JPH041825Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は巻寿しの外周にシート状海苔を被せる
前の状態の棒状飯を製造する装置に関するもので
ある。

（従来の技術） スーパーマーケツト等で販売される持ち帰り用
の巻寿しは、専用の装置にて具を芯にして飯を棒
状に巻き、これにシート状海苔を巻つけたものが
多い。

上記棒状飯を自動的に製造する装置は、飯を収
容するホツパー、該ホツパーから飯を取り出す搬
送ベルト、該ベルトの上方に配備された押圧ロー
ラ及び搬送ベルトの下流側に配備された巻締め部
とで構成されている。

ベルト上に取り出した飯を押圧ローラにて板状
に加圧し、該板状飯に手作業或は自動機によつて
具を載せ、巻締め部によつて具を芯にして板状飯
を棒状に巻く。

上記装置は、具が中心部に位置する様に巻かれ
る一般的な巻寿しを作るには何ら問題はなかつ
た。

しかし、巻寿しも多様化し、祝いの席などに出
される巻寿しは第６図に示す様に、桜でんぷ８
３、海苔８２、ホーレン草８３等の配置を適当に
定めることにより、切り口にこれ等の具が花模様
となつて表れ、美観をアピールする様な巻寿し
（以下意匠寿しと呼ぶ）が好まれる。

ところが意匠寿しは従来の装置では作ることが
出来ず、全て手作業によらなければならず、非能
率であつて、コスト高になり、スーパーマーケツ
ト等で大量に販売することに無理があつた。

本考案は従来の装置の押圧ローラの形状を改良
することにより、意匠寿しを能率的に製造し、安
価に提供することを目的とする。

（問題を解決する手段） 本考案の棒状飯の製造装置は、搬送ベルト５に
よつて飯を搬送しつつ該ベルト５の上方に配備し
た押圧ローラ２によつて、飯を板状に加圧し、該
加圧された板状飯８をベルト５の下流側に配備し
た公知の巻締め部６によつて棒状に巻くものであ
る。

本考案の特徴は、押圧ローラ２に周面を一周し
て複数条の凹条２１，２１をローラ２の中央部に
寄せて軸と直交して凹設し、凹条２１，２１間に
隔壁部２２を形成し、凹条２１，２１の外側には
飯の押圧面２３を形成した点である。

第６図に示す花模様の意匠寿しを作るには、第
１図、第４図の如く、板状飯８に凸条８１，８１
が２本形成される様に２本の凹条２１，２１を周
設した押圧ローラ２を使用し、第５図の如く、板
状飯８の幅方向に中央部に寄せて、ローラ凹条２
１，２１に対応して飯に平行凸条８１，８１を形
成する。

第５図の如く、板状飯８の凸条８１，８１間に
跨がつて、余裕のある状態にシート状海苔８２を
被せ、海苔の上から凸条間に桜でんぷ８３を載
せ、凸条８１，８１の外側に凸条８１，８１に沿
わせてほうれん草８３を載せる。

上記の如く具を載せた板状飯８を搬送ベルト５
によつて連続して巻締め部６に受け渡し、巻締め
部６によつて板状飯８をその両側縁を合わせる様
に巻くと、第６図に示す如く、桜でんぷ８３が花
弁、ほうれん草８３が葉、海苔８２が茎部となる
花模様が表れた棒状飯が形成される。

上記棒状飯をシート状海苔にて巻けば、意匠寿
しが完成する。

（考案の効果） 押圧ローラ２の外周に、ローラの中央部に寄せ
て複数の凹条２１，２１を凹設し、凹条２１，２
１の外側には飯の押圧面２３を形成したため、押
圧ローラ２にて押圧した板状飯８には、該ローラ
２の凹条２１，２１に対応して、平行凸条８１，
８１が***形成される。

又、ローラ２の両端の押圧面２３によつて板状
飯８の両側には凸条８１，８１よりも低い具の載
せ部が形成される。

意匠寿しの模様を形成するための種類の異なる
具を板状飯８に載せる際に、凸条８１が仕切り壁
となり、板状飯８を巻いた時に模様のハツキリし
た意匠寿しを形成できる。

（実施例） 第２図は本考案装置の一例を示し、該装置の基
本構成は特開昭58−51858号で公知であるので、
装置全体の説明は簡略し、本考案の特徴で押圧ロ
ーラ２について詳細に説明する。

周回搬送ベルト５の上流側上方に飯のホツパー
１を配備し、ベルト５の下流側に巻締め部６を配
備している。

ホツパー１は下面が開口すると共に、巻締め部
６側の前面下端とベルト５との間に飯が排出され
る間隙１０が形成されている。

ホツパー１内には上記飯の撹はん手段１１が内
蔵されている。

前記ホツパー１の間隙１０の下流側に押圧ロー
ラ２が配備される。

第１図、第３図の如く、押圧ローラ２には、周
面を一周して２条の凹条２１，２１がローラ２の
中央部に寄せて凹設され、凹条２１，２１の外側
には凹条２１，２１間に形成される隔壁部２２と
略同一高さの押圧面２３が形成される。

押圧ローラ２は駆動装置（図示せず）に連繋さ
れ、飯を巻締め部６側へ送り出す方向に回転す
る。

巻締め部６はベルト５を案内する案内板７上に
複数対の鼓状の巻締めローラ６０，６０，６０，
６０を搬送ベルト５の周回方向に直交して配備
し、巻締めローラ６０，６０，６０，６０間に上
記搬送ベルト５をベルト幅を縮める様に通過させ
るものである。

上記装置を用いて、以下の様に意匠寿しを製造
できる。

搬送ベルト５を周回させると共に、押圧ローラ
２及び撹はん手段１１を駆動する。

ホツパー１内の飯は押圧ローラ２にて押圧さ
れ、板状に形成されてホツパー１外へ搬出され
る。

第４図の如く、板状飯８には押圧ローラ２の凹
状によつて中央部に平行凸条８１，８１が形成さ
れる。

第５図の如く、上記板状飯８の平行凸条８１，
８１間に凸条８１，８１間に跨がつてシート状海
苔８２を余裕のある状態に被せ、凸条８１，８１
間に桜でんぷ８３を載せる。

更に凸条８１，８１の両側にほうれん草８３を
載せる。

巻締め部６にて周回ベルト５に包み込む様にし
て上記板状飯８を丸棒状に巻くのである。

上記丸棒状に巻いた飯を所定の長さに切断し、
この切断棒状飯の表面に海苔を巻きつけて、意匠
寿しを完成する。

第７図は、表面に３本の凹状を有する押圧ロー
ラ２にて、板状飯８に該凹条２１，２１に対応し
て３本の凸条８１，８１，８１を形成した他の実
施例を示し、この板状飯８に前述の様に桜でんぷ
８３とほうれん草８３をあしらうことによつて第
８図に示す如く、２輪の花弁を有する意匠寿しを
形成できる。

尚、具の種類は、桜でんぷ８３やほうれん草８
３に限らず、配色を考えて種々の材料を用いるこ
とが出来るのは勿論である。

本考案の各部構成は上記実施例に限らず、実用
新案登録請求の範囲に記載の範囲で種々の変形可
能であるのは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は装置の要部斜面図、第２図は装置の側
面図、第３図はローラの正面図、第４図、第５
図、第６図は製造手順の説明図、第７図は押圧ロ
ーラの他の実施例の正面図、第８図は他の意匠寿
司の端面図である。 １……ホツパー、２……押圧ローラ、２１……
凹条、２２……隔壁部、５……搬送ベルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 搬送ベルト５によつて飯を搬送しつつ該ベルト
   ５の上方に配備した押圧ローラ２によつて飯を板
   状に加圧し、該加圧された板状飯８をベルト５の
   下流側に配備した巻締め部６にて棒状に巻く装置
   に於て、押圧ローラ２に周面を一周して複数条の
   凹条２１，２１をローラ２の中央部に寄せて軸と
   直交して凹設し、凹条２１，２１間に隔壁部２２
   を形成し、凹条２１，２１の外側には飯の押圧面
   ２３を形成した棒状飯の製造装置。