JPH0419641Y2

JPH0419641Y2 -

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Publication number: JPH0419641Y2
Application number: JP1985022939U
Authority: JP
Priority date: 1985-02-19
Filing date: 1985-02-19
Publication date: 1992-05-06
Also published as: JPS61140484U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案はオーデイオ、ビデオなどの磁気テープ
カセツト、特にそのテープ飛出し防止リブに関す
る。

従来の技術従来、オーデイオ、ビデオなどの磁気テープカ
セツトでは一対の上下ハーフを組合せてケースを
形成し、その内部にハブに巻かれた磁気テープな
どの機構部品を収容している。第２図は、そのよ
うなアナログ方式・磁気テープカセツトの上ハー
フの外平面図、第３図は、その下ハーフの内平面
図である。図中、１０は上ハーフであり、ほぼ高
さ一定の垂直な周囲側壁などを有する長方形状の
上面板１２からなる。その上面板１２の中央部に
は長方形状のテープ量確認窓孔１４、窓孔１４の
左右対称位置にはリール軸挿入孔１６，１６ａ，
１６ｂがある。なお窓孔１４の上下にはそれぞれ
左右に細長い正背面側ラベルエリア用凹部１８，
２０を設けるのが一般的である。また、上面板１
２の正面側中央部には正面にヘツド挿入面を有す
る台形状凸部２２があり、その左右対称位置には
カセツト位置決め用孔２４，２４ａ，２４ｂ、そ
の少し外方の左右対称位置にはキヤツプスタン挿
入孔２６，２６ａ，２６ｂがある。２８，２８ａ
〜２８ｅは上面板１２の４隅とその正面側より中
央にあるねじ止め用孔である。３０は下ハーフで
あり、ほぼ高さ一定の垂直な周囲側壁３２などを
有する長方形状の底面板３４からなる。その底面
板３４の中央部には長方形状のテープ量確認窓孔
３６、窓孔３６の左右対称位置にはハブ軸挿入孔
３８，３８ａ，３８ｂ、窓孔３６の上下対称位置
にはライナシート位置決め用ピン４０，４０ａ，
４０ｂなどがあり、背面側の縁部左右対称位置に
は誤消去防止用凹部４２，４２ａ，４２ｂ、正面
側の縁部左右対称位置には側方ガイドピン４４，
４４ａ，４４ｂ、円弧状のエツジガイド４６，４
６ａ，４６ｂ、ガイドローラ設置凹部４８，４８
ａ，４８ｂなどがある。また、底面板３４の正面
側中央部には正面にヘツド挿入面５０を有する台
形状凹部（外方へ凸部）５２がある。そのヘツド
挿入面５０の構造は左右対称であり、底面板３４
から垂直に突出するテープ飛出し防止リブ５４，
５４ａ，５４a₁，５４a₂，５４ｂ，５４b₁，５４
a₂とそれらのリブ５４によつて仕切られた中央開
口部５６、その両側の小窓５８，５８ａ，５８
ｂ、さらにそれらの外側の両側開口部６０，６０
ａ，６０ｂなどの正面開口部とからなつている。
なお、上下ハーフ１０，３０はいずれも重なり合
うヘツド挿入面の構造が上下対称であり、各ハー
フ１０，３０の対応位置からそれぞれ突出するテ
ープ飛出し防止リブ５４の高さは全て等しく、そ
の位置におけるケースの厚さの中心線までほぼ達
するものとなつている。台形状凹部５２には、さ
らに正面開口部内方の左右対称位置に、カセツト
位置決め用孔６２，６２ａ，６２ｂ、キヤプスタ
ン挿入孔６４，６４ａ，６４ｂなどの孔があり、
中央開口部５６の少し内方左右対称位置には中央
ガイドピン６６，６６ａ，６６ｂがある。６８，
６８ａ〜６８ｅは底面板３４の４隅とその正面側
より中央にあるねじ止め用円筒状突起である。

このような上下ハーフ１０，３０は各ハーフ１
０，３０別に、プラスチツク例えばスチロール樹
脂などの射出成形によつて、各ハーフ１０，３０
の形状構造を一体に作成する。この射出成形に当
たり、金型の樹脂注入口となるゲートは通常テー
プ飛出し防止リブ例えば下ケース３０では最も左
側の防止リブ５４a₁に設ける。この場合上ケース
１０では同様なゲートを下ケース３０の最も右側
の防止リブ５４b₂に対応する位置にある防止リブ
に設けている。第４図は、樹脂注入における下ハ
ーフ３０と金型との関係を示すゲート付近の説明
図である。図中、７０は樹脂注入管たるランナ、
７２はその樹脂注入圧力を高めるノズル、７４は
ゲートである。なお、l₁はテープ飛出し防止リブ
５４a₁の高さ（ヘツド挿入面におけるケースの厚
さの半分）、θ₁はノズル７２とその防止リブ５４
a₁との交差角度である。樹脂が冷却固化した後、
ゲード７４を切断する。このとき、ゲート７４付
近のノズル７２の上下金型が切断刃となるため、
交差角度θ₁が小さい程下刃が鋭くなり切断に好都
合となる。そのためにはゲート７４の位置を防止
リブ５４a₁の先端部に近づければよい。しかし、
それだけランナ７０の先端が下ハーフ３０に近づ
き、両者の間隔がせばまり、そこへ樹脂圧力が加
わるため、どうしても金型が弱いものとなる。そ
こに、テープ飛出し防止リブ５４a₁におけるゲー
ト７４の先端方向への移動に対する一つの制限が
ある。

上述した上下ハーフ１０，３０を組合せてケー
スを形成し、その内部にハブに巻かれた磁気テー
プ（図示なし）を収容すると、その磁気テープは
円弧状のエツジガイド４６、側方ガイドピン４
４、ガイドローラ（図示なし）、中央ガイドピン
６６、などに各々接触して、外方はテープ飛出し
防止リブ５４などによつて仕切られた、パツド
（図示なし）の正面中央開口部５６に張設され、
そこでヘツド（図示なし）と接触することにな
る。

考案が解決しようとする問題点しかしながら、そのような磁気テープカセツト
では上下ハーフ１０，３０などに設けるテープ飛
出し防止リブの高さが全て等しく、対応する防止
リブ間に通常わずかな空隙を設けるため、総ての
空隙位置が一直線に並ぶことになる。このため、
磁気テープのエツジが走行中にそれらの空隙の１
つに引っ掛かると、次々とエツジが他の空隙にも
引っ掛かつて不安定な走行になり易く問題があ
る。なお、防止リブ間にわずかな空隙を設けない
と、防止リブの先端同士が当接して上底面板１
２，３４が押され、歪みが生じて、中央ガイドピ
ン６６の精度が損なわれることになる。また、磁
気テープカセツトのケースを従来のものよりさら
に薄型とする場合には、それに応じて全てのテー
プ飛出し防止リブの高さを底くしなければならな
い。しかし、そのようにすると、当然そこに設け
るゲートの位置は先端に近づくため、そのゲート
の切断により防止リブの先端が大きくえぐられ、
機械的にも、外観的にも劣るようになる。

本考案は、このような従来の問題点に着目して
なされたものであり、テープ飛出し防止リブの高
さを改善することによつて、ゲート位置の選択を
容易にし、テープ走行の安定性を害することのな
い、薄型のケースにも適用し得る磁気テープカセ
ツトを提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段上記目的を達成するための手段を、以下実施例
に対応する第１図を用いて説明する。

上下一対のハーフ７６，１００からなる磁気テ
ープを収容するケースのヘツドを挿入する前面側
の上下端部にリツド支持のための突起を有すると
共に、そのヘツド挿入面８８，１２０に上下ハー
フ７６，１００よりそれぞれテープ飛出し防止リ
ブ１２２，１４８を設ける。そして、上下ハーフ
７６，１００に、それぞれ少なくとも１個、その
テープ飛出し防止リブの高さがヘツド挿入面８
８，１２０のケースの厚さ中心線ｏを越えるもの
１２２ｂ，１４８ａを設け、それらのテープ飛出
し防止リブ１２２ｂ，１４８ａにそれぞれゲート
１４４，１５０を設ける。

作用上記手段は次のように作用する。

各ハーフ７６，１００に、それぞれ少なくとも
１個、そのテープ飛出し防止リブの高さがヘツド
挿入面８８，１２０のケースの厚さ中心線ｏを超
えるもの１２２ｂ，１４８ａを設けると、各ハー
フ７６，１００の対応する防止リブ１２２ａと１
４８ａ，１２２ｂと１４８ｂ間の空隙位置が一直
線に並ぶことがないため、磁気テープのエツジが
走行中にそれらの空隙の１つに引つ掛かつても、
他の空隙に次々と引つ掛かるようなことはなく、
テープ走行が安定する。しかも、樹脂注入用のゲ
ート１４４，１５０を防止リブの高さがヘツド挿
入面８８，１２０のケースの厚さ中心線ｏを超え
るもの１２２ｂ，１４８ａに設けると、ヘツドを
挿入する前面側の上下端部にリツドを支持するた
めの突起を有する薄型のケースでも、ゲート１４
４，１５０を防止リブ１２２ｂ，１４８ａの先端
から離して設けることができるため好都合であ
る。

実施例本考案の実施例を次に説明する。

第５図は、本考案の一実施例を示すデジタル方
式・磁気テープカセツトの上ケースの外平面図、
第６図は、その下ケースの内平面図、第７図は、
第６図の正面図である。図中、７６は上ハーフで
あり、ほぼ高さ一定の垂直な周囲側壁などを有す
る長方形状の上面板７８からなる。その上面板７
８の中央部には長方形状のテープ量確認窓孔８
０、窓孔８０の左右対称位置にはハブ軸挿入孔８
２，８２ａ，８２ｂがある。なお、８４，８６は
窓孔８０の上下に設けた正背面側ラベルエリア用
凹部である。また、上面板７８の正面中央部には
正面開口部を有するヘツド挿入面８８があり、そ
の少し内方左右対称位置にはキヤプスタン挿入孔
９０，９０ａ，９０ｂがある。ところが、カセツ
ト位置決め用孔は正面側の両側部内方の左右対称
位置に、各々２個ずつあり、一方は正面蓋たるリ
ツド（図示なし）の軸支部を挟持する細長い孔９
２，９２ａ，９２ｂにつらなる連続孔９４，９４
ａ，９４ｂであり、他方はその孔より少し内方に
ある独立孔９６，９６ａ，９６ｂである。９８，
９８ａ〜９８ｅは上面板７８の４隅とその正面側
より中央にあるねじ止め用孔である。１００は下
ハーフであり、ほぼ高さ一定の垂直な周囲側壁１
０２などを有する長方形状の底面板１０４からな
る。その底面板１０４の中央部には長方形状のテ
ープ量確認窓孔１０６、窓孔１０６の左右対称位
置にはハブ軸挿入孔１０８，１０８ａ，１０８
ｂ、窓孔１０６の上方にはライナーシート位置決
め用ピン１１０などがあり、背面側の縁部左右対
称位置には誤消去防止用凹部１１２，１１２ａ，
１１２ｂ、正面側の縁部対称位置には側方ガイド
ピン１１４，１１４ａ，１１４ｂ、エツジガイド
１１６，１１６ａ，１１６ｂ、ガイドローラ設置
凹部１１８，１１８ａ，１１８ｂなどがある。ま
た、底面板１０４の正面中央部にはヘツド挿入面
１２０がある。そのヘツド挿入面１２０の構造は
ほぼ左右対称（ただし、テープ飛出し防止リブの
高さは異なる）であり、底面板１０４から垂直に
突出するテープ飛出し防止リブ１２２，１２２
ａ，１２２ｂとそれらの防止リブ１２２によつて
仕切られた中央開口部１２４、その両側にある両
側開口部１２６，１２６ａ，１２６ｂなどの正面
開口部とからなつている。なお、上下ハーフ７
６，１００を重ねた時、各ハーフ７６，１００の
対応位置からそれぞれ突出するテープ飛出し防止
リブ１２２の高さは異なり、一方はその位置にお
けるケースの厚さの中心線に達せず、他方は当然
超えることになる。例えば下ハーフ１００ではテ
ープ飛出し防止リブ１２２ａが中心線に達せず、
１２２ｂがそれを超えることになり、上ハーフ７
６では対応位置にある防止リブの高さはその逆と
なる。ただし、各ハーフに２個を超える防止リブ
を設けるときには、他の防止リブの高さは自由で
あり、その高さを中心線と一致させてもよい。底
面板１０４の正面側にはさらに、正面開口部内方
の左右対称位置にキヤプスタン挿入孔１２８，１
２８ａ，１２８ｂ、両側部内方の左右対称位置に
リツド（図示なし）の軸支部を挟持する細長い孔
１３０，１３０ａ，１３０ｂにつらなるカセツト
位置決め用連結孔１３２，１３２ａ，１３２ｂと
その独立孔１３４，１３４ａ，１３４ｂなどの孔
があり、中央開口部１２４の少し内方左右対称位
置には中央ガイドピン１３６，１３６ａ，１３６
ｂがある。１３８，１３８ａ〜１３８ｅは底面板
１０４の４隅とその正面側より中央にあるねじ止
め用円筒状突起である。なお、中央にあるねじ止
め用円筒状突起１３８ｅはライナシート位置決め
用も兼ねている。

このような上下ハーフ７６，１００は各ハーフ
別に、プラスチツクなどの樹脂の射出成形によつ
て、各ハーフ７６，１００の形状構造を一体に作
成するものであるが、射出成形に当たり、ゲート
はテープ飛出し防止リブ１２２に設けると好都合
となる。何故ならば、テープ飛出し防止リブ１２
２にゲートを設けても、そのゲートはカセツト不
使用時には正面蓋たるリツドにより覆われるため
外部に表われず、外観的に優れたものとなるから
である。第８図は、樹脂注入における下ハーフ１
００と金型との関係を示すゲート付近の説明図で
ある。図中、１４０はランナ、１４２はノズル、
１４４はゲートである。なお、l₂はヘツド挿入面
におけるケースの厚さ中心線ｏまでの高さ、θ₂は
ノズル１４２とテープ飛出し防止リブ１２２ｂと
の交差角度である。一般にデジタル方式の磁気テ
ープカセツトは薄型であり、アナログ方式のもの
と比較すると、l₁＞l₂となる。また、デジタル方
式にはアナログ方式にはないリツド支持するため
の突起１４６が下ハーフ１００のヘツドを挿入す
る前面側の下端部から正面側に突出しているた
め、それだけランナ１４０を下ハーフ１００から
離さなければならない。このため、交差角度θ₂を
所定の鋭角に保つには、ゲート１４４の位置をケ
ースの厚さ中心線ｏの付近まで近づけていかなけ
ればならないことになる。しかし、テープ飛出し
防止リブ１２２ｂの高さはケースの厚さ中心線Ｏ
を超えており、ゲート１４４はその先端から離れ
ているため、このような防止リブ１２２ｂではゲ
ート１４４切断による機械的、外観的な問題の発
生はない。上ハーフ７６についても、下ハーフ１
００の防止リブ１２２ａに対応する高さがケース
の厚さ中心線Ｏを超えるテープ飛出し防止リブに
ゲートを設ければよい。なお、上ハーフ７６のヘ
ツドを挿入する前面側の上端部には正面側に突出
するリツド支持突起がある。

第１図は、このような上下ハーフ７６，１００
を重ね合せたカセツトケースのヘツド挿入面８
８，１２０を示す正面図である。図中、１４８，
１４８ａ，１４８ｂは上ハーフ７６のテープ飛出
し防止リブである。１５０はゲートであり、高さ
がケースの厚さ中心線Ｏを超える防止リブ１４８
ａに設けられている。このケース内に収容されて
いるハブに巻かれた磁気テープはエツジガイド１
１６、側方ガイドピン１１４、ガイドローラ（図
示なし）、中央ガイドピン１２２などに各々接触
して、外方はテープ飛出し防止リブ１２２，１４
８によつて仕切られた、パツド（図示なし）の正
面中央開口部１２０内に張設され、そこでヘツド
（図示なし）と接触することになる。図から明ら
かなように、上下ハーフ７６，１００にそれぞれ
設けた、テープ飛出し防止リブ１４８ａ，１２２
ｂは、いずれもそれらの高さがヘツド挿入面のケ
ースの厚さ中心線ｏを超えているため、上下ハー
フ７６，１００の対応する防止リブ１２２ａと１
４８ａ，１２２ｂと１４８ｂ間の空隙位置が一直
線に並ぶことがない。それ故、磁気テープのエツ
ジが走行中にそれらの空隙の１つに引つ掛かつて
も、他の空隙に引つ掛かるようなことはなく、テ
ープ走行が安定する。

考案の効果以上説明した本考案によれば、磁気テープカセ
ツトケースを形成する一対の各ハーフに、それぞ
れ少なくとも１個、その高さがヘツド挿入面のケ
ースの厚さ中心線を超えるテープ飛出し防止リブ
を設けるため、テープ走行を安定させることがで
きる。しかも、このようなテープ飛出し防止リブ
をヘツド挿入面の近傍にリツド支持突起を有する
薄型のケースに設けると、ゲート位置の選択の自
由度が大きくなつて、ノズルとテープ飛出し防止
リブの交差角度を鋭角に保つても、テープ飛出し
防止リブの先端からゲートを離すことができる。
従つて、ゲートをテープ飛出し防止リブに設けて
もその先端を損傷することがなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例のヘツド挿入面を
示す正面図である。第２図は、従来のアナログ方
式・磁気テープカセツトの上ハーフ外平面図であ
り、第３図はその下ハーフ内平面図である。第４
図は、第３図に示した下ハーフと金型との関係を
示す樹脂注入におけるゲート付近の説明図であ
る。第５図は、本考案の一実施例を示すデジタル
方式・磁気テープカセツトの上ケース外平面図、
第６図は、その下ケース内平面図、第７図は、第
６図の正面図である。第８図は、第６図に示した
下ハーフと金型との関係を示す樹脂注入における
ゲート付近の説明図である。７６，１００……上下ハーフ、７８，１０４…
…上底面板、８０，１０６……テープ量確認窓
孔、８２，１０８……ハブ軸挿入孔、８８，１２
０……ヘツド挿入面、９０，１２８……キヤプス
タン挿入孔、９４，９６，１３２，１３４……カ
セツト位置決め用孔、９８，１３８……ねじ止め
用孔及び円筒状突起、１１４……側方ガイドピ
ン、１１６……エッジガイド、１１８……ガイド
ローラ設置凹部、１２２……テープ飛出し防止リ
ブ、１２４……中央開口部、１２６……両側開口
部、１３６……中央ガイドピン、１４４……ゲー
ト、１４６……リツド支持突起、ｏ……ヘツド挿
入面における厚さ中心線。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

上下一対のハーフからなる磁気テープを収容す
るケースのヘツドを挿入する前面側の上下端部に
リツド支持のための突起を有すると共に、そのヘ
ツド挿入面に上下ハーフよりそれぞれテープ飛出
し防止リブを設けた磁気テープカセツトにおい
て、上記上下ハーフにそれぞれ少なくとも１個、
その高さがヘツド挿入面のケースの厚さ中心線を
超えるテープ飛出し防止リブを設け、それらのテ
ープ飛出し防止リブを設け、それらのテープ飛出
し防止リブにそれぞれゲートを設けることを特徴
とする磁気テープカセツト。