JPH04154B2 - - Google Patents

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JPH04154B2
JPH04154B2 JP60225853A JP22585385A JPH04154B2 JP H04154 B2 JPH04154 B2 JP H04154B2 JP 60225853 A JP60225853 A JP 60225853A JP 22585385 A JP22585385 A JP 22585385A JP H04154 B2 JPH04154 B2 JP H04154B2
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JP
Japan
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floor
damper
coil spring
spring
seismic isolation
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JP60225853A
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JPS6286265A (ja
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Hiroshi Myake
Tadahiro Yano
Yoshio Tanno
Hiroshi Hayamizu
Satoru Aizawa
Masahiko Tono
Ikuo Shimoda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Komuten Co Ltd
Oiresu Kogyo KK
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
Oiresu Kogyo KK
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Publication date
Application filed by Takenaka Komuten Co Ltd, Oiresu Kogyo KK filed Critical Takenaka Komuten Co Ltd
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Publication of JPH04154B2 publication Critical patent/JPH04154B2/ja
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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Floor Finish (AREA)
  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、例えば電算機室の床あるいは他の
重要精密機器類が設置された床又は爆発物とか薬
品等の危険物が収納された室の床に加わる地震力
を低減(免震)し、もつて機器の作動停止や損傷
あるいは危険状態の発生を未然に防止するために
使用される床免震装置に係り、さらにいえば、床
構造体を極力小さな抵抗で水平移動可能に支える
移動支承部と、同床構造体の移動後の復元機能、
あるいは移動時のトリガー機能及び過大な移動
(変形)を防ぐ減衰機能を奏するダンパー作用部
とから成る床免震装置に関する。
(従来の技術) 例えば特開昭52−103823号公報に記載された
床免震装置は、大略下床スラブ上にすべり板を
固定し、その上にベースプレートを滑動自在に
載せ、このベースプレート上の枠体に床構造体
の支点部分を載置し、前記枠体には一端を下床
スラブに止着した水平コイルバネ及び水平ダン
パーを取り付た構成とされている。つまり、床
構造体の可動支承部とダンパー作用部とを一体
的に複合化した構成である。
なお、特開昭52−104324号、特開昭52−
104324号、特開昭52−104325号公報それぞれに
記載された床免震装置も、ほとんど同じ原理構
造に立脚している。
また、特公昭58−36144号公報に記載された
床免震装置は、被免震機器等を固定する架台
(つまり床構造体そのものともいえる)を、平
面略相似な長方形状の水平な台わく内に低摩擦
要素を介して滑動自在に載置し、台わくと架台
との間に水平コイルバネ及び水平ダンパーを取
り付けた構成とされている。これもやはり床構
造体の可動支承部とダンパー作用部とを一体的
に複合化した構成である。
なお、特公昭58−36145号公報記載の床免震
装置も、ほとんど同じ原理構造に立脚してい
る。
(発明が解決しようとする問題点) 床免震装置に関しては、一般に外力の主要振
動数よりも免震装置の固有振動数を小さくする
こと、即ち長周期化することにより応答加速度
を低減することが基本理論であり、位置復元用
バネのバネ定数はできるだけ小さくすることが
要望される。
しかるに、上述した従来例、の構成で
は、床構造体の支持、即ち鉛直荷重の負担と、
床構造体の移動後の位置復元機能及び減衰機能
等の水平力負担とを兼ねた複合化構成であるた
め、実際の施工上はコスト面の要求、スペース
的な制約、作業能率の面からどうしても移動支
承部の数量を制限され勝であり、相対的に一基
の床免震装置にかかる床構造体の鉛直荷重が大
きくなる。従つて、移動支承部を支持する下地
スラブの強度が問題となり、場合によつては既
設の工事では下地スラブの補強をしなければ床
免震装置の設置が困難な場合もある。
また、従来例のようにすべり材を使用した
支承部の場合は、ベアリングボールのようなこ
ろがり材使用の構成と比較すると、摩擦係数が
非常に大きくなつて移動支承部における水平移
動時の抵抗が大きくなり、理想的に小さいバネ
定数の復元用バネを使用することには位置復元
基上限界がある。即ち、無理して弱い復元用バ
ネを使用すると、移動後に残留変位を生ずると
いうような問題点がある。
また、上記従来例、では過大な変形(移
動)を防止する減衰機能用としてピストンダン
パーを使用しているが、ピストンダンパーは動
作の方向性が定まつており、一方、地震等の方
向性は予測し難いから地震等による床構造体の
揺れに対する復元及び減衰機能の動作に万全を
期し難いという問題がある。また、移動支承部
に支持された床構造体(免震床)は大きな変位
を生ずるため、ピストンダンパーのストローク
としては30cm程の長大なものが要求されるが、
ストロークが長大なピストンダンパーは甚だ高
価なものとなると云う問題点がある。
(問題点を解決するための手段) 上記従来技術の問題点を解決するための手段と
して、この発明の床免震装置は、図面に実施例を
示しているとおり、 基本的には、床構造体Fの各支点部を支える移
動支承部Bと、前記移動支承部Bから分離独立し
た構成で床構造体Fと下地スラブ等の固定系床C
との間に両者を連結する形で設置されたバネダン
パー部Aとの組合せとして構成した。
(イ) そして、移動支承部Bは、床支持部C上に設
置した平たい下部ボール受け鋼板1と、前記ボ
ール受け鋼板1上に自由状態に置かれたベアリ
ングボール3と、床構造体Fの側に取り付けて
前記ベアリングボール3上に載せられた平たい
上部ボール受け鋼板4とより成るものとした。
(ロ) また、バネダンパー部Aは、浅く平たい容器
状をなす高剛性のダンパー主体10を固定系床
Cに取り付け固定し、該ダンパー主体10内に
粘性液体11を一定量収容せしめた。他方、床
構造体Fの側に取り付けた下面が前記ダンパー
主体10の底面と略平行で平たい可動子12を
前記粘性液体11中に浸漬させて前記ダンパー
主体10の底面との間に一定の隙間dを確保せ
しめた。そして、一端を下地スラブ等の固定系
床Cに止着した引張用又は圧縮用のコイルバネ
13の他端に圧縮力は伝えないロープ状部材1
4を連結し、該ロープ状部材14の他端を前記
可動子12に連結すると共に該ロープ状部材1
4とコイルバネ13との中間部に取り付けた反
力受けローラ31を前記ダンパー主体10の側
壁10aの内面に当接せしめた構成であるこ
と、をそれぞれ特徴とする。
なお、本発明の床免震装置において、上記コイ
ルバネ13及びロープ状部材14は、その最も好
ましい実施態様として可動子12を中心とする水
平面上の直角4方向に4本設置し、かつコイルバ
ネ13には床構造体Fのトリガー外力値に相当す
る大きさの予引張力又は予圧縮力が付与される。
(作用) 移動支承部Bは、床構造体Fの鉛直荷重のみ負
担するようにベアリングボール3の転がりを利用
した構成であり、特にベアリングボール3は、焼
入れ処理されて十分に硬い上下のボール受け鋼板
1,4間に介在しているので、鉛直荷重の負担
(伝達)に問題は無く、かつ極小の抵抗で転がり
運動するから、ひいてはバネダンパー部Aのコイ
ルバネ13のバネ定数を小さく設計できる。
しかも、床構造体Fの水平移動ストロークに対
してベアリングボール3は1/2、ストローク移動
するに過ぎないので、結局、上下のボール受け鋼
板1,4の直径はボールを移動側に付設した構成
のものと同一の移動ストロークを満足させるにつ
いて約1/2で良く、面積比では1/4と小さなもので
良いから、高価な熱処理鋼板の経済性を高めるこ
とができる。
次に、バネダンパー部Aは、床構造体Fの鉛直
荷重は一切負担せず、移動後の位置復元機能、移
動時のトリガー機能及び減衰機能を必要十分に奏
するように引張用のコイルバネ13及び粘性液体
11の粘性抵抗が活用されている。
上述のようにコイルバネ13は、当該床免震装
置の固有振動数を小さくすることに理想的な小さ
いバネ定数のもの、例えば3Kg/cm程度のものを
使用可能であり、免震性能に優れている。
また、減衰機能は、可動子12に対する液体1
1の粘性抵抗として奏されるので、方向性という
ものが全くないから、方向性を予測不可能な地震
入力に対して対応性能に優れる。また、減衰能力
は、可動子12とダンパー主体10の底面との間
の隙間dの大きさの調節により広範に調整可能で
ある。何故なら、前記の隙間dはニユートンの摩
擦法則を表わした式、τ=μ×du/dy、におけ
るdyの大きさを意味し、その大きさが粘性抵抗
値の大きさを左右することは明らかだからであ
る。
次に、コイルバネ13に例えば10Kg程度の予引
張力を導入した場合、平常この予引張力は固定系
床C側のバネ受けと、反力受けローラ15が当接
したダンパー主体10の側壁10aとの間でのみ
働き、可動子12には力の作用を一切及ぼさな
い。そして、床構造体Fが水平力(地震入力)を
受けても、それがコイルバネ13の前記予引張力
の大きさ以上とならない限り移動を生じない。こ
れが所謂トリガー機能であり、そのトリガー外力
値は前記コイルバネ13の予引張力として自由に
設定し調節することができる。
つまり、床構造体Fが移動しても、コイルバネ
13の引張方向側のコイルバネ13についてのみ
その引張力が復元作用として働くのであり、逆に
圧縮方向側のコイルバネ13についてはロープ状
部材14の単なる屈曲(垂み)として移動が完全
に吸収されてしまい、力の授受を生じない。従つ
て、前記トリガー機能がきちんとその効果を発揮
するし、他方、トリガー外力側の設定を正確に行
なえるのである。
(実施例) 次に、図示したこの発明の好適な実施例を説明
する。
第1図〜第9図において、図中Bは床構造体F
の各支点部を支える移動支承部であり、Aは同床
構造体Fの移動後の位置復元等を目的として床構
造体Fと固定系床Cとの間に設置されたバネダン
パー部である。
床構造体Fは、剛性平版状に組立てられた鉄骨
架台f1とその上に敷設されたフロアパネルf2とよ
り成る(第3図)。鉄骨架台f1の四隅の支点位置
に移動支承部B…を設置し、もつて鉄骨架台f1
床支持部たる下地スラブC上に支持せしめている
(第2,3図)。
その詳細な構成は第4図A,Bに示したとお
り、下地スラブC上には、焼き入れ処理された直
径がφ300位の平たい下部ボール受け鋼板1を収
容し拘束保持した浅い皿状の保持器1′がアンカ
ーボルト5,5にて固定し設置されている。
ベアリングボール3としては、φ16位の大きさ
のものを7個値用し(第4図B)、これを等配し
てリテーナ3′により拘束保持せしめた上で、前
記下部ボール受け鋼板1上略中央部に置かれてい
る。
他方、鉄骨架溝f1の支点部には、下面に浅い皿
状のリテーナ3′を下向きに取り付けたサポート
リング6をボルト7で設置し、同保持器3′に収
容された上部ボール受け鋼板4を前記ベアリング
ボール3上に載せている。この上部ボール受鋼板
4も、焼き入れ処理された直径がφ300位の平た
い円板である。
従つて、床構造体Fは、その四隅に設置した上
記構成の移動支承部Bにより、ベアリングボール
3の転がり運動による非常に小さい摩擦係数で水
平移動が自在に鉛直荷重のみが支持されている。
この故に、周辺の固定床f3とは起伏自在な緩衝床
部f4を介して一連の床面が形成されている(第3
図)。
なお、一基の移動支承部Bが負担する鉛直荷重
が大きくなり過ぎるときは、さらに床構造体Fの
支点数を増やすこと、あるいは下地スラブCの強
度上に心配のある部分については支点位置を強度
上心配のないところに変えて(ずらして)移動支
承部Bを設置することもかなり自由に行なえる。
ところで、上記移動支承部Bの原理構造は、第
5図Aに略示した如く、上下のボール受け鋼板
4,1でベアリングボール3を単に挟んでいるに
すぎないので、床構造体Fにストロークaの水平
移動が生じた場合、そのうちのa/2ストローク
はベアリングボール3の移動によつてまかなわれ
る(第5図B)。よつて、結局上下のボール受け
鋼板4,1の直径はa寸法で足り、大きな水平移
動ストロークにもかかわらず安価に、かつ小型の
ものとして構成できるのである。
もつとも、この移動支承部Bについては、従来
一般のベアリングボール式支承部を採用実施する
ことも可能である。
次に、バネダンパー部Aは、床構造体Fの中央
部左右の位置に2基設置されている(第2図) その詳細な構成は第7図と第8図A,Bに示し
たとおり、固定系床たる下地スラブC上に、内径
がφ650位の円形で、高さが約100mm位の鋼製の浅
い容器形状のダンパー主体10が、アンカーボル
ト16及びナツト17で水平に固定されている。
このダンパー主体10内には、例えばシリコン
等の高分子粘性物質の如き粘性液体11が、深さ
20mm位の量だけで収容されている。
他方、床構造体Fの鉄骨架構f1にダンパー受け
架台18をボルト止めで水平に架設し、その中央
下部に可動子支持台19が吊りボルト20とこれ
にねじ込んだナツト21、及び押えボルト22と
ロツクナツト23により取り付け固定されてい
る。つまり、吊りボルト20と押えボルト22の
操作により可動子支持台19を、ひいては可動子
12の高さを調整可能である。
可動子12は、例えば厚さ6mm位、直径φ150
位の鋼製円板であり、これは4本のロツド24の
下端にネジ24aにより着脱可能に取付けられて
いる。ロツド24の上端は前記可動子支持台19
に取り付けられている。かくして、可動子12は
ダンパー主体10の底面10b上に通常約10mm位
の隙間dをあけて平行に対峙せられ、かつこの可
動子12は粘性液体11中に浸漬されている。前
記の隙間dは、上述した如く吊りボルト20、押
えボルト22により調整可能である。また、可動
子12はネジ24aの操作により、必要な減衰性
能の大きさに応じた直径のものに変換が可能で、
その結果既述したニユートンの摩擦法則の式τ=
μ×du/dy、におけるせん断応力τ=S/A(S
は水平力、Aは面積)の面積Aが調整され、減衰
性能の大きさが調整されるのである。
ちなみに、振動速度20cm/s、温度20℃、可動
子12の直径はφ150、粘性液体11はシリコン
オイルであるときの減衰力は34Kgであつた。
次に、図中13はバネ定数が3Kg/cm位の強さ
で長さ600mm位の引張用コイルバネであり、その
外端には引張り調整ボルト25を連結し、固定系
床たる下地スラブCにアンカーボルト26で固定
したサポートアングル27に前記引張り調整ボル
ト25が調整ナツト28で止められている。即
ち、調整ナツト28のねじ込み量により、コイル
バネ13の強さ、即ち予引張力の大きさを調整可
能である。
コイルバネ13の内端には、幅20mm、長さ250
mm位の平鋼板より成る連結棒29が連結され、該
連結棒29は上記ダンパー主体10の垂直な側壁
10aにおける前記高粘液体11の液面より高い
部位の周方向に形成したスリツト30を通じてダ
ンパー主体10内に差し込まれている。そして、
該連結棒29の内端に取り付けた反力受けローラ
31が側壁10aの内面に当接されている。従つ
て、コイルバネ13の予引張力は、平常時はサポ
ートアングル27と側壁10aとの間にのみ働
き、可動子12には及ばない。
図中14は圧縮力は伝えないロープ状部材たる
ローラチエンであり、その一端を前記連結棒29
と連結し、他端は上記可動子12のロツド24と
一体をなす平板32と連結されている。このロー
ラチエン14は、連結棒29の内端部から平板3
2までの連結点間距離と等しい長さのものとされ
ている。
上記コイルバネ13等は、第7図に示したよう
に、可動子12を中心として直角4方向に4本設
置されている。そして、地震入力の方向性の不確
定に対処するため、連結棒29を通すスリツト3
0は円周方向に約80°位の円弧角で形成されてい
る。また、コイルバネ13は水平方向の振れ及び
鉛直方向の弛みに対処するためスライデイングプ
レート33で支持されている。
もつとも、上記コイルバネ13等は、可動子1
2を中心として、約120°位の等角間隔で3方向に
3本設置した構成としてもよい。
このバネダンパー部Aの原理構造と作動状態を
第9図A,B,Cに略示したとおり、床構造体F
(鉄骨架構f1)に水平外力が加わり可動子12が
移動しようとすると、引張られる側のコイルバネ
13が抵抗し、予めトリガー外力値として設定さ
れている予引張力(例えば10Kgぐらい)以上の外
力でない限り移動は阻止される。これがトリガー
機能である。
他方、圧縮側のコイルバネ13に関しては、ロ
ーラチエン14が屈曲して圧縮力を一切伝達しな
い(第9図B)。よつて、引張り側のコイルバネ
13に設定した予引張力の大きさのみが正確にト
リガー外力値として働く。その大きさは引張調整
ボルト25と調整ナツト28とにより可能であ
る。
可動子12がコイルバネ13の予引張力を越え
る外力で移動されると、該引張り側のバネ力が位
置復元力として働く(第9図C)。即ち、移動後
の位置復元機能である。
また、上記のように可動子12が移動する際に
は、高粘性液体11の粘性せん断抵抗により過大
な移動を防ぐ減衰機能が働くのである。
(第2の実施例) 第10図は、平面積の大きい床に実施された床
免震装置の平面配置構成の例を示している。
即ち、床の支点数を必要に応じて増やして各々
の位置に移動支承部Bを設置し、かつバネダンパ
ー部Aもその台数を増やして対処しているのであ
る。
(第3図の実施例) 第11図は、圧縮用コイルバネ13′を使用し
たバネダンパー部Aの例を示している。
即ち、コイルバネ13′は、外端を下地スラブ
Cに自在受け38を介して取り付けて支持反力を
とつたバネケーシング35内に納め、同コイルバ
ネ13′の内端はバネケーシング35に対してね
じ込まれたバネ受け39に当接せしめている。そ
して、このコイルバネ13′の中空部に通した連
結棒29の先端にコイルバネ13′の外端と当接
するバネ受け36を取り付けた構成とされてい
る。つまり、トリガー外力値は、バネ受け39の
ねじ込み量による予圧縮力として付与されるので
ある。
従つて、第7図の引張りコイルバネ13による
ものと作用原理に変りはなく、全く同様に使用で
きる。
(発明が奏する効果) 以上に実施例と併せて詳述したとおりであつ
て、この発明の床免震装置によれば、床構造体F
の移動支承部Bと、水平移動に対するバネダンパ
ー部Aとを各々別個独立の構成とし、床構造体F
の各支点部は移動支承部Bによつてのみ支持せし
めるから、床平面積の大小や平面形状、載荷重の
大きさ如何にかかわらず、設計、施工上の対応に
自由度が高く、床構築の作業手順及び施工性にも
優れ、トータルコストも安価なものとすることが
できる。
しかも、一基の移動支承部Bが負担する鉛直荷
重を小さく制限する設計、施工が容易に可能であ
り、よつて床構造体Fの水平移動時の抵抗を極め
て小さいものとすることができ、理想的に小さい
バネ定数の復元用コイルバネ13の使用が可能で
あり、免震性能に優れた床を構築できる。
また、床移動後の位置復元機能、移動時のトリ
ガー機能及び減衰機能を働くバネダンパー部A
は、鉛直荷重は一切負担せず、コイルバネ13に
設定した予引張力がトリガー外力値として完全に
正確に作用するし、その調整が容易である。
しかも、減衰機能は、高粘性液体11の粘性せ
ん断抵抗を利用したものであるから、格別方向性
というものがなく、360°全方向に等しく働くの
で、方向性を予測不可能な地震入力に対して完ぺ
きに働く高い信頼性が得られる。その上、減衰能
力は、可動子12とダンパー主体10の底面との
隙間dの大きさとして調整可能であるから、以上
の総合効果としても優れた免震性能を期待できる
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の床免震装置の実施状態を示
した一部破断の斜視図、第2図は同免震床の主要
構造の平面図、第3図は第2図の−矢視図、
第4図A,Bは移動支承部の垂直及び水平断面
図、第5図A,Bは移動支承部の作用原理説明
図、第6図は第2図の−矢視図、第7図はバ
ネダンパー部の平面図、第8図A,Bは同バネダ
ンパー部の全体及び主要部分の垂直断面図、第9
図A,B,Cはバネダンパー部の作用原理図、第
10図は免震床の平面配置図、第11図はバネダ
ンパー部の異なる構成例の平面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 床構造体Fの各支点部を支える移動支承部B
    と、前記移動支承部Bから分離独立した構成で床
    構造体Fと固定系Cとの間に両者を連結する形で
    設置されたバネダンパー部Aとの組合せより成
    り、 (イ) 移動支承部Bは、床支持部C上に設置された
    平たい下部ボール受け鋼板1と、前記ボール受
    け鋼板1上に置かれたベアリングボール3と、
    床構造体Fの側に取り付けられて前記ベアリン
    グボール3上に載せられた上部ボール受け鋼板
    4とによつて構成されていること、 (ロ) バネダンパー部Aは、浅く平たい容器状をな
    すダンパー主体10が固定系Cに取り付け固定
    され、該ダンパー主体10内に粘性液体11が
    一定量収容されており、床構造体Fの側に取り
    付けた下面が平たい可動子12は前記粘性液体
    11中に浸漬されて前記ダンパー主体10の底
    面との間に一定の隙間dが確保されており、一
    端を固定系Cに止着されたコイルバネ13の他
    端に圧縮力は伝えないロープ状部材14が連結
    され、該ロープ状部材14の他端は前記可動子
    12に連結され、該ロープ状部材14に取り付
    けた反力受けローラ31は前記ダンパー主体1
    0の側壁10aの内面に当接された構成である
    こと、 をそれぞれ特徴とする床免震装置。 2 特許請求の範囲第1項に記載したコイルバネ
    13は、引張り用又は圧縮用のバネであり、該コ
    イルバネ13にはトリガー外力値に相当する大き
    さの予引張力又は予圧縮力が付与されていること
    を特徴とする床免震装置。 3 特許請求の範囲第1項又は第2項に記載した
    コイルバネ13及びロープ状部材14は、可動子
    12を中心とする水平面上に直角4方向の配置で
    設置されていることを特徴とする床免震装置。 4 特許請求の範囲第1項又は第2項に記載した
    コイルバネ13とロープ状部材14とは両者の間
    に剛性のある連結棒29を仲介として連結されて
    おり、前記連結棒29に反力受けローラ31が取
    り付けられていることを特徴とする床免震装置。
JP22585385A 1985-10-09 1985-10-09 床免震装置 Granted JPS6286265A (ja)

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