JPH0415793Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、現場での作業位置の変更を容易にし
た杭打機に関するものである。

［従来の技術］ 杭打機に於いて、１箇所の杭打が終り、杭打場
所の移動を行う場合、杭打作業状態即ちリーダを
立てたままでは不安定で移動することができな
い。従つて、リーダを折りたたんで移動している
が、ハンマーが高さ制限を越える為取外しを要す
る。

［考案が解決しようとする問題点］ この為、従来の方式では１本の杭打毎にハンマ
ーの取付け、取外しを行つており、非常に面倒で
あると共に能率が極めて悪いという問題がある。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は欺かる問題点を解消すべくなしたもの
であつて、走行体の旋回フレームに上部リーダの
基端部を、該上部リーダが起伏し得るように枢着
し、前記旋回フレームに上部リーダを起伏させ得
る起伏シリンダを設け、前記上部リーダの枢着点
に下部リーダの基端部を、該下部リーダが起伏し
得るように且つ各リーダが略直立状態になつたと
きに、上部リーダと下部リーダとが略同軸に位置
するように枢着せしめ、前記下部リーダの基端部
に長孔を設けたスライドリンクの一端を枢着し、
前記スライドリンクの長孔に上部リーダに固定し
たピンを、該ピンが前記上部リーダを傾けた際に
スライドリンクの長孔端部に当接し得るように連
結せしめたことを特徴とする杭打機にかかるもの
である。

［作用］ 上部リーダ及び下部リーダを垂直ないし所要の
角度に立てた場合は、ジヨイント部のスライドリ
ンクはジヨイント部内にスライドして入り込み、
上部リーダ及び下部リーダを隙間くな接続するこ
とができる。

移動の際、上部リーダを傾倒するとジヨイント
部のスライドリンクが下部リーダを引き上げるよ
うに傾動するため、該下部リーダは地表面から離
れ、杭打機の移動が可能となる。

［実施例］ 以下図面に基づき本考案の実施例を説明する。

第１図乃至第５図は本考案の一実施例であり、
走行体１に旋回フレーム２を回転自在に設け、該
旋回フレーム２に分割型リーダ３の上部リーダ４
を該上部リーダ４の下端部において起伏可能にピ
ン５により枢着し、起伏シリンダ６により上部リ
ーダ４を起伏し得るようにしてある。

該上部リーダ４の下端部の枢着点と同一の枢着
点において下部リーダ７をブラケツト８を介して
枢着し、該上部リーダ４の下端部と下部リーダ７
の上端部をスライドリンク９により連結してあ
る。

該スライドリンク９ジヨイント部は第２図乃至
第５図に示す通りであり、下部リーダ７の上端面
に固着したブラケツト１０に、長孔１１を有する
前記スライドリンク９を、該リンク９の端部非長
孔部においてピン１２により枢着してある。上部
リーダ４の下端部ガイドレール１３側を両側より
絞り込んで断面凸状としてある。該絞り込み部１
４は内部に前記スライドリンク９及びフラケツト
１０が嵌入し得る幅としてある。該絞り込み部１
４を側面から貫通する固定ピン１５を着脱可能に
挿入し、且つ前記スライドリンク９の長孔１１を
通した状態でヘアーピン１６により抜け止めして
ある。

以上において、固定ピン１５の挿入位置、スラ
イドリンク９の長さ、長孔１１の長さ及びブラケ
ツト１０の大きさは、上部リーダ４及び下部リー
ダ７が直線状に組み立てられた状態において、長
孔１１の下部リーダ７側にストロークエンドＸが
固定ピン１５に干渉されることなく、ブラケツト
１０が完全に前記絞る込み部１４内に嵌入し得る
ようにしてあり、更に、上部リーダ４を水平近く
まで倒したときに、スライドリンク９の長孔１１
の上部リーダ４側ストロークエンドＹが固定ピン
１５に当接して、該固定ピン１５がスライドリン
ク９及びブラケツト１０を介して下部リーダ７を
引き上げ得るような位置関係としてある。

図中、１７は伸縮可能なステイシリンダ、１８
はハンマー固定具、１９はハンマーを示す。

以上のように構成したので、杭打作業を行う場
合は、起伏シリンダ６により上部リーダ４をピン
５を支点として起こすと、固定ピン１５がスライ
ドリンク９の長孔１１内を移動し、該スライドリ
ンク９及びブラケツト１０が上部リーダ４の絞り
込み部１４に完全に入り込み、上部リーダ４及び
下部リーダ７が直線状に連結された状態で、ステ
イシリンダ１７により垂直に固定される。

一の場所における杭打作業が終了した後、次の
杭打場所に移動する場合は、ステイシリンダ１７
及び起伏シリンダ６により上部リーダ４をピン５
を支点として傾倒する。該上部リーダ４が水平近
くまで傾倒すると、固定ピン１５がスライドリン
ク９の長孔１１内を移動して上部リーダ４側スト
ロークエンドＹに達する。更に上部リーダ４が傾
倒すると固定ピン１５により下部リーダ７がスラ
イドリンク９及びブラケツト１０を介して引き上
げられ、下部リーダ７が垂直状態から斜め上方に
上部リーダ４に追従して自動的に回動する。

これにより、下部リーダ７の下端部が地面から
離れるので、走行体１が移動可能となり、次の杭
打場所に移動して杭打作業を順次行うことができ
る。

杭打機の移動の際はハンマー１９をハンマー固
定具１８により下部リーダ７に固定するとよい。

尚、本考案の杭打機は上述の実施例のみに限定
されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない
範囲内において種々変更を加え得ることは勿論で
ある。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案の杭打機によれば、
上部リーダと下部リーダを旋回フレームに起伏可
能に取付け、且つスライドリンクにより両リーダ
を連結したので、リーダ組立の際は支障なく真直
に連結でき、又上部リーダを水平に倒すと自動的
に下部リーダが引き上げられて地面から離される
ため、杭打場所の移動が極めて容易になし得る等
の種々の優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の杭打機の一実施例の説明図、
第２図は第１図の部詳細図、第３図は第２図に
おける上部リーダの下端部の斜視図、第４図は第
１図の−方向矢視図、第５図は第１図におけ
る上部リーダと下部リーダを組み立てた状態を示
す図である。 ２は旋回フレーム、４は上部リーダ、５はピ
ン、６は起伏シリンダ、７は下部リーダ、９はス
ライドリンク、１０はブラケツト、１１は長孔、
１４は絞り込み部、１５は固定ピンを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 走行体の旋回フレームに上部リーダの基端部
   を、該上部リーダが起伏し得るように枢着し、前
   記旋回フレームに上部リーダを起伏させ得る起伏
   シリンダを設け、前記上部リーダの枢着点に下部
   リーダの基端部を、該下部リーダが起伏し得るよ
   うに且つ各リーダが略直立状態になつたときに、
   上部リーダと下部リーダとが略同軸に位置するよ
   うに枢着せしめ、前記下部リーダの基端部に長孔
   を設けたスライドリンクの一端を枢着し、前記ス
   ライドリンクの長孔に上部リーダに固定したピン
   を、該ピンが前記上部リーダを傾けた際にスライ
   ドリンクの長孔端部に当接し得るように連結せし
   めたことを特徴とする杭打機。