JPH04160130A - 抵抗スポット溶接性に優れたアルミニウム合金合わせ板および抵抗スポット溶接方法 - Google Patents
抵抗スポット溶接性に優れたアルミニウム合金合わせ板および抵抗スポット溶接方法Info
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- JPH04160130A JPH04160130A JP2286510A JP28651090A JPH04160130A JP H04160130 A JPH04160130 A JP H04160130A JP 2286510 A JP2286510 A JP 2286510A JP 28651090 A JP28651090 A JP 28651090A JP H04160130 A JPH04160130 A JP H04160130A
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- Resistance Welding (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
本発明は自動車用だけではなく電気電子機器、家庭用建
材等の抵抗スポ2)溶接に広く有効なものであるが、以
下においては従来法と比較して最も効果の大きい用途分
野である自動車用をもとに説明する。 近年自動車の燃費規制の点より目動単車体の軽量化の要
求が強まりつつある。これに伴い鋼板に代わりアルミニ
ウム合金板を自動車外板等に使われる例が増加しつつあ
る。 この外板の組み立てにはアルミニウム合金板においても
鋼板と同様に抵抗スポット溶接により行なわれることが
多い。 しかし、アルミニウム合金は鋼と比べ、(1)電気抵抗
が低い、(2)熱伝導度が高い、(3)非電導性の緻密
な酸化皮膜が板表面に存在する等の物理的性質が異なる
。 これらの物理的性質の違いのため、通常アルミニウム合
金板の抵抗スポット溶接は鋼板に比べ、溶接電流を約3
倍多く流す必要がある。 また、溶接時に上記非電導性の酸化皮膜に局所的に割れ
が生じこの部分のみを通して通電が行われるという現象
が発生する。このため電極の発熱−が局部的に過大とな
り、電極・板界面でアルミニウム合金板が溶融してこの
溶融アルミニウム合金が電極材料と反応して低融点化合
物を形成する。 その結果電極にも局所的な溶融部を生じて電極の損耗・
劣化が進行するという現象が発生する。 その結果、電極の保守なしにそのまま連続して溶接が出
来る連続打点性は鋼板の1/10〜 ]/100になる
という問題があった。 このF、I Hは従来からもアルミニウム合金板利用上
の問題点として存在したが、抵抗スポット溶接を多用す
る用途がそれほど無く特別に問題視されて来なかった。 しかし上記のように自動車という大量生産される用途に
用いられるようになってこの問題の重要性が高くなって
きた。 こうした問題を解決するために従来種々の方法が提案さ
れている。 例えば■溶接機の電極面に前処理を施す、■溶接機の電
極の材質をかえる、■溶接機の電極の形状に工夫を凝ら
す、■溶接時に電極・板間または板・板間に異種金属の
薄板を挿入する、■電流の立ち上がり速度を制御する、
■板の片側面のみをアルマイト処理して酸化皮膜厚さを
厚くし、かつ板・板間にアルマイト処理面が位!するよ
うにする等がある。 しかし、いずれの提案も自動車の組立製造ラインにおい
て実用的に満足できるレベルの成果を挙げる迄にいたっ
てなく実用化されていないのが現状である。例えば■の
手法では片面のみにアルマイト処理する事は実根レベル
では技術的な難しさがあり、かつコストが高いという問
題があった。
材等の抵抗スポ2)溶接に広く有効なものであるが、以
下においては従来法と比較して最も効果の大きい用途分
野である自動車用をもとに説明する。 近年自動車の燃費規制の点より目動単車体の軽量化の要
求が強まりつつある。これに伴い鋼板に代わりアルミニ
ウム合金板を自動車外板等に使われる例が増加しつつあ
る。 この外板の組み立てにはアルミニウム合金板においても
鋼板と同様に抵抗スポット溶接により行なわれることが
多い。 しかし、アルミニウム合金は鋼と比べ、(1)電気抵抗
が低い、(2)熱伝導度が高い、(3)非電導性の緻密
な酸化皮膜が板表面に存在する等の物理的性質が異なる
。 これらの物理的性質の違いのため、通常アルミニウム合
金板の抵抗スポット溶接は鋼板に比べ、溶接電流を約3
倍多く流す必要がある。 また、溶接時に上記非電導性の酸化皮膜に局所的に割れ
が生じこの部分のみを通して通電が行われるという現象
が発生する。このため電極の発熱−が局部的に過大とな
り、電極・板界面でアルミニウム合金板が溶融してこの
溶融アルミニウム合金が電極材料と反応して低融点化合
物を形成する。 その結果電極にも局所的な溶融部を生じて電極の損耗・
劣化が進行するという現象が発生する。 その結果、電極の保守なしにそのまま連続して溶接が出
来る連続打点性は鋼板の1/10〜 ]/100になる
という問題があった。 このF、I Hは従来からもアルミニウム合金板利用上
の問題点として存在したが、抵抗スポット溶接を多用す
る用途がそれほど無く特別に問題視されて来なかった。 しかし上記のように自動車という大量生産される用途に
用いられるようになってこの問題の重要性が高くなって
きた。 こうした問題を解決するために従来種々の方法が提案さ
れている。 例えば■溶接機の電極面に前処理を施す、■溶接機の電
極の材質をかえる、■溶接機の電極の形状に工夫を凝ら
す、■溶接時に電極・板間または板・板間に異種金属の
薄板を挿入する、■電流の立ち上がり速度を制御する、
■板の片側面のみをアルマイト処理して酸化皮膜厚さを
厚くし、かつ板・板間にアルマイト処理面が位!するよ
うにする等がある。 しかし、いずれの提案も自動車の組立製造ラインにおい
て実用的に満足できるレベルの成果を挙げる迄にいたっ
てなく実用化されていないのが現状である。例えば■の
手法では片面のみにアルマイト処理する事は実根レベル
では技術的な難しさがあり、かつコストが高いという問
題があった。
本発明は、上記の非電導性酸化皮膜の局所的な破れによ
る発熱に基づき発生するアルミニウム合金板と電極との
融着という問題点を解決し、電極の劣化を防止して連続
打点数を大きくし溶接作業性を大幅に向上させる事を目
的にするものである。
る発熱に基づき発生するアルミニウム合金板と電極との
融着という問題点を解決し、電極の劣化を防止して連続
打点数を大きくし溶接作業性を大幅に向上させる事を目
的にするものである。
上記問題を解決するため、
本第1発明は、芯材がMg0.5%以上6%以下を含有
し、Mn0.1%以上2.0%以下、Cuo、05%以
上1.0%以下、510.1%り上2.0%以下、Cr
0.01%以上02%以下の少なくともINまたは2N
以上を含有し残部がAlと実質的に不可避不純物とから
なる組成を有し、少なくとも一方の皮材がMg0.5%
未満を含有し、その他の成分は上記の芯材成分範囲内と
したことを特徴とする抵抗スポット溶接性に優れたアル
ミニウム合金合わせ板であり、本第2発明は上記アルミ
ニウム合金合わせ板の抵抗スポット溶接において、重ね
合わせ溶接継手の電極に接する側に前記皮材が位置する
ことを特徴とする抵抗スポット溶接方法である。 なお、本明細書における成分はすべて重量%で示す。 本発明におけるアルミニウム合金合わせ板の芯材用アル
ミニウム合金として、上記した成分範囲のものであれば
よく例えばJISA5052. 5182、 5082
. 2036. 6009. 6010等が好ましく適
用できるがこれら合金に限定されるものではない。 また本発明におけるアルミニウム合金合わせ板の少なく
とも一方の皮材用アルミニウム合金はMg含有量を0.
5%未満としたことを特徴の一つとし、例えばJIS
Al’1OO530o3.3203合金、またはAlA
l−5i−系合金、Al−Cu −M n系合金等が好
ましく適用できる。 マタ該アルミニウム合金合わせ板のクラツド率は特に限
定されるものではないが通常1〜20%が好ましい。 また該アルミニウム合金合わせ板は片面クラッドでも両
面クラッドでもよく、少なくとも片面の皮材の成分が本
発明の範囲内であればよく、両面クラブトの際はむしろ
他方の面の皮材は本発明の皮材と異なる成分であること
が好ましい。 さらには本発明は該アルミニウム合わせ板において、該
合わせ板の抵抗スポット溶接継手部位のみに該皮材をク
ラッドし他の部分は該皮材をクラッドしない構成とする
ことを妨げるものではない。 アルミニウム合金合わせ板の製造方法は、通常の熱間又
は冷間圧接によるのが簡便安価であり望ましいが必ずし
もこれら方法に限定されるものではない。 また、本第2発明は前記アルミニウム合金合わせ板を抵
抗スポット溶接する際に、該合わせ板を前記皮材が板接
合面側に位置するようにではなく電極と接する側に位置
するような重ね合わせ継手として抵抗スポット溶接をお
こなうものである。 抵抗スボ7)溶接機の機種としては特に限定はされない
が通常3相整流式、単相整流式、静電蓄整式、3相似周
波式及び交流式が使用可能である。
し、Mn0.1%以上2.0%以下、Cuo、05%以
上1.0%以下、510.1%り上2.0%以下、Cr
0.01%以上02%以下の少なくともINまたは2N
以上を含有し残部がAlと実質的に不可避不純物とから
なる組成を有し、少なくとも一方の皮材がMg0.5%
未満を含有し、その他の成分は上記の芯材成分範囲内と
したことを特徴とする抵抗スポット溶接性に優れたアル
ミニウム合金合わせ板であり、本第2発明は上記アルミ
ニウム合金合わせ板の抵抗スポット溶接において、重ね
合わせ溶接継手の電極に接する側に前記皮材が位置する
ことを特徴とする抵抗スポット溶接方法である。 なお、本明細書における成分はすべて重量%で示す。 本発明におけるアルミニウム合金合わせ板の芯材用アル
ミニウム合金として、上記した成分範囲のものであれば
よく例えばJISA5052. 5182、 5082
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用できるがこれら合金に限定されるものではない。 また本発明におけるアルミニウム合金合わせ板の少なく
とも一方の皮材用アルミニウム合金はMg含有量を0.
5%未満としたことを特徴の一つとし、例えばJIS
Al’1OO530o3.3203合金、またはAlA
l−5i−系合金、Al−Cu −M n系合金等が好
ましく適用できる。 マタ該アルミニウム合金合わせ板のクラツド率は特に限
定されるものではないが通常1〜20%が好ましい。 また該アルミニウム合金合わせ板は片面クラッドでも両
面クラッドでもよく、少なくとも片面の皮材の成分が本
発明の範囲内であればよく、両面クラブトの際はむしろ
他方の面の皮材は本発明の皮材と異なる成分であること
が好ましい。 さらには本発明は該アルミニウム合わせ板において、該
合わせ板の抵抗スポット溶接継手部位のみに該皮材をク
ラッドし他の部分は該皮材をクラッドしない構成とする
ことを妨げるものではない。 アルミニウム合金合わせ板の製造方法は、通常の熱間又
は冷間圧接によるのが簡便安価であり望ましいが必ずし
もこれら方法に限定されるものではない。 また、本第2発明は前記アルミニウム合金合わせ板を抵
抗スポット溶接する際に、該合わせ板を前記皮材が板接
合面側に位置するようにではなく電極と接する側に位置
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こなうものである。 抵抗スボ7)溶接機の機種としては特に限定はされない
が通常3相整流式、単相整流式、静電蓄整式、3相似周
波式及び交流式が使用可能である。
以下、本発明の作用について図面を用いて説明す る。
一般に抵抗スボ7)溶接では′M1図(A)に示す如く
電極1.loの間に板2.2°を挟んで電極間で加圧お
よび通電する事により板2,2゛の界面4で溶融金属6
を形成して溶接を行う。 この際、加熱は電気抵抗発熱によるため板2゜2°間の
界面4、および電極l・板2間の界面3.3°での電気
抵抗はアルミニウムマトリックスに比べて高くなりこの
溶接部での温度分布7は図1 (B)に示すごとくなる
。 ここでアルミニウム板の場合には電極・板面では通常の
接触抵抗に加え板表面に非導電性の強固で緻密な酸化皮
膜が存在するため、この界面で局部的に電気抵抗が太き
(なって電極と板との反応が生じて電極が劣化するもの
と考えられる。 このため、連続打点性の向上のためにはこの界面での発
熱をできるだけ少なくすることが望まし本第1発明にお
ける抵抗スポット溶接用アルミニウム合わせ板および本
第2発明の抵抗スポット溶接法について以下詳述する。 芯材および皮材へのMn、Cu% SIS Crの添加
は合金の強度および成形性を向上させることに有効であ
るが、その添加量が本発明の範囲以下であるとこれら効
果が得られず、また本発明の範囲以上ではこれら効果が
飽和するばかりでなく逆に成形性が低下さえするように
なる。 また、芯材のMg含有量が0.5%未満であると抵抗ス
ポット溶接時の板・板界面の抵抗発熱が十分でなく継手
強度が小さくなり、また溶接時に過大な溶接電流を必要
とする等の問題がある。さらにアルミニウム合金合わせ
板全体としての強度も低下する。 皮材のMg含有量の作用は以下の項目の複合作用による
。 (1)酸化皮膜厚さ 通常アルミニウム合金の酸化皮膜厚さは含有するMg量
によって大きく影響され、Mgを少量でも含有すると皮
膜厚さは厚くなる。自動車用合金は強度、成形性、耐食
性等の点より通常Mgを0゜5%以上含有しており、従
って電極・板界面側の酸化皮膜厚さはかなり厚く、これ
は上述のごと(溶接性の点より好ましいものではない。 これに対し本発明では少なくとも一方の皮材のMg含有
量を0.5%未満とし、該皮材を電極と接する側として
いるため電極・板界面側の酸化皮膜の厚さは薄く、従っ
て通電は比較的−様になされ、その結果発熱も局所的で
はなく一様となり電極の劣化が少なくなる。 (2)溶融温度 アルミニウム合金の溶融点は一般的な添加量の範囲では
Mg含有量が増加するにつれて低下する。 しかるに本発明ではこの電極・板界面側の皮材として従
来の自動車用合金に比べMg含有量を0゜5%未満とし
た合金を使用しているため芯材に比べて溶融点が高い。 このため、前述した溶接時の板表面の溶融にょり生ずる
電極の劣化現象はアルミニウム合金の融点が上昇したこ
とにより発生しにくいかまたは反応してもその速度が低
下しているものと考えられる。 (3)固有電気抵抗 アルミニウム合金の固有抵抗はMg含有量に比例して増
加する。しかるに本発明法ではこの電極・板界面側の皮
材として従来の目動車用合金に比べMg含有量を0,5
%未満とした合金を使用しているためこの部分のマトリ
ックスの抵抗は減少している。このため溶接時の抵抗発
熱が減少し電極の劣化が少なくなるものと考えられる。 本発明において規制した合金成分以外の元素については
上記作用は特に顕著ではなく従ってそれほど連続打点溶
接性の向上は期待できないが、また逆に上記作用を阻害
するものでもない。 本第2発明の抵抗スポット溶接法は本第1発明のアルミ
ニウム合金合わせ板同士の溶接においてもっとも効果が
あるがとくにこれに限定されるものではなく、該合わせ
板とアルミニウム合金板、該合わせ板と鉄網等のアルミ
ニウム合金以外との溶接において本発明の方法を用いて
もよいが、その際の上記効果は前記本第1発明のアルミ
ニウム合金合わせ板同士はど期待できない。 本発明のアルミニウム合金合わせ板同士の溶接において
は、本発明の成分範囲内にあれば双方の合わせ板の芯材
および皮材の合金組成は芯材同士、皮材同士各々同一で
も翼なる組合せでもよい。
電極1.loの間に板2.2°を挟んで電極間で加圧お
よび通電する事により板2,2゛の界面4で溶融金属6
を形成して溶接を行う。 この際、加熱は電気抵抗発熱によるため板2゜2°間の
界面4、および電極l・板2間の界面3.3°での電気
抵抗はアルミニウムマトリックスに比べて高くなりこの
溶接部での温度分布7は図1 (B)に示すごとくなる
。 ここでアルミニウム板の場合には電極・板面では通常の
接触抵抗に加え板表面に非導電性の強固で緻密な酸化皮
膜が存在するため、この界面で局部的に電気抵抗が太き
(なって電極と板との反応が生じて電極が劣化するもの
と考えられる。 このため、連続打点性の向上のためにはこの界面での発
熱をできるだけ少なくすることが望まし本第1発明にお
ける抵抗スポット溶接用アルミニウム合わせ板および本
第2発明の抵抗スポット溶接法について以下詳述する。 芯材および皮材へのMn、Cu% SIS Crの添加
は合金の強度および成形性を向上させることに有効であ
るが、その添加量が本発明の範囲以下であるとこれら効
果が得られず、また本発明の範囲以上ではこれら効果が
飽和するばかりでなく逆に成形性が低下さえするように
なる。 また、芯材のMg含有量が0.5%未満であると抵抗ス
ポット溶接時の板・板界面の抵抗発熱が十分でなく継手
強度が小さくなり、また溶接時に過大な溶接電流を必要
とする等の問題がある。さらにアルミニウム合金合わせ
板全体としての強度も低下する。 皮材のMg含有量の作用は以下の項目の複合作用による
。 (1)酸化皮膜厚さ 通常アルミニウム合金の酸化皮膜厚さは含有するMg量
によって大きく影響され、Mgを少量でも含有すると皮
膜厚さは厚くなる。自動車用合金は強度、成形性、耐食
性等の点より通常Mgを0゜5%以上含有しており、従
って電極・板界面側の酸化皮膜厚さはかなり厚く、これ
は上述のごと(溶接性の点より好ましいものではない。 これに対し本発明では少なくとも一方の皮材のMg含有
量を0.5%未満とし、該皮材を電極と接する側として
いるため電極・板界面側の酸化皮膜の厚さは薄く、従っ
て通電は比較的−様になされ、その結果発熱も局所的で
はなく一様となり電極の劣化が少なくなる。 (2)溶融温度 アルミニウム合金の溶融点は一般的な添加量の範囲では
Mg含有量が増加するにつれて低下する。 しかるに本発明ではこの電極・板界面側の皮材として従
来の自動車用合金に比べMg含有量を0゜5%未満とし
た合金を使用しているため芯材に比べて溶融点が高い。 このため、前述した溶接時の板表面の溶融にょり生ずる
電極の劣化現象はアルミニウム合金の融点が上昇したこ
とにより発生しにくいかまたは反応してもその速度が低
下しているものと考えられる。 (3)固有電気抵抗 アルミニウム合金の固有抵抗はMg含有量に比例して増
加する。しかるに本発明法ではこの電極・板界面側の皮
材として従来の目動車用合金に比べMg含有量を0,5
%未満とした合金を使用しているためこの部分のマトリ
ックスの抵抗は減少している。このため溶接時の抵抗発
熱が減少し電極の劣化が少なくなるものと考えられる。 本発明において規制した合金成分以外の元素については
上記作用は特に顕著ではなく従ってそれほど連続打点溶
接性の向上は期待できないが、また逆に上記作用を阻害
するものでもない。 本第2発明の抵抗スポット溶接法は本第1発明のアルミ
ニウム合金合わせ板同士の溶接においてもっとも効果が
あるがとくにこれに限定されるものではなく、該合わせ
板とアルミニウム合金板、該合わせ板と鉄網等のアルミ
ニウム合金以外との溶接において本発明の方法を用いて
もよいが、その際の上記効果は前記本第1発明のアルミ
ニウム合金合わせ板同士はど期待できない。 本発明のアルミニウム合金合わせ板同士の溶接において
は、本発明の成分範囲内にあれば双方の合わせ板の芯材
および皮材の合金組成は芯材同士、皮材同士各々同一で
も翼なる組合せでもよい。
芯材として第1表に示す組成の合金を、一方の側の皮材
として第2表に示す組成の合金を各々溶解鋳造して鋳塊
を得た。 これら鋳塊を面側、均質化処理を行なった後
、芯材は板厚40mmに、皮材は板厚4mmに各々熱間
圧延した。 次に上記芯材の一方の面に上記皮材を第3表に示すよう
に組み合わせて熱間圧延にてクラッドした後、適宜中間
焼鈍を加えなから冷間圧延および最終焼鈍を施すことに
より板厚1mmにして本発明合金合わせ板を製造した。 ついで、第1図(A)に示すごとく上記皮材が第1表 第2表 箪3表 通電時間3サイクル 加圧力300kg 電極と接する側に位置する様に上記合わせ板を2枚重ね
にして3相整流式の溶接機を使用して連続打点の抵抗ス
ポット溶接試験を通電時間3サイクル、加圧力300k
gで行なった。 連続打点性の評価は電極チップの清掃または交換無しで
連続的に溶接が行える限界で判定して行った。この限界
の判定は最初のナゲツト径が6゜0mmφになるように
溶接条件を設定しておき、連続打点の進行に伴いナゲツ
ト径が低下し、この低下でナゲツト径が4.8mmφ未
満になった時を限界とした。この限界打点数の結果を第
3表に示す。 また比較例として自動車用板材として使用されているJ
ISA5182合金を合わせ板でなく単板で試験を行な
った場合の限界打点数の結果も第3表に示す。 試験を行なった結果、第3表に示すように本発明例は従
来法と比較して限界打点数を2倍以上向上させている。
として第2表に示す組成の合金を各々溶解鋳造して鋳塊
を得た。 これら鋳塊を面側、均質化処理を行なった後
、芯材は板厚40mmに、皮材は板厚4mmに各々熱間
圧延した。 次に上記芯材の一方の面に上記皮材を第3表に示すよう
に組み合わせて熱間圧延にてクラッドした後、適宜中間
焼鈍を加えなから冷間圧延および最終焼鈍を施すことに
より板厚1mmにして本発明合金合わせ板を製造した。 ついで、第1図(A)に示すごとく上記皮材が第1表 第2表 箪3表 通電時間3サイクル 加圧力300kg 電極と接する側に位置する様に上記合わせ板を2枚重ね
にして3相整流式の溶接機を使用して連続打点の抵抗ス
ポット溶接試験を通電時間3サイクル、加圧力300k
gで行なった。 連続打点性の評価は電極チップの清掃または交換無しで
連続的に溶接が行える限界で判定して行った。この限界
の判定は最初のナゲツト径が6゜0mmφになるように
溶接条件を設定しておき、連続打点の進行に伴いナゲツ
ト径が低下し、この低下でナゲツト径が4.8mmφ未
満になった時を限界とした。この限界打点数の結果を第
3表に示す。 また比較例として自動車用板材として使用されているJ
ISA5182合金を合わせ板でなく単板で試験を行な
った場合の限界打点数の結果も第3表に示す。 試験を行なった結果、第3表に示すように本発明例は従
来法と比較して限界打点数を2倍以上向上させている。
以上記載したごとく、本第1発明によれば従来と比較し
て抵抗スポット溶接時に溶接電極の損耗・劣化が少なく
連続打点溶接性に優れたアルミニウム合金合わせ板が提
供できる。 また本第2発明によれば本第1発明の合わせ板を使用し
た長期の連続打点を行える抵抗スポ・アト溶接が簡便に
して可能となり、従って溶接作業性を大幅に向上させ、
また溶接電極の消耗をすくなくすることができる。 上記の効果は、特に大量生産され作業速度が重視される
自動車生産における自動車用アルミニウム合金の抵抗ス
ポット溶接において大きな効果を示すものである。
て抵抗スポット溶接時に溶接電極の損耗・劣化が少なく
連続打点溶接性に優れたアルミニウム合金合わせ板が提
供できる。 また本第2発明によれば本第1発明の合わせ板を使用し
た長期の連続打点を行える抵抗スポ・アト溶接が簡便に
して可能となり、従って溶接作業性を大幅に向上させ、
また溶接電極の消耗をすくなくすることができる。 上記の効果は、特に大量生産され作業速度が重視される
自動車生産における自動車用アルミニウム合金の抵抗ス
ポット溶接において大きな効果を示すものである。
第1図(A)は本発明の詳細な説明する概念図であり、
第1図(B)は本発明の実施例における溶接中の板厚方
向の温度分布を示すグラフであり、第2図(A)、 (
B)は従来法における第1図(A)、 (B)に対応し
た図である。 1、 1 ° ・・・・・・電極、 2.2′・・・・・・アルミニウム合金合わせ板、3・
・・・・電極・板界面、4・・・・・・板・板界面5.
5°・・・・・・皮材、6・・・・・・溶融金属7・・
・・・・電極間の温度分布 出願人 スカイアルミニウム株式会社 第2図(A) 第2図CB)
第1図(B)は本発明の実施例における溶接中の板厚方
向の温度分布を示すグラフであり、第2図(A)、 (
B)は従来法における第1図(A)、 (B)に対応し
た図である。 1、 1 ° ・・・・・・電極、 2.2′・・・・・・アルミニウム合金合わせ板、3・
・・・・電極・板界面、4・・・・・・板・板界面5.
5°・・・・・・皮材、6・・・・・・溶融金属7・・
・・・・電極間の温度分布 出願人 スカイアルミニウム株式会社 第2図(A) 第2図CB)
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、芯材がMg0.5%以上6%以下(以後重量%で示
す)を含有し、Mn0.1%以上2.0%以下、Cu0
.05%以上1.0%以下、Si0.1%以上2.0%
以下、Cr0.01%以上0.2%以下の少なくとも1
種または2種以上を含有し残部がAlと実質的に不可避
不純物とからなる組成を有し、少なくとも一方の皮材が
Mg0.5%未満を含有し、その他の成分は上記の芯材
成分範囲内としたことを特徴とする抵抗スポット溶接性
に優れたアルミニウム合金合わせ板。 2、特許請求の範囲第1項のアルミニウム合金合わせ板
の抵抗スポット溶接において、重ね合わせ溶接継手の電
極に接する側に前記皮材が位置することを特徴とする抵
抗スポット溶接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2286510A JPH04160130A (ja) | 1990-10-24 | 1990-10-24 | 抵抗スポット溶接性に優れたアルミニウム合金合わせ板および抵抗スポット溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2286510A JPH04160130A (ja) | 1990-10-24 | 1990-10-24 | 抵抗スポット溶接性に優れたアルミニウム合金合わせ板および抵抗スポット溶接方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04160130A true JPH04160130A (ja) | 1992-06-03 |
Family
ID=17705345
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2286510A Pending JPH04160130A (ja) | 1990-10-24 | 1990-10-24 | 抵抗スポット溶接性に優れたアルミニウム合金合わせ板および抵抗スポット溶接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04160130A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999013118A1 (en) * | 1997-09-11 | 1999-03-18 | Nippon Light Metal Company Ltd. | Aluminum alloy sheet for spot welding |
CN109862986A (zh) * | 2016-10-21 | 2019-06-07 | 诺维尔里斯公司 | 使用包覆铝合金增强电阻点焊 |
-
1990
- 1990-10-24 JP JP2286510A patent/JPH04160130A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999013118A1 (en) * | 1997-09-11 | 1999-03-18 | Nippon Light Metal Company Ltd. | Aluminum alloy sheet for spot welding |
US6369347B1 (en) | 1997-09-11 | 2002-04-09 | Nippon Light Metal Company, Ltd. | Aluminum alloy sheet for spot welding |
CN109862986A (zh) * | 2016-10-21 | 2019-06-07 | 诺维尔里斯公司 | 使用包覆铝合金增强电阻点焊 |
JP2019534791A (ja) * | 2016-10-21 | 2019-12-05 | ノベリス・インコーポレイテッドNovelis Inc. | クラッド化アルミニウム合金を使用した強化された抵抗スポット溶接 |
CN109862986B (zh) * | 2016-10-21 | 2022-02-01 | 诺维尔里斯公司 | 使用包覆铝合金增强电阻点焊 |
EP3528991B1 (en) * | 2016-10-21 | 2022-02-09 | Novelis Inc. | Enhanced resistance spot welding using cladded aluminum alloys |
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