JPH04213581A - リニアモータ式エレベータの据付方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はリニアモータ式エレベー
タの据付方法に関するものであり、特に、既設のロープ
式エレベータの駆動装置を釣合おもり付リニアモータ式
駆動装置に取替えてリニアモータ式エレベータを据付け
るリニアモータ式エレベータの据付方法に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来のロープ式エレベータとして、「昇
降機の技術基準の解説書（Ｐ４６，第２〜第４図）」に
掲載の技術を挙げることができる。

【０００３】図４は従来のロープ式エレベータの全体を
示す斜視図である。

【０００４】図４において、１は機械室、２は機械室床
、３は機械室床２上に設置された機械台、４は機械台３
上に固定された駆動装置としての巻上機、５は機械台３
の下面に回動自在に支持されたそらせ車、６はかご用ガ
イドレール７に沿って昇降するかご、８は釣合おもり用
ガイドレール９に沿って昇降する釣合おもりである。 １０はロープであり、一端が前記かご７の上端に固着さ
れるとともに、前記巻上機４の綱車４ａに巻き掛けられ
、他端がそらせ車５を介して釣合おもり９の上端に固着
されている。

【０００５】上記のように構成された従来のロープ式エ
レベータは、前記巻上機４を駆動することにより、ロー
プ１０を介してかご６が昇降する。

【０００６】従来のリニアモータ式エレベータとして、
特開平２−１５８５８３号公報に掲載の技術を挙げるこ
とができる。

【０００７】図５は従来のリニアモータ式エレベータの
全体を示す斜視図である。

【０００８】図において、エレベータのかご１１はロー
プ固定端１２によってロープ１３の一端に固定されてい
る。ロープ１３の他端は、建物上部に回動自在に支持さ
れた第一シーブ１４と第二シーブ１５を介して釣合おも
り１６の上端に固定されたロープ固定端１７に固定され
ている。第一シーブ１４と第二シーブ１５は、各々シー
ブシャフト１８を介して、エレベータ機械室のシーブシ
ャフト支持メンバ１９によって支持されている。かご１
１は、その両側に付設され、かご案内レール２０と係合
するかご案内ローラ２１を有する。他方、釣合おもり１
６は、釣合おもり案内レール２２と係合する釣合おもり
案内ローラ２３を有する。釣合おもり１６は、天井ビー
ム２４に固定された上端支持部２５と、床枠２６に固定
された下端支持部２７とにより両端を支持されたリニア
誘導モータの固定子（二次導体）に相当するコラム２８
に沿って上下方向に直線運動をするように設置されてい
る。２９はリニアモータの可動子（一次導体）を示す。 可動子２９は、釣合おもり１６のバランスを考慮してそ
の中心部に配設されている。更に、釣合おもり１６の下
部には、左右一対の釣合おもり案内レール２２と各々係
合する第二の制動装置３０が固定支持されている。また
、３１は天井ビーム２４に固定支持され、かつそのブレ
ーキシューが一対の第二シーブ１５に形成されたブレー
キドラムと係合して第二シーブ５に制動力を付与する第
一制動装置を示す。

【０００９】上記のように構成された従来のリニアモー
タ式エレベータは、前記リニアモータの可動子２９に給
電することにより、前記釣合おもり１６、ロープ１３、
第二シーブ１５及び第一シーブ１４を介してかご１１が
昇降する。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】従来のロープ式エレベ
ータとリニアモータ式エレベータは、各々上記のように
構成され、その構造が全く異なるものであるから、ロー
プ式エレベータをリニアモータ式エレベータに取替える
べく、駆動装置をロープ式のものからリニアモータ式の
ものに取替える場合、従来は、巻上機、そらせ車、機械
台等の機械室の機器の全てを撤去した後、昇降路の上部
にシーブやシーブを支持するためのシーブ支持部材等の
新たな機器を配設する必要がある。その結果、巻上機や
機械台等を撤去するのに非常に手間がかかる。特に、機
械台はシンダーコンクリートで埋設されているので、そ
のハツリ作業が必要であり、手間がかかるだけでなく、
ハツリ作業時の振動、騒音が大きく、問題が生じる可能
性がある。また、シーブやシーブ支持部材等の昇降路上
部機器の設置に非常に手間がかかる。特に、シーブ支持
部材は強度確保の点からコンクリートに埋設する必要が
あり、その設置に長時間を要している。

【００１１】そこで、本発明は、作業性が向上し、据付
に要する時間を短縮することができるリニアモータ式エ
レベータの据付方法の提供を課題とするものである。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明にかかるリニアモ
ータ式エレベータの据付方法は、既設のロープ式エレベ
ータをリニアモータ式エレベータに取替える際に、前記
ロープ式エレベータの綱車及びそらせ車の少くともいず
れか一方を、前記リニアモータ式エレベータのかごと釣
合おもりとを連結するロープを案内支持するシーブとし
て使用するものである。

【００１３】

【作用】本発明においては、既設のロープ式エレベータ
の機械台、巻上機及びそらせ車等からなる機械室機器を
撤去する必要がなくその撤去作業が省略できるとともに
、リニアモータ式エレベータのシーブ及びシーブ支持部
材等の新たな機器を昇降路上部に設ける必要がなくその
配設作業が省略できる。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。

【００１５】図１は本発明の一実施例のリニアモータ式
エレベータの全体を示す斜視図、図２は機械室における
巻上機の据付状態を示す正面図である。なお、図中、従
来例と同一符号及び同一記号は、従来例の構成部分と同
一または相当部分を示すものであるから、ここでは、重
複する説明を省略する。

【００１６】図において、既設のロープ式エレベータの
機械室部分は既存のまま残されている。即ち、３１は既
設の機械台であって、機械室床３２上に図示しないアン
カーボルトによって固定されている。また、前記機械台
３１は一端を機械室壁３３に埋設し、他端を建屋の受梁
３４の位置まで延長してある。３５は前記機械台３１上
に支持固定された既設の巻上機であり、綱車３６と、綱
車３６を回動駆動する電動機３７と、綱車３６を制動す
る制動機３８とを備えている。

【００１７】なお、本実施例において、前記巻上機３５
は従来のリニアモータ式エレベータにおけるロープ案内
支持用のシーブとして使用され、かご１１を昇降すべく
ロープ１３を積極的に巻上駆動するためには使用されな
い。よって、本実施例では、電動機３７への給電や回動
制御は考慮する必要はなく、前記制動機３８への給電及
び制御のみ必要とされる。更に、前記電動機３７の負荷
側と反対側の軸端にはフライホイール３９が固着され、
手動にて回動可能となっている。

【００１８】４０は前記機械台３１の下面に回動自在に
支持された既設のそらせ車である。そらせ車４０も巻上
機３５の綱車３６と同様、従来のリニアモータ式エレベ
ータにおけるロープ１３案内支持用のシーブとして使用
されている。そして、かご１１と釣合おもり１６とを連
結するロープ１３が、前記綱車３６及びそらせ車４０に
巻き掛けられて案内支持される。なお、前記機械台３１
が設置された機械室床３２上はアンカーボルトやその他
の機器が種々突出しているので、その素面にシンダーコ
ンクリート４１を流して仕上されている。

【００１９】次に、上記のように構成された本実施例の
リニアモータ式エレベータの動作を説明する。

【００２０】前記釣合おもり１６に配設された可動子２
９に給電すると、釣合おもり１６が釣合おもり用ガイド
レール２２に沿って昇降し、釣合おもり１６の昇降に伴
い、そらせ車４０及び巻上機３５の綱車３６に巻き掛け
られたロープ１３を介して、かご１１がかご用ガイドレ
ール１２に沿って昇降する。このとき、既設のロープ式
エレベータで使用されていた巻上機３５の綱車３６及び
そらせ車４０が、リニアモータ式エレベータにおけるシ
ーブとして機能し、ロープ１３を案内支持する。

【００２１】非常時等において、かご１１を緊急停止す
る場合は、制動機３８に給電して作動させ、綱車３６に
制動力を付与して回動停止し、ロープ１３を介してかご
１１を昇降停止する。または、かご１１側に設けた公知
の制動装置、或いは釣合おもり１６側に設けた制動装置
３０を使用して、かご１１を停止してもよい。

【００２２】更に、故障によりかごが階間に停止した場
合等には、前記フライホイール３９を手動にて回転する
ことにより、前記電動機３７の軸が回転して綱車３６が
回転し、ロープ１３を介してかご１１が所望の階に昇降
停止される。

【００２３】次に、上記リニアモータ式エレベータの据
付方法の一例、即ち、既設のロープ式エレベータから上
記リニアモータ式エレベータへの取替え作業の一例につ
いて説明する。

【００２４】まず、既設のロープ式エレベータの機械室
機器、即ち、機械台３１、巻上機３５及びそらせ車４０
等は、撤去することなく既設のまま残す。そして、駆動
装置をリニアモータ式にすべく、一次導体としてのコラ
ム２８と二次導体としての可動子２９を備えた釣合おも
り１６とを昇降路に配設する。その後、ロープ１３の一
端をかご１１の固定端１２に固着するとともに、他端を
巻上機３５の綱車３６及びそらせ車４０に巻き掛けた後
釣合おもり１６の固定端１７に固着する。

【００２５】このように、上記実施例のリニアモータ式
エレベータの据付方法は、既設のロープ式エレベータを
リニアモータ式エレベータに取替える際に、前記ロープ
式エレベータの機械台３１、巻上機３５及びそらせ車４
０等からなる機械室機器を撤去することなくそのまま残
し、綱車３６及びそらせ車４０の両方を、前記リニアモ
ータ式エレベータのかご１１と釣合おもり１６とを連結
するロープ１３を案内支持するためのシーブとして使用
するものである。

【００２６】したがって、上記実施例は、既設のロープ
式エレベータの機械台３１、巻上機３５及びそらせ車４
０等からなる機械室機器を撤去する必要がなくその撤去
作業が省略できるとともに、リニアモータ式エレベータ
のシーブ及びシーブ支持部材等の新たな機器を昇降路上
部に設ける必要がなくその配設作業が省略できる。その
結果、リニアモータ式エレベータの据付における作業性
が向上し、据付に要する時間を大幅に短縮することがで
きる。また、機械台３１を撤去するためのシンダーコン
クリート４１のハツリ作業が省略でき、ハツリ作業に伴
なう振動や騒音等の問題が生じることがない。更に、機
械室に設けた巻上機３５やそらせ車４０にロープ１３を
巻き掛けるので、従来のように昇降路上部に設けたシー
ブにロープを巻き掛ける場合と比較して、ロープの巻き
掛け作業が容易であり、また、ロープ交換等の保守作業
も容易となる。

【００２７】そして、非常時等には既設の制動機３８を
使用してかご１１の昇降停止を行なうので、従来のよう
に新たな制動装置を昇降路上部に設ける必要がなく、リ
ニアモータ式エレベータの据付作業における作業性がよ
り向上し、据付に要する時間を更に短縮できる。

【００２８】また、既設の電動機３７をそのまま残し、
電動機３７の負荷側と反対側の軸端にフライホイール３
９を固着して手巻き可能としたので、リニアモータの故
障時等に手動にてかご１１を昇降して所望の階に停止す
ることができ、非常時においても乗客がかご１１内に閉
じ込められるような事態を防止できる。

【００２９】ところで、上記実施例では、既設の巻上機
３５の綱車３６及びそらせ車４０の両方を、リニアモー
タ式エレベータのロープ１３案内支持用のシーブとして
使用したが、本発明を実施する場合には、これに限定さ
れるものではなく、例えば、図３に示すように、巻上機
の綱車及びそらせ車のいずれか一方のみをシーブとして
使用し、他方の代わりに新たなシーブを機械室に配設す
ることも可能である。

【００３０】図３は本発明の他の実施例のリニアモータ
式エレベータにおける機械室を示す正面図である。

【００３１】図において、機械室からは既設の巻上機の
みが撤去され、巻上機の代わりにシーブ５２及び制動機
５３を具備したシーブユニット５１が既設の機械台３１
上に固定されている。そして、前記シーブユニット５１
と既設のそらせ車４０とにロープ１３を巻き掛けて案内
支持している。本実施例においては、巻上機の撤去作業
及びシーブユニット５１の固定作業が必要ではあるが、
従来の据付方法と比較すると、やはり、機械台３２及び
そらせ車４０の撤去作業、及び、一方のシーブ及びシー
ブ支持部材の配設作業が不要な分、リニアモータ式エレ
ベータの据付時間を大幅に短縮することができる。

【００３２】しかし、既設の巻上機３５の綱車３６及び
そらせ車４０の両方を、リニアモータ式エレベータのロ
ープ１３を案内支持するシーブとして使用して実施した
場合には、リニアモータ式エレベータの据付作業におけ
る作業時間をより短縮することができるという効果が得
られる。

【００３３】また、上記実施例において、既設のロープ
式エレベータで使用される図示しない公知の調速機を、
非常停止装置として使用することも可能である。

【００３４】

【発明の効果】以上のように、本発明のリニアモータ式
エレベータの据付方法は、既設のロープ式エレベータを
リニアモータ式エレベータに取替える際に、前記ロープ
式エレベータの綱車及びそらせ車の少くともいずれか一
方を、前記リニアモータ式エレベータのかごと釣合おも
りとを連結するロープを案内支持するシーブとして使用
するものであるから、既設のロープ式エレベータの機械
台、巻上機及びそらせ車等からなる機械室機器を撤去す
る必要がなくその撤去作業が省略できるとともに、リニ
アモータ式エレベータのシーブ及びシーブ支持部材等の
新たな機器を昇降路上部に設ける必要がなくその配設作
業が省略でき、据付作業における作業性が向上し、据付
に要する時間を短縮することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の一実施例のリニアモータ式エレ
ベータの全体を示す斜視図である。

【図２】図２は本発明の一実施例のリニアモータ式エレ
ベータの機械室における巻上機の据付状態を示す正面図
である。

【図３】図３は本発明の他の実施例のリニアモータ式エ
レベータにおける機械室を示す正面図である。

【図４】図４は従来のロープ式エレベータの全体を示す
斜視図である。

【図５】図５は従来のリニアモータ式エレベータの全体
を示す斜視図である。

【符号の説明】

１１　　　　かご １３　　　　ロープ １６　　　　釣合おもり ３６　　　　綱車 ４０　　　　そらせ車

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　既設のロープ式エレベータをリニアモ
   ータ式エレベータに取替える際に、前記ロープ式エレベ
   ータの綱車及びそらせ車の少くともいずれか一方を、前
   記リニアモータ式エレベータのかごと釣合おもりとを連
   結するロープを支持案内するシーブとして使用すること
   を特徴とするリニアモータ式エレベータの据付方法。