JPH04209861A - 繊維成形品とそれの作成方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

［０００１１

【産業上の利用分野］本発明は、岩綿や石綿、グラスフ
ァイバー、金属繊維等の短繊維状物を含んでいて、建築
用の外装板等として用いられる繊維成形品と、それの作
成方法に関する。 ［０００２］ 【従来の技術】例えば繊維成形品を代表する建築用の外
装板として従来では、石綿繊維とセメントとに水を加え
て混合し、抄造成形したのち養生して作成した石綿スレ
ートや、石綿繊維とセメントとケイ酸カルシウムとに水
を加えて混合し、抄造成形したのち養生して作製した石
綿セメントケイ酸カルシウム板が知られている。 ［０００３］

【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来技術
によるときは、中実であるので、断熱性が低く、しかも
、繊維状物である石綿繊維が補強材であって、主体はあ
くまでもセメントであるから、乾燥収縮等、含水率の変
化により伸縮を生じ、特に板の場合には表裏の含水率の
差により反りを生じるといった欠点があった。本発明の
目的は、上記欠点を解消した繊維成形品と、それの作成
に有用な作成方法とを提供する点にある。 ［０００４］

【課題を解決するための手段】本発明による繊維成形品
の特徴構成は、多数の短繊維状物を三次元方向で交錯す
る状態に配置し、それら短繊維状物のうち交差するもの
同士をそれらの交差部で接着剤により結合してある点に
ある。 ［０００５１本発明による繊維成形品の作成方法の第１
の特徴は、短繊維状物の表面に接着剤を塗布し、かつ、
設定以上のエネルギーの付与により破損する保護膜で前
記接着剤の表面を被覆して繊維状加工物を作成し、それ
ら繊維状加工物の多数に樹脂エマルジョンを加えてそれ
らを混合し、その混合物を整形し、その整形物に、前記
保護膜を破損するための設定以上のエネルギーを付与し
たのち乾燥する点にある。 ［０００６１本発明による繊維成形品の作成方法の第２
の特徴は、前記第１の特徴において、前記保護膜として
、設定以上の加圧により破損するものを用い、保護膜を
破損するためのエネルギーの付与手段として、整形物を
加圧する手段を用いる点にある。 ［０００７］

【発明の効果］従って、本発明によれば、断熱性に勝れ、しかも、含水率の変化にかかわらず伸縮することがない繊維成形品と、それを確実に作成することができる作成方法とを提供できるようになった。 ［００１１１ 【実施例］本発明の実施例を次に示す。繊維成形品は、図１に示すように、短繊維状物の一例である鉱物結晶（ワラストナイト）の針状結晶（１）の多数を、三次元方向で交錯する状態に配置し、それら針状結晶（１）のうち交差するもの同士をそれらの交差部において接着剤の一例であるセメントペースト（２）により結合して構成されている。 ［００１２］前記繊維成形品の作製方法は、図２に示すように、第１作成工程（Ａ）と、第２作成工程（Ｂ）と、混合工程（Ｃ）と、整形工程（Ｄ）と、加圧工程（Ｅ）と、養生工程（Ｆ）と、乾燥工程（Ｇ）とから成る。 （００１３］　　前記第１作成工程（Ａ）は、図３に示すように、針状結晶（１）の表面にセメントペースト（２）を塗布し、かつ、そのセメントペースト（２）の表面を保護膜（３）で被覆して、第１の繊維状加工物（１Ａ）を作成する工程である。前記保護膜（３）は、蛋白質やアクリル樹脂等から成り、加圧により破損するものである。その保護膜（３）の成形方法は、蛋白質溶液やアクリル樹脂エマルジョン等の膜材液をセメントペースト（２）の表面に塗布し、それを乾燥させる方法である。 ［００１４］前記第２作成工程（Ｂ）は、図４に示すように、針状結晶（１）の表面にアクリル等の樹脂エマルジョン（４）を塗布して第２の繊維状加工物（ＩＢ）を作成する工程である。 ［００１５］　　前記混合工程（Ｃ）は、前記セメントペースト（２）が硬化していない状態の第１の繊維状加工物（１Ａ）と第２の繊維状加工物（ＩＢ）とを同量づつ混合する工程である。この混合により、第１及び第２の繊維状加工物（ＬＡ）　、　（ＩＢ）が三次元方向で交錯して配置される。 ［００１６］　　前記整形工程（Ｄ）は、前記混合工程（０による混合物を型等を用いて所定の形状、大きさに整形する工程である。 ［００１７］　　前記加圧工程（Ｅ）は、前記整形工程（Ｄ）による整形物をプレス等を用いて加圧することにより、交差する繊維状加工物（ＬＡ）、　（ＩＢ）の交差部における接触圧を高めて、第１の繊維状加工物（１Ａ）の保護膜（３）を交差部において破損させる工程である。この保護膜（３）の破損により、第１繊維状加工物（１Ａ）のセメントペースト（２）が露出し、その第１の繊維状加工物（１Ａ）の針状結晶（１）と、第１繊維状加工物（１Ａ）と交差していた第１、第２の繊維状加工物（ＬＡ）、　（ＩＢ）の針状結晶（１）との交差部に行き渡ることになる。 ［００１８］　　前記養生工程（Ｆ）は、加圧工程（Ｅ）による加圧整形物を湿潤、加温の条件で養生して、露出したセメントペースト（２）を硬化させることにより、交差する針状結晶（１）を交差部において結合させる工程である。この養生工程（Ｆ）では、樹脂エマルジョン（４）の水分が養生水として作用する。 ［００１９］　　前記乾燥工程（Ｇ）は、養生後の整形物を乾燥することにより、樹脂エマルジョン（４）中の水分を蒸散させる工程である。この乾燥により、整形物中において樹脂エマルジョンの水分が占めていた部分に空隙が形成されることになる。つまり、内部に空隙が分散形成された繊維成形品が作成されることになる。 ［００２０１Ｃ別実施例〕

［００２１１本発明の別実施例を以下に示す。　　１上
記実施例では、短繊維状物（１）として、鉱物結晶の針
状結晶を示したが、短繊維状物（１）としては、鉱物結
晶で代表される鉱物繊維、岩綿で代表される岩石繊維、
ガラス繊維、金属繊維、鉱滓繊維、灰繊維、炭素繊維、
セラミック繊維、ウィスカー等の各種のものを他に挙げ
ることができる。 ［００２２］　　２　　上記実施例では、接着剤（２）
としてセメントペーストを示したが、接着剤（２）は、
樹脂から成るものであっても良い。 ［００２３］　　３　　上記実施例では、保護膜（３）
として加圧により破損するものを示したが、保護膜（３
）は、加熱により、溶けること等で破損するものであっ
ても良い。この場合、保護膜（３）を破損するための設
定以上のエネルギーを付与する手段は加熱する手段とな
る。 ［００２４］　　４　　上記実施例では、第１及び第２
の繊維状加工物（ＬＡ）　、　（ＩＢ）を同量づつ混合
したが、それらの混合比は、第１の繊維状加工物（１Ａ
）に対する樹脂エマルジョン（４）の添加量に応じて適
宜、決定する。 ［００２５］　　５　　上記実施例では、第２の繊維状
加工物（ＩＢ）を加えることで第１の繊維状加工物（１
Ａ）に樹脂エマルジョン（４）を添加したが、第１の繊
維状加工物（１Ａ）に樹脂エマルジョン（４）を単独に
加えても良い。 ［００２６］　　尚、特許請求の範囲の項に図面との対
照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発
明は添付図面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】成形品の要部の断面図

【図２】作成方法のフローチャート

【図３】第１の繊維状加工物の断面図

【図４】第２の繊維状加工物の断面図

【符号の説明】

（１）　　短繊維状物 （２）　　接着剤 （３）　　保護膜 （１Ａ）繊維状加工物

【図２】

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】多数の短繊維状物（１）を三次元方向で交
   錯する状態に配置し、それら短繊維状物（１）のうち交
   差するもの同士をそれらの交差部で接着剤（２）により
   結合してある繊維成形品。
2. 【請求項２】短繊維状物（１）の表面に接着剤（２）を
   塗布し、かつ、設定以上のエネルギーの付与により破損
   する保護膜（３）で前記接着剤（２）の表面を被覆して
   繊維状加工物（１Ａ）を作成し、それら繊維状加工物（
   １Ａ）の多数に樹脂エマルジョンを加えてそれらを混合
   し、その混合物を整形し、その整形物に、前記保護膜（
   ３）を破損するための設定以上のエネルギーを付与した
   のち乾燥する繊維成形品の作成方法。
3. 【請求項３】前記保護膜（３）として、設定以上の加圧
   により破損するものを用い、保護膜（３）を破損するた
   めのエネルギーの付与手段として、整形物を加圧する手
   段を用いる請求項２記載の繊維成形品の作成方法。