JPH0418712A - 磁気シールド材および圧粉コア - Google Patents

磁気シールド材および圧粉コア

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JPH0418712A
JPH0418712A JP12230090A JP12230090A JPH0418712A JP H0418712 A JPH0418712 A JP H0418712A JP 12230090 A JP12230090 A JP 12230090A JP 12230090 A JP12230090 A JP 12230090A JP H0418712 A JPH0418712 A JP H0418712A
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JP12230090A
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Masao Shigeta
重田 政雄
Asako Kajita
梶田 朝子
Kazunori Hirai
平井 一法
Tsutomu Cho
勤 長
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、軟磁性合金、特に高耐食性で低磁歪のFe基
基磁磁性合金粉末と結合剤とを含有する磁気シールド材
およびその粉末を用いた圧粉コアに関する。
〈従来の技術〉 軟磁性材料に求められる要求特性は、年々厳しくなって
いる。
しかし、基本的には、高飽和磁化、高透磁率および低鉄
損であることが求められる。 これらの要求特性を満足
するために、軟磁性材料は以下に示す特性を満足する必
要がある。
(1)磁歪定数2.8が小さいこと(λs−±5XIO
−6以内にあること)。
(2)結晶磁気異方性が小さいこと。
この2つの要求特性を満足しない限りにおいては、十分
な基本特性が得られないか、また番」用途によっては全
く使用できない軟磁性月料となってしまう。
ところで、軟磁性材料の粉末を結合剤中に分散し、これ
を塗布設層した磁気シールド材が知られている。
また、その粉末を用いた圧粉コアも知られている。
しかし、磁気シールド材や圧粉コアでは、製造過程、あ
るいは使用時に、応力が印加されるので、磁歪定数λs
がゼロあるいは負、例えば0〜−5X10−6であるこ
とが好ましい。
他方、軟磁性材料としては、Fe基合金軟磁性材料が多
用されているが、このFe基合金軟磁性材料としては、
純鉄、珪素鋼、センダスト合金、アモルファス合金等が
知られており、高飽和磁束密度であることが特徴である
これら軟磁性材料において、Fe基アモルファス合金が
その高飽和磁束密度、低損失の特徴により、広く使用さ
れるようになってきた。
し7かしながら、Fe基アモルファス合金は高磁歪定数
を有するため、その用途が限定されている。
特に磁気シールドでは、磁気特性が大きく劣化してしま
うという根本的な問題が発生するために使用できない。
方、アモルファス合金の中でもCo基アモルファス合金
のように、磁歪定数がほぼ零に近い合金がある。 しか
しながら、この合金は飽和磁束密度が低く、かつ高価で
あるという欠点がある。 このため、その用途は、磁気
ヘッド等の素祠のコストが問題にならない分野に限定さ
れていた。
アモルファス合金のこのような問題を解決するために、
欧州特許公開0271657号公報では、微結晶相から
なる軟磁性合金を提案している。 この軟磁性合金は、
まずアモルファス合金を作製し、これに熱処理を施すこ
とにより微結晶相を形成するものである。
この合金は、従来のFe基アモルファス合金の欠点をか
なり改善する発明である。 特に、飽和磁歪定数が大き
く減少することは、好ましいことである。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、この合金にしてもまだ特性が不十分であ
る。 特に、磁歪定数が零か負の合金が作製できないこ
とに問題があり、従って、磁気シールド材や圧粉コアの
用途には、現実的には使用できないという欠点がある。
前記公報には、ホウ素Bの含有量が約5%の近傍で磁歪
定数がほぼ零になる実施例が記載されている(例えば、
Fe74CIIINt)3si+Je合金)。
しかしながら、ホウ素Bの含有量が5%程度の合金がア
モルファス化し難いことは、一般的に広く知られている
ことである。
また、このような合金は、金属材料を磁気シールド材や
圧粉コアに使用する上で基本的に重要な耐食性が、著し
く低いという欠点がある。
本発明は、微結晶相を有する軟磁性合金であって、耐食
性が著しく向上し、しかも、磁歪定数が極めて小さい軟
磁性合金、特に磁歪定数がほぼ零に近いか、零から負の
範囲に存在する軟磁性合金の粉末を用いた磁気シールド
材と、圧粉コアとを提供することを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 このような目的は、下記(1)〜(8)の本発明により
達成される。
(1)微結晶相を有し、下記式(I)で表わされる組成
を有する軟磁性合金の粉末と、結合剤とを含有すること
を特徴とする磁気シールド材。
[式(I)] (Fe+−aNlg) + oo−++−y−z−p−
qcUxslyBycrp−qCuxSiyBzCrp
M1q(但し、上記式(I)においてM’ば■および/
またはMnであり、O≦a≦05. 0.1≦x≦5. 6≦y≦20. 6≦z≦20. 15≦、y+z≦30. 05≦p≦10. 0.5≦q≦10 である。) (2)磁歪定数λsが±5X10−6以内である上記(
1)に記載の磁気シールド材。
(3)微結晶相を有し、下記式(II )で表わされる
組成を有することを特徴とする軟磁性合金の粉末と、結
合剤とを倉荷することを特徴とする磁気シールド材。
[式(H)] (Fel−aNlml +oo−x−y−*−p−qc
uxsLyBzcr’pM’QM”r(但し、上記式(
II )においてMlはVおよび/またはMnであり、
M2は、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、MoおよびW
から選ばれた一種以上の元素であり、 0≦a≦0.5. 0.1≦x≦5、 O≦y≦20. 6≦z≦20. 15≦y+z≦30. 0.5≦p≦10. 0.5≦q≦10. 0≦r≦10 である。) (4)磁歪定数λsが±5X10−6以内である上記(
3)に記載の磁気シールド材。
(5)微結晶相を有し、下記式(I)で表わされる組成
を有する軟磁性合金の粉末から形成されたことを特徴と
する圧粉コア。
[式(■)] (Fel−aNIR)+ao−x−y−z−p−qcu
ys1yB1crpM  O(但し、上記式(I)にお
いてMlはVおよび/またはMnであり、 O≦a≦0.5. 0.1≦x≦5. 6≦y≦20. 6≦z≦20. 15≦y+z≦30. 0.5≦p≦10. 0.5≦q≦10 である。) (6)磁歪定数λsが±5×10−6以内である上記(
5)に記載の圧粉コア。
(7)微結晶相を有し、下記式(IT)で表わされる組
成を有することを特徴とする軟磁性合金の粉末から形成
されたことを特徴とする圧粉コア。
[式(II)] (Fel−aNla)+oo−x−y−z−p−qcl
Ixs1yB2crp−qCuxSiyBzCrpM1
qM2r(但し、上記式(II)においてM’は■およ
び/またはMnであり、M2は、Ti、Zr、Hf、N
b、Ta、MoおよびWから選ばれた一種以上の元素で
あり、 O≦a≦0.5. 0.1≦x≦5. 0≦y≦20. 6≦z≦20. 15≦y+z≦30. 0.5≦p≦10. 0.5≦q≦10. 0≦r≦10 である。) (8)磁歪定数λsが±5X10−6以内である−に記
(7)に記載の圧粉コア。
〈作用〉 本発明に用いる軟磁性合金は、 FeCuCr (V、Mn)SiB 系の組成を基本としている。
本発明の軟磁性合金は、上記合金を一旦アモルファス合
金化し、これに熱処理を施すことにより微結晶相を形成
して得られるものである。
本発明では微結晶相を存する軟磁性合金に、Crと■お
よび/またはMnとを含有さぜたため、磁歪を小さく、
特に磁歪を零から負とすることができるものであり、さ
らに耐食性を著しく改善できるものである。
このような軟磁性合金は、このように磁歪が小さいため
、軟磁性合金粉末と結合剤とを含有する磁気シールド材
に最適である。 すなわち、磁気シールド材を製造する
際の粉末と結合剤との混練時や結合剤の硬化収縮時、あ
るいは磁気シールド材として使用する際に応力を受りた
場合でも、磁気特性の低下がほとんどなく、磁気シール
ド特性が劣化しない。
また、同様に、コア製造時の圧力により磁気特性の低下
がほとんどないので、圧粉コアとしても好適である。
〈具体的構成〉 以下、本発明の具体的構成を詳細に説明する。
本発明の軟6H性合金は、微結晶相を有し、下記式(I
)で表わされる組成を有する。
[式(I)] (Fe+−aNla) 100−x−y−t、−p−q
cuxs1yBz’l;rp−qCuxSiyBzCr
pM1qただし、上言己式(I)においてMlは■およ
び/またはMnであり、O≦a≦05. 0.1≦x≦5. 6≦y≦20. 6≦z≦20. 15≦y+z≦30. 0.5≦p≦10. 0 、5 ≦q ≦ 10 である。
Niが含有される場合、延性および展性が向上する。 
このため、後述する媒体撹拌ミルにて粉末化する際に、
磁気シールド材用として好ましい扁平状化を行なうこと
ができる。 また、Niを含有することにより耐食性も
向上する。
aが上記範囲を超えると、飽和磁束密度の低下が生じる
。 なお、好ましくはO≦a≦0.1である。
Cuは、後述する熱処理により微結晶相を形成する際に
、必須の元素である。 Cuの含有量を表わすXが上記
範囲未満であると微結晶相の形成が困難となり、−上記
範囲を超えると合金溶湯の急冷に際して薄帯化が困難と
なる。 また、Xが上記範囲を外れると、磁気特性、特
に透磁率が低下し、例えば、コモンモードヂョーク用巻
磁心に適用した場合、良好な実効透磁率が得られない。
 なお、好ましくけ0.3≦x≦2である。
Siお上びBは合金をアモルファス化するために含有さ
れる。 本発明では、上記式で表わされる組成の合金溶
湯を、単ロール法等で高速急冷することにより、あるい
は水アトマイズ法による高速急冷によりアモルファス合
金を製造し、このアモルファス合金に熱処理を施すこと
により微結晶相を形成するため、SiおよびBば、上記
範囲にて含有される必要がある。
Siの含有量を表わすy、Bの含有量を表わすZおよび
y+zが上記範囲を外れると、合金のアモルファス化が
困難となる。 また、Bが上記範囲を超えると磁歪が増
加してしまう。
なお、好ましくは、8≦y≦20.6≦z≦16、特に
7≦z≦16.20≦y+z≦28である。
SiおよびBの他、ガラス化元素としてC1Ge、P、
Ga、Sb、In、BeおよびAsから選ばれる元素の
1種以上が含有されていてもよい。 これらのガラス化
元素は、SlおよびBと共にアモルファス化を助長する
作用を示し、また、キュリー温度および磁歪の調整作用
も有する。 これらガラス化元素は、SiとBの含有量
の合計、すなわちy+zの30%以下を置換するように
含有されることが好ましい。
これらのうち特にPは、耐食性を向上させ、かつアモル
ファス化を助長させる元素として好ましい。
CrおよびMlは、磁歪を減少させるためおよび耐食性
を向上させるために含有される。
また、Mlは、後述する結晶化のための熱処理の際に、
処理温度の好適範囲を広げる作用も有する。 Crおよ
びMlの含有量をそれぞれ表わすpおよびqが上記範囲
未満となると、微結晶相の形成が困難となる他、十分な
低磁歪および耐食性が得られない。 また、pおよびq
が上記範囲を超えるとアモルファス化が困難となる他、
飽和磁束密度が低下する。 pおよびqについて詳細に
説明すると、 05≦pかっ0.5≦qであれば磁歪定数λsを±5X
10−6以内とすることができ、0.5≦pかつ1.0
≦qであれば磁歪定数λsを+4X10−’以下とする
ことができ、10≦pかっ1.0≦qであれば磁歪定数
えSを+3X10−’以下とすることができる。
さらに、0.5≦pかつ0.5≦qの条件下において、 3≦pまたは2≦q、好ましくは3.5≦pまたは2.
5≦qとすることにより、磁歪定数^Sを+〇、5X1
0−6以下とすることができる。 また、この場合、薄
板としたどき、100 kHzにおいて5000以上の
実効透磁率が得られ、10000以上、20000にも
及ぶ実効透磁率が得られることもある。 さらに、この
場合、10kG以上の飽和磁束密度が得らJr、る。
なお、p→−q≦15であることが好ましい。
以−トに挙げた元素の他、本発明の軟磁性合金ニハ、A
ff、白金族元素、S c 、 Y 、 frllJJ
i元素、Au、Zn、SnおよびReから選択される1
種以上の元素が含有されていてもよい。
これらの元素が含有される場合、その含有量の合計は、
」記式で表わされる組成に対して10%以下であること
が好ましい。
本発明は、微結晶相な有する軟磁性合金であって、下記
式(II )で表わされる組成を有する軟磁性合金も含
む。
[式(II)] (Fe l −aNla) + oo−y−y−1−p
−qcllxsl、y13zcr pM’ 6M2r但
し、上記式(II )においてMlは■および/または
Mnであり、Mにl:、 T i 、 Z r、+(f
 、 N +)、T a 、 M oおよびWから選ば
れた種以上の元素であり、 0≦a≦0.5. 01≦x≦5. 0≦y≦20. 6≦z≦20. 15≦、y+Z≦30、 0、5 ≦p≦ 10. 0、 5 ≦q ≦ 10゜ O≦ 「 ≦ 10 である。
上記式(II )で表わされる組成を有する軟磁性合金
は、Fe−Cu−3i−B −M2合金にCrおよびM
lを添加することにより、磁歪を低トさぜ、しかも耐食
性を向上させたものである。
上記式(II )で表わされる組成を有する軟磁性合金
において、a、X、y、Z、、Y+Z、 pおよびqの
範囲の限定理由および各元素を置換してもよい元素、さ
らにその他含有されてもよい元素は、上記式(I)で表
わされる軟磁性合金と同様である。
なお、上記式(II )において、p+q+r≦15で
あることが好ましい。
本発明の軟磁性合金は、微結晶相の占める割合が50%
以上であることが好ましく、軟磁性合金全体が微結晶相
で構成されている場合、特に高い磁気特性が得られる。
 なお、軟磁性合金の微結晶相以外の部分は、実質的に
アモルファスで構成される。
本発明において良好な磁気特性を得るためには、微結晶
の平均粒径な好ましくは1000Å以下、より好ましく
は500Å以下、さらに好ましくは200Å以下、特に
好ましくは50〜200人とすることがよい。 この場
合の平均粒径は、各結晶粒の最大径の平均とする。 平
均粒径は透過型電子顕微鏡により測定することができる
なお、本発明の軟磁性合金には、磁気特性に悪影響を与
えない限り、N、0、S等の不可避的不純物が含有され
ていてもよい。
次に、軟磁性合金の製造方法を説明する。
上記の軟磁性合金は、片ロール法、双ロール法等の通常
の液体急冷法によって製造されたアモルファス合金薄帯
を粉砕したもの、あるいは水アトマイズ法により製造さ
れたアモルファス合金粉末に、熱処理を施して微結晶相
を形成することにより得られる。
液体急冷法により製造されるアモルファス合金薄帯の厚
さは、5〜50μm、特に15〜25μmであることが
好ましい。
厚さが」1記範囲を外れるアモルファス合金薄帯は、製
造が困難である。
液体急冷法や水アトマイズ法により作製された合金薄帯
あるいは合金粉末に施される熱処理は、真空中、あるい
は窒素、水素、Ar等の不活性ガス雰囲気中で行なうこ
とが好ましいが、空気中で行なってもよい。
熱処理の温度および時間は、熱処理される合金の組成、
形状、寸法などによっても変わるが、450〜700℃
にて5分間〜24時間であることが好ましい。
本発明によれば、このような温度範囲のほぼ全域に互っ
て良好な磁気特性、特に高い透磁率が得らiする。
熱処理温度が上記範囲未満であると、微結晶相を形成す
ることが困難となり、上記範囲な超えると結晶粒が粗大
となり、いずれも高い磁気特性を有する軟磁性粉末が得
られない。
熱処理時間が上記範囲未満であると均一な加熱を行なう
ことが困難となり、また、上記範囲を超えると結晶粒が
粗大化し、いずれも高い磁気特性の軟磁性合金が得られ
ない。
なお、より好ましい熱処理温度および熱処理時間は、4
50〜650°C1特に500〜600″Cにて5分間
〜6時間である。
なお、この熱処理は、磁場中にて行なわれてもよい。
次に、本発明の6鼓気シールド祠および圧粉コアについ
て詳細に説明する。
本発明の軟磁性合金が適用された磁気シールド材は、本
発明の軟磁性合金を粉末化した軟磁性粉末と結合剤とを
含有する。
この軟磁性粉末は、扁平状粒子から構成されることが好
ましい。
扁平状粒子の平均厚さは1μm以下、特に001〜1戸
であることが好ましい。 平均厚さが0.01yA未満
となると、結合剤への分散性が低下する。 また、透磁
率等の磁気特性が低下し、シールド特性が不十分となる
方、1戸を超えると、磁気シールド材を薄く塗布する場
合に扁平状粒子が均一に分散された塗膜を形成すること
ができず、また、塗膜の厚さ方向の扁平状粒子の存在数
が少なくなるため、シールド特性が不十分となる。 な
お、平均厚さが0.01〜0.6−となると、より好ま
しい結果を得る。
平均厚さは、分析型走査型電子顕微鏡で測定すればよい
扁平状粒子の平均アスペクト比は10〜3000、特に
10〜500であることが好ましい。 本発明において
平均アスペクト比とは、扁平状粒子の平均粒径をその平
均厚さで除した値である。
平均アスペクト比が10未満であると反磁界の影響が大
きくなり、透磁率などの磁気特性が低下し、シールド特
性が不十分となる。
方、上記した範囲内の平均厚さを有する扁平状粒子にお
いて平均アスペクト比が3000を超える場合、平均粒
径が大きくなりすぎるので、結合剤ど混線する際に破断
が生じ易くなり磁気特性が劣化する。
なお、この場合の平均粒径とは重量平均粒径D aoを
意味し、軟磁性粉末を構成する扁平状粒子の重量な粒径
の小さい方から積算し、この値が軟磁性粉末全体の重量
の50%に達したときの扁平状粒子の粒径である。 ま
た、この場合の粒径け、光散乱法を用いた粒度分析計で
測定した粒径である。 より具体的には、光散乱法を用
いた粒度分析とは、試料を例えば循環しながらレーザー
光やハロゲンランプ等を光源としてフランポーコア回折
あるいはミイ散乱の散乱角を測定し、粒度分布を測定す
るものである。
この詳細は、例えば「粉体と工業J VOL、]9No
、 7 (19g?)に記載されている。 上記のD 
s。
は、このような粒度分析計により得られた粒度分布によ
り決定することができる。
扁平状粒子は、このようにして決定されるD soが、
5〜30+a+であることが好ましい。
このような扁平状粒子の主面形状において、その長軸の
長さ(最大径)をa、短軸の長さ(最小径)をbとした
とき、軸比の平均a / bは、磁気シールドに方向性
が要求される場合には1.2以上のできるだけ大きい値
が望ましい。
磁界源が方向性を有する場合には、その方向へ配向磁場
を作用させながら磁性塗料を硬化させればその方向の透
磁率の向上ができ、磁気シールド効果を大きくすること
ができる。 この場合、a / bが1.2〜5となる
と、より好ましい結果を得る。 そして、後述する媒体
撹拌ミルによれば、このような軸比を容易に実現するこ
とができる。
粒子の長軸および短軸は、分析型透過型電子顕微鏡によ
り測定すればよい。
このような扁平状粒子からなる軟磁性粉末は、磁気シー
ルド特性向上のために以下のような磁気特性を有するこ
とが好ましい。
直流磁界での最大透磁率JL mは、20〜80、より
好ましくは25〜60であり、保磁力Hcは1〜200
e、より好ましくは1〜140eである。
なお、このような扁平状粒子からなる軟磁性粉末の磁気
特性、特に保磁力は、同組成の薄帯状合金の1. OO
〜1000倍程席上なるのが通常である。
ト記したような軟磁性粉末は、下記の製造方法により製
造されることが好ましい。
この製造方法は、」1記式で表オつされる組成の合金溶
湯を高速急冷してアモルファス合金粉末を製造する第1
工程と、扁平状アモルファス合金粒子から構成されるア
モルファス合金粉末を得る第2工程と、得られた扁平状
アモルファス合金粉末に熱処理を施して微結晶相を形成
する第3工程とを含む。
第1工程では、高速急冷に水アトマイズ法を用いること
が好ましい。 この明細書では、水アトマイズ法により
得られたアモルファス合金粉末を、水アトマイズ粉末と
称する。
第2図は、水アトマイズ法を説明する模式図である。
原料合金は誘導加熱などにより溶湯とされ、溶解炉1底
部のノズルから噴霧タンク2内に流下される。 流下さ
れた合金溶湯に噴霧ノズル3から高圧水を噴射し、冷却
して凝固・粉末化する。 なお、粉末の酸化を防ぐため
、噴霧タンク2内は、不活性ガス雰囲気とすることが好
ましい。 次いで、噴霧タンク2および排水タンク5内
から粉末を回収し、乾燥して水アトマイズ粉末を得る。
このような水アトマイズ法を用いると、合金溶湯は薄帯
形状などを経ることなく直接粒子化される。
このような水アトマイズ法において、溶湯の流下量、噴
霧ノズルからの高圧水の加圧圧力、噴射量、噴射速度、
噴射方向、噴霧ノズルの形状等を適当に制御・調整する
ことにより、後述する嵩密度および寸法の水アトマイズ
粉末を得ることかできる。 水アトマイズ法のこれら各
種条件の好適例を、下記に示す。
/8湯の流下量は10〜1000 g/s程度であるこ
とが好ましい。
噴霧ノズルからの高圧水の加圧圧力は10〜1000気
圧程度、噴射量は50〜1.00j/sec程度である
ことが好ましい。
なお、好ましい冷却速度は102〜10’”C/s程度
である。
また、原料合金の組成は、目的どする軟磁性粉末の組成
とすればよく、具体的には、上記式で表わされる組成か
ら選択される。
上記したような軟磁性粉末を得るためには、水アトマイ
ズ粉末を構成するアモルファス合金粒子の重量平均粒径
D5゜を、5〜30痔、特に7〜20戸とすることが好
ましい。 この範囲未満となると扁平状化しにくくなり
、この範囲を超えるとアモルファス化度が低下する。
また、水アトマイズ粉末は、嵩密度が2g/cm3以上
、特に2.1〜5g/cm3、さらには2.5〜4 、
5 g/cm3であることが好ましい。
なお、嵩密度と合金粒子形状の規則性とは相関する。 
具体的には、嵩密度が小さい場合、粒子形状の不規則性
が高く、嵩密度が大きい場合、粒子形状の不規則性は低
い。 そして、嵩密度が上記範囲を超える水アトマイズ
粉末はアモルファス化度が低いため、媒体撹拌ミルによ
り扁平状化を行なっても、後述するアモルファス化度を
達成することが困難である。 また、嵩密度が上記範囲
未満である水アトマイズ扮末は合金粒子の形状不規則性
が高いため、媒体撹拌ミルによって扁平状化する際に合
金粒子の不規則な破断が生じ、前述した寸法、形状およ
び粒度分布を有する扁平状粒子とすることが困難である
嵩密度が」1記範囲内である水アトマイズ粉末では合金
粒子がほぼ球状であるため、第2工程において媒体撹拌
ミルにより扁平状化を行なった場合、媒体撹拌ミルの圧
延・剪断作用が有効にはたらき、上記したような形状お
よび寸法の扁平状粒子を容易に得ることができる。
なお、前記したような軟磁性粉末を得るためには、この
ような水アトマイズ法に限らず、通常の片ロール法等の
高速冷却法により薄帯を製造し、この薄帯な粗粉砕した
後に媒体撹拌ミルによる扁平状化を行ない、扁平状アモ
ルファス合金粒子を得てもよい。
第2工程におけるアモルファス合金粒子の扁平状化は、
媒体撹拌ミルにより行なうことが好ましい。
媒体撹拌ミルはビン型ミル、ビーズミルあるいはアジテ
ータ−ボールミルとも称される撹拌機であり、例えば特
開昭61−259739号公報などに記載がある。
第3図は、媒体撹拌ミルの構造を示す部分縦断面図であ
る。
媒体撹拌ミル11は、円筒容器12の内周側面およびこ
の円筒容器12内に設りられた回転体13の外周側面に
多数のロッド14が植立さ11でおり、円筒容器12内
周側面と回転体13の外周側面どの間には媒体としてビ
ーズと、被撹拌物が充填される。
そして、円筒容器12と回転体13とが相対的に高速回
転されることにより、ロッド14がビーズを撹拌し、被
撹拌物は主としてビーズにより圧延・剪断される。
水アトマイズ粉末を構成するアモルファス合金粒子は、
このような媒体撹拌ミルが有する圧延・剪断作用により
扁平状化され、前述したような磁気シールド材として好
適な扁平形状が得られる。
媒体撹拌ミルを用いて圧延・剪断する際の好ましい条件
としては、例えば、ビーズ径1〜5mT!l、ビーズ充
填率20〜80%、回転体13外周側面に設けられたロ
ッド14先端での周速1〜20m/s程度である。
なお、媒体撹拌ミル以外の手段、例えば、スタンプミル
、振動ミル、アトライター等では、前述したような形状
の扁平状合金粉末を得ることはできない。
媒体撹拌ミルにより所定形状および寸法とされた扁平状
合金粒子は、第3工程において熱処理が施さ汎る。 こ
の熱処理により、扁平状合金粒子には前述した微結晶相
が形成される。
この熱処理は、前述した熱処理と同様にして行なう。
このようにして得られる軟磁性粉末と結合剤とを含有す
る磁気シールド材は、結合剤中に軟磁性粉末を構成する
扁平状粒子が分散されているものである。
このような磁気シールド材は、素材100%に換算した
場合の直流磁界での最大透磁率μ。
を50以上、好ましくは]、 O0以上、特に150〜
400、さらには1.80〜350とすることができ、
保磁力Hcを2〜200e、特に2〜150eとするこ
とができる。
このような磁気特性が容易に得られるのは、粉砕等の加
工工数が少なく、導入される加工歪が減少するからであ
る。 このため、大きな71 、かえられ、十分な磁気
シールド効果かえられる。 また、Hcは200e以下
となり、この点でも十分な磁気シールド効果かえられる
なお、軟磁性粉末の磁気シールド材中で充填率は、60
〜95wt%であることが好ましい。
充填率が60wt%未満であると磁気シールド効宋が急
激に減少し、95wt%を超えると軟磁性粉末が結合剤
によって強固に結びイ1」<ことができず、磁気シール
ド材の強度が低下する。
充填率が70〜90wt%であると、特に良好な磁気シ
ールド効果が得られ、シールド材の強度も十分である。
用いる結合剤に特に制限はなく、公知の熱可塑性樹脂、
熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂等から適当に選択する
ことができる。
なお、磁気シールド材は、軟磁性粉末および結合剤の他
、硬化剤、分散剤、安定剤、カップリング剤等を含有し
てもよい。
このような磁気シールド利は、通常、所望の形状に成形
され、あるいは必要な溶媒を用いて塗布用組成物とされ
た後に塗布され、次いで、必要に応じて加熱硬化されて
用いられる。
なお、硬化は、一般に、加熱オーブン中で50〜80°
Cにて6〜100時間程度加熱すればよい。
磁気シールド材を、膜状あるいは薄帯状に成形して磁気
シールド用に用いる場合、磁気シールド材の厚さは5〜
200μmであることが好ましい。
このような厚さ範囲とするのは、本発明が適用さ第1た
磁気シールド材は前記したような磁気特性を有するため
、5μmの厚さでも高い磁気シールド効果を示し、また
、シールド材が磁気飽和しない程度の強度を有する磁界
のシールドをする場合、200μmを超える厚さに形成
しても磁気シールド効果は顕著には向上せず、200I
Im以下とすればコスト的にも有利だからである。
なお、磁気シールド材を所要の形状に成形あるいは塗布
する際に、配向磁界をかけたりあるいは機械的に配向す
ることにより、方向性の高い磁気シールド材とすること
ができ、特に、磁気シールド材を板状あるいは膜状とし
たときには、膜面と平行な方向の磁界に対して高い磁気
シールド効果を示し、上記のような厚さ範囲にて十分な
効果を示すものである。
なお、磁気シールド材に適用するに際し、軟磁性粉末に
は、Cu、Ni等の導電性被膜を形成してもよい。
このような磁気シールド材は、スピーカ、CRT等の磁
気シールドの他、極めて広い範囲に適用することができ
る。
[圧粉コア] 本発明が適用された圧粉コアは、上記式で表わさ第1る
軟磁性合金の粉末を含有する。
圧粉コアの形状および寸法は、上記した巻磁心と同様で
ある。
このような圧粉コアの製造方法に特に制限はないが、下
記の方法により製造することが好ましい。
まず、上記式で表わされる組成を有する合金溶湯を液体
急冷法により高速急冷し、アモルファス合金薄帯を得る
次いで、このアモルファス合金薄帯に脆化のための熱処
理を施す。 この熱処理は、300〜450℃程度にて
10分〜10時間程度行なうことが好ましい。
脆化熱処理後、振動ボールミルなどにより50〜300
0戸程度の平均粒径に粉砕する。
得られたアモルファス合金粒子に絶縁処理を施す。 絶
縁処理方法に特に制限はないが、粒子表面に水ガラス等
の無機材料の被覆を形成することにより絶縁を行なうこ
とが好ましい。
なお、脆化のための熱処理を酸化性雰囲気中で行なうこ
とにより、前記した巻磁心と同様に絶縁膜を形成するこ
ともできる。 この場合、さらに上記のような絶縁処理
を施してもよい。
絶縁処理されたアモルファス合金粒子を、プレス成形す
る。 プレス成形する際には、必要に応じて各種無機潤
滑剤および/または有機潤滑剤を添加してもよい。
プレス時の温度は400〜550″C程度、印加圧力は
5〜20 t /cm2程度、圧力保持時間は01秒〜
1時間程度である。
プレス成型した後、上記した条件により熱処理を施して
アモルファス合金粒子に微結晶相を形成し、本発明の軟
磁性合金の粉末を含有する圧粉コアを得る。 なお、磁
心中の粉末の占積率は、50〜100%程度であり、好
ましくは、75〜95%である。
このようにして得られる本発明の巻磁心および圧粉二】
アば、スイッチング電源用出力平滑チョークコイルなど
に好適である。
〈実施例〉 以下、具体的実施例および実験例を挙げて、本発明をさ
らに詳細に説明する。
[実験例1] 下記表1に示す組成を有する原料合金溶湯を片ロール法
により高速急冷し、アモルファス合金薄帯を作製した。
これらのアモルファス合金薄帯に、N2ガス中で500
〜550℃にて1時間熱処理を施して微結晶相を形成し
、軟磁性薄帯サンプルを得た。 これらの軟磁性薄帯サ
ンプルの厚さは22μm、幅は3mmであった。 なお
、これらのサンプルを透過型電子顕微鏡により観察した
結果、平均粒径1.000Å以下の結晶粒からなる微結
晶相を有していた。
こ、+1らのサンプルに対し、磁歪定数Isの測定、耐
食性の評価および応力印加による保磁力Hcの変化率の
測定を行なった。
耐食性は、各サンプルを5%食塩水に24時間浸漬した
後の表面状態を、下記の基準で評価した。
○・変化なし △:部分的に発錆 X:発錆面積大 ×× 全面に発錆 保磁力Hcの変化率は、以下のようにして測定した。
上記各薄帯サンプルを外径14mm、内径10mm、高
さ3mylのトロイダル状に巻回し、終端を固定して巻
磁心とした。 この巻磁心の保磁力Hcoを測定した。
次いで、これらの巻磁心に500gの重りを載せて応力
を印加し、このときの巻磁心の保磁力Hc+を測定した
。 表1に示す保磁力の変化率は、Hc+/Hcnであ
る。
表1に示される結果から、Crおよび■を含有する本発
明の軟磁性合金は、磁歪定数んSが小さく、かつ耐食性
が良好であることが明らかである。
なお、下記組成の合金溶湯を、片ロール法により高速急
冷したところアモルファス化せず、また、薄帯状ともな
らなかった。 また、急冷後の下記組成の合金に、上記
と同様な熱処理を施して保磁力を測定したところ、保磁
力が5 0eを超えていた。
Cuo、 5Cr4VsSi2oB4Febaj。
Cu+NbaS12oB4F13baj[実験例2] 下記表2に示す組成の合金溶湯を用い、実験例1と同様
にして軟磁性薄帯サンプルを得た。
これらのサンプルを透過型電子顕微鏡により観察した結
果、平均粒径1000Å以下の結晶粒からなる微結晶相
を有していた。
これらのサンプルに対し、実施例1と同様な測定および
評価を行なった。
結果を表2に示す。
表2に示される結果から、Crと■とを共に含有するこ
とにより初めて低磁歪および高耐食性が実現し、Nbの
み、あるいはNbおよびCrを含有するだけでは、この
ような特性は得られないことがオ)かる。
なお、下記組成の合金溶湯を、片ロール法により高速急
冷したところアモルファス化せず、また、薄帯状どもな
らなかった。 また、急冷後の下記組成の合金に、上記
と同様な熱処理を施して保磁力を測定したところ、保磁
力が5 0eを超えていた。
CL1+Nb5Cr3Si2o、 JaFebaj[実
験例3] F記表3に示す組成の合金溶湯を用い、実験例1と同様
にして軟磁性薄帯サンプルを得た。
これらのサンプルを透過型電子顕微鏡により観察した結
果、平均粒径1000Å以下の結晶粒からなる微結晶相
を有していた。
これらのサンプルに対し、実験例1と同様な測定および
評価を行なった。
結果を表3に示す。
なお、下記組成の合金溶湯を、片ロール法により高速急
冷して得られたアモルファス合金薄帯に実験例1と同様
な熱処理を施したところ、平均粒径1000Å以下の結
晶粒からなる微結晶相は観察されず、また、保磁力は5
 0eを超えていた。
C11o、 yV<Si l 3. J9F+3baj
C;uo、 tcrisi l *、 5BeFeba
j。
この結果から、微結晶を形成するためには、Crおよび
■を共に含有する必要があることがわかる。
[実験例4] CLIQ、 5CrpV、Si l 3. gBeFe
baj、合金薄帯の磁歪定数λs、実効透磁率μ、およ
び飽和磁束密度Bsを測定した。 なお、実効透磁率は
、測定周波数100kHz、測定磁界2  mOeで測
定した。
結果を第1図に示す。
第1図に示される結果から、本発明の軟磁性合金は磁歪
が小さく、しかも磁気特性が良好であることが明らかで
ある。
なお、上記各実施例のCrおよび■を含有する合金組成
に、さらにNbを添加した組成を有する軟磁性合金を作
製し、上記実験例と同様な測定を行なったところ、上記
とほぼ同等の結果が得られた。
[実施例1] 実験例1のサンプルNo、 3作製に用いたアモルファ
ス合金薄帯を350℃にて1時間熱処理することにより
脆化し、次いで振動ボールミルにより粒径105〜5o
o、mの範囲になるよう粉砕した。 得られた粉末に水
ガラスの被覆を形成し、さらに印加圧力1. Ot /
 kg/cm2で480℃にて1分間プレスした。 さ
らに実施例1と同様な熱処理を施し、外径14+nm、
内径1.0mm、高さ3+no+の圧粉コアを得た。
この圧粉コア中のアモルファス合金粉末の占積率は、9
1vo1%であった。
この圧粉コアにギャップ長0.8mmのギャップを形成
し、ケーシングに入れて巻線を施した。 これをスイッ
チング電源用平滑チョークコイルとして用いたところ、
ギャップ形成部の唸りは認められなかった。
なお、この圧粉コアの1 kl(zでの透磁率0才55
0であった。
また、この圧粉コアに含有される合金粉末を透過型電子
顕微鏡により観察した結果、平均粒径1000Å以下の
結晶粒からなる微結晶相を有していた。
[実施例2] 第2図に示すような水アトマイズ装置を用いて水アトマ
イズ粉末を得た。 原料合金の組成は、実験例1のザン
ブルNo、 3のものを用いた。
次いで、水アトマイズ粉末を第3図に示すような媒体撹
拌ミルで扁平状化した。 次いで、扁平状化された水ア
トマイズ粉末に実施例1と同様な熱処理を施した。 熱
処理後の水アトマイズ粉末を透過型電子顕微鏡により観
察した結果、平均粒径1000Å以下の結晶粒からなる
微結晶相を有していた。 水アトマイズ粉末のD so
は12μm、平均厚さは01叩であり、a / bは、
14であった。
なお、平均厚さは分析型走査型電子顕微鏡により測定し
、D soは光散乱を利用した精度分析計により測定し
た。
次に、得られた軟磁性粉末を下記の結合剤、硬化剤およ
び溶剤と混合し、磁気シールド材を作製した。
(結合剤) 塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体 [エスレックA(積木化学社製)] 1100重量 部リウレタン[ニラポラン2304 (日本ポリウレタ
ン社製)コ       100重量部(固型分換算) (硬化剤) ポリイソシアネート[コロネートHL(日本ポリウレタ
ン社製)1     10重量部(溶 剤) MEK           850重量部磁気シール
ド材中の軟磁性粉末の充填率は80wt%とじた。
得られた磁気シールド材を、厚さ75μmの長尺P I
F、 T基板に100戸厚に塗布し、ロール状に巻き取
った後、60℃にて60分間加熱して結合剤を硬化した
。 次いで磁気シールド材をシート状に切断してシール
ド板とした。
このシールド板についてシールド比を測定しlこ。
シールド比は、シールド板を磁石上に設置し、シールド
板から0.5cmの位置での漏れ磁束φを測定し、これ
とシールド板がない場合の磁束φ。とを比較した比φ/
φ。で表わした。
なお、測定の際には、シールド板を曲率半径70mmに
湾曲させて応力を加えた。
このシールド板のシールド比は、0.02以下であった
また、結合剤の硬化前と硬化後に、それぞれ磁気シール
ド材の保磁力を測定したところ、これらの間に差はみら
れなかった。
以上の実施例から本発明の効果が明らかである。
〈発明の効果〉 本発明では、Crと■および/またはMnとを含有する
新規組成により、低磁歪かつ高耐食性の軟磁性合金が実
現する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の軟磁性合金組成におけるCrおよび
■の含有量と、磁歪定数λs、飽和磁束密度Bsおよび
実効透磁率μとの関係を示すグラフである。 第2図は、水アトマイズ法を説明するための模式図であ
る。 第3図は、媒体撹拌ミルの構造を示す部分縦断面図であ
る。 相号の説明 】・・・溶解炉 2・・・噴霧タンク 3・・・噴霧ノズル 4・・・水 5・・・抽水タンク 11・・・媒体撹拌ミル 12・・・円筒容器 13・・・回転体 】4・・・ロッド 特許出願人 ティーデイ−ケイ株式会社代  理  人
  弁理士   石  井  陽同     弁理士 
  増  1) 達  哉F 工 G− F 工 G−

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)微結晶相を有し、下記式( I )で表わされる組
    成を有する軟磁性合金の粉末と、結合剤とを含有するこ
    とを特徴とする磁気シールド材。 [式( I )] (Fe_1_−_aNi_a)_1_0_0_−_x_
    −_y_−_z_−_p_−_qCu_xSi_yB_
    zCr_pM^1_q(但し、上記式( I )において
    M^1はVおよび/またはMnであり、 0≦a≦0.5、 0.1≦x≦5、 6≦y≦20、 6≦z≦20、 15≦y+z≦30、 0.5≦p≦10、 0.5≦q≦10 である。) (2)磁歪定数λsが±5×10^−^6以内である請
    求項1に記載の磁気シールド材。 (3)微結晶相を有し、下記式(II)で表わされる組成
    を有することを特徴とする軟磁性合金の粉末と、結合剤
    とを含有することを特徴とする磁気シールド材。 [式(II)] (Fe_1_−_aNi_a)_1_0_0_−_x_
    −_y_−_z_−_p_−_qCu_xSi_yB_
    zCr_pM^1_qM^2_r(但し、上記式(II)
    においてM^1はVおよび/またはMnであり、M^2
    は、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、MoおよびWから
    選ばれた一種以上の元素であり、 0≦a≦0.5、 0.1≦x≦5、 0≦y≦20、 6≦z≦20、 15≦y+z≦30、 0.5≦p≦10、 0.5≦q≦10、 0≦r≦10 である。) (4)磁歪定数λsが±5×10^−^6以内である請
    求項3に記載の磁気シールド材。 (5)微結晶相を有し、下記式( I )で表わされる組
    成を有する軟磁性合金の粉末から形成されたことを特徴
    とする圧粉コア。 [式( I )] (Fe_1_−_aNi_a)_1_0_0_−_x_
    −_y_−_z_−_p_−_qCu_xSi_yB_
    zCr_pM^1_q(但し、上記式( I )において
    M^1はVおよび/またはMnであり、 0≦a≦0.5、 0.1≦x≦5、 6≦y≦20、 6≦z≦20、 15≦y+z≦30、 0.5≦p≦10、 0.5≦q≦10 である。) (6)磁歪定数λsが±5×10^−^6以内である請
    求項5に記載の圧粉コア。 (7)微結晶相を有し、下記式(II)で表わされる組成
    を有することを特徴とする軟磁性合金の粉末から形成さ
    れたことを特徴とする圧粉コア。 [式(II)] (Fe_1_−_aNi_a)_1_0_0_−_x_
    −_y_−_z_−_p_−_qCu_xSi_yB_
    zCr_pM^1_qM^2_r(但し、上記式(II)
    においてM^1はVおよび/またはMnであり、M^2
    は、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、MoおよびWから
    選ばれた一種以上の元素であり、 0≦a≦0.5、 0.1≦x≦5、 0≦y≦20、 6≦z≦20、 15≦y+z≦30、 0.5≦p≦10、 0.5≦q≦10、 0≦r≦10 である。) (8)磁歪定数λsが±5×10^−^6以内である請
    求項7に記載の圧粉コア。
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DE1990615881 DE69015881T2 (de) 1989-05-27 1990-05-28 Weichmagnetische Legierung, Herstellungsverfahren, Magnetkern, magnetischer Schirm und gepresster Magnetkern damit.
US07/926,389 US5252148A (en) 1989-05-27 1992-08-10 Soft magnetic alloy, method for making, magnetic core, magnetic shield and compressed powder core using the same

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