JPH042097B2

JPH042097B2 -

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Publication number: JPH042097B2
Application number: JP59010550A
Authority: JP
Priority date: 1984-01-24
Filing date: 1984-01-24
Publication date: 1992-01-16
Also published as: JPS60154053A

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は耐火性、防火性にすぐれたフエノール
樹脂発泡体断熱パネル及びその製造方法に関す
る。フエノール樹脂発泡体は、耐火性、断熱性など
が特にすぐれており、金属箔などの耐火性の表面
材を積層一体化して、耐火性、防火性のすぐれた
断熱パネルとして建築材料などに使用されてきて
いる。この種の断熱パネルを製造するには従来一定方
向に一定速度で進行する片側の表面材上に発泡体
形成用混合液を供給し、発泡させながら、他側表
面材を発泡体表面に供給し、樹脂の発泡硬化を完
了させて、発泡体を芯材とし、両側表面に表面材
を積層一体化させて製造する方法が一般的に行わ
てれいる。しかしながらレゾール型フエノール樹脂発泡体
を生成させる過程において、フエノール樹脂、硬
化剤中に含まれる水分、などが発泡時に表面材と
発泡体との接着を悪くする欠点があり、特に表面
材が金属箔などの気体不透過性の場合は殆んどパ
ネルの製造が不可能でさえあつた。またパネルに成形した後も芯材のフエノール発
泡体中には残存水分があり、断熱パネルの小口だ
けからの外部への蒸発排出だけでは不充分であ
り、表面材が膨出したり剥れたりすることが生じ
た。本発明は金属箔のような気体不透性の表面材を
使用しても前記のような欠点がなく容易に良品質
の断熱パネルを製造し得、また長期にわたつて安
定した良品質のフエノール樹脂発泡体断熱パネル
を提供することを目的とするものである。すなわち本発明のフエノール樹脂発泡体断熱パ
ネルは、レゾール型フエノール樹脂発泡体を芯材
とし、その両表面に、少なくとも紙と金属箔を積
層一体化した表面材の紙面を接着し、金属箔を最
外層として積層一体化してなる断熱パネルであつ
て、片側表面材には多数の小孔を形成してなるこ
とを特徴とするものである。また本発明はそのような断熱パネルを製造する
に際し、少なくとも紙と金属箔を積層一体化した
表面材の紙面に自己発泡硬化性レゾール型フエノ
ール樹脂発泡体混合液を供給し、発泡させ、つい
で該発泡体表面に少なくとも紙と金属箔を積層一
体化させ、かつ多数の小孔を形成した表面材の紙
面を当接させ、発泡体芯材の両表面に表面材を積
層一体形成することを特徴とするものである。以下図面実施例に従い説明する。本発明の製造方法は、第１図に示す如き原理の
装置を使用して行われる。第１図に示すように表
面材２上に自己発泡硬化性レゾール型フエノール
樹脂発泡体混合液７を供給、発泡させ、孔径0.01
〜3.0mm、孔数1000000個／m²以下の孔をあけた他
の表面材１を発泡体上に供給し、ダブルコンベア
ー９内にて発泡、硬化させ、フエノール樹脂発泡
体断熱パネル１０を連続的に製造するものであ
る。表面材２は、紙、接着剤、金属箔からなる面材
であり、紙面にレゾール型フエノール樹脂発泡体
混合液が供給できるように固定する。面材には、
面材のシワ防止等を考慮し、適正なテンシヨンを
かける。表面材１は、ロール８又は他の方法により、孔
径0.01〜3.0mm、孔数1000000個／m²以下の孔をあ
け、レゾール型フエノール樹脂発泡体上に供給す
る。ロール８は、金属又はラバーロールいずれでも
よい。又、孔径、孔数は、ロール上の針と面材の
テンシヨンにより自由にコントロール出来る。レゾール型フエノール樹脂発泡体は、レゾール
型フエノール樹脂初期縮合物と界面活性剤を適正
比に混合した液３、発泡剤４、硬化剤５を適正比
に定量ポンプで混合機６に送給し、回転数1000〜
10000rpmの混合機で連続的に撹拌混合し、吐出
口より吐出される。表面材２の上に吐出された混合液７は直ちに泡
化してクリーム状となる。その後混合液の上に孔
あき表面材１をのせる。この泡化物は、縮合反応
による反応熱でさらに泡化及び硬化が進行し、ダ
ブルコンベアー９により、一定の厚味の断熱パネ
ルを得る事が出来る。この様にして得られた断熱パネルは、カツター
１１により、一定寸法にカツトされ、第２図に示
すような断熱パネル製品１０となる。本発明に使用する表面材は少なくとも紙と金属
箔を積層一体化したものであり、紙が発泡体と強
力に接着し、金属箔によつて耐火性、防火性、強
度が付与される。紙と金属箔の他に他材料を複層
させることも可能である。紙は必要な性能と軽量化との観点から、重量が
50〜700ｇ／m²、好ましくは60〜500ｇ／m²のもの
であればどのような種類のものでも使用すること
ができる。使用する紙としては例えばクラフト
紙、ダンボール紙、Ｋライナー紙、石綿紙、ガラ
ス不織布、無機不燃紙などがある。紙を使用する理由は、芯材となるレゾール型フ
エノール樹脂発泡体の自己接着性による面材との
接着一体化に際し、発泡体との接着性が良好であ
り、強固に芯材と面材を接着積層させることであ
る。金属箔は、アルミニウム箔、鋼箔、鉄箔、銅箔
などがある。金属箔の厚味は7μmから100μm、好
ましくは15μmから50μmが良い。金属箔は、防錆
のために金属箔の表又は表裏面に表面処理層を積
層してもよい。表面処理層としては、亜鉛、ニツ
ケル、スズ等の電気メツキ層、リン酸処理層、ク
ロム酸処理層、塗料層、合成樹脂シート層があ
る。紙と金属箔を接着する接着剤としては、熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂のどちらでもよい。熱可塑
性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピ
レン樹脂共重合系ポリエチレン樹脂（アイオノマ
ーを含む）等があり、又熱硬化性樹脂としては、
ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、エポ
キシ樹脂、フエノール樹脂等がある。表面材１の孔は孔径0.01〜3.0mm好ましくは0.1
〜1.0mm、孔数1000000個／m²以下好ましくは10〜
1000個／m²が良い。0.01mm未満の場合、フエノー
ル樹脂発泡体より発生する水分の透過性が悪くな
り、紙と発泡体との接着不良を起こすので好まし
くない。又、3.0mmより大きい場合、フエノール
樹脂が面材よりはみ出して来るので好ましくな
い。表面材１に孔をあける方法としては、紙と金属
箔を積層する際に、又は断熱パネル製造前に孔を
あける方法のどちらでも良く、特に限定するもの
でない。この様に、表面材に小孔を設けることに
より、従来のパネル製造時の問題点（表面材とフ
オームの接着不良、フオーム中の水分の除去不充
分など）を解決することができる。然も、上記の
如き小孔であるから表面材に設けた孔による弊害
を未然に防ぐことができる。本発明に使用するレゾール型フエノール樹脂発
泡体は、ホルムアルデヒド類／フエノール類のモ
ル比が1.0〜2.5好ましくは1.2〜2.0で含水率が５
〜35％好ましくは10〜25％のレゾール型フエノー
ル樹脂および界面活性剤、発泡剤、酸性硬化剤、
添加剤等から構成される。ホルムアルデヒド類としては、ホルムアルデヒ
ド、パラホルムアルデヒド、ポリオキシメチレン
等があり単独使用又は併用する。フエノール類と
しては、フエノール、ｏ−クレゾール、ｍ−クレ
ゾール、ｐ−クレゾール、3.5キシレノール、ナ
フトール等があり単独使用又は併用する。界面活性剤としては、非イオン系界面活性剤、
カチオン系又はアニオン系界面活性剤、シリコー
ン系界面活性剤等があり単独使用又は併用する。
発泡剤としては、ハロゲン化炭化水素類が使用で
きる。例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリ
クロロモノフルオロメタン、メチレンジクロロメ
タン、モノクロロジフルオロメタン、トリクロロ
トリフルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエ
タンなどがあり単独使用又は併用できる。酸性硬
化剤としては、無機酸又は／及び有機酸が使用で
きる。本発明によつて得られるフエノール樹脂発泡体
断熱パネルの特徴は下記のとおりである。１発泡体と面材の接着が良く、パネルの反り、
変形がない。２金属箔をパネルの両面に使用する事が出来、
パネルの剛性が増大する。３耐熱性、難熱性の優れるフエノール樹脂発泡
体を芯材に使用し、面材に金属箔を使用してい
るために耐火性に優れ、準不燃材料試験及び耐
火試験に合格する。４芯材にフエノール樹脂発泡体を使用している
ために断熱性に優れる。５フエノール樹脂発泡体中に存在する水分の除
去が容易である。以上の如く本発明によると、反り、変形がな
く、パネルの剛性が高く、かつ耐火性、防火性に
すぐれたレゾール型フエノール樹脂発泡体断熱パ
ネルを容易に得ることができ、広く建材分野に使
用することができる。次に実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。実施例１表−１に示す反応混合物を6000rpmの混合機で
撹拌、混合し、下面材（300ｇ／m²、石綿紙、10
ｇ／m²接着剤、20μアルミ箔）の石綿紙面上に連
続的に吐出する。下面材は10m／分の一定速度で
ダブルコンベアー方向に進み、下面材と同じ構成
で孔径0.6mm、孔数200個／m²の上面材がフエノー
ル樹脂発泡体上に供給され、ダブルコンベアーに
よつて30mm厚味、巾1000mmの連続した断熱パネル
を製造した。得られた断熱パネルは、面材と発泡体の接着が
良く、耐火性、耐熱性の優れたパネルであつた。実施例２〜４面材の孔径と孔数を変えた実施例−１と同様に
断熱パネルを製造した。得られた断熱パネルは、面材と発泡体の接着が
良く、耐火性、耐熱性の優れたパネルであつた。実施例５，６面材の種類を変え、実施例−１と同様に断熱パ
ネルを製造した。得られた断熱パネルは、面材と発泡体の接着が
良く、耐火性、耐熱性の優れたパネルであつた。実施例７，８発泡体の配合、パネルの厚味を変えた実施例−
１と同様に断熱パネルを製造した。得られた断熱パネルは、面材と発泡体の接着が
良く、耐火性、耐熱性の優れたパネルであつた。比較例１面材に孔をあけずに実施例−１と同様に断熱パ
ネルを製造した。得られた断熱パネルは、面材と発泡体の接着が
悪く、一部面材が剥離する箇所があつた。

【表】

【表】【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の方法を実施するのに適する
装置の概念図、第２図は、本発明によつて得られ
た断熱パネルの斜視図である。１……孔あき表面材、２……表面材、３……レ
ゾール型フエノール樹脂初期縮合物と界面活性剤
の混合液、４……発泡剤、５……硬化剤、６……
混合機、７……混合液、８……孔あけ用ロール、
９……ダブルコンベアー、１０……フエノール樹
脂発泡体断熱パネル、１１……カツター、１２…
…孔。

Claims

【特許請求の範囲】１レゾール型フエノール樹脂発泡体を芯材と
し、その両表面に、少なくとも紙と金属箔を積層
一体化した表面材の紙面を接着し、金属箔を最外
層として積層一体化してなる断熱パネルであつ
て、片側表面材には多数の小孔を形成してなるこ
とを特徴とするフエノール樹脂発泡体断熱パネ
ル。２少なくとも紙と金属箔を積層一体化した表面
材の紙面に自己発泡硬化性レゾール型フエノール
樹脂発泡体混合液を供給し、発泡させ、ついで該
発泡体表面に少なくとも紙と金属箔を積層一体化
させ、かつ多数の小孔を形成した表面材の紙面を
当接させ、発泡体芯材の両表面に表面材を積層一
体成形することを特徴とするフエノール樹脂発泡
体断熱パネルの製造方法。