜8の範囲にて脱水し、さらに乾燥及び粉砕を
    行って粉末とすることを特徴とするコラーゲン粉末の製
    造方法。
  2. 【請求項2】  pHをコラーゲンの等電点以上に調整
    するか、塩類によってコラーゲンを塩析することにより
    、コラーゲンが析出している状態で、湿式粉砕及びなめ
    し処理を行う請求項1のコラーゲン粉末の製造方法。
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