JPH0418985Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は、積載収納された用紙を所定の経路に
沿つて給出搬送する用紙給送装置に関し、画像形
勢装置に適用されるものである。

〔従来技術とその問題点〕

従来、PPC（Plain Paper Copier）を応用した
プリンタ等において、用紙のサイズを検知する方
法として、第６図に示すようにサイズ専用方式或
いはユニバーサル方式のカセツトＣの側面から用
紙サイズ別に対応して突出する爪ｎ，ｎ，ｎを設
け、当該爪ｎで画像形成装置のベースやフレーム
に固定したスイツチｗの対応するアクチユエータ
ａを押圧して検知する方法と、第７図に示すよう
に、用紙のサイズに応じてカセツトｃの外側面に
貼つたシールｓをフオトセンサｆにより検知する
方法があつた。

前者の場合、カセツトｃと図示しないターンガ
イドとの間にスイツチｗが入る為に、当該スイツ
チｗの分だけ余分に空間を設けなければならない
という問題点があつた。

後者の場合は、シールｓとフオトセンサｆとの
間隔が開き過ぎると、当該フオトセンサｆが誤動
作するという問題点があつた。

また、通常は、ジヤム紙を除去する等の為に用
紙を搬送するガイド板（不図示）が開閉自在に形
成されているが、ジヤム紙除去後にガイド板をリ
セツトし忘れたまま給紙が開始されるとことが少
なく、新たなジヤム発生の原因となる。

〔考案の目的〕

本考案は上記従来の欠点に鑑み、簡単な構造に
より、用紙給送部の省スペース化を促進され、リ
セツト忘れによるジヤムを防止することができる
用紙給送装置を提供することを目的とする。

〔考案の要点〕

本考案は上記目的を達成するために、積載収納
された用紙を所定の経路に沿つて給出搬送する用
紙給送装置において、用紙を積載収納するカセツ
トと、該カセツトの用紙給出側外壁面に設けられ
ており収納される用紙サイズに対応した用紙サイ
ズ検出用突出部と、少なくとも一部分が自在に回
動可能に設けられ給出された用紙を所定の経路に
沿つて搬送する搬送手段と、前記搬送手段の回動
部分に設けられており前記用紙サイズ検出用突出
部と当接可能な用紙サイズ検出兼搬送手段回動検
出手段とを有することを特徴とする。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の実施例について、プリンタを例
として図面に即して説明する。

第５図は本考案を適用したプリンタを示す概略
構成図である。

プリンタ１は、略中央に配置され矢印Ａで示す
方向に回転する感光体ドラム２と、該感光体ドラ
ム２に近接してその周囲に配置された帯電器３、
光記録ヘツド４、現像器５、転写帯電器６、分離
コロ７、クリーナ８、イレーサ９等を備えてい
る。又、プリンタ１は、最下部に配置されたカセ
ツト１０と、当該カセツト１０の上方に近接して
配設されカセツト１０内に収納された用紙１１を
給出する給紙コロ１２と、給紙コロ１２よりやや
高い位置に配置された搬送ロール１３，１４と、
レジストロール１５と、前記給紙コロ１２により
給出される用紙を案内し反転させるためのターン
ガイド１６及び搬送ロール１３，１４によつて搬
送される用紙１１の浮き上がりを規制し案内する
ガイド板１７等を備えている。更に、プリンタ１
の正面側（図中左側）には、定着ロール１８及び
排紙ロール１９が設けられている。

第１図は本考案に係る用紙給送装置の要部を示
す側面図、第２図はその主要部分分解斜視図であ
る。

カセツト１０は用紙サイズ別に備えられ、用紙
１１が積載収納されて、矢印Ｂで示す方向に挿脱
自在にプリンタ１内の所定の位置に挿入される。

カセツト１０の側面で、ターンガイド１６下端
に対向する位置には、用紙１１のサイズを表示す
る表示部材としてのスイツチ押し部材２０が設け
られている。当該スイツチ押し部材２０は、断面
が長方形の爪状を成し、その上部の外側に曲面２
０ａが形成され、用紙サイズ別カセツト１０の
各々についてそれぞれ所定の位置に固着されてい
る。底板２１は下側に設けられた図示しないバネ
によつて弾設されており、カセツト１０内に収納
される用紙１１の給出先端側が積載される。

給紙コロ１２は外周の一部に平面１２ａを有
し、カセツト１０の用紙給出側の上方近傍に軸着
され、停止している時前記平面１２ａが用紙１１
に対向している。

ターンガイド１６はカセツト１０の用紙給出側
に面して凹曲面１６ａが形成され、当該凹曲面１
６ａの本例では略中間部に搬送ロール１３，１４
が設けられ、カセツト１０に対向する下端で軸２
２によつて回動自在に枢支されている。又、ター
ンガイド１６は下端のカセツト１０に対向する面
に、凹曲面１６ａの下縁近傍下方から切込み形成
された凹部１６ｂを有し、当該凹部１６ｂの一端
側にスイツチ２３が設けられている。

スイツチ２３はスイツチ本体２３ａと用紙サイ
ズ別に割り当てられた３個のアクチユエータ２３
ｂとを備え、スイツチ本体２３ａの表面が凹曲面
１６ａの下縁と略面一とされ、アクチユエータ２
３ｂのみがカセツト１０の方向へ突出して、ビス
２３ｄにより固着されている。３個のアクチユエ
ータ２３ｂは、第４図に示すように、いずれも先
端に下向きの曲面２３ｃが形成され、互いに所定
の間隔を置いて併設されている。尚、アクチユエ
ータ２３ｂの先端を半球状に丸く形成してもよ
い。各アクチユエータ２３ｂの位置に対応して前
記用紙サイズ別に用意されたカセツト１０のスイ
ツチ押し部材２０の位置が定められており、それ
ぞれ用紙サイズ別のカセツト１０を所定の位置に
挿入すると、スイツチ押し部材２０の平坦面２０
ｂで、対応するアクチユエータ２３ｂは先端が押
圧されている時のみ進退自在に引つ込められる位
置にある。そして、スイツチ２３はアクチユエー
タ２３ｂが軸２２を中心にして第３図に示すよう
に回動して傾斜した時、アクチユエータ２３ｂの
先端がカセツト１０のスイツチ押し部材２０に対
向する位置から外れて斜め上向きとなる。

搬送ロール１４は、ターンガイド１６が第１図
に示すように定位置にある時、ターンガイド１６
の搬送ロール１３と共に対をなす固定位置で軸支
されている。

ガイド板１７は曲面を形成し、搬送ロール１４
の上下に亘つて、ターンガイド１６の凹曲面１６
ａに対する間隔が先細りとなるように配置されて
いる。

次に、上記構成によるプリンタ１の動作につい
て説明する。

第５図において、感光体ドラム２の表面は、予
め帯電器３によつて均一に帯電される。光記録ヘ
ツド４は記録情報を受けてタイミングなどを制御
する図示しない記録制御部により駆動され、図示
しない光源からの出射光を情報に応じて信号化さ
れた書込み露光とし、感光体ドラム２の表面に光
書込みを行う。このようにして形成された静電潜
像は、現像器５でトナー現像され顕像化される。

一方、カセツト１０が所定の位置に挿入された
ターンガイド１６が閉じられた正常な状態にある
時は、第１図に示すようにスイツチ２３のアクチ
ユエータ２３ｂが、スイツチ押し部材２０によつ
て押され、カセツト１０の正常装填と用紙サイズ
の検知がなされる。そして、プリント開始指示に
より、用紙１１は、給紙コロ１２によつて給出さ
れた後、ターンガイド１６とガイド板１７とで形
成される経路に沿つて方向を変え、搬送ロール１
３，１４に挟持搬送されて、レジストロール１５
に達する。ここで用紙１１はレジストロール１５
により、先端が上述の顕像化された感光体ドラム
２上の画像の先端と一致するように同期をとら
れ、転写帯電器６において画像が転写される。さ
らに、用紙１１は分離コロ７で感光体ドラム２か
ら分離され、定着ロール１８で定着された後に排
紙ロール１９で機外に排出される。一方、転写帯
電器６で完全に転写紙されなかつた感光体ドラム
２表面の残留トナー及び残留電荷がそれぞれクリ
ーナ８及びイレーサ９によつて除去された後、帯
電器３によつて感光体ドラム２表面に一様な電荷
を付与し、次回の画像形成に備える。

第３図に示すように、カセツト１０は所定の位
置にあつてもターンガイド１６が開いた状態の時
には、アクチユエータ２３ｂが斜め上向きになり
カセツト１０のスイツチ押し部材２０から外れ、
いずれのアクチユエータ２３ｂもスイツチ押し部
材２０によつて押されないので、カセツト１０が
挿入されていない時と同一の状態となり印字不可
能の図示しないシグナルが表示される。即ち、カ
セツト１０が所定の位置に挿入され、かつターン
ガイド１６が閉じられた所定位置にある時にのみ
印字が可能となる。従つて、ターンガイド１６を
開いた後リセツトし忘れ、そのまま給紙してジヤ
ムを発生させてしまうような不都合が確実に防止
される。また、スイツチ押し部材２０及びアクチ
ユエータ２３ｂの相互当接面にそれぞれ曲面２０
ａ，２３ｃを形成してあるので、ターンガイド１
６の部分にジヤムが発生した場合に、その都度カ
セツト１０を抜き出さなくても、ターンガイド１
６を回動させて第３図に示すように開いた状態に
して、詰まつた用紙１１を取り除くと共にターン
ガイド１６をリセツトすることができ、ジヤム等
のトラブルの点検処理作業を能率良く実施するこ
とができる。

なお、本考案は、PPCプリンタに限らず、複
写機等にも適用が可能であり、又、前記ターンガ
イド１６を有する場合に限らず、通常の順方向ガ
イドの場合にも適用できる。

〔発明の効果〕

本考案によれば、カセツトの用紙給出側外壁面
に設けられ収納用紙のサイズを表示する表示部材
と、当該表示部材と当接可能でかつ進退自在に設
けられたアクチユエータ部及び当該アクチユエー
タ部を収容するスイツチ本体部とからなる用紙サ
イズ検出手段とを有し、実質的に当該アクチユエ
ータ部のみが、用紙を所定の経路に沿つて搬送す
る搬送手段の回動部分から突出しているに過ぎな
いので、給紙部の省スペース化が図れて小型化に
有利であり、前記搬送手段の回動可能な部分を回
動させ前記アクチユエータ部が前記表示部材と当
接しないこととすれば、前記用紙サイズ検出手段
は、用紙サイズの検出のみならず、搬送手段の回
動可能な部分が回動後に所定の位置にあるか否か
の検出も兼ねることが可能となり、しかも用紙サ
イズ検出の誤動作がなく、構造も簡単である。
又、前記表示部材と前記アクチユエータ部の相互
当接部に曲面を形成すれば、前記搬送手段の回動
可能部分の回動が容易となり、カセツトをその都
度抜き出すことなく、ジヤム等のトラブルの点検
処理作業が効率良く行える。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に係る用紙給送装置の
要部を示す概略構成側面図、第２図は同上斜視
図、第３図はカセツトが所定位置にあり、ターン
ガイドが開いた状態を示す側面図、第４図はカセ
ツトとスイツチの要部を示す斜視図、第５図は本
考案を適用したプリンタ全体を示す概略構成図、
第６図及び第７図はそれぞれ別個の従来例を示す
斜視図である。 １……プリンタ、２……感光体ドラム、３……
帯電器、４……光記録ヘツド、５……現像器、６
……転写帯電器、７……分離コロ、８……クリー
ナ、９……イレーサ、１０……カセツト、１１…
…用紙、１２……給紙コロ、１３，１４……搬送
ロール、１５……レジストロール、１６……ター
ンガイド、１６ａ……凹曲面、１６ｂ……凹部、
１７……ガイド板、１８……定着ロール、１９…
…排紙ロール、２０……スイツチ押し部材、２０
ａ……曲面、２１……底板、２２……軸、２３…
…スイツチ、２３ａ……スイツチ本体、２３ｂ…
…アクチユエータ、２３ｃ……曲面、２３……ビ
ス。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 積載収納された用紙を所定の経路に沿つて給
   出搬送する用紙給送装置において、用紙を積載
   収納するカセツトと、該カセツトの用紙給出側
   外壁面に設けられており収納される用紙サイズ
   に対応した用紙サイズ検出用突出部と、少なく
   とも一部分が自在に回動可能に設けられ給出さ
   れた用紙を所定の経路に沿つて搬送する搬送手
   段と、前記搬送手段の回動部分に設けられてお
   り前記用紙サイズ検出用突出部と当接可能な用
   紙サイズ検出兼搬送手段回動検出手段とを有す
   ることを特徴とする用紙給送装置。 (2) 前記用紙サイズ検出用突出部と前記用紙サイ
   ズ検出兼搬送手段回動検出手段の相互当接部に
   曲面を形成したことを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の用紙給送装置。